機動人形メンデム篇
今日の真紅は何故かご機嫌ナナメだ
その理由は?というと
家来であるはずのこの少年が
私をそっちのけで作業をしているのだから
(まったく…何をそんなに熱中しているのかしら…)
「よ〜し!完成だ!」
真紅の不満をよそに黙々と作業をしていた桜田ジュンが
歓喜の声をあげた
よくみるとジュンは人形を作っていたようだ
しかし何かがおかしい……
真紅は一見して上手く言えないが
何かよくわからない違和感を感じとっていた
ジュンの横で愉しそうに
ジュンの作業を見ていた雛苺が声をあげた
「このお人形足が無いの〜!」
その瞬間ジュンはメガネをキラリ!と光らせ
待ってました!といわんばかりの顔で
「足なんて只の飾りです!
偉い人にはそれが解らんのであります!」
真紅はジュンと雛苺の言葉を聞いて
ようやく違和感の正体が解った
「ジャンク………」
真紅はジュンに強い口調で
「ジュン!早く足を付けてあげるのだわ!
その人形もそれを望んでいるハズなのだわ!」
ジュンは真紅に解ってないなぁ〜
と言わんばかりの表情を浮かべ
「それだとパーフェクトになっちゃうだろ!」
と声を荒げた
ジュンの人形に対する虐待(真紅にはそう映った)
に対し真紅も黙っていない
「ジュン!見損なったわ!
それに偉い人には解らないって、どういう事?
私にはその人形の哀しみがわかるのだわ!
人形は常に完璧を求めるものなのだもの」
真紅は声を震わせて言った
そのときの真紅の脳裏には水銀燈の姿が浮かんでいた
ようやくジュンは真紅が勘違いをしているのに気が付いて…
「コレは足が無いのが普通なの!」
ジュンからコレはこういう商品だという説明を
真紅が納得するまで3時間議論がなされたのだった
「これはいいものなの〜」
終わり
ガン○ム好きのかたスミマセンw