ネメアのバイアシオン大陸統一の不可解
ネメアは即位後「バレンシア大陸統一」を宣言します。
平たくいちゃえば、大国ディンガルが他の国を占領し、従属国とするといったことになります。ずばり侵略戦争をしかけるわけです。
ゲーム中では「来るべき闇との戦いに備え、世界を一つにする必要がある」とネメアは考えての決断だとプレイヤーに説明しています。
ネメアは信頼しているだろうごく近しいものたちにはそのことを説明している可能性はあります。闇と深い関わりを持っている、ベルセーヴァ、ザギヴあたりですとその真意をある程度知っていると思います。
が、国民にその目的(大義名分)を何としかたは描かれていません。
※歴史区分2の頭からプレイしなおしたら、ベルセーヴァ、ザギヴ、ネメアで、こんなところにまで闇の力が……などと言っていますので、よく理解しているようです。また、他の三将軍に向かって「闇の勢力に対抗するために」みたいな説明をベルセーヴァがしていましたので、少しは知っているようです。が、闇が迫っていることに対する危機感を感じさせる言動をしていませんので、三人にとってあまり実感は無いのだと思っています。
※さらに追記します。上であー書いてしまいましたが、よく考えたらアンギルダンはわりと詳しく知っているはずでした。死竜の洞窟の一件、その後の主人公との会話を考えると。
それと、アンギルダン配下についても、アンギルダンからはその説明は無く、主人公も今回の侵略戦争の目的の説明を受けている様子はありません。また、主人公もそのことを知りたがったり、知ろうとするかしないかの選択もありません。(やはり、この主人公行き当たりばったりで深く考えるシーンは見えてこないですね。好きな●○さんの味方につくキャラと割り切って動かすしかなさそうです)
カルラやジラークについても来るべき闇との戦いを意識しているだろう描写は見られませんでした。
ということで、アンギルダン、ジラーク、カルラあたりだとそれを聞かされていない可能性が高いです。ただ、三人に共通しているのは、ネメアのカリスマ性に心酔しているという点でしょうか。
聞かされていないという前提で、彼等の戦う大義名分を考えてみます。もっとも軍人など命令系統にそって動かなければ話にならないわけで、その本質的な理由について知ろうとした段階で軍人失格かもしれません。
アンギルダンは、バロル帝がディンガルを一つにまとめた時に活躍をした将軍です。その祖国のためという理由さえあれば、心酔するネメア命令ならばいくらでもききそうです。それ以上の理由は必要ありません。
カルラは、私怨にしかlゥえませんでした。ネメアのためという大義名分が私怨をはらしたい彼女の背中を押してくれたような印象を持ちました。
ロセンについては、私怨で動いてもペウダの横暴に戦々恐々とした民衆は歓迎してくれたかもしれません。が、リベルダムの破壊は言い逃れできないと思います。リベルダムのように武器商人が設ける街を破壊することによって、今後の被害を少なくするという説明は、詭弁にもなっていません。実際、ゼネテスが指摘するように、カルラの非道に反発する民衆は多かったのでしょう。
もっとも、カルラの境遇と年齢を考えた時、そんなだだっ広い視野や心を持っていたら、そりゃ心底無気味なわけで、まあ致し方ないとは思います。
ジラークは、「すべての種族が共存する理想の世界」をネメアに見て、従っただけだと考えます。
が、ここまで書いて、本質の部分、ネメアが大陸を統一しなくてはいけない理由がやはり謎です。
闇の勢力と対抗するために世界を手に入れる必要が有るというのは、なぜなんでしょうか。他国に侵略戦争を仕掛けるというのは、どう考えても意味があるように思えません。
そもそもディンガルにしろロストールにしろ、国を疲弊させてしまったら、闇の勢力と戦う時にはぼろぼろです。
闇との戦いは、ネメアに降臨するだろうウルグをさしているのかもしれません。そして、それまでにどれくらいの余裕があるのかの説明もありませんので、少々疲弊しても復興する時間くらいあると睨んでいるのかもしれませんけれど。
が、結果的には最終決戦は、エンシャントに特定されるわけで、軍隊など魔物を前にして何の役にも立ちません。あっという間に、首都エンシャントはシャリの放った魔物に制圧されてしまうのです。
ベルセーヴァは「必要なのは、軍隊ではなくたった一人の勇者なのか」といったような台詞を吐きます。
ここで一番納得行く解釈ですが、ズバリ「ネメアの勘違い」です。
軍隊強化すれば闇と戦えとような気がしていた。
が、結果として軍隊なんて役立たずでした。
※……と考えたのですが、たとえば軍隊強化することが正解だったとしても、他の国々に侵略戦争しかけrことが軍隊強化になるとはやはり思えないですね。侵略すればあっという間に元他国がディンガルに従うはずないんですよね。
さらに、国力を低下させずに従わせないといけないと思うのですが、リベルダムの惨状を見る限り、末端(といってもカルラあたり)ではまったく気にしている様子はありませんし。
過去に置いて侵略戦争で形だけ統合させられた国では内紛が絶えないわけです。
やはり、どう考えても考え無しの計画だとしか……。
という、ネメアの読みが甘かったというオチなんですが、いかがでしょうか?
もう一つの解釈が、この頃、既にネメアは闇に浸食されかかっていた。というのも、ありそうです
それ以外、私の悪い頭では考え付かないですが。
やはり、これもどなたか納得行く説明をすぱっとしてくれないかなぁと、すでに他力本願です。