流れを読まず、このスレに初投下。 

「ぁ・・・」 

トイレの中で、桜田ジュンは小さな喘ぎ声を出してしまった。 

今は夜中の2時過ぎ。誰も起きてはいない。 

初めて真紅がやって来たときに、ここに紅茶を運んで頂戴と言ったのを思い出す。 
つんと澄ましているくせに、どこか子供っぽくて、それでいて高貴なお姫様を演じている彼女。 

そんな彼女を筆頭に、ジュンの家には次々とローゼンメイデンのドールが集まりだした。 
そして今は、真紅と、翠星石・・・眠るように動かなくなった蒼星石と雛苺、 
この4体が彼の元に身を寄せている。 

「真紅・・・しん く」 

ある事を境に・・・アリスゲームの一時的な終焉を境に、ジュンの中で真紅の存在が非常に大きな物へと変わっていった。 

(こんな事をしちゃいけないんだ・・・それなのに、それなのに僕は・・・) 

ジュンの背中を罪悪感と快楽の波が走る。 
トイレに持ち込んだその成人雑誌には、ゴシックロリータの服に身を包んだ半裸のあどけない顔をした外国人女性が写っていた。 
小柄な体付きと妖しく微笑む顔が真紅によく似ている。 

(真紅、しんくっ・・・) 

ジュンの妄想の中では、真紅は美しく気高い人間の少女だった。 
美しく小柄で均整の取れたその裸体。 
真紅はその肢体を西洋ベッドに横たわらせながら、両手を広げジュンを誘う。 

〜いい子ね・・・ジュン〜 

ジュンの全てを受け止めるかのように優しく微笑みながら、真紅はジュンの頭を愛しむようにその胸に抱く。 
小ぶりで柔らかく、暖かでいい香りがする真紅の胸の桃色の頂にそっと舌を絡ませ、真紅の愛を受け取るように吸うジュン。 
うっとりとしたその眼差しをジュンに向けながら、ジュンの股間にしなやかな美しい指先を這わせる真紅。 
そこには少しあどけないが真紅を感じ、痛いほどに自己を主張したジュンの少年の部分があった。 

(あぅっ!しんく ぅ・・・) 
〜いけない家来ね、私に こんなにおちんちんの主張をするなんて〜 

ジュンの耳元で甘く囁く真紅。 
その耳たぶを甘噛みしながら、ジュンの耳穴を舌で犯しながら、ジュンの少年を上下に擦りながら、さらに真紅が囁く。 

(ああっ!耳は・・だ、だめ だよ・・・しん く ぅ) 
〜ジュンの この子はどうしたいのかしら?〜 

(しんく の・・・ぁっ あ! そ、そんなにこすっちゃ ぁ!) 
〜言いなさいジュン、このままだともっと辛いわよ ふふ〜 

真紅はゆっくりとジュンの身体をベッドに押し返し、自分との立場を逆にしながら 
ジュンの小さな乳首に、赤く燃える様に艶やかな舌を這わし、先走りの涙を流すジュンの少年の口元を爪先で掻くように刺激する。 

(しん くの しんくのなかに あぁっ! あっ・・・ぁ) 
〜私の中に どうしたいの さぁ・・・言いなさいジュン〜 

(しんくとっ! いっ!いっしょになりた・・・あっ! あー!) 

「・・・最低だ、僕は・・・」 

いくら妄想とは言え、真紅はドール。 
ジュン自身は人間。 
どう考えても叶えられない夢と、汚れた妄想。ジュンは自分が嫌になっていた。 

(なんでこんなに早いんだよ・・・) 
(こんなんじゃ、真紅を喜ばせられない・・・) 
(しかもなんで僕はいつも真紅の前では受け一方なんだ・・・) 

「そうじゃないだろ、何考えてんだ僕は・・・僕ってヤツは・・・」 

押さえられない想いを吐き出し、ぐったりした息子の後処理を終えたジュンは、 
激しい後悔の念と、妄想の中で真紅に愛された自分自身の痴態に情けない気持ちになりながら 

 ゴボッ ジャー! 

叶えられない欲望を抱いたトイレットペーパーにサヨナラをしていた。 

(こんなこと、もう止めなきゃ・・・) 

そう思いながら、ジュンは成人雑誌を自分のおなかとシャツの間に隠してトイレを出ようとして、 
トイレに篭った薔薇のフレグランスが、冗談の様にジュンの身体にまとわり付いていたのに気が付いた。 

(・・・バカ真紅・・・お前のせいだぞ) 

今のジュンにはこんな言い訳しかなかった。 

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ジュンの部屋にあるトランクの内、一つが薄く開き、 
赤いゴシックロリータの服に身を包んだ、人間の美少女と見まごうばかりの金髪のアンティークドールが姿を見せた。 
それは、ジュンが想いを寄せている、人あらざる存在・・・真紅だった。 

(ジュンは一階に降りているのね・・・) 

真紅は薄々気付いていた。 

自分に向けられているジュンの想いに。 

だからと言って、その想いに答える訳にはいかない。 
いや、本心は答えたかった。 
永い時間をローゼンメイデンドールとして生きてきた真紅にとって、ここまで愛情を感じ、心を許した人間はジュン、ただ一人だった。 
普段は自分の下僕として無下にあしらう振りをしても、 
きちんと目覚めていないとは言え、マエストロとしての潜在技能を見せられ、二度に渡る絆の深さを感じさせられ、 
不確かで危ういジュンの脆さと純粋さと優しさを見せ付けられ、自分の中の愛しさと、母性をこうも揺さぶられては、 
否が応でもその気持ちが膨らんで仕方が無かった。 

(もしも・・・もしも私が人間なら・・・アリスとは人を愛し、人を目指すことなのですか・・・お父様・・・) 

最近はジュンが拗ねる様にしぶしぶ自分の言い付けを実践するのを見る度、 
下腹部が熱くなり妙な愛しさがこみ上げてくるのを、真紅は感じていた。 

(私も間違いなく、ジュンを想っている・・・) 

自分がジュンを愛しく思い、慈しみたいと思っているのを、真紅はここ最近痛い程に感じていた。 
ジュンをミーディアムとして契約を結んでから流れ込んでくる、淡いジュンの思考。 
契約の指輪を介しミーディアムの意思が流れてくるのは、今に始まったことではない。 
しかし、その中に自分への求愛が紛れ込んでいるのを知るのは、今回が、ジュンが初めてだった。 

(あの子を差し置いてでも、私は・・・ジュンを愛したいと思っている・・・) 

あの子。 
その対象である翠星石は、以前色々な事情で翠星石と蒼星石が身を寄せていた老夫婦が営む時計店に泊まりに行っている。 
翠星石が色々な経験と思いを経て、ジュンへの淡い気持ちを抱いているのは、真紅も知っていた。 
自分と同じミーディアム。 
同じ人から頂く想いと、絆の力。 
巧みに想いをふさいでいても、姉妹である以上感じないはずは無い。 
自分がジュンに抱く想いも、翠星石には知られているかも知れない。 
だからこそ真紅は、姉である翠星石に自分より優位な立場を・・・ジュンを奪われたくは無かった。 

時折見せる、屈託の無い笑顔。 
まだまだ危なっかしくて、だけど、初めて会った時よりもずっと大人びてきた心。 
自分よりずっと短い時間しか生きていない子供なのに、身を寄せて安堵させてくれる存在。 
手間の掛かる下僕だからこそ感じる愛おしさと、躾甲斐のある従順さを持つ可愛い少年。 
そして・・・自分を想ってくれ、愛してくれている・・・真紅自身が愛されたい存在。 

「ジュン・・・貴方は、こんな私でも・・・この私でも愛せれるというの・・・」 

そう言って鮮やかな服の生地に包まれた自分の身体を、自分の両腕で抱く真紅。 

(貴方たち人間とは違うのよ・・・私は、わたし達は・・・ドール・・・それなのにわたしは・・・) 
(この身体を見て、私の裸身を見て・・・ジュンはどう思うかしら・・・) 
(球体間接を持つドールのこの私を・・・ジュンはどう愛してくれるというの・・・) 

ある種の恐れが真紅の心に芽吹くものの、真紅の決意は決まっていた。 

頭に被るボンネットをゆっくりと外し、赤く揺らめくような色のゴシックロリータ服を脱ぎ始め、 
キャミソールと短めのドロワーズの下着姿になると、真紅はジュンのベッドに上がり 

「愛しなさいジュン・・・愛して頂戴・・・ジュン。この真紅を」 

そう言ってエマニエル婦人宜しく脚を組んで、ジュンを迎えようとしていた。 

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何かの冗談だ・・・それともこれは夢なのか? 

足音を立てないように自分の部屋に戻ったジュンは、 
自分の視界に入った情景にそう思った。 
ついさっき自分の妄想に出てきた真紅がほぼそのままの姿で、ベッドで脚を組んでこっちを見つめている。 
薄暗い家の中を通ってきて目が慣れたジュンには、その姿がありありと判った。 

明かりの無い部屋の中だったが、ジュンの煽情を誘うような下着姿の真紅がそこにいる。 
ややうつむき加減でジュンを見上げるように、少し恥らうように愛おしさを含んだ眼差しをむけ、彼を見つめる真紅。 

(これは実は夢なのか?僕は夢の中で自慰行為をして、自分の部屋に戻ってきたところなのか?) 

メガネを外し目をこすってみる。真紅の姿は消えない。 
両手で自分の頬を叩いてみる。あまり痛くない。 
もう一度強く叩いてみる。バチンと強烈な音がして痛みが顔中に広がった・・・ 

(ゆ、ゆ・・・夢じゃないのか?! じゃ、じゃあ何だこれは?! 何で真紅があんな格好で、こんな夜中に僕のベッドで?!) 

「し、真紅・・・なのか?」 
「・・・可笑しなことを言うのね、あなたは。 
 私以外に、私は存在しないわ・・・あなたの目に映る存在が・・・私でなくて・・・誰であると言うの?」 

ジュンの持つ疑問に真紅は当然のように答えた。 
ただ、その答え方はいつもとは違い・・・熱を帯びていた。ジュンは気付いているのだろうか。 

(お、落ち着け僕!絶対これは何かの引っ掛けだ!いやそれ以前になんであの真紅が、こんな格好で・・・) 
(引っ掛け・・・なのか・・・本当に? いや・・・そういえば以前も・・・) 

そう。以前もあった。 
自分の服のボタンが取れそうだから縫って欲しいと、下着姿で僕の部屋に入ってきた事が。 

(も、もしかしたら今回もそうなのか?でもこんな夜中に・・・?) 

ジュンはそう思い、真紅に声をかけようとして彼女を見つめた。 
そしてそのまま、下着を纏っただけの彼女の身体に視線が吸い寄せられてしまう。 

小さく膨らんだ胸に握った自分の手を添え、熱を帯びた上目遣いの視線をジュンに送る真紅。 
先ほどまで組まれていた彼女の脚は内股に変えられ、 
彼女の女性である部分を覆う、きらびやかなレースの付いた純白のドロワーズが・・・ 
小さな膨らみを覆いその頂になる薄桃色の果実を覆う、鮮やかな刺繍をあしらった、シルクと思われる滑らかなキャミソールが・・・ 
抱いてはいけないはずの劣情を伴い、ジュンをことごとく刺激する。 

先ほどの妄想が、自分の叶って欲しい想いが、ジュンの心を駆け巡ろうとしていた。 
そこに真紅の優しい声が届く。 

「・・・違うわ・・・違うのよ、ジュン。縫って欲しいのは・・・私の心と・・・あなたの心」 
「な、え?! ・・・ち違うって・・・僕の心を・・・」 
「あなたは私のミーディアム・・・私はあなたの・・・何?」 
「な に って・・・」 

ただでさえ熱を帯び赤くなっているであろうジュンの顔に、更なる熱が駆け上がってきた。 
いつも妄想の中で取り交わしている、彼女との痴態。 
彼女には知られたくはない・・・だけど・・・想いや感情が彼女に伝わると言うことは・・・ 
そう気付いたジュンの身体から血の気が引いた。 

反抗的で強がっていても、心は脆く、ちょっとした事で内にこもってしまう、危うい存在。 
性の果実を食することを夢見ても、強引にもぎ取ることなど出来ない、優しい少年。 

自分と真紅の関係を壊したくない。 
上辺でこの場を繕う適当な言葉は出せるだろう。 
でもそれは真実でないばかりか、真紅には誠意の無い偽りの言葉にしかならない。 

「しん く は 僕の・・・僕にとって・・・」 

いつもなら 『うるさいなこんな夜中に!一体何言わせるんだよ、もう早く寝ろって!』 と悪態をついて、 
真紅ご自慢のブロンドが輝くツインテールのびんたを食らわされて、とりあえず丸く収まるだろうが、 
先ほどの妄想から来る本心の想いと、明らかにいつもと違う雰囲気の真紅に詰問されては、何も言えなくなる。 
ジュンは崖の上に立たされて、背中を揺すられているのと同じだった。 

「・・・言えないなら答えてあげるわ」 
(言うな!言うな!言わないでくれ!僕は・・・ぼくは!) 

思わず目をギュッと閉じ、半泣きのような表情になるジュン。 

「わたしはあなたにとって・・・」 

だが、真紅の声はそこで消え、代わりに両手を広げ、熱を帯びた愛しみ(いつくしみ)の表情で 
「ジュン・・・目を開けなさい」 
そう、ジュンに言葉を優しくかけた。 

真紅の声に、目を開けたジュン。 

両手を広げ、愛しみの表情を自分に向けてくれている真紅。 
先ほどの脳裏の情景ほぼそのままの姿に驚くと共に、ジュンは何の抗いも無く真紅の膝元に脚をついた。 
深い色をしたその蒼き瞳に、どこか甘く薔薇の香りのような真紅の芳香に、ジュンはただ魅惑されるのみ。 
真紅はそのままジュンの頭を優しく撫でながら、自分の胸に抱く。 
そして優しくジュンの耳元で、そっと囁いた。 

「わたしはあなたにとって・・・愛される存在・・・あなたはわたしにとって・・・愛すべき存在」 
「真紅、しん く・・・」 
「私は幸せな貴方のお人形・・・そして貴方にアリスに導いてもらえる・・・愛を注いでもらえる存在」 
「僕の・・・僕の気持ちは・・・君を・・・」 

真紅の小さく綺麗な指が、ジュンの言葉をさえぎる。 

「ジュン・・・私をアリスに導いて・・・くれるわね」 

そして小さな手のひらでジュンの頬を包み、目を閉じながら、 
真紅は自分の唇と・・・ジュンの唇を重ねた。 

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初めてのキス。 

ジュンもそれに答えるように目を閉じて、真紅を感じていた。 
自分の口の中にそっと入り込んでくる、真紅の小さな舌先。 
滑りを帯びた、感じたことの無い柔らかいその感触が、ジュンの口の中で愛撫を始める。 
本能的にジュンは真紅の舌に自分の舌を絡ませ、その出会いを確かめ始めた。 

湿り気を帯びた小さな音が部屋の中に響く。 

「 ぅ ....ん゛....ン.....」 
「.....ふ ゥ......ン ァン.....」 

舌を絡ませあい、互いの口内を愛し合う二人。 

(真紅・・・真紅!本当に君は・・・僕の気持ちに答えてくれているんだね・・・) 
(ああ・・・・ジュン、ジュン! 私の愛おしいミーディアム・・・わたしを・・・・この真紅を感じて頂戴) 

キスと言うものがこれほどまでに官能的で、お互いの気持ちを巡らせるものだったなんて。 
頭の中がはじけそうになる。真紅の事以外何も考えられない。 
真紅の甘い香りと、彼女の優しく情熱的な口内の愛撫が、ジュンの心を抱き続ける。 
経験の無いジュンには、脳髄を蕩けさせられるほどに刺激的だった。 
しかしそれは真紅とて同じなのだろう。 
ジュンの舌先を吸い、重ね、唾液を送りあい、 
そしてジュンに甘く舌を噛まれ、優しく口を吸われ、包まれるような舌同士の愛撫に酔いしれていた。 

もっとお互いを感じたい。 
やがてその想いが、誰に誘われるでもなく自然と二人の指先を絡ませあった。 
包み込むように真紅の小さな手のひらを覆うジュンの手のひらが、 
守られるようにジュンの手のひらの中に包まれた、細く綺麗で小さな真紅の指先が、 
更に互いの気持ちを結び付けようとしていた。 
指先同士の愛し合い。指が触れ合い絡みあう、ただこれだけの行為なのに・・・こんなにもお互いを感じあえるなんて。 
ジュンはそう思いながら、真紅を求め、真紅もまたジュンを求め、愛し合っていた。 

やがて惜しむように、どちらとも無くそっと唇を離すジュンと真紅。 

顔を高潮させたお互いの舌先から、つ つ.......と 愛の名残が糸を引いている。 
二人は、互いを想う視線を絡ませながら、舌先の糸をそっと舐め取り合った。 

「・・・ジュン・・・」 
「・・・真紅・・・」 

真紅は赤らめた顔に微笑みを浮かべたまま、 
自分の手のひらを絡ませたジュンの手をそっと自分の胸に導いた。 
うっすらと柔らかく膨らんだ、真紅の胸とその暖かさ。指先に感じる、尖りを見せた胸の頂き。 
ジュンは心臓が更に高鳴るのを感じ・・・違和感を感じた。 

             鼓動?! 

「・・・真紅の・・・心臓の音・・・こんなに早く・・・でもどうして?だって・・・」 
ジュンの手がそっと離れる。 

「そう・・・今の私はいくら幸せでも・・・人間ではないわ・・・それに・・・」 

そう言って、真紅はベッドに立ち、簡美なキャミソールをゆっくりと脱ぎ始める。 
解かれていないままの自分のツインテールを悩ましくかきあげてながら、真紅は露になった上半身をジュンに見せた。 
ジュンの背丈の半分に届くかどうかの小さな身体。人形とは思えないほどの暖かで柔らかな美しい裸体。 
ジュンの手のひらに伝わってきた小さく柔らかな胸の鼓動。このまま服を着て遠目から見れば誰が人形だと解ろうか。 
だが、真紅の身体は人とは決定的に違っているものがあった。 

「この身体と・・・球体間接の手足・・・今目の前にいる私は・・・貴方の望んでいた私とは違う身体なの・・・」 

そう、真紅の恐れは・・・ジュンを受け入れ、愛し愛される為には障害になるであろう、自分の身体だった。 
以前に見せた下着姿とは違い、今は裸身をジュンに見せ、愛を確かめ合わなければならない時。 
ここに来てジュンがどう思うか、真紅はそれが怖かった。 

「・・・真紅」 

真紅の微笑みが少しづつ陰り(かげり)だす。 
その後を追うように、ジュンの表情に少しだけ悲しさの影が落ちる。 

「でも・・・でも、ジュン 私の中のローザミスティカが、貴方の気持ちを感じ、私の心になって、鼓動になっているのは・・・真実。 
 私の身体が人間じゃなくても・・・たとえ人間の身体になれたとしても・・・ 
 この想いが変わらないことには・・・違わないのよ・・・だから、貴方の理想と違う私を・・・」 

拒まないで欲しい・・・その言葉を、真紅は口に出来なかった。 

口惜しかった。情けなくなった。自分の身体がこのまま朽ちてしまえばいいと、真紅は思った。 
生まれ変わってアリスになれる事が出来るのなら。人間になってジュンの元にいられるのなら。 
ジュンに愛されようとする事が、拒まれてしまうことと表裏一体であるのなら。 
真紅は自分の身体を両腕で抱くと、ジュンから目を伏せうつむいてしまった。 
ジュンを愛している。その事をはっきり自覚したからこそ、ジュンと一つになりたいのに・・・ 

ぽたり と、深き色を持つ蒼眼から雫がこぼれる。 
真紅の目から落ちた雫が、ジュンのベッドのシーツを濡らす・・・ 

その直後、真紅は暖かく大きな両腕にそっと抱きしめられていた。 
ジュンのにおいを、ジュンの胸の高鳴りを感じる真紅。 

「ばか・・・ばかだよお前は・・・僕が好きになったのは・・・真紅、君自身なんだ。 
 ドールだからとか、ドールじゃないからだとか・・・僕の妄想で、君を苦しめるつもりなんか無いんだ。 
 真紅は・・・真紅のままでいて欲しい。真紅だからこそ・・・君と一緒にいたいから・・・だから僕は、君を好きになったんだ」 

「 ジュ ン・・・」 

涙で濡れた真紅の瞳が、ジュンの愛を込めた瞳に吸い寄せられるように、ジュンを見つめる。 
そして、 

「グスン  ・・・そんなものをおなかに入れたまま言われても・・・説得力無いのだわ」 

泣き笑いの顔をしながら、そうジュンに切り返した。 
ジュンがギクッとして、あわてて真紅から離れたと思ったら、 
窓をガラッと開けすごい勢いで例の雑誌を夜中の空に放り投げてからびしゃりと窓を閉め、 
ベッドにいる真紅に苦笑いを見せた後、真顔でこう答えた。 

「真紅・・・僕の方こそ、君を愛したい」 

「 バカ・・・ 」 

嬉しさに頬を染め、泣き笑いの表情のまま、恥ずかしそうにそう言う真紅。 

いつものお姫様のような、貴婦人のような雰囲気はどこにも無く、ただ恥らうだけの少女の姿がそこにあった。 
そして二人は再び目を閉じて・・・これから始まる愛の行為を合図するように・・・ベッドで二度目のキスをした。 

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「ああ・・・ジュン」 
「真紅・・・真紅・・・」 

甘いキスを終えた二人。 
ジュンは真紅のブロンドの髪を撫でながら、優しくツインテールのリボンを解く。 

ファサッ・・・ 

柔らかく広がり、流れるように、滑るように落ちる真紅のブロンド。 
その甘い香りが、ジュンの鼻腔を媚薬のように刺激した。 
ジュンがしてくれた自分の髪への愛撫を感じながら、子猫が甘えるような目でジュンの瞳を見つめる真紅。 
優しく目を細め、それに答えるように微笑むジュン。 
そして真紅はそのままベッドに仰向けになり、恥ずかしそうにジュンを自分の胸に誘う。 
ジュンは少し迷いながらも、指先を真紅の胸に当て、円を描くように柔らかく刺激する。 
それに答える様に、真紅の胸に咲く小さな果実は痛いほどに尖がり、赤く充血する事でジュンに答えていた。 

「ぅ ぅん・・・」 真紅のうっとりとした甘い声。 
(うわぁ・・・真紅の胸って、小さいのにすごく柔らかい・・・乳首が つんと立ってきた・・・綺麗だ・・・これって吸っても、いいのかな・・・?) 

チュッ ピチュ… チュッ… 

その悩ましい果実の全体を口に含み、ジュンは舌で包みながら、強く、柔らかくを繰り返しながら吸ってみる。 
気のせいでしか無いのだろうが、どこかミルクのような味がするなと・・・ジュンは思った。 

「あ、はぅん!ああァん!」 目を閉じジュンの刺激に身を任せていた真紅が、身体をビクン!とのけぞらして悦びの嬌声を挙げた。 
(可愛い。こんな真紅の顔・・・見たことない・・・) 

「・・・敏感なんだね・・・真紅の胸は」 
「い、言わないで・・・ハズカシイ・・・」 

裸身をよじらせ、恥じらいの表情に頬を染めた真紅のその言葉に、 
唯でさえ上気しているジュンの顔にさらなる熱がこもる。 

胸先から鎖骨。 
滑らかな首筋。 
柔らかな頬。 
しなやかな脇腹。 

ジュンは真紅の胸を優しく愛撫しながら、彼女の身体に舌を這わせ、口付けを続けた。 
その全てに真紅は愛を感じ、歓喜の表情と悩ましい声で答えている。 
今この時間、二人だけの空間に見せてくれている、見た事の無い真紅の姿。 
小さな身体で自分の拙い愛撫を受け入れ感じてくれている。 
ジュンは真紅の全てを愛おしく感じ、自分を感じて欲しくて仕方が無かった。 
それに比例して、ジュンの少年自身は先ほどから痛いほどに脈打ち、自己を主張していた。 

(うぁぁ・・・何もしてないのに出そうだよ・・・やば・・・ガマンしろ、ガマンしてくれ、MySon!) 

などと、暴発間近な自分の少年を心でなだめすかしながら、 
ジュンは真紅の肩を自分の片手でそっと包み、もう片方の手で彼女のドロワーズを優しく脱がし始めた。 
真紅はジュンの刺激に身を任せつつも、そっと腰を浮かし、彼が自分のドロワーズを脱がしやすいようにしてあげていた。 

そして露になる、真紅の聖少女領域。 

部屋が薄暗いとは言え、暗闇に慣れたジュンの目には、真紅の少女がはっきりと映し出されていた。 
切れ上がった小股のツルッとした丘の部分を柔らかく両断する、赤く、ふっくらとした割れ目。 
そこには、先ほどからのジュンの愛撫にしっかりと答えるように、涙を流すように溢れている真紅の愛の雫。 

(これが・・・真紅の・・・) 

股の付け根が球体関節である事以外、真紅のそれは人の少女となんら変わりが無く・・・ 
いや、それ以上の初々しさと美しさで涙を流し、ジュンに見つめられていた。 

「あ、あまり 見ないで・・・」 
「綺麗だ・・・綺麗だよ真紅・・・」 

もどかしく服を脱ぎ、真紅と同じ裸体になってそう言うジュン。 
あまりスムーズでなく、格好のよろしくないものであるが、なにぶん彼は未経験なので致し方なかった。 

「ああ・・・ジュ ン」 

あまり出歩くことなく、運動らしい運動もしない割には均整の取れた贅肉の無い、すらっとしたジュンの身体。 
色がやや白いことを覗けば、真紅を魅了するに十分な身体つきだった。 
そして彼の股間で痛いほどに主張している、ジュンの少年自身。 
真紅を十分に感じ、真紅と同じ様に先走りの涙を流し、限界まで大きく主張しているとは言え・・・ 
実は平均的な大きさで、先端が恥ずかしそうに顔を出しているジュンの少年であったが、 
ジュンと真紅の身体の大きさの違いからか、これまた真紅を激しく魅了するに十二分な程に十二分であった。 

「それが・・・ジュンの・・・なのね・・・ああ・・・」 

小さな両手で真っ赤になった顔を覆いつつも、指の間からはしっかりとジュンの少年と対面している真紅であった。 

「真紅・・・僕の・・・誓いの口付けを・・・あげるね」 
限界まで顔を高潮させたジュンが、真紅の聖少女領域に口付けをした。 

「! あああああんっ!!」 

ぷしゅっ!と悦びの涙が溢れ、真紅が悦びの声をあげる。 
そして、そのままジュンの舌先が真紅の聖なる領域に進入してゆく。 

クチュ チュプ ピチュピチュ チュ チュウゥ! 

ぬるっとした、焼けるように暖かく、たっぷりと濡れた感触がジュンの舌先をギュッと締め付け、 
にゅるっとした、蠢くジュンの舌先が真紅の小さな少女に入り込んで、真紅の身体の奥に感じたことの無い快楽の波を運ぶ。 

「ああん! んあぅ! ひあっ あっ! やぁぁ! ジュン ジュンーー!」 
(ウアア・・・こんな感触初めてだ・・・舌が吸い付かれるぅ・・・あ・・・やばいやばいっ!) 

「あっ!あぁぁ!んやぁぁあああーーーーーーーー!!!!」 
(んあっ!ああああああーーーーーーー!!!!・・・・・) 

・・・初々しい二人は・・・前戯だけで一回目を仲良く登りつめたのだった。 

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一度目の、愛の頂点に昇りつめた真紅とジュン。 

「ぁ あ・・・ ぅふっ・・・んんっ・・・」 
「ハァ はぁ・・・ぅっ・・・う くっぅ・・・」 

幼くも美しい裸体は朱に染まり、ジュンの愛を一身に感じ、悦びの快楽の名残りに身体を震わせる真紅。 
その表情に嬉しさと恥じらいを纏いながら、まだ焦点の定まらぬ瞳をジュンに向けつつあった。 
方やジュンは、抑え切れなかった愛の欲情を真紅に受け止めてもらう前に、 
出してしまった快楽の渦と、自分の早さに情けなさを感じていた。 
その痛痒そうなジュンの表情に、真紅が心配そうに問いかける。 

「 ジュ ン・・・? 」 

「 ご めん・・・こ こんなに早く 何もしないのに出ちゃうなんて・・・情けないよ・・・ 」 

ベッドにペタリと座り込んだジュンと、彼の少年が申し訳なさそうにうつむいている。 
そんなジュンを、首をかしげるように、心配そうに微笑むような表情で、真紅は覗き込み 

「何を言っているの、ジュン。あなたが一緒に昇って来てくれて・・・私はすごく嬉しかった・・・」 

愛しい我が子に語るような口調で、そうジュンに囁くように話しかけながら、 

「それに・・・あなたが・・・あなたの少年が私に・・・更に愛を注いでくれるのは・・・これからなのよ・・・」 
「真紅・・・情け無い下僕で ごめ ウムュ?」 
「何を言っているのジュン・・・この真紅のミーディアムなのだから、そんなことを気にしてはいけないわ・・・」 

小さく綺麗な、白い指先でそっとジュンの唇を塞ぎ、真紅は膝を立て、軽く柔らかなキスを彼の頬に送った。 
そのキスがジュンの心を、すごく幸せな嬉しい気持ちに染め上げてゆく。 
「・・・真紅」 
「今度は・・・私の番よ・・・」 

そう優しく言って真紅は朱に染まった顔に慈しみの笑顔を浮かべ、 
正座を崩したように座る、いわゆる女の子座りに類等する姿のジュンの前に、 
脚を斜めに崩した本家の女性座りで、彼の少年と向かい合った。 

(あぁ・・・ジュンの男の子・・・近くで見ると本当に大きいのね・・・恥ずかしそうに顔を隠して・・・ハァァ・・・) 
(あああ・・・・真紅が僕のあれを見つめてる・・・ぅわぁ・・・と、吐息がかかって・・・あぁぁ・・・) 

「ああぅ・・・ふぅ・・・し、真紅」 

自分が見つめただけで、男の子とは思えない悩ましい声で答えてくれる愛しのミーディアム。 
誇り高い真紅の名が示すように、彼女の顔が朱から真紅へと変わってゆく。 
その彼女のローザミスティカが、先ほどから激しい半鐘をかき鳴らしているのを、彼女は自覚しているのだろうか・・・ 
興奮に身を包まれた真紅。その興奮に更に刺激され、一気に元気を取り戻してゆく、若さの塊であるジュンの少年。 
明かりのある場所ならはっきりと分かるであろう、恥らうように半分ほど顔を出したジュンの少年の鮮やかな色。 
桃の色を薄く朱で割った色が、真紅に見つめられて痛いほどに張り詰めて充血し、赤く染まってゆく。 

真紅に愛して欲しくて、真紅にかまって欲しくて、激しく脈打ち、大きく硬くなる、ジュンの少年。 
そのジュンの分身と言える少年から放たれる、えもいわれぬ青い果実の香り。 
それは、いまの真紅にとっては媚薬の香り以外の何者でもない。 
真紅はその小さな両の手の指先で、苦しそうに半分だけ顔を覗かせているジュンの少年の頭を包み込み・・・ 
プリッ と、少年の顔を剥き出させて、自分と対面を果たさせた。 

「ンああっ!! ああっ! しん くぅ・・」 
「 ハァ ハァ うふふ・・・可愛いわ・・・あなたも、あなたの男の子も」 

ジュンの少年から溢れ出る、快楽の先走りの涙。 
優しく暖かい、柔らかな手のひらとしなやかな指先が、ジュンの少年の頭をじらす様に撫で、 
涙を流す口を かりり・・ と、優しく刺激し続ける。 
その稲妻のような刺激にジュンは高い声をあげ、その自分の女の子の様な声に恥ずかしさを感じ、あわてて手で口を塞ぐ。 

ジュンのその仕草を見て、妖しさを含むような・・・愛おしい我が子を感じるような表情をうかべた真紅。 
そしてその表情のまま、真紅は少年の頭を はむっ と小さな悩ましい唇で咥えながら、 
流し込むように、甘い舌先で涙溢れる少年の口元を・・・円を描くかのように刺激し始めた。 

チュピ チャプ…チャプ… クチュ チュプッ… チュピッ… 

「んあっ! はぁう! ぁああううー・・・ ハァハァ ハッハッ 真紅ゥ・・・ああ・・・し ん っ くぅ・・・」 

快楽の波が、大きく 小さく を繰り返し、ジュンの背中を電撃のように、何度も何度も駆け巡る。 

突起しても平均的な大きさとは言え、 
ジュンと身体の大きさが大幅に違う真紅にとって、少年全てをくわえ込むのは無理がある。 
その為と言う訳ではないが、真紅は口での愛撫を少年の頭だけに集中させ、 
胴体と子宝包みは彼女の可憐な指で、愛情を一身に注いであげていた。 

やがてベッドにその身を横たわらせるように、姿勢を変える真紅。 
白い指が、胴体と、包みの筋を優しくじらすようになぞり、時には激しく上下に擦り、 
悩ましい果実のごとき唇が、滑る舌先が、情熱の赤で、ジュンの分身を、ジュンを刺激し続ける。 
その度にジュンは悶え、迫り来る快楽の絶頂の津波に、頭の中を蕩けさせられ始めていた。 
真紅の聖少女領域も、自分自身が行っているジュンへの愛撫と、それから来る激しい興奮に涙が溢れ止まらなくなっていた。 
そして領域の割れた丘にはっきりと、充血して紅く芽吹いた、真紅のもうひとつのローザミスティカが見え始めている。 

真紅のたっぷりの愛に答え、どくどくと暴れ続けてきた少年・・・ジュンはもう限界が来ていた。 

(ああ・・・真紅がこんなに僕を包んでくれて、愛してくれてるなんて・・・あっ....ああ も、もぅ・・・) 
(ジュンの・・・ジュンの波が・・・私にも流れ込んでくる・・・ ああぅ はぅっ!) 

頭の中がチカチカし始め、身震いする感覚が、分身を通じてジュンに駆け上ってくる。 
そのジュンの目に飛び込んできたのは・・・苦しそうに身を捩じらせ・・・自分を慰めることすらガマンして、 
後わずかで絶頂を迎えるジュンへ、献身的な愛撫を与え続けてくれている真紅と、彼女のもうひとつのローザミスティカだった。 

「しん  っ つ 真紅も、真紅もっ・・・ 行こう! 行こう僕と! あの波へ!!っ!ああああーーーー!!!!」 
(え? 波? あ!ひぁあぁっ!? そこだめぇぇええええ!! ジュン!!! ジュンーーーーーーー!!!!) 

ジュンの指先はためらい無く、濡れきっている真紅の聖領域に芽吹くローザミスティカを、 
優しくも激しく、摘み取るように擦りあげる。 
激しく感じる自分を慰めることをせず、ジュンへの愛を注ぎ続けていた真紅にとっては、その唐突で激しい愛撫に身構えることすら出来ず 
彼の少年から吐き出される真紅への激しい愛の勢いを、彼女はその可憐な口で受け止めていた。 

だが、受け止める苦しさも、与えられ、再び一緒に昇れた絶大な快感の前にはどうと言う事無く、 
聖少女領域に芽吹くローザミスティカに、彼の指先の愛情を熱く熱く感じながら、 
真紅はそのたぎりを飲み干し、身を震わせるのだった。 
真紅の蕩けるような愛撫を受け、彼女に愛のたぎりを受け止めてもらえたジュンもまた同じく・・・身を震わせていた。 

----

「ああっ・・・ぅあ っ・・・っく、う・・・ふぅ...ふぅぅ・・・はぁぁ・・・っ」 

ドクッドクッと熱く熱く脈打ち、たぎる想いを吐き出すジュンの少年。 
その勢いの、麻薬のような快楽に痺れ、蕩ける表情で陶酔するジュン。 
小さく可憐な口でそのたぎりを受け止めた真紅は、快楽の陶酔に意識を持っていかれそうになりながら、 
ちゅるる と名残惜しそうに少年から口を離し、くてっ・・・とベッドに横たわり、 
肩で息をしながら甘い愛に陶酔していた。 

(ふぁぁぁっ・・・ああ・・・あ・・・ ぁ はぁ....し 真紅の口と舌って・・・ハァ ハァ ・・・す ご すごいよ・・・) 

陶酔の境地からゆっくりと目覚めたジュンが、そう声に出そうとして我に帰った。 
もはや人形とは言えない、きめやかで美しい裸体と幼く綺麗に整った顔を赤く染め上げた真紅が・・・目を瞑りぐったりしている。 

「!? しし、し真紅?!」(うわわわ!! 何てことしたんだ僕は!!) 

あわててジュンはティッシュの箱からペーパーをわしわし取り出すと、 
気を失ってるんじゃないかと思うほどにぐったりした真紅の華奢で柔らかな肩をそっと抱き上げ、 
彼女の口元から少しだけ流れている、自分の少年が放ったたぎりを優しくすばやく丁寧に拭き取ってあげた。 

ジュンの身体と鼻腔に感じる、柔らかな真紅の身体とその媚薬に似た芳香。 
汗とよんでいいのか、彼女の身体を伝う暖かい雫の粒とそれに湿らされたブロンドの、とても綺麗なロングヘアー。 
そして体温と、甘くどこか苦しそうな息遣い・・・ 

(こんなに小さくて華奢で・・・温かい身体で僕を・・・受け止めてくれたんだね・・・真紅) 

「・・・ジュ ン・・・」 
「気が付いた?真紅・・・」 

「とっても・・・とっても素敵よ、ジュン」 
「僕も・・・真紅のとても素敵な・・・その・・・あ、・・・ありがとう」 

ようやく意識を正常に回復させた真紅が、うっとりとした表情でそう優しく言うと 
ジュンも恥ずかしそうに言葉を濁らせながら言葉を返した。 
そして真紅はジュンに抱かれたまま、自分に添えられていた彼の優しく大きな手に自分の指先をしなやかに絡め、 
そのままそっと・・・自分の聖少女領域に導き入れた。 

「触って・・・頂戴・・・ジュン。貴方のその・・・美しい旋律を奏でる指先で・・・」 
「真紅・・・」 

その透き通る、甘い、甘い真紅の声。 
ジュンは真紅の身体を優しく抱いたまま、彼女の聖なる領域で、愛の旋律を奏で出す。 

如何せん初めてなので手探り状態ではあったが、 
そのジュンの旋律は、真紅の聖なる領域のローザミスティカをリズミカルに奏でつつ、 
濡れそぼる聖域の奥地に・・・真紅の少女の口に進入を試みていた。 
真紅の甘い吐息と嬌声に再びジュンは少年を熱くしながら、少女の口に指先を入れてみる。 

ニュリュ… プチュッ!… チュク チュクッ… クニュ… キュウウッ… 

まるで自分から吸い付いてくるように、『私の中でジュンの旋律を奏でて頂戴!』と言わんばかりに、 
にゅるっと真紅の少女は旋律のジュンを受け入れ、滑りを帯びて熱く焼ける様な少女の壁の感触が 
きゅううっ と、きつくきつく吸い付き、ジュンの指先の旋律を貪欲に聞きたがってきた。 

「ふわぁン!! あっ!あハアアん!! あぅっん!ああん!!ハァ ハァ ァ…」 
「すごいよ・・・真紅の女の子・・・僕の指が食べられちゃいそうだ」 
(指が別の空間に吸い込まれてる感じだよ!・・・すご・・・いてて千切られそうだ・・・うわ、この感触・・・ああ、凄い) 

クチュクチュ チュプチュプ クチャクチュ… 

「んあぁぁ!! いやぁ・・・ああん・・・ ジュ  ハァァンン  ジュンぅ・・・ あああ!」 

あまりにも悩ましいその表情が、 
媚薬の香りを放ちジュンの身体の上で蠢く悩ましい肢体が、ジュンの少年を完全復活させていた。 
自分の少年の激しく熱い脈動を三たび感じたジュン。 

(これは僕の、僕の隠すことなんか無い真実の愛なんだ!真紅、真紅!) 

ジュンは指先の旋律をリズミカルに奏でながら、 
上気しきって紅一色に染まった真紅の頬に口付けを捧げて、そっと耳元にこう囁いた。 

「一緒になりたいよ・・・真紅。僕を・・・受け入れてくれるかい?」 
「ああ・・・ジュン、ジュン! 来て、この真紅の中に!」 

指先の旋律を自分の少年に奏でさせる為、名残を惜しみつつ真紅の少女から にゅちゅっ と去らせるジュン。 
真紅は ああん! と歓喜と名残の媚声を上げながらも、ジュンを受け入れる為に悩ましく姿勢を変えた。 
そして自分の少年を真紅の少女にあてがったその時だった。 

(は・・・入るのか・・・僕の コレ・・・) 

ここに来ていきなり現実のカウンターパンチを食らわされた。 
いくら真紅の少女が、ジュンを受け入れるために快楽の涙を十分すぎるくらい流してるとは言え・・・ 
自分の指が少女にある程度入ってたとは言え・・・さすがに指とは大きさが違う。 
何度も言うが、ジュンのそれは大きくは無いとは言え、指と同じ太さでも長さでもない。 
当然それより立派ではある。 

混乱し微妙な表情になったジュンの心を読み取った真紅は 

「大丈夫よ・・・ジュン。・・・この真紅に導かせて頂戴」 

紅に染まった幼く美しい顔に愛しみの微笑みを浮かべながら、ジュンをそっと仰向けに寝かせて 
しなやかな指先でジュンの少年を自分の少女にゆっくりと導いていた。 

「んあっ!? し真紅、だだって! は あああっ!?」 
「いいから・・・ああ ん・・・んんっ! あっ うんっ!!」 

明らかに無理な大きさだと思われたジュンの少年の頭が、 
ちゅううっ と滑るように真紅の少女に吸い込まれた。 
ジュンの下半身と真紅の下半身が、 徐々に 徐々に近づき・・・ 

「んあっあっーー!! 真 紅っ・・・ぅっ すご、 あ ああ! 凄い し 締め付け・・・が・・・あっ」 
「はあっ! んっ んんっ・・・ふぅん・・・あっ あっ!うっ ふぅぅん・・・ああ、ジュ ジュンの・・・おとこのこが おな か・・・に」 

真紅がジュンの下腹部に完全に腰をつける姿になり、二人は遂に一つになった。 

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遂に繋がれた喜びと、指先や舌の愛撫とは違う深く強烈な愛の刺激が重なり、 
二人の顔に歓喜と陶酔の混じった表情を作らせ、互いの顔をこれ以上の無い紅色に染め上げていた。 

「ウ ウンッ… っ はぁぁ・・・ ああ・・・ジュン  ジュン・・・」 
「あ.... あ あっ・・・しn  真 紅 っ・・・」 

もはや何も言わなくても通じ合う心と心。 
絆の力。 
それ以上の想い。 

それが愛。 

二人の指先が触れ合い 絡み合う。 

今この時間。 
二人の愛の絆に立ち入る者など。 
二人の愛の絆を断ち切る者など。 
居よう筈が無い。存在など出来よう筈が無い。 
その想いを二人は暫く繋がったまま確かめ合っていた。 

やがて真紅の方がゆっくりと腰を動かし、ジュンを深く愛し始めだした。 
もうこれ以上必要ないほどに湿りを帯びた音が、淫猥に、しかし狂おしい愛を伴って静かに響きだす。 

クチャッ  クチュ チュ… クチュクチュ プチュプチュ… 

ジュプ ジュプッ… ジュッ チュ… 

「ふ ぅ  ぅぅん ふぁ ぁぁぁん・・・ あふぅっ・・・ あはぁ・・・ハッ くぅん・・・ うう ん ああああ・・・ジュ ぅ ジュ ン んn んんっ!!」 
「はぁああ!! ああっ・・・ あっ  あっ  あああ んああ っっ・・・  し 真紅  ぅ っ! しん  くっ!!」 

ジュンの均整な身体の上で上下する小さな影。 
時には小さく、時には深く。 
ジュンの腰もその動きにあわせ、演舞に誘われる様に、優しく、強く、小柄な真紅の腰の動きを追う。 
小さく美しい裸身に光る、雫の粒が真紅を際出させ、薔薇乙女の名の如く、妖艶な紅に染まった彼女の肌を彩っていた。 

(ああっ!うわああっっ!!し、真紅のな、中って・・・す ああっっ!!凄いぃ・・・ぃあっ!!これ っ これが せ聖少女っ・・・領 ぅ域・・っ) 
(んんぅっ!! はぁん ぁぅん!! ジュ ジュンの男の子だって んはあっ ああ!! あんっ!!・・・すご、すごいわぁぁああー!!) 

(で、 ァアッ… も、どうして・・あっ 入ったの? ぅ はぁ ん!) 
(フィ んああっ!! フィールドの んうっ!!・・・ハァハァ 次元作 アフッ!! yようを・・・転換し、したのよ はうっ ぅん!!) 

(よ、よくわからないけ  ああっ!! けど・・・ ハァハァ  ッ ハァハァ… けど、真紅、君とこうして繋がれてかんじっ あえてる!!) 
(ああ ジュン  ジュン んううっ!! ンッ…  アッ… ああ・・・ わ、わたしも わたしもこうしてジュンを感じて ァッ アアンッ!!) 

陶酔の表情の中、絆の力で心を通わせながら瞳を見つめ合う二人。 
その瞳に涙を浮かべる真紅。 
瞳を潤ませ、その真紅の眼差しを受け止め答えるジュンの瞳。 
唇を重ね、指を絡ませ、二人は今宵最後の、絶頂の頂点に昇り詰めようとしていた。 
二人の腰の動きは早くなり、お互いの腰を蕩けさせたい程に密着させながらくねらせ弾かせあい、愛を貪りあっている。 
そしてほぼ同時に、絶頂の波が津波へと代わって二人の下半身から背中へと、頭の中へと襲う。 

「!!も、もうっ、もうくるっ!だめだっ!!し、真紅 しんくっ!!ふわっ!! ああああああーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」 
「いいわっ!! 来て きなさいジュン きて 来て頂戴っ!! いいえきてほしいのっ!! ぁあああああーーーーーーーーーーー!!!!!」 

そして真紅の聖少女領域の奥の、 
存在するかもしれない女王宮にジュンの少年のたぎりが、熱く熱くとてつもない勢いで送り込まれる。 
ジュンの少年は、その奥に吸いこまれ締め付けられ溶かし尽くされそうな感覚を味合わされ、 
真紅の少女はジュンの少年のたぎりと熱く太く逞しい身体に全てを貫かれ、征服される感覚を味合わされ、 
二人の絶頂は、それぞれの分身を通して最高潮の感覚と極限の快楽を伴って襲い掛かってきたのだった。 

「 ハァッ  ハァッ  ック ハァハァ ハァハァ  ・・・ああっ  ああああ・・・・ぁ  ぁ........しん・・・く・・・」 
「 アア  ハッハッ ハッハッ ハァ ハァ ハァ ハァ ・・・ジュ…   あ   あああ......ジュ   ジュン…」 

ドクンドクンと絶え間なくジュンの少年から真紅に送り込まれてくる、焼ける様に熱い愛のたぎり。 
全てを吸い尽くすように焼ける様な熱さと強さで、愛情の限りで締め付けてくる真紅の少女。 

真紅はジュンの均整な身体にその裸身を倒れこませ、気を失いそうな快楽と達成感にその身の全てをゆだね・・・ 
ジュンは真紅の美しい裸身の重さと存在を胸にしっかりと感じ、飛ばされそうな達成感の意識の中、真紅の意識を包み込んでいた。 

そして二人の指先と手のひらはしっかりと絡み重なり合い、その甘い 甘い余韻を感じ続けていた。 

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そして・・・どれくらいたったのだろうか。 

いつの間にか二人はその陶酔の甘さに導かれ、繋がったまま眠っていた。 

「....ん・・・n ん」 
「あ あぁん・・・」 

カーテンの隙間から差し込んでくる早い朝の日差し。 
その柔らかな導きで、二人は目を覚ます。 

「あ・・・お、おはよう・・・し 真紅・・・あっ ぅ・・・」 
「・・・ おはよう ジュン・・・ んんっ」 

顔を赤らめ、見詰め合う二人。 
夕べの事が夢ではないかと疑うまでも無く、 
ジュンの少年は真紅の少女の中で目覚め・・・ 
目覚めた真紅の少女は、やはり目覚めた少年を・・・暖かく包み込んでいる。 

それが二人には、夢の道化が運んだ・・・霧のように消え行く幻ではないのだと、はっきりと実感するのだった。 
ジュンの身体にその身を横たえていた真紅は、 
彼の鼓動と体温と・・・彼の暖かい芳香を幸せな気持ちで受け取りながら、その身をそっと起こし・・・ 
ジュンの胸に、その小さく柔らかで可憐な両の手のひらをついて、彼の頬に目覚めの口付けを与える。 
上体をそっと起していたジュンは、その優しく暖かい・・・いっぱいの愛情がこもる口付けを頬に感じながら・・・ 
細い朝日を浴び、金色にきらめく真紅の美しい髪を・・・そっと撫でていた。 

綺麗だ・・・本当に綺麗だ・・・ 

ジュンの頬から、果実のような唇を柔らかく離し、彼の瞳を優しく見つめ微笑みを浮かべてくれる真紅。 
その彼女の瞳には、はっきりとジュンが映っている。 
愛情に包まれた、彼女の優しい瞳と自分の瞳を交わすジュンの心の中に、幸せの綿毛が優しく彼を包み込んでいった。 

(僕のパパやママも・・・こんな幸せを感じて・・・愛の中・・・僕達を・・・姉ちゃんや僕の命を、天使から受け取っていたのかな・・・) 
(もう僕は迷わない・・・真紅達を守って・・・アリスにさせてやるんだ・・・そして姉ちゃんには、これ以上迷惑をかけない・・・) 

もう、言葉を交わすまでも無いほどに・・・絆の強さは深まりあったのだろう。 
真紅はジュンの決意の波を感じ、静かに優しい旋律のような声で、ジュンに囁きかける。 

「ジュン・・・ジュン・・・私のミーディアム・・・」 
「真紅・・・真紅・・・僕のアリス・・・」 

二人の手が、指先が、二人の気持ちの架け橋になるかのように、重なり絡み合い・・・ 
ジュンと真紅はそっと目を閉じて、唇を重ねようとしていた。 

!!!! ドンガラガッシャン バリーーーーーーーン !!!! 

そこに響き渡る強烈な粉砕音!! 
殺人兵器よろしく朝日を浴びて飛散する窓ガラス!! 

「チビにんげーーーん!!♥ 翠星石が帰ってきてやったですよぉお〜〜ーーーーーーーーをぃ゛!?」 

そして対面する一対と一体!!! 
石化するジュンと真紅! 
思考にリセットがかかる翠星石!! 

「しぃぃんくぅぅうううううーーーよくもカラスだなんてフィールドのドール達に言いふらしてくれたわねぇぇえええええーーーーーぇ・・・・うを゛?!」 

黒く膨らむパソコンモニターから現れた黒い堕天使! 
その目に飛び込んでくる五番目の妹の破廉恥な醜態!! 

!!!! ドバァァン !!!! 

すかさず聞こえてくるケタタマシイ音と激烈な開放音!! 

「いいいいったいさっきのおおきなおとはなんなのジュンくーーーーーーーーん!!  え゛ぁ?!」 

パジャマの胸元を乱した姉 のり! 
目に付き刺さる愛する弟と薔薇乙女の合体現場!! 

「ふっふっふー!今回の進入はちびっこミーディアムのお部屋かしら〜〜〜♪ーーー〜〜〜ぶっ゛!?」 

無事な窓枠から現れるのんきな黄色服の乙女! 
目の前に広がる破壊と混沌とエロス!! 

!!!!! ガバァァァァァァァン !!!!! 

そして唐突に起きるミラクル!! 
天を貫かんばかりに弾け開く二つのトランク!!! 

「じじじじじじ!!!ジュン君っっっ!!きききき、君は僕達を呼び戻してくれるんじゃなかったのぉーーーーー!!!!!」 
「ししししんくもじゅんもふけつなのぉぉぉぉーーーー!!!ひなずっとまってるのにひどいのぉぉーーーーーー!!!!!」 

彷徨いの海を介し極限の嫉妬心から黄泉より帰還した蒼星石と雛苺!! 
ローザミスティカ無しで降臨した怒れる奇跡の薔薇乙女!!! 

そして気絶する真紅!(くてッ・・・) 
それと共に痙攣するようにきつく締まる真紅の聖少女領域!! 

「いてててててーーーっ!?!」 

その場の空気を張り裂いたジュンの高い声。 
ギギギギギギギギギ……と怪奇映画のシーンさながらに・・・ 
真紅以外の全員の首が、目が、あられの無い姿のままのジュンに向けられる。 

時間の止まる空間。直後稲妻を超える凄まじい女達の声! 

「てめぇらこの翠星石のいない間一体なにしていやがりくさってやがりやがったですかぁぁあああああーーーーーーーー!!!!!!」 
「真紅あんた私に暴言吐いておいてなにこんなガキといっしょにいちゃついてるのよぉぉおおおおおおおーーーーーーー!!!!!!」 
「何でジュン君お姉ちゃんにいってくれないのそしたらそしたらお姉ちゃんジュン君といっしょにいぃぃーーーーーーーーー!!!!!!」 
「しし真紅がこのカナをさしおいてミーディアムとちちくりあうなんてゆるせないのかしらぁぁあああああーーーーーーーーー!!!!!!」 
「こんな事なら僕が先にジュン君をイマからでも遅くはナイヨジュン君さぁ僕といっしょになろうぅうーーーーーーーーーーーー!!!!!!」 
「ジュンはひどいの真紅ばっかりにデレデレシテるのぉだから今度はヒナがじゅんをいっぱいいっぱいあいしてあげるのーーー!!!!!!」 

幸せそうに気を失う真紅の少女に、 
自分の少年を熱くきつく締め付けられながらジュンは思った。 
ああ、これが噂に聞いた膣痙攣と言うやつなのか、と。 
そして真紅の少女に搾り取られる感覚を覚えながら、こう悟った。 

真紅・・・どうやら僕は一足先にローゼンのいる世界にイケそうだよ。 
ほらごらん・・・君の姉妹達や、僕の姉ちゃんが、鬼子母神のような形相で僕達を、僕を祝福してくれているんだ・・・ 
君が目覚めた時は・・・僕は君の前にはいないかもしれない。 
だけど悲しまないで・・・ 
僕はローゼンと同じ存在になり、君達を・・・君をアリスに孵化してあげられるんだから。 

ああ・・・真紅・・・君のミーディアムで、僕は本当に幸せだと思うよ。 

じゃあ僕は一足先に・・・イってるからね。 

『 とにかくどういうことか わたしぼくたちにせつめいしなさぁいぃいですぅだわかしらだよなのーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!! 』 

                           ギャ−!!!!!! …… …… 

  ・ 
  ・ 
  ・ 

  ・ 
  ・ 
  ・ 

「あら?桜田さんちのジュン君、相変わらず賑やかねぇw」 
「まぁほんと。学校に出るようになってから随分女の子の友達も増えたようだしw」 
「海外に出てらっしゃる桜田さんご夫妻もこれで安心なさるでしょうねw」 
「そうですわねぇ。ジュン君のお姉さんも苦労なさった分、相当嬉しいんでしょうねぇ・・・ホラあの声w」 
「まぁまぁほんとぉにw 仲の良い姉弟になられて。その上、朝から女の子のお友達も沢山いらっしゃるようでw」 

井戸端会議の好きな妙齢の奥方二人が、朝早くから近所で立ち話をしている。 
楽しそうな会話の種は、今行われているだろう桜田家の惨劇。 
遠くから聞こえる少年の哀れな声に、二人の奥方は 
満足そうなうなずきを交わし、また違う話題に興じるのだった。 

「あ、そうそう奥さん・・・また出たんですって。小人が」 
「まぁ、またですの・・・困りますわねぇ・・・ 
この前なんか黒いのがゴミ箱あさってたとか、ネコとケンカしてたとか、黄色いのが日傘につかまって飛んでたとか聞きましたわよ?」 
「まぁいやだ♪ おほほほほほほ♪」 
「ほんとですわねぇ おほほほほほ♪」 

それとは違う時間。そことは違う空間。 

甘い夢の中・・・ 
誇り高き薔薇乙女が・・・ 
愛おしそうに自分の下腹部に可憐な指先を添えて・・・呟いていた。 

     ジュンの想いは 確かにココにあるのだわ それが今の真紅の宝物 

     私は誇り高い ローゼンメイデンの第五ドール 

     そして幸せな           貴方のお人形 

・・・それでいいのか真紅? 

                  ━ おしまい ━ 

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これで終わりです。長らくのお付き合いありがとうございました。 
そして最後もエロ期待してくれた人、こんな終わりでごめんなさい。アア!イシトカハモノトカナゲナイデ! 
またROM専に戻りますんで、後の作家さん方宜しくです。 
最後に。今までレスくれた方々、ほんとにありがとうございましたっ!では。 

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