いつからか、ただ何となく毎日を過ごすようになった 学校ではおとなしい優等生のレッテルを教師・級友から貼られ 家では親の言いうことをよく聞く良い子を演じさせられ 父の言い付けで続けている剣道も辞めたいと言いだせない 家でも学校でも私は孤独だった そんな私があの― 幼い一人でいることを極端に恐れ嫌う 人形の契約者に選ばれたのは― ある意味必然だったのかもしれない 今その子は別の家に住んでいるが 私はもう一人ではなくなっていた その子がきっかけで再び交流を持つようになった かつての幼なじみ、桜田ジュン 彼だけが本来の「柏葉 巴」を知っていた 図書館に行けば必ず居る、彼と一緒に過ごすことが 私のささやかな楽しみになっていた そして 明日も彼にまた会えるだろうか どのような会話をするのか 彼のことを考えながら 自分の秘所に指を伸ばし 今宵も果てる