地獄ドライブ
記憶の奥、静かな根底に眠るものの３日後

「バカ」

「ごめん」

「バカバカバカ」

「ごめんって」

「バカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカ」

「……すいません」

「初心者が運転してるときにあんな事するヤツいるかよバカ」

「……ってかさ、なんでアクセルとブレーキ間違えて暴走すんだよ」

「隣にあるから間違えやすいんだよ」

「いや、それ理由になってねえし。俺間違えたこと無いぞ？」

「知るかバカ」

「ははは」

「はははじゃねーよ！もー二度とすんなバカ！！」

「えー？なにをー？」

「……だから、あんたがさっきしたことだよっ」

「どれ？」

「……だから……キ………キ…」

「ん？もしかして恥ずかしくて言えねぇの？やーんカッワイー！」

「……殺すぞ」

「えーだって何のことだかわかんないんだもーん。もーしないでほしけりゃ、ちゃんと言
ってみろよ、このー！」

「だ、だからっ……………運転中にキスすんなって……言ってんじゃねーかよ、この大馬鹿者――――！！」

「ぎゃっ！ごめんってー……いてっ、いたたたたたたたたっ！」