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ここに集う3名だけでなく、横浜軍の誰もがもどかしい気持ちだった。状況を見れば…、いや見なくとも一聞しただけでわかる。所沢がやったに決まっているのだ。
そして、所沢がやったと確かに言えれば、すなわち横浜はやっていないということが言える、
しかし…、それを断定する証拠がない。

「やってませんって言い張るしかないのかな。実行犯がどこだなんて分析、仮にカタチだけでもできないって。だって現場近づけないんだもん。いくら対岸から偵察したって、煙がすごくてわからないんでしょ?
 文京にすりゃ絶好の言いがかりだよ。所沢で犯行声明出してくれれば別だけど。出すならとっくに出てるでしょ」

石井は鼻を掻きながらそう言った。仁志もそれを見て首をひねり、天井を見上げて口を開く。

「政治屋のほうでヘタこくと戦争になるね、コレね」
「せやなぁ、うまくいってもなんかしら報復は食らいそやな。このごろ文京、ミョーに戦争好きやし…」
「それだったら早くそれに備えたいトコだけど」
「まだ何も言われてないのに隊列組んで軍艦並べるのもおかしな話だしね…」
「あかんあかん、それこそケンカ売っとるやろ」
「だよなー」

石井はまたホットレモンを口にした。佐伯もようやく適温になりはじめたコーヒーをすする。
そこへ、ドカンと一発、食堂のドアを蹴り開ける音がした…、

「はーい皆さん幹部召集ですよー。A会議室ー」


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