新年あけましておめでとうございます
最近非難ゴウゴウの真紅ネタ
全く空気読めてないかのごとくミスマッチな状況下で投下だけど
あと、始めの数レスの間はエロなしです・・スマソ
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夜の明かりに照らされた部屋の一角。
今夜はもうすでに月が空高く登っている。
そのせいか夜の夜中だと言うのにかなり明るく感じる。星の光も霞むほどだ。街灯のせいだけではないだろう。
さらに強い光と熱を放出し続けるスタンドライトの白熱蛍光灯。
デスクと、ジュンの手元のみが照らされて反射し、その一角をさらに光で満たせている。
そしてスリープモードのままにしてあるデスクトップPCのディスプレイの揺らめくスクリーンセイバーが自らの光を放っていた。
ジュンの部屋も薄暗い程度でしかない。
ジュンは光に群がる虫の様に光の方向に向き、深夜ではあるがノート、参考書、教科書、問題集、資料にあたっていた。
今までが今までだ。遅れを取り戻すためには『時間などいくらあっても足りない』というの現状での彼だ。
ジュンの後背、右斜め後方にあるペットがあるが、ベッドの縁に真紅が腰掛けている。
真紅がこんな深夜に起きていることはめずらしい。
彼女は『夜は眠りの時間である』と言ってはばからないし、ローゼンメイデンにとっては神聖にして不可欠な行為でもある。
「あ”〜・・う”〜うにゅ〜う〜こんなにぃ〜いっぱぁいなのぉあ”ん”ま”ぁ”あ”あ”〜(以下ry)」
「じょおうさまとおよびですぅ・・・・・ひざまづいてくつのうらをなめろですぅう〜・・・・ちび人間(以下ry)」
他の鞄からは寝言が聞こえる。かなりいい気持ちで眠っているようだった。
もう日付変更線をとうにを回っているような時間だがジュンはこの日の勉強を(外的要因も手伝って)早めに切り上げて眠ることにした。
自分が眠れば真紅もまた鞄に戻って眠るのではないか、とも思っての行為でもあった。
だがそれでも真紅はずっとジュンの傍らにいつづけていた。その気配があった。
電気の明かりを消しても夜の自然の明かりは強く輝き、出歩くにも十分なほどだった。
ベットに潜りこんだジュンは、なかなか眠れないことに戸惑った。
「(いつもより少ないけど、こんなに疲れてるのに。)」
ジュンは知らないようだが、目を酷使するようなことをすると、時々こうなる。
限りなく疲れているのに、疲労感のみで、睡魔に襲われることもなく気が立っているのか寝付くことができない。
眠ろうとするのにかかわらず、身体が受け付けず、それがかなりのストレスとなってそのまま一睡も出来ずにいるか
眠れたとしても、睡眠の効果が全くと言っていいほど得られずに疲労と眠気を残したまま目覚めるか、そのどちらかが待っている。
(↑翌日朝イチから日中いっぱいバイトの時にこうなると非常にキツい)
しかしそれ以外にも彼が眠れない理由があるようだった。
「(?・・・・真紅お前何やってんだよ!!)」
「ジュン・・・ちょっと!?・・・動かないで頂戴!落ちてしまうでしょ!・・何をしているの!?出てきなさい!」
真紅はベットの中でもぞもぞとのたうちまわるジュンを見かねて声をかけた。
その声に応え、やつれ、赤く充血して腫らせた目の顔を真紅の前にさらした。
「どうしたの?・・眠れないの・・・・・・・・・ジュン!あなた!!・・・・!
なんてヒドい顔!?・・・顔を洗ってきなさい!!・・・もう・・ほらぁ早く!」
真紅は呆れた表情を少し浮かべてから疲れ果てたジュンに対して酷なまでに言いつけた。
その姿ときたら、翠星石ほどでは無いが、まるで世話女房のようだっだ。
真紅はミーディアムであるジュンの脆さ、危うさを見て知っている。
ジュン自身、快方へと向っているし、その努力にジュン自身もおおいに励んでいる。目に見えて強くなっている。
とは言え、まだ完全では無い。自身が脱却しようとしている問題も、通過儀礼的なものの何かと言い切る事は出来ない。
彼自身の気質にも由来するという面もないとは言えない以上は、今が最も危うい。
周囲の十分な注意と、周囲からの適切なケアとリードが必要な時期だろう。
それに真紅にとってジュンがダウンする事は極めて危険な事でもある。
ジュンをパワーソースとしているため、自身の行動にもかなりの制約が出るからである。
おまけに真紅以外に2体もパワーソースとして依存している。それだけに通常よりも激しい消耗を伴い過酷である。
ましてや今は、いつまたアリスゲームが始まってもおかしくはない状況下だ。
それに、以前のイジけたシケたジュンの姿なんぞを、見たいとは全く思わない。
「うるさいなあ・・・もう寝るんだよ・・・・・!!!」
ジュンは毛布を顔にかけ直し丸まってしまった。
真紅はと言えばジュンの反応に、すこぶる機嫌を害した。
「ジュン・・・!!この真紅の言うことが聞けないのかしら・・・いい度胸した家来ね」
真紅はムキになってジュンにのしかかると毛布をむしって剥いで、ジュンの顔を無理矢理露出させた。
無理にでも眠ろうと目をつむるジュンの顔がそこにある。
ジュンの上に馬乗りになって見下ろし、睨みつけるように見つめる真紅はジュンの顔を何度かはたいて強引に目を開かせた。
涙目になっているジュンを睨みつけ、すこしジュンの顔を撫でてから真紅はジュンに言いつけた。
「お茶の用意をして頂戴。のりがキーマンの上物を買ってきたわ。それにしなさい。
ミッドナイトティーをあなたと一緒にするわ」
ジュンは目をキツくつむって顔を背けた。そして弱々しく声を荒げた。
「お前もッ!!鞄に戻ってとっとと寝ろよ!!!!ボクは寝るんだッ!」
「眠れないのよ!・・・あなただって眠れないみたいじゃないの・・・・なら眠りたくなるまで一緒に起きていましょ」
「うるさいぁ・・!!!ボクに構うなぁッ!」
ジュンの上にのしかかったままの真紅がヒステリックな声を上げる。
「なんてこと!!なんて生意気な家来なの、もう!!このわたしの誘いを断るなんて!!・・・・・・・・・!!
いいことジュン・・・!!あなたが言うことを聞くまで、わたしはここを退かないし、寝かせもしないわよ!!」
これ以上はジュンもツライ。しぶしぶジュンはベットから半身を起こした。
するとまた真紅はすぐにジュンの顔をはたいた。
「わたしの言うことを聞かなかった罰よ」
ジュンは真紅の言うヒドい顔のままリビングへと降りた。強い疲労感はあるが動けないくはない。
重い足取りで1階へと向うとスグに顔を洗った。真紅にゴマかしはあまり効かない。
眠気が全くないので目が覚める事はなかったが、引き締まるような気はした。
リビングへと戻り、やかんをガスレンジの火にかけるとキッチンの棚からキーマンの茶筒を探した。
キーマンの缶の蓋を開けるとキーマンの独特の香が漂う。人によっては嫌うが、真紅によれば『蘭の花ような高貴な芳香』だそうだ。
ジュンはお茶を用意すると真紅のもとへ戻りベッドに腰掛けた。
2人はしばしの間ミッドナイトティーを楽しんだ。
「お・・ぉぉぉぉおい!!ン何やってんだ!!」
「なにって・・ここと、ここと、ここ・・・直して頂戴。今すぐよ」
ジュンの横に白いキャミソールとドロワーズのみを身につけた真紅が座り直した。
真紅は脱いだ服をジュン押し付けた。
ジュンはすぐに道具類をとりにいこうと、押し付けられた真紅の服を退けた。
「ジュン!!」
ジュン真紅の結んだ髪の鞭を受けた。
「なにすんだよ!」
「そんな事もわからないの!?・・・服はちゃんとたたみなさい・・・!!シワが付いたらどうしてくれるの」
『シワを気にするなら鞄の中でそんな格好で寝てんなよ』????とは言わなかったが、ジュンはすぐに真紅の服に手をのばした。
が、触れた瞬間、生暖かく濡れていることに気付いた。
すぐそばにはお茶のこぼれたカップとホットが転がっている。
さっき真紅にやられた時に持っていたカップごとふっ飛ばされてポットを倒してしまった。お茶が服にかかってしまったらしい。
「・・ジュン!!!あなたなんてことをするの!!!」
その光景は真紅の目にも入ったらしい。
「ったく・・お前があんなことするからだ!!・・・ボクのせいじゃあないぞ」
「ああ・・・ジュンッ・・・ジュン」
珍しいことに真紅がヒドく動揺している。声だけは今にも泣き出しそうだ。
間髪入れずにジュンの股間に飛び乗ると、真紅はジュンの襟に掴みかかり、顔をよせて言う。
「!!!シミになってしまうじゃない!!!!あああああ・・・・あなたのせいよ!!!!!」
「わかったって、ちゃんと洗濯するよ明日」
「今すぐよ!!今すぐして頂戴!!紅茶の渋は一度ついて乾いたら二度とは取れないのよ!!!」
真紅の声は所々ひっくり返っていた。彼女の動揺ぶりがうかがえる。
「わかったよ、すぐ洗濯機しかけてやるよ・・全く!」
ジュンは洗濯機のある化粧室へと真紅の服(ヘッドドレス、コサージュは無事)を持って向った。その後ろに真紅がついてくる。
洗濯機の電源を入れ、洗濯洗剤も見つけた。あとは仕掛けるだけ・・・となった時に気になる気とが出てきた。
「何をしているの!!その中に入れてしまえばっ・・それでいいのでしょ!?」
「なあ真紅、この服、布なに使ってんだ?洗濯機で洗えないヤツもあるからさ・・・」
ジュンは裁縫はよく誉められるが、それに関する知識が豊富かと言えば、『NO』だ。
とりあえず真紅の服は深い赤色をしている。この色なら紅茶の渋ぐらいなら特に目立たずに済むかもしれない。
だがこのままヘタに洗濯機に放り込んだりしたら、何もしなかった場合ほとんど目立たないシミで済むものが、惨状を呈する可能性もある。
服が縮む、型がくずれる、色落ち、毛羽立ち、生地のほつれ、破損、他にもある。
もしこうなれば真紅は怒り心頭でジュンに(何時もよりハデに)八つ当たりをするだろうし、翠星石にはいいネタにされる。
よくわかってなさそうな雛苺にもバカ呼ばわりされる。真紅の服は1から100までまでジュンが直すことになるだろう。
「知らないのだわ・・・のりはこれを使って洗っていたじゃない・・早くしてっ・・・乾いてしまうわ・・」
真紅の即答にジュンはたじろいだ。だが姉が洗濯機で洗っていたのだから多分平気だったのだろう。その証拠も目の前にいる。
とりあえず、服に負担をかけないように『少量洗い』『ていねい洗い』時間は『短め』に設定した。脱水も、負担をかけない方法に。
それから洗剤も通常のものではなく『優しく洗える』とあるものにしてみた。それから洗濯機の乾燥機能は使わない。(痛むから)
仕掛けが済むと、真紅とジュンはリビングへと戻り、お茶を飲みつつ時間をつぶした。
「あなたの不注意よ・・・・!!!!!」
「はっふざけんなっ・・・自業自得だろ」
ジュンも真紅も不機嫌なまま紅茶をすすっいると電子音が響いた。
洗濯が終わった合図だ。洗濯機の電子回路にサンプリングされていたメロディーが奏でられている。
洗濯機のもとへと向うい真紅の服を取り出した。とりあえずは無事だ。
ジュンは梁の太いハンガーを探して真紅の服をかけて干した。
朝になるのを待ってから干すと乾いてからも雑菌でにおうかも知れない。
今から干してもほとんど乾かないから似たようなものだろうが、数時間放置したままにするよりはいい。
夜中にちょっとしたゴタゴタが起きたせいで、すっかりジュンは眠気を催してた。
「・・真紅・・・もう寝るぞ・・・お前も寝ろよ」
部屋に戻るとジュンはベットに、真紅は鞄に戻った。
「おやすみなさい・・」
「・・・もうぉにげらんないですよぉちびちびぃ・・・・・ふふふ」
「じゅんはやくにげるのよぉ・・・じかんがとまっちゃうなのよぉ(?)」
どうも今日は寝言がにぎやかだ。
「・・・」
ジュンが気持ちで眠っているところに1人だけ真紅は鞄を抜け出していた。
ベットのふちに座りジュンの眠る顔を眺めながらいた。
すると夜の明かりに照らされた青白いジュンの頬に口づけをした。
「いい子ねジュン・・・いつもこんなふうにいい子だといいのだけれどね・・・」
そのまま眠るジュンの隣に自らも横になった。
「こんな時でないと、こんな言うことは素直に聞かないわね・・・・・」
身体を密着させると指をジュンの唇に当ててくすぐった。
深く眠っているのだろうか、ジュンは眉をわずかにひそめてくすぐったがってみせただけで起きる気配も見せなかった。
「すこしの間だけよ・・・・いい子にしてて頂戴」
ジュンは自分の預かり知らぬところでカラダを許していた。
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これから初日の出見に行くんで今日はもう勘弁・・・・ゴメンナサイ