その日、桜田家ではあるテレビ番組を見ていた。それは水俣病など、いわゆる公害病に 
関連した内容の事柄を紹介する番組で、何故か人形達も興味深く見入っていた。 
「みなまたびょう怖いの~。いっぱい人が苦しんでたのよ~。」」 
「まったく人間と言う奴は何時の時代もろくな事しやがらねーですぅ。」 
「恐ろしい話ね。」 
番組が終わった後も、人形達は何故か公害病と環境問題に関する話題で盛り上がっていた。 
「お前等人形なんだから別に問題無いだろ?」 
「あら、でも環境問題に目を向ける事は良い事よ。」 
と、ジュンとのりもそれぞれ様々な思いを馳せていたのであったが、 
これが後に思いも寄らぬ展開に発展する事となる。 

「お馬鹿さ~ん達ぃ~。今日は機嫌が良いからローザミスティカ三つ全部貰いに来たわぁ。 
3対1でも良いのよ~。かかって来なさぁい。」 
人を小馬鹿にしたようなセリフを吐きながら水銀燈が桜田家にやってきた。 
いつもなら真紅と水銀燈の睨みあいが始まり、互いに攻撃の機を伺う殺伐とした空気に 
包まれるのだが、この日だけは違っていた。 
「いやぁ!水銀燈怖いのー!みなまたびょうになっちゃうのよー!!」 
「触るなですぅ!!コイツに触られると水俣病になっちまうですぅ!!」 
「水銀燈・・・貴女・・・本当に酷い事をしてしまったのね・・・。見損なったわ。」 
そう言って三人は一斉に水銀燈から逃げ出したでは無いか。それには水銀燈も唖然とした。 
「え!?え!?ど・・・どうしたのぉ!?」 
予想だにしない行動に水銀燈は焦った。慌てて追い駆けても三人は騒ぎながら逃げ回る。 
「沢山の人を苦しめやがった奴がきやがったですぅ!!逃げるですぅ!!」 
「これ以上追って来たら訴えるのよ~。こうがいそしょうなのよ~!!」 
「水銀燈・・・。貴女・・・あんな事するなんて・・・お父様も悲しんでるわ。」 
「ちょっ!一体どうしたというのよぉ!私まだ何もしてないのにぃ!」 
周知の通り水俣病は工場が有機水銀を海に垂れ流した事が原因である。 
そしてこの有機「水銀」こそがポイントだった。 
水俣病の番組を見て、水銀も含めたその恐ろしさが強く印象に残った人形達にとって 
「水銀」燈にも同じ様な事がありうると勝手に思い込んだ事が原因だった。 
「何で逃げるのよぉ!!私まだ何も悪い事してないのにぃ!!」 
この後、アリスゲームはうやむやの内に終了し、水銀燈は強い罪悪感を感じながら帰って行った。 
                おわり 

リアルで水俣病で苦しんでる皆様スマソorz 

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