カールの来訪を告げるチャイムの音に反射的にジェサイアはヒュウガの首筋に埋めていた顔を持ち上げた。
あれから、一時間どころか、三十分も経っていない。ちぃと早過ぎるんじゃないか、と真上からヒュウガの表情を伺ってみても、黒い瞳に動揺は見られない。
「なるほど、予定通りというわけか」
ジェサイアはもう一度、ヒュウガの首筋に唇を戻した。
当然、ご主人様は自分の雇いメイドに入室の許可をもらう必要などない。それは、二人の打ち合わせ時に決めたルールだ。だから、カールのカードキーのデータをインプットし今日だけ、この部屋へノーチェックで入室できるよう細工をした。
実のところ、ヒュウガは迷っていなかったわけではなかった。チャイムの音を耳にした時、この計画を思いとどまろうかという気にちょっとだけなった。もともと、自分が仕組んだいたずらとはいえ、あのどこか純で憎めないところがある友人相手では、多少のの後ろめたさは拭いようがない。
だが、この場を取り繕い丸く収めよううという選択は物理的に不可能であるという決定的な理由にて、瞬時に却下された。
チャイムが聞こえてから、一・五秒後にドアの開く音がするだろう。そこから上着を脱ぎながら廊下を抜けリビングのドアを開けるのに約六秒ほどだ。そして、この状況を網膜に焼き付けるのはその約〇・三秒後。さらにその意味を理解するまでに約〇・二秒くらいだろうか。一方、ヒュウガが中途半端に引き下ろされたワンピースを肩まで持ち上げ、背中のボタンを慌ててかけ、さりげなくエブロンの紐を結び直すのには、どう考えても十五秒はかかる。その誤差範囲はプラスマイナス二秒ほどと判断するあたり、かなりいいかげんではある。が、やはり、どう転んでも確実に三秒以上は足りないのだ。
数字は冷酷だと、ヒュウガは思う。
「帰ったぞ」
アルコールも手伝って、これかはじまるゲームに対する期待感からか、聞こえてきた声はいつになく陽気だ。足音が徐々に近づいてくる。リビングのドアをノックする音に、ジェサイアは顔を上げた。
もう、開き直るっきゃない。
「ヒュウガ、ご主人様を玄関まで迎えに出ないのは反則だ…………」
勢いよく開いたリビングのドアから、満面にご機嫌な笑みを浮かべたカールの顔が覗いた。三つの視線が交錯する。
ヒュウガの計算どおり、その〇・二秒後にカールは反応した。
反応その一、口元から笑みが掻き消える。その二、顔から血の気がひく。その三、そのまま凍りつく。
床に横たわったまま、カールの顔を見上げながら、解凍までに約十四秒……と、またもや冷静にヒュウガは数字をはじき出していた。
カールの目に映るのは、あまりにも解りやすい図柄なのだろう。今まで何がなされていたのか。否、服の乱れ具合から判断すれば、大した行為には至っていないのだろうが、このまま順調にことが進めばどうなるのかは、誰の目から見てもあからさまだった。
軍人としてのカーラン・ラムサスはどのような危急時にも、動揺することなく冷静な判断をくだしていくことができる男である。だが、こういった駆け引きを必要とする色恋沙汰の突発的状況変化に対する順応性には極めて乏しかった。
理由は、カールが異様にもてる男だったというところにあった。淡い金色の髪と金色の瞳と白い肌を持ったガゼルとなんら違いのない美しく整った容姿、卓越した能力、出世街道ばく進中の将来性……とこれだけの条件が揃っていれば、言い寄る女は後を絶たない。
勝手に言い寄ってくるのだから、彼自身は色恋に関し精進する必要性はなかったのである。それに、彼は公認の恋人であるミァン以外の女性は目に入っていなかったので、言い寄られていることすら気づいていない可能性が高かった。そのくらい、色恋に疎い。
「ご主人様お帰りなさいませ」というお約束のセリフとともに、にこやかに愛嬌をふりまくはずのメイドは、主人が留守の間に訪れた客人にしどけなく着衣を乱され組み敷かれている。黒いワンピースは引きずり下ろされ、その袖がかろうじて片手首にひっかかっていた。白いストッキングはたぐりおろされ足首でくしゃくしゃたくれている。たくし上げられたワンピースの裾から覗く脚に、ほどかれたエブロンの紐が絡まっているのが妙に艶めかしく見える……かもしれない。
ヒュウガはカールの目に映る自分の姿を想像して、頭が痛くなった。
冷静になれば、ギャグとして笑い飛ばせるのだが。あはは………、駄目だ目がすわっている。この融通性のない友人にそれを望むのは無理というものか。
カールは目の前に展開されていることの意味をすぐには認識できなかった。
最低限醜態を曝すまいと自己防衛本能が働き、リアクションをしばし保留にすることが精一杯だった。その結果凍りつく。
これは、メイドジャンルでのオーソドックスな展開なのだろうか。ご主人様としてはどう対応したらいいんだ? そこから先は真っ白だった。
ヒュウガからの提案にさほど疑問も挟まず同意してしまった。深く考えていなかった。思いつきの罰ゲームにしかすぎなかったのだから、深い理由など必要なかった。あまりにも、考え無しだったのだろうか。ソラリスを理想国家へと導く指導者としては浅はか過ぎたのだろうか。
そもそも、なぜ、メイドだったのだろうかという、根本の問題に行き当たる。
上流階級で密かに、家政婦として雇った下層階級の若い女性に古典的なメイド服を着せるということが流行っているとトリヴィジョンで報道された。ソラリスの上流階級でメイドがなぜ流行るんだろうかという話題になった。それがきっかけだった。
そして、ネット通販で「メイド服セット」なるものが安定的にランキングされていること、アダルト系のゲームなどで、かなり人気があるジャンルであるらしいことを知った。
そうこうしているうちに、一通りリアルなメイドに関する説明をこの黒い瞳の博識な友人から受けた。なぜそんな知識まで持っているのかという疑問に、あっさり、「見識を広げるためにね、気になる風俗はチェックを入れるんです。ついでに関連項目として、歴史的考察から、その大衆深層心理を分析したりもしますよ」と答えた。
「しかし、結局は階級差別じゃないか。中には能力のあるメイドもいるんだろう。それが下の生まれだというだけで、主人に絶対服従するというのか。主人が無能だったらどうするんだ。それが上流階級出身だというだけで、どんな無能な主人でも、手足のようにメイドをこき使うというのか。そんな世界は間違っている!」
カールは大真面目に怒っていた。吹き出しそうになるのをなんとか堪え、ヒュウガは肩をすぼめながらずり下がった眼鏡を人差し指で持ち上げた。
「まあまあ、ムキにならないで。だからこれはお遊びですって。現にこのソラリスではリアルなメイドなど存在しないんです。ソラリスの中流階級以上の人々であれば、大人も色気づいた年頃の男の子達も皆、遊びと割り切って『メイド』を楽しむんです。平和なもんじゃないですか」
「そりゃそうだが……」
今ひとつ、すきっりしないという面持ちのカールに、ヒュウガは闇色の瞳をきらりと光らせ、とんでもないことを提案した。
「んーと、そうですね、では、こうしましょうか、カール。他のネタも思いつかないことですし、今度の罰ゲームは『メイド』にしませんか? 負けた方がメイド服を着て、今度の休日の前の晩から二四時間メイドを演じるのです。当然、勝者はメイドのご主人様を演じるようになりますから、メイドに何でも言い付けることができます。部屋の掃除をさせるのもよし、料理をつくらせるのもいいでしょう。基本は主人の言葉はメイドにとって絶対というだけです。そうそう、参考書がありますから、勉強しておいてくださいね。私はもう全部読んでしまったので、差し上げますから」
これが、メイドを知るに一番手っ取り早いと、渡されたのは一冊のコミックスだった。
題名は『あなた色に染めてくださいご主人様』。で、本の帯には『11人の新進気鋭作家が贈るメイドアンソロジー。きっとあなた好みのメイドさんに会える!』
「おまえ、こんな本まで買っているのか?」
「だから、見識を広げる為にベストセラー本とか話題本は一通り目を通すことにしているんですって。図書館にあるものは買いませんが、こういったコミックスなんかは、図書館には置いてもらえませんから、自分で、買うしかなくて。まあ、本当のメイド知識は別にして、ソラリスの善良な人々がバーチャルなメイドに何を求めているかは理解できますよ。そうそう、キーワードはこの本の題名と同じです。『あなた色に染めてくださいご主人様』この部分を集中的に抑えておいてくださいね」
渡された本を渋々持ち帰ったカールは、律儀にもピンクの蛍光マーカーペンを片手に、熟読した。
そうだ、これで予習は完璧だった。だったはず……。
それが、どうだ?
何が参考書だ、と、カールは心の中で悪態をつく。こんな時の対処の仕方など何も記載されていなかったぞ。
「よぉ、何アホ面して突っ立っているんだよ。何ならおまえも混ざるか?」
ジェサイアが発した、この一言は、凍りついたままの生真面目な後輩に熱湯をぶっかけることになった。結果、計算よりも三秒ほど早く解凍されたらしい。茫然自失したまま突っ立ていたカールの表情が動いた。目がつり上がり、息をすぅーと吸い込む音がした。
さあ、何が来るのか、とヒュウガとジェサイアは、内心面白がっているのをひた隠しにしながら、真っ赤になったカールの顔を凝視した。さあ、来るぞと、構えた瞬間、部屋の空気が激しく振動した。
「なんだ、そのだらしない恰好は。軍人ならばもっとぴしっとしろ!」
第一声がこれである。メイド服を着た男に軍人ならばもないもんだ。洒落は通じなかったと断定。ジェサイアは押さえつけていたヒュウガの身体を解放するしかなかった。そして、二人の後輩の顔を交互に見やった。
口の減らない後輩も、その剣幕に目を丸く見開いている。
「す、すみません」
取りあえず謝ったヒュウガは、身体を起こし床に斜め座りをしたまま、ずり下がったワンピースを肩まで引き上げた。めくれ上がった裾を広げ、皺を伸ばし脚を隠した。そして、突っ立ったままのカールを見上げると困ったように笑った。
ジェサイアはワンピースの後ろボタンを掛けてやる。
「こんなのは、シナリオはないぞ。ヒュウガ、説明しろ!」
怒りも露わなカールの大声に、確かに、解りきったことだったよなーと溜息をついた。さて、この場をどうやって乗り切るかが問題だ。ヒュウガのお手並み拝見といこうか。
「ええ、私にとっても今回のジェサイア先輩の訪問はイレギュラーの出来事でした」
「ああ、そうだろうさ、だがこれは何だ?」
質問の意味が解らないとでもいうように、ヒュウガは大袈裟にきょとんとして見せた。
「何か問題でも?」
「ああ、これは罰ゲームだ。ゲームの勝者としては不満なのは当然だろう」
「そうですか。でもね、どんなイレギュラーの出来事にも私はパーラー(接待)メイドに求められる役割を忠実に演じたに過ぎないのですけれど」
しれっと、彼特有の理屈を盾に、余裕でにっこりと笑う後輩にさすがの先輩も呆れた。こりゃ、口出し無用だなと、傍観者を決め込んだジェサイアは胸のポケットから煙草を取り出し銜えた。
カールがジェサイアをぎろりと睨む。
「こんなことをすることが、メイドの役割だというのか?」
目を三角にしたままの後輩にいきなり人差し指を突きつけられ、ジェサイアは煙草を銜えたまま下唇をつきだした。
まったく、美人が台無しだ。
「客人に対する接待は当然メイドの仕事です」
「どこの主人が、客とはいえ他の男に性的接待をするメイドを好ましいと思うんだ!」
丸め込まれてたまるかと睨みつけてくる金色の瞳を柔らかく見返し、ヒュウガはすっと立ち上がった。一歩二歩と近づくと、カールの目の前にまっすぐ向かい合った。
「主人が嫉妬するとでもいうのですか? 勘違いをしないでください。メイドは、主人の恋人でも妻でもありません。当然主人にとっては嫉妬の対象にはならないことになっているのです。主人にとって大切なのはメイドよりも客人であるわけです。だから私は客人の要求を受け入れることが最適な接待だと判断しました」
と、ヒュウガは右手の指を顎にあて、首を僅かに傾げ、何かを思い出そうというかのような顔をした。そして、はっとした表情をつくった。
「………あ、お貸しした参考書にはその実例は収まっていませんでしたね。私としたことがうかつでした。でも、そういうものだ覚えておいてくださいね」
毎度のことながら、どこをどうしたらこんな屁理屈にもなっていないような理屈を淀みなくすらすらとしゃべれるのだろうか。
言葉を失う生真面目な後輩に、同情しつつ、九十パーセントは丸め込むことに成功しているのだろうとジェサイアほっと安堵する。盛大に煙を吐き出し、ちらりと見れば、余裕で微笑むヒュウガの横顔が確認できた。
けっ、食えねぇ男だぜ。
「ええ、これはゲームであることを忘れないでください。ゼボイム遺跡から発掘された古書によると、娯楽文化の中で『メイド』というジャンルがその当時既に確立されていたことが解ります。面白いことにゼボイム末期はメイドなる職業は存在しませんでした。現在ソラリスでのメイドブームはゼボイムのそれと重なります。現実には存在しないメイドへの羨望なんでしょう。今のブームも、成人系の漫画やゲームによるところが大きいのです。『メイドさんはご主人様の性的な玩具』とか『調教』とかの歪んだイメージのものが少なからずあったというのは、どちらにも共通していますね。その歪んだイメージの中で主人の大切な客人に性的接待を行うというのはお約束だったんですよ。ですから、私はそう演じました。あ、でも、あなたはアダルト系ではなくて、清純なかわいい系メイドをお望みでしたか? それでしたら、私の勘違いですので、方向修正しますが」
「い、いや……そういうわけでは……」
たじたじと、口ごもるカールの胸に軽く手を置きヒュウガは柔らかく微笑み頷いた。
「では、あなたもご主人様として求められる役割を演じてくださいね」
「ああ、勉強不足だったな」
おいおい、そんなんでさっさと納得するんかよ! ジェサイアは盛大に咳き込んだ。
ヒュウガは、咳き込むジェサイアをちらりと見てから、再びにっこりと邪気のない笑顔をカールに向けた。
「さすが、カール、飲み込みが早いですね。未来の指導者はそうでなくては。……では、理解していただいたところで、ゲームにもどりましょう。ご命令を、ご主人様」
「ちょ、ちょっと時間をくれ。頭を切り換える」
一方的にヒュウガのペースに巻き込まれ、あたふたとするカールにジェサイアは同情を禁じ得ない。
自分の為だけに置いてある灰皿の上で煙草の火をもみ消すと、ジェサイアはおもむろに立ち上がった。とても、三人で宜しくなどという雰囲気ではない。どうやら、お邪魔虫は退散するしかなさそうだ。
「遅いから、俺はもう帰るぞ。じゃあな、楽しいゲームを」
一声かけて、玄関へと向かう。
カールは、しばしこの招かざる客人の存在を忘れていたらしい。慌ててジェサイアの方を向いてから、ヒュウガに助けを求めるように視線を送った。
にっこり頷くヒュウガにカールは精一杯主人らしく命じた。
「客人を玄関までお見送りしなさい」
「はい、ご主人様」
玄関でヒュウガに差し出された上着を受け取り、袖に腕を通しながら、メイドのヒュウガをもう一度、頭のてっぺんからつま先まで観察してみる。黒いシンプルなワンピースにフリルのついた真っ白なエプロンドレス。華美でない清楚なイメージのメイド服は確かに似合っていると言えないこともない。
スカートの前で両手を重ね、軽く首を傾げ微笑む仕種はいつものヒュウガのものではなかった。女装すれば、無意識のうちに動作が女っぽくなっているのは興味深いとは思う。
が、やっぱ、趣味じゃねー。とジェサイアは心の中で呻く。
「酔いもすっかり醒めちまったな。どっかで飲み直しといくか」
「もう、遅いのですから、さっさとご自宅にお戻りになってはいかがです? ラケル先輩が心配しますよ」
ジェサイアが、不意にヒュウガの首に腕をまわし、耳元に低い声で言った。
「おい、なぜ、こんな遊びばかりする?」
「先輩だって、人のこと言えないでしょう?」
おまえのは、俺とは違う。と、喉元まででかかった言葉をジェサイアは飲み込む。形を成さない曖昧な違和感が奇妙なしこりとなり胸につかえる。それが“何”かということを具体的に説明などできない。
腕をするりと解き、顔を覗き込めば、穏やかな闇色の瞳も、曖昧な笑みも普段どおり。
「どうかしましたか?」
考え過ぎか。
「いや、カールで遊ぶのはほどほどにしておけよ。あいつも、今が大切な時だ」
最期に先輩らしく、忠告してみたりもする。が、今ひとつ説得力に欠けるのは否めない。
人工的な暗紫色の闇に包まれた歩道に出れば、ソラリスの夜の冷気が身にしみる。ぶるっと身震いしてから、振り返り、明かりの漏れるヒュウガの部屋を見上げた。
今頃はお楽しみ中だろうか。盗聴器を用意してこなかったことが悔やまれる。(もっとも、ヒュウガ相手では簡単に見付けられてしまうだろうが)
あとで、詳細をレポートで提出させよう、これは上司としての命令だ。
だが、結局はままごとで終わる方へ、十万Gを賭けてもいいな。
目を閉じれば、瞼にメイド姿のヒュウガがこびりついて離れない。
「うなされそうだぜ」
サイズも大丈夫そうだし、ヒュウガからメイドセットを借りて、ラケルにあの恰好をさせてみようか…という、無謀なアイディアは僅か数秒で却下された。
ラケルの反応を考えるだに恐ろしい。ジェサイアは頭を数回強く振った。
若干の欲求不満が残る展開ではあったが、まあ、このつけは近々、ヒュウガに払ってもらうとしよう。
などと、とりとめもないことを考えながら、ヒュウガの忠告どおり自宅への道を急ぐことにした。
彼らにしてみれば、どうってことのない、ありふれたお遊びでのちょっとしたハプニングだった。
事件などというようなものでもない。こういった穏やかでバカバカしく笑える日常が永遠に続くかのように錯覚させる平和な夜。
だが、ジェサイアは明確な意識を持って地上とシェバトを見据えていた。カールはソラリス最高権力のみに自らの照準を合わせていた。
そして、ヒュウガは何も決めることができずに、まったく違う道へ歩みだそうとする二人を後ろから黙って見つめていた。
運命の潮流が、シグルドに続きエレメンツからもう一人、引き離してしまう『その時』は、すぐそこまで迫っていた。
が、それまで、もうしばらく彼らの遊びは続く。
……のか?
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