衝動を抑えきれなくなって冒頭だけ書いてみた!
当然っつーかオリキャラ状態になってるから賛否意見くれ!
つかパソコンから見れないよまどろっこしいな上手く書き込めなかったらホントごめん!
――――――――――――――――――――
深夜。桜田家の住人は皆寝静まり、音らしい音と言えば外を吹く風の音くらい。
「う……」
そんな中、ベッドで眠っていた桜田ジュンは息苦しさを感じ、ぼんやりと両目を開けた。
そしてそこには――
――見覚えのない女の子が、ジュンに圧し掛かる姿勢でこちらをのぞきこんでいた。
「……は?」
ジュンはその様子にあんぐりと口をあける。
「こ、こんにちは……」
女の子はジュンが起きたことを確認すると、
おどおどと――その割には大胆な体位なのだが――消え入るような声で上目遣いにあいさつしてくる。
(えーと?)
本当に見覚えのない女の子だった。
紫色の瞳と、やや紫がかった銀髪。
割と小柄で、少なくとも日本人ではないだろう。
というか、日本人であったとしても、そしてどこかで会ったことのある相手だったとしても、
真夜中に異性のベッドの上に圧し掛かるような女の子ならば確実に覚えているはずだ。
「あ、あー……コンニチハ?」
テイウカコンバンハ?
わけがわからず、ジュンもあいさつを返す。
「あ、あの……どうも。わたし、ローゼンメイデン第一ドール人工精霊のメイメイといいます」
「…………」
思考が止まる。
今、この女の子は何と言った?
ローゼンメイデン? 第一ドール? 人工精霊?
「……めい、めい?」
「は、はい。メイメイ、です……」
聞き返すと、メイメイと名乗った少女は恥ずかしそうに再び自分の名を告げた。
ジュンの脳裏に第一ドールの黒天使の姿が浮かぶ。次いで、その傍らに浮遊する人工精霊。
言われてみれば、このメイメイという少女の瞳の色はあの人工精霊のものと同じだし、
紫がかった銀髪も、水銀燈の銀髪にその紫を混ぜ込んだような色をしている。
「……は?」
が、だからと言ってはいそうですかと納得できるような状況ではない。
突っ込みどころがありすぎてジュンが何も言えずにいると、メイメイは勝手に話を進めてきた。ジュンに圧し掛かったまま。
「じ、実はお願いがあってやってまいりまして……」
「はあ……」
「わたしの主人は第一ドールの水銀燈と申すのですが」
「いや、それは知ってるから」
「……えぅぅ」
「ちょ、なんで涙目!? ごめん話の腰折って! 続けて!?」
こいつは一体何なんだろうか?
ジュンから見て、水銀燈は一応の敵対立場にあるわけなのだが、その人工精霊であるこのメイメイからは敵意をまったく感じない。
「その水銀燈が、先日の戦いでひどく消耗しているんです。
それで、ミーディアムであるあなたの力を少しだけ分けていただきたく……」
「ちょっと待て。僕は真紅や翠星石や雛苺の……」
「そ、それは承知しています! そこを曲げてどうか、どうかお願いします!
わたしの主は今、ひどく苦しんでおりまして、わたしやレンピカさんの力だけではとても……」
詳しいことはわからないが、どうやら水銀燈は今、かなり苦しい状態にあるらしい。
蒼星石のローザミスティカを取り込んだのにどうしてそんなことになっているのか疑問だし、そもそも水銀燈は敵だ。
わざわざ敵に塩を贈るような真似をする義理などジュンにはない。
だが――
「……はぁ」
ため息をつく。
以前、ジュンは見てしまっていた。夢の中で独り泣き続け救いを求めるあの天使の姿を。
それを思い出すと、彼女が苦しんでいるという事態を聞きながら放っておくのはどうにも後味が悪い。
「わかったよ。やればいいんだろ、やれば」
「本当ですか!?」
メイメイのあどけない顔がぱっと輝く。
心の底から喜んでいるその様子に気恥ずかしくなり、ジュンは紫銀の少女から目を逸らした。
「……本当だよ。ていうか強行手段に出られたらどうせ僕に勝ち目なんてないし、それなら穏便に済ませたい」
「ああ、理解のある方で本当に助かりました! うえええんっ!!」
「え? うわっ!?」
感極まったのか、メイメイはそのままベッドに横になっているジュンに抱きついて頬擦りする。
柔らかな肌の感触と鼻腔をくすぐる匂いによって、瞬時にしてジュンの頭に血が昇った。
「っておわあああああっ!? や、やめ、やめえええええ!!」
真っ赤になって暴れるジュン。まだまだウブであった。
感激の抱擁から脱出し――脱出した後になってからちょっと惜しいと思ったり――、ベッドに座るジュンは乱れた呼吸を整えた。
ちら、と横目で隣を見れば、自分のしたことに今更ながらに真っ赤になっているメイメイが同じくベッドに腰掛けて俯いている。
どうやら感情に従って動く性分の恥ずかしがり屋らしい。
「あー……」
これでは話が進まないし、この沈黙が続くのは嫌だ――そう思ったジュンは、自分から話を切り出した。
「で、どうすればいいんだよ。僕はお前の主人と契約してるわけじゃないし、力を送ろうにも指輪がないんだぞ?」
そもそも、真紅たち相手にすら勝手に吸われているのである。
ジュンの方からドールに力を注ぐという技能はなかった。
「――っ!!」
そんな理由での何気ない言葉だったのだが、
それを聞いた途端、ビクッとメイメイの肩が跳ね、顔がさらに真っ赤に染まった。
「あ、あの……それなんですけど」
「?」
「わ、わわ、わ、わた、わたしを……そ、そのっ……だっ……だだだだっ……」
「……?」
要領を得ない。そんなに言いにくいことなのだろうか。
ジュンとしては、正直さっさと終わらせて寝たいものなのだが――
「抱いてくださいっ!!」
――――――、………………、間。
「待てええええええええええええええええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇっっっ!!?」
寝る、の意味が破滅的に違った。
夜中であることなどどうでもいいとばかりにジュンは全力で叫び散らし、
ズバァッ!とメイメイとは反対方向のベッドの隅に後退る。
「ま、待ってください待ってください!」
だがメイメイの反応は素早かった。
ジュンを上回らんばかりのスピードで距離を詰め、白く細い両手でジュンの両手をしっかり握って力説する。
「こ、これしか方法がないんです!
ミーディアムとドールが繋がっているように、ドールと人工精霊も繋がっているんです!
で、ですからっ!
別のドールのとはいえミーディアムであるあなたの力をわたしが受直接け取れば、
その力をドールに注ぐことができましてそのっ!!」
「なんだそのトンデモシステム!? くそうっ、しかも中途半端に理があるから始末におえねえっ!!
ていうかそもそもなんでお前人間の身体になれるんだ!?」
「だって精霊ですもん!!」
「うわくそファンタジー理屈できやがった!! 魔法ならなんでもありじゃないか!!」
「けど実際にはなんでもできるわけじゃないからこうして助力願ってるんじゃないですかあああああ!」
「うわだらああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
なんだかいちいちごもっとも。
もう泣きたい。
そんな想いを込めた慟哭の中、ジュンはなんとか逃げ道を探そうと、実は賢い頭をフル回転させる。
「お前本当にあのメイメイなのか!? 証拠は!?」
「ここを既にnのフィールドにしてます! それが証拠です!!」
「……は?」
聞き捨てなら無いことを言われた気がして、両手を握られたままジュンは首を巡らした。
ここは自分の部屋だ。それは間違いない。だが、夜の闇の中、どこか全体的に褐色に満ちているような……
というか、何よりも。
この部屋の中には、いつもあるはずの真紅たちの鞄がなかった。
「……まぢ?」
「まぢです! 真紅さんたちにバレたら殺されちゃいますから事前に手を打ったんです!
これでわたしが嘘をついていないとご理解いただけたでしょう!?」
「ああもう間違いないよ清純そうな顔してその狡猾さは人形譲りかああああああああああああっ!!」
「わたしだって色々苦労してるんですよ!?
真紅さんがもっとマスターに優しくしてくれてたら少しはそれも和らぐのにいいぃぃぃぃ!!」
二人して赤面半泣き。
端から見れば、ずいぶんと微笑ましい光景だった。
to be continued...?
――――――――――――――――――――
あとがき
こんばんは! ただし魔法は柄から出る双剣ですお久しぶりだなコンチクショー!!
締め切りだよ! 締め切りなんだよ!! 年末までなんだよ!!!
なのにてめえら嬉しいこと言ってくれたり個人的に萌えるシチュ挙げてきたり畜生邪魔しやがって大好きだ!!
ぬああああああマニアわ無えええええええええええええええええええええええッッ!!!
P.S. 先生! 続きを書くにしてもいつになるかわかりません!
P.S.2.ドリンク漬けの生活って冗談抜きにラリるよね……