前に、メタルギアソリッド2のヴァンプというバイセクシュアルキャラについて取り上げましたが、少々誤解を招いたところがあったので、補足です。
セクシュアルマイノリティはステレオタイプ化しやすいので、描かれるときはより注意が必要だということを言いたかっただけで、実際、ヴァンプというキャラを見て、現実のセクシュアルマイノリティのかたが不快になるかどうかは別問題です。私の感覚では不快にさせるようなポイントはさほど多くはないと思っています。
そのポイントは、既に社会通念(?)になっている「セクシュアルマイノリティは笑いものにしていい」といった発想がないからです。また、ヴァンプとその仲間達(つまり、敵)すべてがセクシュアルマイノリティ設定ならば問題だったろうが、そういうわけではないですし。
なんせ、ぼーーっとした私のようなプレーヤーは最期まで、彼がバイセクシュアル設定だということが分からなかったくらいものでしたから。
それよりも、深刻というか問題なのは、子ども向け漫画、アニメ、お笑い番組だというのは間違いありません。
特に、ホモネタ、オカマネタで笑いをとろうとする、お笑い番組は論外と思うのですが、こちらは、正規のセクシュアルマイノリティ支援団体がチェックをかけ抗議しているようですので、ここでは語りません。
子ども向けアニメでは、くれよんしんちゃんも問題があったようですが、私の守備範囲外なので、やはり語れません。
さて、私のかろうじて守備範囲内のもので、最近(といっても、一年くらい前か)気になったものに、ワンピースという漫画があります。
その中の敵キャラ、ボン・クレーです。彼は、背中に「オカマ道」と書いた衣装を着て、「オカマ拳法」にて攻撃をし、化粧をしていわゆる「おねえ言葉」を連発します。そして、「オカマソング」を歌い……。と、まるでオカマ代表選手のような扱い方でした。
漫画中は、「オカマ野郎」「あのオカマが……」と彼のことはもちろん、オカマ呼ばわりされているいます。
それが、どういった意図であったのか、アニメになるとき「オカマ」という言葉がすべて、カットされていました。
セクシュアルマイノリティに対する気遣いか、セクシュアルマイノリティ市民団体に抗議をされると面倒だからという自己防衛かは定かではないが、後者という気がしてなりません。
このアニメが放映された直後、ネットにての感想で、オカマが消されたことに触れた感想が結構ありました。ほとんどが、「オカマが差別語だというのは変だし、ああいったキャラを表現するのは、オカマという立派な言葉があるのだから、原作を歪める必要がない」という批判的な意見がほとんどでした。まあ、ファンとして素直な感想なんでしょうね。
でも、ボン・クレーは、あくまでも、奇異なものとしての描かれかたです。確かにあの漫画には、オカマ設定でなくても、奇怪で珍妙ななキャラが沢山登場します。いや、だからこそ、わざわざオカマを連呼し、強調する必要はないんじゃないかと思うわけです。
つまり、メタルギアソリッド2のヴァンプと違って、「オカマ(セクシュアルマイノリティ)は笑いものにしていい」といった社会通念に忠実な扱いになっているからこそ問題なんですよね。
こういった子ども向け漫画で、笑い者としてのオカマネタが登場することは、今までも結構あったと思います。ただ、ワンピースは、発行部数も半端ではない、小学生から、おねーさんまで幅広いファン層を持った漫画だから影響が大きいと想像できるところが気になるところでした。
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