夜、ジュンは風呂場にいた。日中に居候しているドールに振り回されて疲れた身体を
癒す為に湯船に肩まで浸かって一息付いていた。何時もの光景である。しかし、その日は違った。
何故なら突然戸を開いて真紅が入って来たからである。
「わっ! 真紅! 何だ!?」
ジュンは慌てた。行き成り真紅が入って来た事もそうだが、何よりその真紅は
何時もの真紅のドレスを纏っていない全裸体だった。おまけに結んでいた髪も解かれ、
己の背の高さよりも長い髪が浴室の床に付いて濡れていた。
「一体何しに来たんだよ真紅!」
思わずジュンは真紅に背を向けた。しかし、真紅は構わずにジュンに近寄る。
「私もお風呂に入るわ。」
「お前人形だろ!? 別にそんな事しなくても良いだろ!?」
「確かに私は人間と違って老廃物が出ないけど、でも埃は溜まるわ。だから洗うの。
そんな事よりジュン、こっちを向きなさい?」
「おおおおお前何故そんな堂々としてるんだよ!? そんな裸で恥かしくないのかよ!?」
「あら、それを言ったらジュンも裸よ。」
「そ・・・それはそうだけど・・・。でも隠す所は隠せよ!」
もしこれがバスタオルか何かで包まった状態で入ってくるのならジュンも百歩譲る事が出来ただろう。
だが、真紅はバスタオルはおろか手ぬぐいさえ使っていない全裸体であった。しかし、
己の全てを曝け出すような姿をジュンに対し晒しながらも真紅は堂々としていた。
「ジュン、こっちを向きなさい? 何を恥かしがっているの?」
「お・・・お前はそんな恥かしく無いのかよ!?」
「あら、ジュンはその辺の動物や虫に自分の裸を見られて恥かしいの?」
「別にそんな事は無いけど・・・って僕は動物や虫じゃない!」
「何を言っているの? ジュンは真紅の下僕よ。下僕は虫けらも同然なのだわ。
だから下僕に裸を見られたって何も恥かしい事なんて無いわ。さあジュン、こっちを向きなさい。」
「う・・・。」
真紅に言われてジュンは渋々と真紅の方に向きなおすと、
そこには腰に手を当てて堂々と胸を張って立っている真紅の姿があった。
改めて見ると真紅の体は美しかった。手足の指を除いた各部の球体関節のせいで
人形である事は分かるのだが、それを差し引いて余りある程美しかった。
女性的で、するりと整った体型に柔らかそうな肌、胸はさほど大きい物では無かったが、
乳首は凄く綺麗であった。それに加えて真紅の整った綺麗な顔と足まで付いた長い髪が
彼女に神聖な雰囲気さえ与えていた。球体関節さえなければドールとは思えない程である。
だが、何よりジュンにとって衝撃的だったものはドールであるにも関わらず女性器が
再現されていた事である。ジュンはローゼンの正気を疑ったが、同時にまだ女性器を
見た事の無かった為、密かにどういう形なのか気になっていた彼は少し嬉しかった・・・
と、その時、突如真紅の平手打ちがジュンの頬に叩き付けられた。
「何をジロジロ見ているの!?」
「お・・・お前本当は恥かしいだろ?」
「は・・・恥かしくないわ! 下僕なんかに見られたって・・・。」
真紅はジュンのツッコミを紛らわすかのように湯を浴び、湯船に浸かろうとしたが・・・
「キャァ!」
「真紅!?」
ドールである真紅に人間用の浴槽は深過ぎた。底に足が付かず、危うく溺れかける所を
ジュンが大慌てで抱き上げた。
「ケホッ! ケホッ!」
「大丈夫か?」
「ジュン・・・深すぎるわ! お湯を減らしなさい!」
「そんな事したら僕が風邪引くだろ。
「なら抱っこして頂戴。」
とりあえずこの場はジュンが真紅にとって丁度良い高さで抱いた状態で湯船に浸かる事で
どうにか収まった。肩まで湯に使ってゆっくりしていたが、ジュンは落ち着かない。
「(やっぱり人形とは思えないよな・・・。)」
今までも真紅を抱っこする事はあったが、全裸体の真紅を抱くのは初めてだった。
真紅のドレスを纏わない生まれたままの真紅の身体はとても柔らかく、温かかった。
さわりごこちも人間の肌と殆ど変わらない。ローゼンがどうやって真紅達を作ったのかは
分からなかったが、真紅を抱き続ける中でジュンの体にある異変が起こっていた。
「ジュン、何か固い物がお尻に当たってるわ。それは何?」
「わっ! 何でもないよ!」
真紅が下に手を伸ばそうとしたが、ジュンは思わず股間を隠した。
「何を隠しているの? 見せなさい!」
「わっ! やめろ!」
真紅が無理矢理ジュンの股間を覆い隠す手を払い除けた時、勢い良く飛び出して来た
棒状の物体が真紅の顔を叩いた。
「キャァ! 何これ!?」
ジュンは勃起していた。固く長く勃ち上がったジュンの男性器は驚いて尻餅を付く
真紅の眼前でピクピクとかすかに痙攣していた。
「ジュンの股間から怪物が生えているのだわ・・・気持ち悪いわ。」
「自分で無理矢理見ておいてそんな言い草は無いだろ!? ってうぐぁぁぁぁぁ!!」
ジュンの勃起した男性器に余程驚いたのだろう。真紅の髪の毛ウィップがジュンの男性器に
叩き付けられた。人間の体も吹っ飛ばす程の威力がある髪の毛ウィップである。
それを男性器にもろに受けたジュンは男性器が千切れ飛ぶ程の激痛に襲われていた。
「うぐゃぁぁぁぁぁ!!!」
「え!? ジュン!? そんなに痛かったの!?」
悲痛な叫び声を上げ、股間を押さえつけながらのた打ち回るジュンの姿に真紅も
尋常ではない何かを感じ、焦った。今までも何度もジュンに髪の毛ウィップを
当てた事のある真紅だからこそ分かる。今のジュンの苦しみようは普通じゃないのである。
「うぁぁぁぁぁぁ・・・。」
「ジュン!? ジュン!? しっかりして!? ジュン!?」
なおも股間を押さえてのた打ち回るジュンの背を真紅は慌てて摩った。
「そんなに痛かったのね・・・ごめんなさい・・・。」
「女には一生分からないよ・・・この痛さは・・・。」
真っ赤に腫れた男性器を冷水に浸すジュンに真紅は申し訳無さそうにしていた。
「ったく・・・無理矢理見ておきながら叩くなんて酷いよ・・・。」
「ごめんなさい・・・まさかこんな物だとは思わなかったから・・・。」
「こんな物・・・。」
「あっ! 気を落とさないで! ジュンのオチンチンは素敵な形をしてるわ!
まるでウィンナーみたいで食べるとおいしそうなのだわ!」
「お前それフォローになってないよ・・・。」
呆れるジュンだったが、真紅はジュンの男性器に手を添えて撫でた。
「でもジュンも悪いわ。人形の裸なんかでこんなにオチンチン勃てて・・・。
まったく想像以上に下劣ね。それだから生身の人間の女の子に相手にされないのよ。」
「う・・・。」
真紅に痛い所を突かれたジュンは黙り込んでしまっていたが、真紅は少しだけ嬉しかった。
ことセックスアピールに関して真紅は密かに劣等感を抱いていたからである。
お姉さん体型に作られた水銀燈や、水銀燈程では無いにせよそれでも良さげな
翠星石と比べると真紅の体はどうもセクシー度に欠けてしまう。
金糸雀や雛苺よりはマシとも言えなくも無いが、その二人は幼女型として作られている為に
むしろそちらを重視したとも取れるからそれほど問題にはならない。
だからこそ真紅の体は中途半端な感があり、真紅自身もそれを気にしていた。
しかし、ジュンはそんな自分の身体を見て興奮してくれた。ジュンは自分を女性として見てくれる。
真紅はそれが嬉しかった。そして真紅がジュンの男性器を優しく撫でていると、
固く勃ち上がってしまった。
「あら、またこんな立っちゃったわ。」
「お・・・お前が変に弄くるからだろ!?」
「人形の体で興奮する下僕が言える口? そんな事言うならこのオチンチン
根元から切り落とすわよ。勿論二つのタマもよ。」
「や・・・やめろよ。」
真紅は左手の人差し指と親指でジュンの男性器の先端を摘み上げながら
右手の人差し指と中指をハサミに見立てて男性器の根元を挟み込む動作をするが、
そのような悪ふざけだけで本気になって焦るジュンの顔を見て真紅は少し嬉しそうだった。
「冗談よ。本気になるなんてどうしようもない下僕ね。本気で切り落したりしないから安心なさい。」
真紅はまたもジュンの男性器に手を添えて下から上へ優しく撫でた。
「だからそうやって撫でるなよ。まだ痛みは残ってるんだぞ。」
「あら、でもジュンはどうして言うがままにされてるのかしら? 本当は気持ち良いのでしょう?」
「わーもう良いからやめろぉ!」
「うるさいわ。」
真紅はますます面白がってジュンの男性器を撫で始めた。
「フフフ・・・。ウィンナーみたい・・・。」
「やめろやめろ!」
ジュンが嫌がれば嫌がる程真紅は面白がって男性器を撫で、弄繰り回した。
その時の真紅はまるで子供のように嬉しそうだった。が・・・
「あっ! 出るっ! 出るっ!」
「何が出るの? ってあっ・・・。」
どびゅっ
ジュンの男性器の射精によって真紅の顔は真っ白に染まった。
「キャアッ! 何これ!? イカ臭いわ・・・。」
「お前が変に弄くるからだぞ。」
ジュンの精液を顔面にモロに受けてしまった真紅は一瞬驚いていたが、それ以上に
射精したばかりであるにも関わらず萎えもせずに勃ち続けるジュンの男性器の方に注目していた。
「凄いわ。まだ立ってるなんて・・・凄く元気の良いオチンチンね。」
真紅はまたもジュンの男性器を撫で始めてしまった。
「ああ! やめろやめろ! これ以上されたらこっちが狂ってしまう! やめろぉ!」
何だかんだで真紅の小さい手で男性器を撫で回されるのが気持ちよかったのか、
冷静な判断が出来なくなったジュンは次の瞬間真紅を押し倒していた。
「ジュン! 何をするの!?」
「そんなに僕のチンポが好きならこうしてやるぅ!」
ジュンは真紅の太股を掴んで大きく左右に広げると共に己の男性器を真紅の女性器に押し付けた。
「こらっジュン! やめなさい! 下僕の癖に生意気よ!」
「うるさい! 僕をこうさせたのはどっちだ!?」
「痛ぁ!」
嫌がるジュンの男性器を面白がって撫で弄くった罰が当たったのか、
真紅は自分の体でジュンの男性器を受け止める事になってしまった・・・
下僕に犯されてしまった主のショックは凄まじかったのか、ジュンにたっぷりと
注ぎ込まれた真紅は黙り込んでしまった。だが、それは同時に冷静さを取り戻したジュンにも
罪悪感を抱かせる事にも繋がっていた。どうせ許してはくれないだろうが、
慌ててジュンが真紅に謝ろうとした時、意外にもそれより先に真紅が謝っていた。
「ジュン・・・ごめんなのだわ・・・。」
「真紅?」
「私が面白がってジュンのオチンチンに悪戯をしなかったらこうならなかったわ。
悪いのは私。ジュンは悪くないわ・・・。」
「・・・。」
そして真紅は起き上がるとジュンの目を見つめる。
「見直したわ。ジュン・・・。貴方に私を犯せるだけの度胸があるなんて知らなかったわ。
でも、貴方は人間で私は人形・・・。だからこんな事しても赤ちゃんは出来ないわ。」
「真紅・・・。」
「ねえジュン・・・。もしもジュンが誰かと結婚して子供が生まれる事になっても
ジュンは私を大事にしてくれるかしら?」
その時の真紅は何処か悲しげだった。そんな真紅をジュンは優しく抱き上げた。
「そんなの言われるまでも無いだろ? それより、あんまりここにいると冷えるぞ。」
ジュンは真紅に優しく湯を掛けた。
おわり
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ジュンと真紅が一緒に風呂に入ると言う
平和な話をやりたかったのだけど
何かグダグダになっちったorz