※ JUM女体(ドール)化 若干設定無視 長い。エロくない(致命的) 
   ng:女体 
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JUM女体(ドール)化
垂れ込める雲と瓦礫となった建築物。そしてジャンクの山。 
nのフィールド――危険極まりないローゼンメイデンの第1ドール、水銀橙の空間で 
桜田ジュンは囚われの身となっていた。 
「いい格好ねぇ、人間……。うふふふ」 
「またお前か水銀橙!いい加減にしろよこのお化け人形!」 
激する少年をあしらうように、銀髪の美少女はころころと笑った。 
「あら、まだまだ夜はこれからよ人間。……真紅のミーディアム。楽しみましょう」 
黒い羽が一枚、風を切ってジュンの頬を掠めた。鋭い痛みと、鮮血が頬を伝う。 
「くっ!」 
「うふふふ。柔なのね人間。だいじょうぶ。優しくしてあげるからぁ」 
びっ、びっ、、びっ、、、ばばばばばばっ 
数瞬で嵐のように乱れ舞う黒羽の刃は、ジュンに致命的な傷を与えるのを避けて飛ぶ。 
しかし、ジュンは明らかな害意にさらされる脅威と吹き出る赤い血に恐怖を禁じえなかった。 
「うあああああっ!!」 
「あらあらかわいそぉ。でも悪いのは誰かしら?私?勘違いしないで欲しいわぁ。ローゼンメイデンにとって戦いは宿命……。そしてこれは私と真紅の 
戦い。そしてあなたは真紅のミーディアム。あなたをこの戦いに巻き込んだのは真紅。悪いのはあのおばかさんなのよぉ。うふふ」 
磔になったジュンの顎を持ち上げ、水銀橙は大きな瞳にジュンを捕らえながら言った。 
「……うるさいんだよ。お化け人形」 
「え?」 
「お前は要するに真紅が怖いんだろ?真紅に手が出せないから、僕のほうを狙ったんだ!そうだろう!!」 
ジュンは気を吐いた。気弱そうな外見そのままだった心は、人形たちとの出会いで強く成長していたようであった。 
「お前は僕と同じだよ水銀橙。いつだって本当の戦いを避けて……でも自分が弱いのを認めたくないから周りを傷つけるんだ」 
強い口調。折れぬ瞳。水銀橙は汚らわしいものでも見るかのように跳ねてジュンから離れた。 
「どうやら消し飛んでしまいたいようねぇ。…この……ジャンクの犬っっ!!」 
放たれた黒球の圧力は半端ではなかった。ジュンは反射的に顔を背けた。 
カッ、 
「うわっ!」 
「きゃあっ!」 
瞬間、ジュンの指輪が光り輝き、空間を満たす。ジュンは死を覚悟したが、訪れたのは暖かく全身を包む 
柔らかな陽の光であった。 

「一体、何が……」 
「起きたっていうの……」 
ふたりは異口同音に驚きを口にした。辺りはただ静寂であった。 
黒羽の縛を解かれたジュンの体が力なく地に伏した。 
「あ、」 
「あなた……その体」 
「え?」 
言われてジュンは掌を眼前に持ち上げる。 
節々に丸い球の埋められた指。それはまさしく 
「ドール……」 

「さっさと……僕をここから帰せ!」 
セーラー服を身に纏い、桜の花びらを舞わせて水銀橙と対峙するのは、まぎれもなくあの桜田少年であった。 
ドールの身となった彼は、それを疑い、嘆くより先に水銀橙を討つべく立ち上がった。その体は想像よりもはるかに軽く、 
思いのままに動かすことができた。なにより、真紅の敵と戦う力を得た彼は、無自覚な幸福にあった。 
「小賢しいのよっ!フェイクがっ!」 
一方の水銀橙は混乱の極みにあってその動きはぎこちない。 
(あり得ないわ、こんなのっ!) 
意志ある人形。それをもし総称するとして、彼女には自らの父、ローゼンの手による「ドール」 
以外には考えられなかった。それが今、彼女の目の前に存在している事実。そしてその人形は、 
「人間がその身を変えたものである」という事実。水銀橙にとってこれはまさに驚天動地であった。 

しかし、緊迫した戦いは突如として終わりを告げる。 
がくんっ、 
「なぁっ!?」 
一気呵成に攻めていたジュンが、突然その動きを鈍らせたのである。中空に飛んでいた体は糸が切れたように 
地面に叩きつけられ、身を起こそうにも体は重く、鈍かった。 
「ふふふ……あははははははは!!そう、そんなところまで似せてあるなんて、なかなか見上げたフェイクだわぁ。褒めてあげちゃう」 
「っ……。どういうことだ!!」 
「力が切れたんでしょう。そりゃあそうよねぇ。今のあなた、ドールなんだもの」 
その様子を見て、水銀橙が笑みを湛えて降りてきた。 
「ドールは本来、ミーディアムから力を受けてその生命を維持する……。でも今のあなたは、まぁ、大方あのおバカさんからのおこぼれで動いてた。 
ってところかしらねぇ」 
「真紅……っ」 
ジュンの頭には、絶望的な光景がよぎっていた。力を使い過ぎて硬くなったドールたち。まして真紅は、今まで自分の力を糧にしてきたのだ。 
それが一転して自分に力を分け与えているのだとしたら。ジュンは歯噛みしながら、契約の指輪を見つめる。薔薇の輝きは鈍く霞んでいた。 
「ぐあっ!」 
水銀橙はとことことジュンに近づき、もがくジュンの腹を踏みつけた。二度、三度。その陵辱は止まらなかった。 
「ふふっ、いい気味。そのまま鳴いていてぇ。そのうち、あなたも、あの真紅も止まっちゃうだろうから……、ゆぅっくり、楽しませてもらうわぁ」 
哄笑する水銀橙。その姿を悔しさと怒りを込めて見つめながら、ジュンが戦っていたのは力を失いつつある体とであった。 
心のうちでは真紅が止まってしまう事をこそ恐れているはずであったが、生き物としての本能は貪欲に生きることを求めていた。 
「薄汚い子……。本当にフェイクなのねぇ、あなた」 
「ぅる、、さい」 
水銀橙はぼろぼろになったセーラー服の端をつまんで嘲笑った。やわやわと頭をなでる手に、ジュンは小さな諦めを感じていた。 
「スカートなんかはいちゃって。もしかしてそういう趣味でもあったのかしら?ジュン」 
(……) 
どうやら、気力と共に活力も確実に削られているらしかった。ジュンは徹夜明けの昼間のように、重たい眠気に襲われた。 
「ねぇ」 
水銀橙がはたと思い立ったように言った。 
「コレの中身はどうなってるのかしらぁ?」 
「はぁっ!?」 
「だ・か・ら、お洋服の中・身よぉ。わかるでしょう、坊や」 
さも可笑しそうに水銀橙は笑い、ジュンはその意図を察して抵抗を試みた。しかし、もはやその体はぴくぴくと微かに揺れるばかりになっていた。 

手始めとばかりに水銀橙は、硬いセーラー服の生地の上から、ジュンの胸の辺りを揉むことにした。服の上からはわからなかったが、 
わずかに膨らみがあるらしかった。 
「邪魔ね、もぉ」 
一旦興が乗り始めるととことんやりたいのか、じれったそうに羽を動かして、ジュンの服を引き裂いた。 
「や…めろ……」 
「いやぁよ。だって楽しそうなんだもの」 
露になった上半身には、なだらかなふくらみとつんとした乳首があった。 
「あっはぁ。ホントによくできたフェイクだこと」 
水銀橙はそう言ってジュンの上にのしかかった。腕を滑らせてそこを愛撫する。 
しかし、ジュンの鈍い反応に水銀橙は不満げであった。 
「子供じゃあココのよさはわからないのかしらねぇ」 
と、もぞもぞと体をちぢこませる。ほんの少し前までジュンの体に存在すらしていなかった女性器。すっと入った線のようなそこを、 
水銀橙の赤い舌が潜ろうとしていた。 
「おまえ……ばかぁ…」 
首を持ち上げるのも難儀なジュンは言葉ばかりの抗議の声を上げた。しかし、もはやそんな声さえも水銀橙の加虐心をくすぐるだけであるようだ。 
「だぁいじょうぶよぉ。お姉さんが気持ちよくしてあげるわぁ。うふふふふ」 
「ひぃっ!」 
びくん、 
息も絶え絶えのジュンの体が小さく跳ねた。堪え難い異物感に、ジュンは心を振るわせた。 
水銀橙の唾液に濡れて音を立てるそこから、むず痒い快感が沸き起こるのにあまり時間はかからなかった。 
「……んっ!」 
「うふっ。性の芽生えってヤツかしらぁ。あなたの男の子、まだキレイなままだったんでしょう?ふふふふ……」 
「……でもお口も疲れてきちゃったしぃ…。メイメイ!」 
(……!?) 

人工精霊を呼びつける水銀橙の意図を、ジュンは図りかねていた。しかし、突如として訪れた熱の奔流にジュンは声ならぬ声を上げ、 
その意図を思い知るのであった。 
メイメイはするりとジュンの膣内に潜り込み、がむしゃらにそこを蹂躙し始めたのである。水銀橙が魔力でも送り込んだからなのか、 
ジュンの初心な女性はほころびを見せ、メイメイが動くたびに歓喜の涙を浮かべるまでになった。 
(………!!) 
びくん、びくん、 
体をくねらせる動きがなんとも弱弱しい。瞳は虚ろになり、口はだらしなくひらきっぱなしになっていた。最後の時は、どうやら近いらしかった。 
「ねぇ、取引をしない?」 
(……?) 
「このまままじゃあなたも真紅も、ついでに雛苺だって、みんな共倒れでじゃなあい?かわいそうだから、なんだったら私の力、分けてあげてもいいかなぁ、なんてね」 
「……どういう、ことだ」 
「あなたは真紅のミーディアム。それが証拠に指輪はまだあなたの手にあるわ」 
「と、いうことは、私があなたに力を送れば、あなたを使っている真紅も、真紅の家来の雛苺も助かるんじゃなくて?」 
ジュンはおぼろげになりかけている意識を奮い立たせ、重い唇を動かした。 
「要点を話せよ。僕には時間がないんだ」 
「私と契約なさぁい、ジュン……。そうして私の家来…奴隷になるの」 
「誰が!――」 
「じゃあこのまま止まる?nのフィールドの中だもの。誰も見つけてくれないでしょうね」 
「……」 
「別に私はどっちでもいいのよぉ?くすっ。ただの気まぐれで言ったことだし。そうね。じゃあこのまま真紅のローザミスティカでも貰いに行こうかしら」 
「待てっ!」 

「奴隷に……なるよ」 
「なんですってぇ?」 
水銀橙はわざとらしく聞こえない振りをし、ジュンに先を促した。 
「お前の奴隷になるって言ってるんだ。水銀橙」 
確かな屈服の証。水銀橙は目を細めながら、それが手に入る瞬間を待っていた。 
「あらあら、ジュンちゃんは言葉遣いも知らないのねぇ。ブサイクな真紅のミーディアムらしいわぁ」 
「どうしろって、言うんだよ……」 
黒塗りの脚本の中に自分が組み込まれるのを、ジュンは甘んじて受けるほかなかった。 
「ひざまずいて、指輪にキスをなさいな。無知なあなたの教育はそれからにするわぁ。ジュンちゃん」 
「くそっ……、悪魔人形め」 
「あん。くすぐったぁい。もっと言ってぇ。ふふふふ……」 

垂れ込める雲と瓦礫となった建築物。そしてジャンクの山。 
nのフィールド――ここにもうひとり、住人が加わった。その名は――ドールの奴隷 ジュン 

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以上JUM分。ID変わってるが>537だ。後は頼んだぞ>536 
あと責任の一端はお前にもあるからな>521 
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521 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/03/25(土) 20:22:39 ID:cR1V16UD
 唐突にジュン女体化ってのを思い浮かべた
 水銀燈辺りの仕業で
536 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/03/26(日) 00:41:51 ID:u8m2xo/W
 >>535
 確かにJUM男優が推奨っぽい空気は分かっているんだけど、
 JUMとの間柄がどう考えても恋愛関係じゃない奴も居ると思うんだ。
 そいつらをどうこうしようとするとエロ書く前に果てそうになるんだ。結局ワンパターンになっちゃうし、
 それに…JUMを男優役にする事に固執することによって書きたいキャラが壊れる方が嫌なんだ。
 …んじゃその内落としたいです。
537 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/03/26(日) 00:42:42 ID:CwOY3ju3
 JUM分は俺が足してやるから>533は好きに書け。
 JUMも歓迎だが。
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JUM女体(ドール)化 ×蒼
需要があるかどうかわからんが、続き物。NG女体。まあ換気ってことで。 
注意事項が多いが蒼い子がおにんにん装備なのでほとんどオリキャラかも知れんね。 
気に障ったらごめん。 
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今、ジュンの目の前には四つの鞄がある。 
「あいつらも来てるのか」 
翠星石に蒼星石。オッドアイが特徴的な双子のドール。 
(よかった……) 
自分がいなくても真紅には姉妹がいる。考えてみれば当たり前のことだが、いくらか心が軽くなったように感じた。 
深夜――。眠りの時間をとうに過ぎて、ジュンはひとり、寒々しいかつての自室に佇んでいた。 
『お別れの挨拶くらいさせてあげるわよぉ?』 
薄ら笑う水銀橙の言葉が額面どおりでないことはジュンにも理解できた。しかし、何も言わず背を向けてしまうことも、彼にはためらわれた。 
真紅に、そして姉であるのりに。これ以上無用の心配をさせるわけにはいかないと考えたのである。 
――突然いなくなってごめん。僕のことは心配しないでくれ。 
お定まりの書置き文を綴って、ジュンは当惑した。一体、今の自分の境遇をどう説明すればいいのか。 
もちろん、こんなものは嘘だって構わない。構わないがそれにしてもあの強情なふたりを納得させるだけの名文句は浮かびそうになかった。 
「くそっ!」 
思わず張り上げた声。しん、と辺りが静寂に帰るのがわかった。 
「誰!?」 
(やばっ!!) 
ジュンはとっさに振り返った。冷静な状態ならば逃げるという選択肢もあったかも知れないが、 
移動手段が徒歩しかないのではそれもたかが知れているというものである。かくて―― 
「蒼星石……」 
「え?きみは……ジュンくん?」 
悲劇の幕は開いたのだった。 

「ずいぶん、かわいくなっちゃったよね」 
堅物な蒼星石を納得させるのはかなり骨が折れた。結局、ほとんど事実をそのまま話すことになったのは、 
彼女の刺すような視線に耐えかねたからだ。水銀橙に連れ去られたこと。争いになって、おそらく命の危険にさらされた結果、 
身体がドールへと変わったこと。 
言わなかったのは、自分が水銀橙に敗れ去り、従わざるを得なくなったその経緯についてだけだった。 
「言うなよ。気にしてるんだから」 
肩の荷が下りれば、あとは気心の知れたもの同士。ジュンは久しくなかった柔らかな空気の中にいた。 
(そういえば、こいつと話したことってあんまりなかったかな……) 
「ねぇ」 
「ん?」 
「その服。この間来てた雛苺のマスターとおそろいなんだね」 
「おそろいっていうか……、学校の制服だからな」 
改めて指摘されると気恥ずかしさが先に立つ。以前と変わらない面差しでこんな格好をしていると、女装といわれても仕方がないように思う。 
自分でもなぜこんな「最悪」な取り合わせなのか恨めしく思っていたが、今のところ自分に合う服はこれしかないようなので着回すほかないのである。 
「いいなぁ。なんだか女の子って感じで」 
蒼星石がほぅっと息を吐きながら言った。 
「なに言ってんだよ。そっちは正真正銘の女だけど、僕は男で、行きがかり上こんな格好してるだけなんだからな」 
「正真正銘……ね」 
呟いて、蒼星石はジュンに近づいてきた。一歩、二歩、、ついには、息がかかってしまうほど、近く。 
「蒼星石……?」 
妖しさを孕んだ笑み。端正な顔を歪ませる狂気。 
蒼星石はおもむろにタイを解いた。瞳はジュンのそれを捕らえるようにまっすぐ前を向きながら。 
あらわになる蒼星石の肌。最高の人形師の手によって磨かれた肌。 
「これでも……?」 
「!!…おまえっ……!?」 
その完璧な造形。少女の美を讃える真白の曲線。そして、すべてを嘲笑うかのように屹立する、男性器。 
ジュンは思わず息を呑んだ。蒼星石はそれだけでも目を奪うほど美しい少女の肉体を晒しながら、 
同時に禍々しい凶器をも自分に突きつけているのだと感じた。凶器――。見慣れているはずのペニスを、そう見做して 
恐れてしまうのはなぜなのだろうか。 

「……レンピカ」 
「え?」 
じゃきんっ、 
鋭い刃音。金色の鋏でジュンのセーラーが両断される。反射的に動いた身体はバランスを失い、ジュンは床に身を投げ出した。 
「ぐぅっ……」 
右腕に痛みが走る。見れば、蒼星石が自分の腕を踏みつけている。 
「おとなしく、していて……」 
冷たく、重い声。腕から力が抜けるのを見とめて、蒼星石は脚を離し、自分もジュンに折り重なるように体を横たえた。 

「すごいや。こんなところまでちゃんと女の子なんだね、ジュンくん……」 
言いながら、蒼星石の指はブリーツスカートの下でジュンのクレバスをなぞっていた。 
うっとりとした声音。それにそぐわない怜悧な感情に、ジュンはその身を僅かに縮ませる以外、抗議の手を持たなかった。 
「ここでしたこと、ある?」 
「あっ、、あるわけないだろっ!バカ!」 
顔を耳まで真っ赤にして、ジュンは否定した。指示語でぼかされた箇所が何を意味するのか、多感な年頃の少年にはわかりすぎるほど 
わかってしまったのだ。 
そんなジュンに、蒼星石はしぃっ。と子供をあやすように言った。 
「僕はどっちでもいいけど、あんまり騒ぐとみんな起きちゃうよ?」 
「だったらやめろよ……。あぅっ!」 
クリトリスを押しつぶされ、ジュンは痛みと快感に震えた。鋭さを伴った快感は、痛みと同じように身を焼くものでしかなかった。 
その後も、蒼星石の指は執拗にジュンの下半身を責めた。見えないというのは人の快感を増すようであるが、ブリーツスカートに 
隠れたそこは下着の上からでも敏感すぎるほど敏感であった。 
「濡れてきてるよ。まだそんなにしてないのに」 
「なっ?」 
「淫乱、なのかもね。ジュンくんって」 
「誰がだよ!?」 
きみが。と、認めたがらないジュンに蒼星石は言った。 
「こっちと、おっぱいでされるのと、どっちが好き?」 
知る由もない。そんなことを比べられるほど、ジュンはこの体に詳しいわけではないのだ。 
嫌というほど繰り返された水銀橙からの陵辱には、ただ濁流に飲まれる枯葉のように身を委ねる他なかったのだから。 
そんなジュンの反応に、蒼星石はくすりと喉を鳴らした。 
「じゃあ、試してみようか」 
蒼星石が体をずらした。半身だけジュンに預けるようにして、蒼星石は横合いからジュンの 
乳房を柔らかく揉みあげた。 
「ん……っ」 
なんとなく、愛撫を受け入れかけているジュンだった。刺激が優しくなってきたせいもあるかもしれない。 
水銀橙が追い立てるように責めてくるのに比べて、蒼星石は音楽でも奏でるようにゆったりとジュンを高めていった。 
ぴん、と頂点を弾かれるのも、今は心地よいアクセントになっていた。 
「ふゎっ……」 
軽く絶頂を迎える。「気持ちいい」と思いながらこの瞬間を迎えたのは、ジュンにとって新鮮な体験だった。 
「ふふっ」 
そんなジュンの反応に満足したのか、蒼星石は笑った。 
するり、と、ジュンのショーツを脱がす。もうジュンは抵抗することをやめ、むしろこの甘い体験をもっと味わいたいらしかった。 
求めるように腕を空に向かって伸ばし、身をくねらせていた。 
「入れるよ」 
だから、蒼星石がそう言った時、何を意味しているのか、ジュンには正確に理解することができなかった。 
「ああああああっ!!」 
絶叫。そう言っていいだけの叫びが、ジュンの喉から搾り出された。 
蒼星石は一瞬目を丸くしたが、仕方ないな、という風にため息をひとつついただけであった。 
「蒼星石ぃ!おっ……おまっ」 
言葉にならない。ひゅっと吸い込んだ空気が入り口を間違えたのか、代わりにごぼごほと咳き込んでしまう。 
「ずいぶん、すんなり入っちゃったね」 
「な、何を……」 
苦しい。下腹部を覆う圧迫感に、ジュンは顔をしかめた。 

「もう乙女じゃないんだ」 
体を横たえていては、蒼星石の表情を完全に伺うことはできない。 
「相手は水銀橙かな?」 
まぁ何でもいいけど、と呟きながら、蒼星石はゆっくりと体を動かし始める。 
「あうっ!」 
ジュンはそぞっ、と膣内を蠢く感覚に震えた。二度、三度と繰り返されるうちに、寒気だと感じていた刺激がぴりぴりとした快感に変わっていく。 
「こんな身体じゃ、僕はきっとアリスに相応しくないけど……」 
いつしか身体を桃色に染めた蒼星石が 
「僕にはすべてを壊すことができる……っ!」 
言うのだった。 

「ああっ…は……っ、くぅ……ん」 
蒼星石との交わりは長かった。槌を打たれるように力強い刺激は、ジュンを明らかに快楽の海へ導いていた。 
「ジュンくん……。僕ももうすぐ……っ」 
張り詰める蒼星石。射精感が全身を駆け巡り、目を瞑りながらそう宣言した。 
びぅっ、 
と迸る音を、ジュンは確かに聞いた。もっとも、それがなんなのか理解するには、やはり若干の時間が必要だったのだが。 
そしてその思考の空白の間にも、蒼星石は律動し、白濁した精をジュンの中に送り込んでいった。 
「あはぁ……っ」 
ジュンは焦点の定まらない瞳で小さく笑った。精液が走る刺激さえ、今のジュンには心地よいらしい。 
「ジュンくん……」 
ふたりは一度も目を合わせることなく、その情事を終えた。 

「二度とこんなことするなよっ!蒼星石」 
気絶から醒めたジュンは、元気だった。 
「ごめんよ。でも、きみも気持ちよかったみたいだし別に……」 
「何が別にだ!こっ……こんなの、強姦、じゃないか」 
「していいか聞いたら、させてくれたの?」 
「誰が!!」 
「ほら怒った」 
「当たり前だ!」 
喧騒の後、蒼星石はふっ、と火が消えたように何も言わなかった。 
「おい、蒼星石――」 
「ほんと、ごめん。でも、たまらなかったんだ。ジュンくんがキレイだったから。すごく」 
ジュンが見たのは、悲しい笑みだった。 
「時々、本当に思うんだ。どうして父さんは僕をこんな風に造ったんだろうって」 
「……どうして、みんなみたいに……」 
蒼星石は涙と一緒に言葉を飲み込んだ。潤んだ瞳が、ジュンには痛々しかった。 
――「落ち着いたか」 
ジュンはすすりなく蒼星石を抱きながら言った。 
うん。頷く蒼星石を見て、ジュンはその腕をほどいた。 
「あいつらは?」 
「みんな出てるよ。きみを探しに」 
そうか。ジュンは笑う。 
「この、嘘吐き」 
きみだって。それは夜の闇に掻き消えてしまいそうな、か細い声だった。 
「蒼星石。なんとか、ごまかしといてくれ」 
「どうやって、さ」 
「お前らのためにならないことは、しないから」 
水銀橙がなにを言っても。とジュンは言外に伝えた。 
「うちの妹は、、言ったって聞かないよ」 
「知ってる……」 
最後は、別れにすらならない、そんな言葉だった。 
ジュンはぽっかりと開いた入り口に飲み込まれるように、消えた。 
蒼星石は追うこともせず、ただその場に立ちつくしていた。 

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