―メグの妄想 

彼は東洋の星である。 
韓国人であるが、日本で生まれ日本で育った。 
韓国を愛し日本を愛している。 
両親は、韓国料理の店を全国に持っている。 
高額納税者である。 
彼も30才でインターネットの会社を設立した。 
メグとの出会いは、朝鮮人作家の作品「血と骨」が映画化になる為の資金集めのパーティーである。 
彼は身長186cm体重68kg痩せ気味である。 
頭の回転が速く韓国の天才と言われている。 
彼の夢は、自分の会社を韓国一にするのが夢である。 
メグは韓国が国に興味があり何度か韓国まで旅行している。 
メグは今回のパーティーは着物での参加である。ピンクの桜の絵柄の振袖に黒に金の刺繍の帯びを結んでいる。 
国を大切にする朝鮮の方に敬意の意味で着物を着た。 
作者に挨拶をしたメグは、神秘的で日本的な美を華っている。 
彼の目にメグはとても愛らしく写った。 
メグは監督と話している。監督は映画に出ないかと説得していた。 
高校の時からメグは何度も芸能界にスカウトされているが、断っている。 
メグの夢は、小説家である。世界に通用する小説を書きたいと大学の頃から思っている。 

今回の「血と骨」は、本で読んだ時衝撃を覚え迫力と男の恐怖を肌に感じて、毛が逆立った。 
日本の父親の中にはいないタイプ欲望、暴力だけに生きる父親を息子の目を通し描いている。 
懸命にそんな父に尽す母親が朝鮮人的だと感じるメグである。 
メグは変わり者だと周りにいる男性は理解している。其の噂は彼も聞いている。 
彼は一度メグと話がしてみたいと思っている。 
監督と話が終わった頃を見計らって話し掛けた。 
メグは、彼の事は経済新聞や雑誌で読んで知っていた。 
経済会では有名である。 
「今回の映画は日本向けで、日本では話題になるでしょう。」「韓国や朝鮮では受けいられないでしょう。」と彼は言った。 
メグは曖昧に返事をした。 
彼は人から聞いたメグ印象と今のメグの感じが違う気がした。 
活発で、自己主張の強い人と思っていた。 
初対面はおとなしい感じを受けた。メグは今日は連れがいた。「お話を中断して御免なさい。連れが待っていますので、失礼します。」 
深々と頭を下げたその場を離れた。 
彼はメグの礼儀正しい態度と媚の売らない所に好感を持った。 
メグは彼が如何したら自分に心を動かすか頭の中で計算していた。 

メグは三日後、富士山に登った。雄大に聳え立つ富士山で、彼に絵葉を書いた。 
「血と骨の映画が完成しましたら、見に行きましょう。」と書き韓国の彼の会社に 
送った。「もし彼に葉書が届けば恋が始まる。」と思うメグである。 
日本を象徴する富士山の写真の葉書には、深い意味があった。 
自分が日本人だとあえて彼に分かるように表現したかった。 
葉書の返事はこなかった。 
メグは、時々「失敗かな」と思ったが何時の間にか一年が過ぎた頃 
「血と骨」のチケットと韓国行きの旅行券が届いた。 
手紙が添えられていた。 
「韓国の映画館でこの映画を見ましょう。」と書かれていた。 
彼のプライベートの携帯の番号が書いてあった。 
メグは、携帯の番号を押した。 
呼び出しの音が数回鳴ったがなかなか出ない為携帯を切った。 
数分後に彼から連絡が有った。 
メグは事務的に挨拶した。「三日後に韓国に着くようにします。」 
彼は「ソウル空港まで迎えに行きます、もし僕が行けない時 
会社の者が行きます。」「気を使わないで下さい。ソウルは初めてでないのでホテルまでは行けます。」と答えた。 
彼の負担になりたくないメグである。「ウォーカーヒルホテルに部屋を予約しています。此方に着いたら連絡下さい。」 
はきはきと話す言葉が彼のイメージを上げた。メグの心はソウルに飛びウキウキしている。 

ソウルのホテルには、午後の3時に着き夕方より映画に行く事になった。 
メグはお化粧を念入りにして、シンプルな紺色のワンピースにショールで彼を待った。彼は時間通りに迎えに来た。 
映画館は、日本とほとんど同じで変らなく二人並んで座ったが言葉も交わさないで真剣に画面を観ていた。 
彼は、暴力の場面が嫌いなようで、目をそらしていた。 
日本で育った彼らしいと思った。 
映画の後、彼の親族のレストランに招待してくれ 
映画の話、仕事の話、日本と韓国の話をしながら、彼は日本の良さ日本の弱さ日本に対する思いを語った。 
微笑みながら聞くメグは、穏やかな日本の女性を感じさせ、彼はこの子には何でも話せると感じた。 
メグは、彼の静かで穏やかな心の中に熱い思を感じ感動した。 

二人でホテルのバーで飲んだ。彼は「メグさん今日はお疲れでしょう。僕はこの辺で失礼します。ゆっくり寝て下さい。」 
彼は手を出し握手を求めてきた。メグはその手に手を添えた。メグの手を包む様に握り「今日は有難う御座いました。明日迎いに来ます。」 
二人の心には、甘い風が流れた。「明日はソウルを案内します。」と彼は、深く頭を下げた。 

メグは部屋のソファーに座り彼の言葉を思い出していた。彼の愛国心はとても強く日本で育ち学んだ事に感謝している。 
其れが素直に表せる彼は本当に素敵に見えた。 
彼はお金が全てではない。肉親の情が一番で韓国人に幸が来るようにと考えている。 
会社を作り仕事を提供したいと考えている。 
両親も日本に韓国人が働ける場所を作り頑張ってきた。 

メグは自分が汚れて見えた。今まで始めての経験である。 
ホテルの窓からソウルの街を見て深く自分の生き方を考えるメグである。 

彼はソウルの普通のマンションに住んでいる月の半分以上は、韓国にいる。 
大阪の自宅に帰宅するのは、月1、2回である。日本では、ほとんど東京のマンションで仕事をしている。 
彼は同じ空の下に居るメグの事を考えている。 
自分の話を笑顔で聞いてくれ全ての言葉を素直に受け入れてくれる。 
彼女はお金持ちのお嬢様なのに何所か心は満たされなく苦労を感じた。 
瞳の奥の魔性の部分も魅力的である。 
お付き合いをしたいと思う彼である。 
正式に仲人を頼もうと決心した。 

楽しい韓国の旅行が終り、ソウル空港で別れ再会を約束した。 

彼から正式にメグの家に仲人が来たのは、一月後である。 
彼からの連絡は其れまで無かった。 
メグはお断りを考えている。韓国人、中国人は性にまだまだ閉鎖的であり 
自分を理解出来ないと思うからである。 
メグは今の自分を変えることは出来ない開放的な性その部分だけは合わないと思った。 
彼を傷つけたく無いと思うメグである。 
真剣に愛する彼らを裏切る事が出来ない。 
全ての縁を切ったとしても何時か彼を裏切る日が来るようで恐いのである。 
好きだからお断りし連絡を取らないと決心をするメグである。 

お断りの理由は「国の違い風習が違い身分が違います。お付き合いに自信が有りません。」仲人を通し彼の元に返事をした。 
彼は直ぐにメグの携帯を鳴らした。 
メグはでなかった。 
何回も携帯が鳴ったが出なかった。心が痛く苦しく辛かった。 
彼には理解出来ない。何故身分にこだわったか、冷静に考えるには、メグを愛しすぎてしまった。 

半年が過ぎても彼はメグの影を追っている。 
でも冷静さが戻って来た。メグの噂を思い出した。 
彼女の周りには、沢山素敵な男性がいて誰のものにもならない。 
彼女の意志で彼らと付き合い尽くしている。 
彼女は、不思議な女と聞いた事がある。彼女を愛する時は約束を守る事が条件だと、 
メグと自分の違う点は其処で。家族の一員になれないと彼女は、判断したと今きずいた。 
仲人を立てメグを傷つけたと深く反省する彼である。 

二人に運命的な出会いが訪れる。 
メグはフリーの記者になった。 
メグの初めての書いた作品は、有名人映画特集である。 
芸能人、経済人、政治家などの思い出の映画を取材し雑誌に載せる特集である。 
芸能界の有名人の次に選ばれたのが、彼だった。 
とても気まずい気がしたが、降りる訳には行かない。 
彼に連絡を取る事になった。 
時間を調整しながら彼の東京のオフィスでインタービューをする事になり 
メグは緊張した。 
長い空白が嘘のように、インタービューは、あの頃に気持を戻した。 
彼の思い出の映画は、もちろん「血と骨」である。 
色々な思いの中インタービューは終った。 
彼はメグを食事に誘った。 

断る理由を直ぐに見つけることができず、そのまま出かけた。 
東京の夜景とソフトジャズがとても心をロマンチックにさせた。 
思い出話をする彼が隣にいる。 
メグの気持は昔と少しも変らない 
彼は、毎日メグを思い生活していた。 
気持の高まりを抑えきれない二人である。 
彼は最近韓国の女性と御見合いをした。 
両親が決めた話である。ついメグと比べる彼である。「メグさんに果したい物があります。僕のマンションに来て下さい。」 
今日はメグを放さないと思うのである。 
「分かりました。」メグは自分の気持に嘘はつけない、今彼と居たいと思った。 

彼はメグにヒスイの指輪を渡した。 
メグは受け取れない 
「ごめんなさい貴方のメグにはなれません。」「分かっています。メグさんの為に選んだ指輪です。受け取って下さい。お願いします。」 
彼はそのままメグを静かに抱きしめた。 
メグが「ハ・・・・・・」とため息を付くと彼は「君が欲しいと」と耳元で囁いた。 
「貴方にふさわしい女では有りません。」「メグさんが好きです。自由なメグさんを愛します。」 
彼の唇がメグの唇に重なり熱い思いが流れた。 
自分の気持に素直に従おうとメグは思った。 
封じ込めていた思いを今ぶつけ様とメグはつぶやいた。 
彼の深い愛は、どんどんメグを興奮させた。 
静かに愛撫する彼の行動は、バリバリ働く青年のイメージではなく 
メグを大切に思い壊れ物に触れるように愛した。 
メグも彼に自分の深い思いを愛撫で示した。 
彼の心の声を聞いた。「ずーと待っていました。メグさんを放しません。」 
彼のペニスがメグに挿入されただけで、メグは感動に震えた。 
彼もまたメグの本当の優しさを感じ言葉で表す事の出来ない思いが 
身体に流れ長い間の我慢が喜びになりメグがいとおしく思った。 
メグの柔かい髪や漂う香りを感じながら、何度も何度も抱きしめ結ばれた喜びを噛み締める彼・・・ 
彼の腕で愛を確めるメグ 
何時までもこのままで離れたくないと思う二人である。 
明日は考えずこのまま時間を過そうと思うメグは大切なヒスイを宝石箱に入れた。 

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  .'´,ヘ ヘヽ 
  !〈 ((゙ "))〉 
  il!!|.゚ ヮ゚ノ!| 
  il(i ^:||^i)l 
 ノl!!l_:||_|!| 
   |._ハ_.| 
   i⊃i⊃ 
こんな彼氏が欲しいわ 

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