canonとfanon
「鋼の錬金術師」が最近の漫画では一番気に入っています。
ガンガンということで少々抵抗あったのですが、気になって単行本を買い始めたのが最初です。感想は「萌え~~」といったのでは無くて、「よく出来た話だなぁ」といったものでした。
そうこうしているうちに、アニメ化。
初期の頃、アニメと原作との間に違和感がありすぎたことと、小中学生ファンがどっと増殖したような気がしまして、かなりひいておりました。
また、こういった作品の世界観やキャラの完成度が高い場合、私、二次創作をあまり求めないですね。好きなキャラが子どもの場合、なおさらです。お子さまのエロや色恋沙汰は勘弁なので。
ということで、ハガレンのファンサイトは完全に無視しておりました。
ところが、ウチからリンクさせてもらっている「仮想天涯」の唯藍さんが、ハガレンにはまったらしくて、ハガレンサイトを立ち上げられました。
唯藍さんは、「ヒューロイ+ホークアイ」で創作されています。彼女の書くものだからという理由で、ぽつりぽつり読んでみたのですが、彼女の書かれるヒューズとロイのイメージが私の持っているものに極めて近い。読んでみると面白い。
それならばと、他のハガレンサイトを検索してあさってみました。
それにしても、旬のジャンルは違いますね。「ヒューロイ」and「小説」というかなり狭めた探し方をしても、400以上のサイトがピックアップされて、目眩がしました。(ロイ受けサーチで探したのですが)
そして、ぽつりぽつり読み始めてしまったわけです。で、感想は。
「この組み合わせ結構好きじゃないですか、私」
キャラ観が私と違うってものももちろんたくさんあるのですが、この組み合わせなら少々違っていても、十分楽しめるようです。
それと、30前後の男二人のカップリングということで、作者も大人の人が多いのでしょうか、作品レベルが高めなものが意外に多かったような気がします。意外というのは、ハガレンファンサイトは小中学生のお子さまばかりが書き手だろうといった偏見があったということで。
と、前置きが長くなりましたが、本題です。
ヒューロイを読んでみて、気になったことがあります。
私には、覚えの無い設定なのですが、かなりの人が同一設定にて書かれている。
- イシュバール内乱時、ロイはほぼ単独行動で作戦を遂行。一つの集落を一瞬で焼き払う。その後惚けている彼を誰か(主にヒューズ)が回収しに行く。
- 戦乱時、能力を高める赤いい石とともに、術者は戦闘意識を上げる「麻薬」的な薬を試用していた。
こういったところでしょうか。
ハガレンに関しては、DVDの特典やら、ガンガンにつくおまけDVDやら、コミックスの初回限定版等に色々裏(?)設定があった可能性もありますので、それらとまったく縁の無い私が抜けていた可能性があります。もしかすると、それが、公式設定であることも考えられなくもないのですが……。ご存じのかたいらっしゃいますか?。
実は、他にも多くの人が描いている、共通設定があるのですが、それは、性がらみエロがらみなので、いくらなんでも公式なわけないというのは、容易に想像つきます。
公式ではどこにも記載も無いのに、ファンの間では、スタンダードになってしまった設定ってどんなジャンルでも多々存在しますね。
ゼノのシタユイで、ユイはゼファーの側近で、兵士だった……とか、ユイに一目惚れしたシタンがユイを監禁したとかという設定で描かれた創作をシタユイ創作でかなりの頻度で目にして、どこかでそういった設定が発表になったんだろうかと真剣に悩んだ記憶があります。
また、サモナイ2のマグネス作家さんたちの間でデフォルトになっていた、フリップに性的虐待を受けていたネスというのもそうですね。
アメリカのFan Fictionにおいての用語で、こういった公式でどこにもそういった設定は無いはずなのに、一部のファンの間では、常識になってしまった設定のことを「fanon」というそうです。対する公式設定は「canon」。
日本の場合、カップリング単位で、そういった「fanon」といったものが存在するように思います。
そもそも、ツボにはまる欲望パターンって、そんなにいくつもあるわけないでしょう。私もそうですし。で、そのパターンにあてはめる方向で設定を拡張していく。妄想の方向性が似ていれば、似た捏造設定があっちこっちで自然発生しても不思議はない。、
たぶん、同一カップリングのかたの欲望の方向性って、一部の例外を除いて似ているんですよね。だから、カップリング単位で、FanFictionを探して、ほぼ好みのものが見つかったりする。私が、ヒューロイで探すのが一番効率がいいように。