自分の作品を守れるのは自分だけです。
ロボット避けをする理由は基本的に招かざる訪問者の目に触れる確率を下げるということにあります。一般人と版権所有者について前回触れました。もう一つの問題は、海外のFanArtコレクションサイトにあります。
海外のかたが日本のFanArtを探す場合、サーパラやGTとかではなく、Googleなどの一般サーチエンジンの利用が一番多いそうです。意外にもまだまだ専用サーチエンジンは敷居が高いようです。ということで、ロボット避けをするということは、その手のコレクションサイトの目に触れないために、ある程度有効のようです。
先日,ある絵描きサイトの管理人さんとお話をさせていただいたのですが、海外サイトの無断転載問題に関しては、まったくご存知なかったようです。というか、海外(日本のアニメやゲーム系)ファンサイトの存在そのものがほとんど認知されていないのです。確かに過去の例を見ても、海外サイトを意識したことなどなく、転載されたことを誰かからたれ込まれはじめてその存在を知ってショックを受けるというパターンのようです。
海外ファンサイトの事情は次の二つのサイトに詳しい解説がありますので、詳しくは触れません。特に絵描きのかたは目を通しておくことをおすすめします。
また、字書きのかたは藍晶を含め基本無頓着かとは思います。が、いただきもののイラストを掲載していたり、リンク先に絵師さんのサイトがあったりしないでしょうか。それならば、無関係とはいえません。やはり、目を通しておくとよいでしょう。
この手のことって、人によっての受け止め方が違います。転載されても気にしないかたから、それこそ度重なる無断転載に創作意欲を無くしてサイト閉鎖というかたもいらっしゃいます。先日も、自分のイラストを素材扱いされその酷い加工に嘆いているかたの日記を見つけました。
海外サイトの無断転載をどの程度問題視し、どのように対処するかは人それぞれとなります。
ただ、ほとんどのファンンサイトでは、「無断転載禁止」とサイト内に記載されています。
「日本人ごときが運営するサイトに転載されるのはいやだけど、海外のかたに無断転載されるなんて、とっても光栄!」
なんて考えのかたがいらっしゃるのでしたら別ですが、相手が日本人だろうが、海外のかただろうが、無断転載禁止と注意書きがあるのでしたら無断転載されたくないかたなんだろうと普通は考えます。
ところが、ほとんどのファンサイトでは、「無断転載禁止」は日本語のみの表記になっています。海外ファンサイト事情に詳しい説明がありますが、日本語のみの注意表記は、あっさり無視されるようです。
では、海外のファンサイトは無断転載、無断二次加工が当たり前の慣習なのかというと違います。
ご自分で描かれたFanArtを掲載している創作系の海外ファンサイトでは、英語できちんと「無断転載しないこと」との表記があります。ただ、(おそらく)ごく一部のコレクション系ファンサイト管理人が、舐めているというか、
「日本語わかんないし、日本人も英語わかんないだろうからどうせ泣き寝入りだろうし、まあいいか」
と、日本のサイトのイラストのみを無断転載や二次使用してしまっているだけのようです。
ということで、無断転載を防ぎたいのでしたら日本語と並べて英語で注意表記をすることを第一に考えたほうが良いでしょう。OFPにリンクをはるというのも有効かと思います。
夜天光にはいただいたイラストがたくさんあります。そのイラストを守るために、どう対策をたてているかということになります。
恥ずかしいことに、わりと最近まで無頓着でした。といいますのは、文字サイトであるということと、バナーもトップにもキャライラストなどのあしらいは一切なく、さらにわざと英語表記はさけていたところがあります。まあ、ロボット避けくらいしていれば大丈夫かなぁと。実は今のサーバに引っ越すまでは、OFPバナーを貼っていたんですが、改装してから「貼らなくちゃな」と思いつつ、なんとなく貼っていませんでした。アクセスログを見ていると、海外からのアクセスはあるのですが、文字だけのせいか、ほとんどトップで引き返しています。
ただ、転載される可能性は低いといっても、ゼロではありません。それなのに、考えられる対策もたてずに人様からいただいたイラストを転載や素材扱いされて二次使用されてしまうのは申し訳なさすぎます。そして何よりも、いざ転載されたとしたら、海外サイトに向かって英語で苦情を言える自信がない。
それと、もう一つ。夜天光にリンクしてくださっている、あるサイトが海外の日本のファンアートをコレクション(おそらく無断転載)しているサイトをリンク集に加えたことが、「やはりきちんと対策をたてないと」と真剣に考えるきっかけになりました。アクセスログをたどってそこのコレクションサイトの監理人さんが、リンク集から夜天光や他の絵師さんのサイトに行く可能性は高いでしょう。
ここで、誤解のないように申し上げておきますが、そういった海外ファンサイトへリンクをはるという行為は正当であり、非難されるようなものではありません。また問題はあくまでもリンク先のサイトの問題であり、リンク元がリンク先サイトのコンテンツに責任を持たないといけないなんてことは一切ありません。
ただ、アクセスログを辿って逆探知で海外のかたが流れ込む可能性が少し増えたというだけのことです。今までだってゼロではありませんでした。
ということで夜天光ではロボット避けの他に次の対策を慌てて立てました。
- トップページに「無断転載を禁じます」という注意書きを日本語と英語で表記。
- イラストページからOFPへリンク。
- イラストとリンクのディレクトリ内に.htaccessにて、ブラウザ使用言語に「日本語」を指定していない人をアクセス制限。
このうちの、最後のアクセス制限はただ閲覧したいだけの方もはじいてしまうので心苦しいのですが、背に腹は代えられぬということで。
それと、英語でどう表記していいかは、次のサイトを参考にしてみてください。同人系二次創作サイトがやりがちな著作権表示の間違いについて解説されているサイトですので色々と参考になるかと思います。