使いがちだけど基本使ってはいけない強制改行タグbr
ごく一部のかたの熱いリクエストにこたえて、「Web作成・サイト運営」カテゴリまだ続きます。
div病というのは有名ですが、その他にspan病とかbr病とかがあるようです。div病やspan病は、テーブルなどを使用しHTMLでデザインレイアウトをしていた人が、CSSでデザインをしようとはじめたときに発症することが多いと思います。
が、br病は、スタート時点で感染している人のほうが多いんじゃないかなぁと。藍晶もそうでした。
最初にサイトをつくろうとしたときに、HTML作成ソフトを使おうが、手打ちにこだわろうが一番使いがちなタグではないでしょうか。でも、brには意味はありません。見た目の改行だけであり、たとえば「文章の区切り」を意味しているわけではありません。
文章を書くときpでくくらず、brのみを使うかたが本当に多い。かくいう私も昔はそうでしたから、気持ちはわかります。改行したいところにbrをポンポン挿入していけばいいだけだし、HTML作成ソフトだと、shift+改行でbrが勝手に挿入されていくので簡単です。
でも、それは間違いです。
小学生の頃、原稿用紙に作文を書くことを習ったと思います。
文章の書き始めは、一文字分、字下げする。で、ずらずらと文章を書き、区切りのところ(通常は「句点(。)」)で改行し、次の分もまた字下げする。こんなふうに教わらなかったでしょうか。この字下げしたところから次の行へと移るまでのを通常、「段落」といいます。
HTMLでは、段落は「p」でくくります。それ以外の改行は、表示幅によって、自然改行されます。原稿用紙だって、一番下まで文が到着しちゃえば、単語がぶった切られようが次の行にいきます。これが自然改行です。
brを使ってしまう理由の一つに、pは一行分スペースができてしまうという理由があるかもしれません。確かに場合によっては鬱陶しい。だからpは「改行+一行分の行間」のためのタグだと勘違いされているかたも多いと思います。でも、それは使っているブラウザが勝手にそう表示しているに過ぎません。
CSSでマージンを0にすれば良いだけです。
夜天光では、次のようなスタイルにしてブラウザの持っているスタイルを最初に殺しています。
* { margin:0; padding:0; font-size:100%; font-weight:normal; font-style:normal; text-decoration:none; }
夜天光でも、adress内と365題トップにbrを使っています。でも、brをどうしても使わないと二進も三進もいかないということは、特に小説などの長文テキストページではまずないのにと思ってしまうのです。
よく上下にスペースをいれたいがために、連続してbrを並べるかたがいらっしゃるのですが、ブラウザの種類によっては、複数のbrは一つと解釈してしまうということです。文法チェッカーにかければ怒られますし。……ということで、CSSにてマージンをとることをおすすめします。