アリスゲームの熾烈な戦いとその終結、平和を取り戻した七人の薔薇乙女達は桜田邸で共に暮らしていた
ある日、庭で遊ぶ乙女達の頭上から、奇妙な物体が落ちてきた
その物体、乙女達が今まで見た事のない物体は、男性の凄く大きい陰茎の形をしていた
手触りは柔らかくて硬くて、根元のどこかを押すと、それは振動し始めた
薔薇乙女達は、空からもたらされたそれにとても興味を持った
物体を最初に使ったのは翠星石だった、雛苺の顔に押しつけるおしおき道具に使った
やがて水銀燈が肩こりをほぐす道具に使い、金糸雀が喉に当てて声を変える遊びに使った
試行錯誤を重ねる薔薇乙女達、ほどなく蒼星石がその物体の最も効率的な使い方に気づいた
乙女達はその物体を尻の穴に深く突き刺し、それを震わせる遊びに夢中になった
その物体の本来の使い方とはほんのわずかズレてたが、その未知の感覚はそれより深かった
七人の薔薇乙女にひとつの物体、乙女達はそれを自分のものにしたいと思うようになった
水銀燈はそれを持って脱走を企てた、薔薇水晶は巧妙な偽物とすり替えようと謀った
かつてローザミスティカを巡って争った姉妹達が、再び姉妹の壊し合いを始めつつあった
不幸なアリスゲームが始まりつつあった、運命の糸車が、回る・・・回る・・・
彼女達のマスター、不幸な争いに誰よりも深く悲しんだ少年、ジュンが立ち上がった
彼はその物体を持って家を出た、争いの元となる物体を捨てるため、世界の果てに向けて旅立った
薔薇乙女は今日も仲睦まじく桜田家で暮らしている、あの肛門に物体を刺す遊びは出来なくなったけど
彼女達のマスターであるジュンが、それを埋めるべく頑張っている、乙女達は幸せだった
そしてある日、庭で遊ぶ乙女達の頭上から、イチジクのような形をしたものが・・・
”コイサンマン”ニカウ氏(2003年7月1日没)に捧げます
吝嗇