もしも薔薇乙女達が手の平サイズだったら (元ネタ:灼眼のしゃなたん) ろーぜんめいでん 第五ドール真紅たん 「ジュン紅茶を入れて頂戴」 と、ジュンの頭の上に座りのたまう真紅。 この手の平サイズの紅い少女は ある日突然ジュンの家にやってきたのだ。 「断る」 「あらそう」 ジュンの即答をあっさり流した。 そして何の迷いもなくカップをひっくり返す。 ジャー と中に残ってた熱い紅茶がジュンの頭皮に染みる。 「あっっっぢぃぃぃぃいいい!!」 ジュンは突然の仕打ちに驚き、熱さに苦しみ頭を猛烈に振る。 真紅は落ちまいとジュン髪の毛を掴む。 「あっちぃいでぇうわああっ!!」 「きゃあー!落ちるのだわ落ちるのだわ!!」 「あらあら私も混ざりたいわぁ」 のりはそんな様子を微笑ましく見ていたのでした。 第六ドール雛苺たん 「うにゅーおいしいの〜」 「…………」 「特に白くて黒くて赤くてにゅーしてるのがいいの〜」 「…………」 「巴は食べないの〜?」 「雛苺が全部食べていいよ」 「わーい!巴ありがとなの〜」 その天使のように無垢な様子に巴は言えなかった。 私の頭の上で苺大福は食べないで。と。 「(あ…何か髪の毛べたついてきた…)」 第一ドール水銀燈たん 「なぁに?アナタが私のネジをまいたのぉ?」 水銀燈は目の前の人間を見る。 肩よりもやや長い髪に真っ白な肌。 いかにもひ弱そうな人間。 「何か冴えない感じぃ」 「うわぁ妖精さんだぁ」 はぁ?と水銀燈が聞き返すより早くひ弱な人間、 めぐはその小さな身体を捕まえていた。 「ちょっとぉ何すんのよぉ!!」 「可愛い〜羽がパタパタしてる」 キュッと羽を摘む。 水銀燈は思わずきゃあ、と声を上げてしまった。 「妖精さん…ここ、弱いんだ…」 めぐはニヤリと笑う。 顔が少し赤みを帯びているのは 錯覚であってほしい。 「ちょっ…何よぉ…やめてよぉ…」 水銀燈に迫るめぐの魔の手。 めぐ×銀の夜はまだ始まったばかりだ。 第三ドール翠星石たん 「ちび人間さっさとお茶菓子持ってくるです!!」 「嫌だね」 毎度のことながらジュンは即答した。 「それにちびなのは僕じゃなくてお前の方じゃないか」 「な!?う、うるさいです。ちび人間はちび人間なのです。 さっさとお茶菓子持ってきやがれですぅ」 翠星石はジュンの頭の上で暴れ出す。 「いててっ!やめろよこのちびちびちび!!」 「なっ!?言ったですねぇ?このちびちびちびちび!!」 「うるさい!ちびちびちびちびちび」 「お前こそ!ちびちびちびちびちびちび」 「ちびちびち(ry」 「ちびちびち(ry」 「不毛だわ」 二人の言い争いを傍観する真紅が呟いた。 第四ドール蒼星石たん 蒼星石は己の無力さを呪った。 「翠星石がいてくれれば…如雨露があれば…」 草木生えない死んだ大地の上で。 「おじいさん、ごめんなさい」 「……かずき……」 元治の頭の上でした。 第二ドール金糸雀たん 「カナちっこくて可愛いーーー!!!」 「み、みっちゃーーーん!まさちゅーせっつ…」 いつもと変わりませんでした。 第七ドール雪華綺晶たん それは少し肌寒い夜のことだった。 真っ白な薔薇園の中央に水晶のお城が立っていた。 オディールは一人その中を歩いていたのだった。 不意に雪華綺晶が現れ声をかける。 「あなたは「うわぁーー何これ綺麗ーー!!」 「私と「すごーーい!!白い薔薇がこんなに咲いてるー!!」 「契や「あっコッチの部屋には何があるだろ?」 タタタタ… とオディールは小走りに行ってしまった。 「……もう契約してやんない……」 おまけ えんじゅめいでん薔薇水晶たん 今日も一日の仕事を終え、部屋でくつろいでいたエンジュ。 すると突然鏡が輝きだし何かが飛び出してきた。 それはエンジュの頭にちょこんと立つ。 「お父様ただ今帰りました」 「ば…薔薇水晶…」 どばっ と、鼻血を噴き出すエンジュ。 「いい…いいよ薔薇水晶…最高だ…やっぱり私の人形が一番だ!!」 鏡越しに自分の頭に乗っている薔薇水晶を見つめる。 別の角度からも見ようと身体を動かす。 「いい!」 「いい!!」 「いい!!!」 「エンジュ一体何のさわ……」 奇声がするので様子を見に来た白崎には 鏡の前で怪しい踊りをするエンジュが見えた。 「僕は何も見てない僕は何も見てない僕は何も見てない……」 しばらくまともにエンジュと目を合わすことが出来なかった 白崎でした。 おわり ――――――――――――――――――――――――― 後悔してやった ムシャクシャはしていない 流石に元ネタのように上手くいかんかったな スマソ 因みに水銀燈ときらきーは原作準拠の話