ある夏のとても暑い日
「うわ〜〜ん〜〜、翠星石がいじめるの〜」
雛苺が大泣きしながら真紅にすがりつく。
「うるさいわね、今くんくんを見ているの。ジュン、なんとかしなさい」
ジュンは雛苺をあやすが一向に泣き止まない、ジュンも真紅も苛立ってきた。
「うるさいわね。こうするのよ」
真紅が雛苺の首を掴むと180度ゴキッとひねった。
雛苺が白目を剥いてその場に倒れる。
「お、おい!!雛苺!大丈夫か!?」
「大丈夫よ、放っておきなさい」
「今日も感動の名推理だったのだわ」
くんくんを見終わった真紅が足元の雛苺に気がつく。
「雛苺、こんなとこで寝たらダメよ・・・・雛苺!?」
すでに雛苺は事切れていた。
「ジュン!雛苺がやられたわ!水銀燈の仕業ね!」
「真紅・・・さっき真紅が雛苺を・・・」
真紅は目に涙を浮かべながら怒りを露わにする。
「水銀燈!許さないわ!」
「ふざけるな!真紅・・・雛苺の仇だ!」
ジュンが金属バットを真紅の脳天に叩き下ろした。
グシャッ!
鈍い音を立てて真紅の頭が潰れ、バットが顔面にまで食い込む。
「ジュン・・・貴方まで水銀燈に操られてしまったのね・・・」
顔の半ばまで潰れた真紅が諦めたように倒れる。
「真紅!雛苺!!チビ人間!これはどういうことですぅ!」
飛び込んできた翠星石がジュンに詰め寄る。
「うるさい!うるさい!お前が雛苺をいじめたせいだ!」
金属バットが翠星石までも粉々にしていく、額から流れ落ちる汗が目に沁みて痛い。
「チビ人間・・・許さんです・・・」
首だけになっても喋り続けていた翠星石も動きを止める。
「これで呪い人形どもから解放された・・・」
全身汗だくになったジュンが呟く。
ある夏のとても暑い日