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「いちおうナーのフォローもしとくとさ、備えはちゃんとしてたと思うんですよ?自分の後釜を一人だけに絞らなかったあたりは慎重だなと思うし。でも事故ってだいたい想定のナナメ上行くんでね。
そう、事故なんすよ、ナーも散々言ってるようにあれは事故なんだろうけど、昌樹は自分の不注意のせいで梅ちゃんがやられたと思ってるみたいで。まあ、あいつはそういう性格だからね」
森野は話題の人物についての予備知識がないので、これにもただうなずくしかなかったが、しかしここまでの東出の話には、ひとつ不審な点があるように思われた。
「林くんが目を離したせいで、梅津くんが不意打ちを食らったと…、」
「昌樹自身はそう思ってるってだけですよ。最初に言いましたけど、俺は状況を知らないし」
否、不審というのはすこし過ぎた言い方かもしれない。このとき森野が持った感情はおそらく、ちょっとした違和感として表現できる程度のもので、
相手の話に不自然なところがあるなどと、自分の中で確信を持てるようなものではなかった。
「近くに永川もついていながら」
「それも、どのくらい離れてたのかはわかりません。ハンターが団体で行動するときには、少し声を張り上げて聞こえなくなるような距離には散らないもんらしいですがね」
とかく、森野はこのあたりの経緯についてひとつの疑問を持ったのだ。そして、会話のごく自然な流れとして、それを東出に対し、質問した。
「それは…、それだけの使い手が揃っていながら事故になったというのは」
「信じがたい事故なんですけどね、でも実際ああなっちゃったんだから」
「マスターの関与というのは考えられないのか?」
「!」
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