人は価値観を一致させることはできません。
思いつくままに「サイト作成・運営」ジャンルを集中的に書き進めております。このカテゴリのテキストはすべて後日、思いつきで語るの「サイト作成・運営」へ移動させています。
このジャンルを思いつきで語るにてスタートした時からの繰り返しになってしまいますし、すでにご理解いただいているとは思いますが、念のため以下のことを補足しておきたいと思います。
ここで藍晶が述べてきたことは、事実、事象だけです。サイト作成および運営について「こうすべき」といった何が正解(正義)であるかということを語ることはしていません。
もちろん、条件付けで「○○したいのなら、こうしたほうがよい」といった説明は、その理由とともにしています。
HTMLやCSSについて述べる際は、文法上の正誤が確かに存在する以上、それに基づき正しいマークアップについて説明はしています。でも、「正しいマークアップを何がなんでもすべき」とは考えていません。文法に準拠したHTMLを記述するメリットはたくさんありますので、そのメリットについて語っています。エラーだらけのHTMLでサイト作成するメリットは何もありません(あるのでしたら、教えてください)。もし、一から覚えようというのでしたらわざわざ間違ったHTMLを覚える理由は見つかりません。正しくても間違っていても、覚える手間は同じなのですから。
きちんと覚えたほうが、将来的には楽に作成も管理もできます。また色々なことができるのは間違いありません。でも、覚えるには時間が必要です。覚えたとしても、過去につくったファイルを訂正するのには膨大な労力が必要です。そんな手間暇をかけても、そうする価値があるかどうかは個人の判断です。
時間がないのでしたら、HTMLを覚えるようなことをしなくてもホームページビルダーのような作成ソフトに任せて作成する、またうまく使えば、無料で提供されているブログでも、十分な表現が可能ではないでしょうか。(ただし、ホームページビルダーはどこでも配置モードを封印し、標準モードで作ったほうがよいでしょう。)
正しいHTMLにて作成していけば、閲覧環境に左右されることなく情報を提供できます。でも、90%超のWin+IEユーザーに提供できれば、それ以外の環境の人は目をつぶってしまおうと考えたってもちろん構いません。個人の趣味のサイトなんですから。
サイトをつくり運営することにどの程度時間を割けるのかは、一人一人違います。各自が、そのメリット、デメリットをすりあわせた上でどうするかを決めるだけです。
ですから、ここに書いた情報は「こうすべき」というものではありません。サイト作成・運営するにあたって判断材料の一つでしかありません。参考になるところだけ参考にしてくださればという気持ちで書いています。
それは、運営をテーマにしたときも同じです。
上の二つを書く少し前に、チャットで、イラストサイトを持っていらっしゃるCさんから、「ロボット避けしたほうがいいのかな?」と質問されました。
「一般的に、二次創作系同人サイトでは、したほうがいいとは言われているし、していないところからリンクされることに抵抗があるサイト監理人もいます」
と説明しました。これは、事実です。でも、そうすべきかと言えば、人に寄りけりです。各自の事情に照らし合わせどうするかを決めるしかありません。
なぜならば、デメリットももちろんあるからです。ロボット避けをするということは、YahooやGoogleにインデックスされないということであり、それだけ間口を狭くしてしまいます。つまり、出会いの機会が減るということなのです。
もしかしたら、二次創作に縁がないかたが、一般のサーチエンジンからあなたのサイトを知り、あなたの作品のファンになってくれるかもしれない。ロボット避けは、そんな可能性をつぶしてしまうのです。ですから、そうった出会いやコミュニケーションを何よりも重視するかたでしたら、あえて検索エンジンにひっかかりやすい工夫をすることもありでしょう。
海外サイトによる無断転載対策についても、無断転載されたくないのでしたら、英語で注意書きをいれるなど対策を立てましょうというだけのことです。絵師さんがそのことを認識していらっしゃらず、転載されてはじめてショックを受けるという事例が多すぎるだけなのです。
ですから、これも、そのことをよく認識した上で、あえて、対策をたてていない(もしくは、藍晶が語った方法とは別のやり方で対策を立てている)といったかたに向けた記事ではありません。
海外ファンサイトへの対策で、「無断転載厳禁」を英語で記載することのデメリットはほとんど考えられないのですが、藍晶のように、言語でアクセス制限をかける件については、ただ閲覧したいだけのかたもはじいてしまうというデメリットがあります。海外のかたとの交流をそれだけで制限してしまうのです。でも、海外のかたと日本語以外で交流する気はまったくない藍晶にとって、それは些細なことでしかありません。メリット、デメリットを天秤にかけた上での判断です。
ですから、英語で堂々とやりとりできる自信のあるかたは、対策をたてずに何かあったときに相手に苦情を言ってやめさせるという判断だってあります。藍晶にはそんな英語力も根性もありませんので、最初からその方法ははじいているだけです。
サイト作成にしろサイト運営にしろ、どちらのメリットがより重要で、どちらのデメリットに目をつぶれるかということになります。これは、人によって違います。事実をどれだけ積み上げていっても、すべての人が同じ結論を導き出すわけではありません。
なぜなら、人は価値観を共有することはできない。共有できるのは事実だけだからです。