はあ… 
もう、生きてるのが嫌になった… 
この柵を乗り越えたら、天国に行けるかなあ… 

ここは名も知らぬ橋の上。今、一人の少年が、恵まれぬ人生に 
ピリオドを打たんとしていた。 
欄干に手を掛け、足を上げ、体を持ち上げ… 
「余所いってくれないかしらぁ?」 
うわぁ、という叫びとともに、しりもちをつく少年。 
ハッ、と見上げる。眼前には… 
「貴方が死のうがジャンクになろうが私の知った事じゃないけどぉ… 
目の前でイかれると寝覚めが悪いのよねぇ」 
黒い羽根を羽ばたかせ、黒いドレスを身に纏い、堕天の証の逆十字をはためかせた 
美しき天使様が。 

「て、天使…様?」 
…また天使。どいつもこいつも。 
「私は誇り高きローゼンメイデンの第一ドール、水銀燈よ。…と言っても、 
教養なさげなガキには判らないでしょうけど。」 
ドール…人形?ローゼンメイデン? 
人形が僕に話しかけている?飛びながら?? 
頭の中に色とりどりなクエスチョンマークが飛び交う。 

「で?人間。貴方何故イキたかったのぉ?折角だから、この水銀燈が 
貴方のつまらないであろう自殺の動機を聞いてあげるわぁ。」 
棘だらけの水銀燈の言葉に、死ぬ気すら殺がれた憐れな少年はぽつりぽつりと 
話し始める。 
「…僕は、何の取り柄もない、いる価値のない人間なんだ。勉強はできないし、 
要領は悪いし…」 
「勉強、ねぇ。」 
やっぱりつまらない。そんな気持ちを隠すところなく顔にうかべ、 
ひとつ息を吐いた。 
「貴方は勉強が苦痛に感じているのねぇ。」 
「あ、当たり前だよ。誰だってそうだろ?わかんないことばかりだし、 
それにテストだって…」 

「知識を得る事は悦びでこそあれ、苦になることではないわ。 
未知の領域に足を踏み入れる不安、後に訪れる快感。学ぶ喜びを知れば、 
勉強は勉強『勉めて強いる』ではなくなるわぁ。それに、どんな存在にも、 
存在意義というものはあるものよ。もっとも、それに気付かない、あるいは 
自ら手放すお馬鹿さんは少なくないけどぉ。」 
諭すような口調。自らも悩み苦しんだ。だからこそ、少年のつまらない 
悩み…自分と同じような悩み…が、歯がゆかった。 
「さっき取り柄がないって言ってたけどぉ、本当に何もできないの? 
私の妹のミーディアム…奴隷みたいなものよ。彼はひきこもりの分際で、 
私のお父様に負けないような裁縫技術、修繕技術を持っているわ。 
お馬鹿でも役立たずでも、何かしら出来る事はあるはずだわぁ。」 
「…野球、が…できるよ。」「野球?ああ、白い玉を捻くり回しながら投げて、それを棒きれで 
シバきあげて、飛んで来た玉をとったら相手を殺害するために投げ付けるっていう、 
殺人術のことね。いいじゃなぁい。それは立派な特技よ。」 
病床につき死を望むやさぐれた美少女から得た知識。 
かなり間違ったその知識に少年は唖然とするも、なんとか気持ちを平静にする。 

「あ、特技とかじゃなくて…野球部に入ってるんだけど、ずっと補欠で…」 
「なあに?下手なの?それじゃ特技にはならないわねぇ。」 
「違うよ!」 
突然叫ぶ少年。その剣幕に一瞬たじろぐ。 
「いきなり何よぉ。びっくりするじゃ…」 
「僕は下手じゃない!野球は誰にも…誰にも負けないんだ!」 
「でもぉ、補欠なんでしょ?」 
「あぅ…そ、それは…」 
しゅんとなる少年。ふと、水銀燈はある事に気付いた。 
「貴方…自分に自信がないんでしょ?技術では負けないと言いながら、 
ずっと補欠なんてどこかに欠陥があるはずよ。つまりそれは貴方の精神面ね。 
さっきから貴方の話や態度みてて思ってたんだけど、貴方は自分で壁や天井を 
つくって、その殻に閉じこもっているのよ。いわば精神的ひきこもりだわぁ。 
それで、歪みが生じて、心が疲れきって死にたくなるのよ。」 
「う…」 
図星。ぐうの音も出ない。何も言えず、ただ俯く少年。追い討ちをかける水銀燈。 
「貴方童貞でしょ?」 
「!?」 
バッ、と、物凄い勢いで水銀燈を見る少年。次の瞬間、 
怒り、悲しみ、恥ずかしさなどが入り交じった表情を浮かべ、再び俯く。 

「だ、だって…でも僕学生だし…それに…」 
「それに?今時学生だからセックスしませんなんて流行らないわぁ。 
好きな子くらいいるでしょ?セックスはともかく、女くらい作りなさいよ」 
「好きな子って…で、でも僕なんて」 
「あああ、もうっ!!」 
顔を真っ赤にしながらブツブツ呟く少年に、ついに水銀燈の(一方的かつ身勝手な) 
怒りが爆発した。 
「うじうじうじうじ情けないわねぇ!世の中にはねぇ、ひきこもりの分際で 
美少女に囲まれて、美人の姉に世話されて、かわいいガールフレンドまで 
持ってる男の子だっているのよ!そいつのやさぐれっぷりも見てて 
イライラするけど、貴方はもっと上を行くわぁ!」 
怒りに燃える黒い天使。怯えあたふたとうろたえる少年。 

そして、自室で特大のくしゃみを炸裂させ、赤やら緑やらに 
折檻される、憐れで羨ましいひきこもり。 

「もういいわぁ!下らない話だと思ってたけど、もう我慢できない! 
貴方に自信を付けさせてあげるわ!この誇り高き薔薇乙女、その中でも 
一番美しい水銀燈が貴方を男にしてあげるわぁ!光栄に思いなさぁい!!」 

冷静、冷酷、非情。水銀燈の代名詞たちはどうやら最近は永い旅に出ているらしい。 

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とりあえず、一旦ここまでです。後ほど、性描写のある後半を 
投下させていただきます。ではまた。 
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良かった…早めに時間とれた。 
では、続き投下します。 
ところで、つい先ほどS蒼のネタ思い付いたんですが、 
ドSな蒼い子の後では恥ずかしくて出せないw 
それくらい秀逸ですよね。続きが待ちきれません。 
…本当はSM嫌いなんだけど… 
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「来なさい!」 
少年をむんずと掴み、飛び立つ水銀燈。向かう先は… 

「さあ、ここなら邪魔は入らないしぃ…思う存分楽しめるわぁ♪」 
「こ、ここって…」 
高い。文句なく高い。そりゃそうだ。ここは石油タンクの上。 
海の傍だから風が強く、気を抜くと転がり落ちかねない。 
「さあて。さっさとおちんちん出しなさいな♪」 
言われるまま、ファスナーを下ろし、ズボンをパンツごと下ろす少年。 
どうやら恐怖心がある種の興奮を呼んだらしく、はやくも膨張している。 
「あらあら、結構大きいじゃなぁい♪イジイジしたガキだから 
包茎か短小だと思ってたわぁ♪」 
聞く人が聞けば再起不能にもなりかねない暴言を吐きながら、楽しそうに 
少年のペニスに触れる水銀燈。しかし… 
「うっ、あ、はぅっ!!」 
どぷっ、びゅくっ… 
いきなりの暴発。突然のことに反応が遅れた水銀燈は、覗き込んでいた事が災いし 
顔に熱い迸りを直撃させられてしまった。 

「きゃあ、ちょ、ちょっと貴方ぁ!出るなら出ると言いなさいよぉ…やだ、もう 
ベトベトじゃなぁい…」 
恨めしげに少年を睨むと、顔や髪に付着した精液を指ですくいとり、 
当然のように口に運び始めた。 

「んっ、うんっ、濃いわぁ…溜まってたのぉ?」 
美味しそうに舐めながら少年に問う。急激な快感と羞恥心で声も出ない少年だが、 
水銀燈の精液を舐める様子に興奮し、すぐにペニスを勃起させる。 
「これだけ出しておいてまだ勃たせるの?へんたぁい♪」 
その言葉に、涙を浮かべながら耐える少年。しかし、ペニスの怒張は 
治まるどころか腫れ上がる一方。 
「うふふ…仕方ないわねぇ。さて、汚れるから全部脱ぎたい所だけど…」 
飛ばされたらかなわないしね、と、スカートをたくしあげ、既に 
湿り気を吸っているショーツだけを脱ぐ。 
「これ、ポケットにでも入れておいて」 
と言うと同時に、少年の同意を得るまでもなくズボンのポケットに 
湿ったショーツをねじ込む。 
「さあ、お舐めなさぁい。」 
スカートを持ち上げ、少年に下半身を見せる。そして、そのまま 
頭からスカートを被せる。 
「私のを舐めるの。優しく丁寧にね。乱暴にしたら蹴り落とすわよぉ…」 
少年は言われるまま、まるでもう水銀燈に身も心も捧げた奴隷のように、 
水銀燈の花弁に舌を這わせ始めた。 

「あっ、やんっ、あ、貴方なかなか上手じゃなぁい…経験あったのぉ?」 
「な、ないです…その、今もわからなくて…」 
ピチャ…ピチャ… 
「そう、その調子よぉ…あんっ♪いいわぁ…気持ちいいよぉ…」 
実際の所、技術は拙く、知識も乏しいガキの愛撫などでは簡単に高ぶったりはしない。 
だが、水銀燈は少年を褒めた。これは少年に自信を持たせるための行為。 
技術を詰るのは愚の骨頂。詰り倒すのは後で真紅でも詰れば事足りる話。 

やがて、 
「あ、あぁ…もう、いいわよぉ…」 
少年の唾液と自分の愛液で、適度な状態になると、少年を仰向けに 
押し倒し、いまにもはち切れそうなペニスを自分の性器にあてがった。 
「さあ、いよいよ童貞を頂くわぁ…覚悟はいいわね?」 
返事を待たず、腰を下ろしペニスを飲み込み始める。 
「あ、あ、あぁ、うわ…ぁ…」 
初めて味わう刺激。その甘美な刺激は、童貞に耐えられるような生易しい 
ものではない。 
「あ、くっ、で、出る…っ!!ああっっ!!」 
どびゅぅっ、びゅっ、びゅうっ… 
水銀燈が完全に腰を下ろすと同時、つまり、水銀燈の一番深い場所で 
射精を始めた少年。まるで睾丸の中の精子を全て吸い出されているかのような感覚。 

びゅっ、びゅっ、びゅっ… 
止まらない射精。ペニスが壊れたのかと錯覚するような長い長い射精。 
水銀燈自身も、膣内を勢いよく叩かれ、子宮口に直接熱い精液を 
何度もぶつけられ、頭が白くトビかける。 
『あ、うっあ、いい、イッちゃいそう…で、でも…』 
そう。これはいつもの【相手を壊す性行為】ではない。だから、自分は 
正気を保ちながら、少年を導かなければならない。 
『これじゃ生殺しだわぁ…』 
まあでも、仕方ない。自分はあとで真紅でも翠星石でも犯せばいい。それで 
好きなだけイける。 
だから今は我慢。大量の精液を膣内に射精されながら、必死に自分を繋ぎ止める。 
「はぁ、はぁ、はっ、っはぁっ…」 
耐え切れないような射精の快感に息が切れる。だが、まったくペニスは萎えない。 
「…はぁ、はぁ、ま、まだ元気ね…?じゃあ、動くわよぉ♪」 
信じられないような言葉。今にも意識がトビそうなのに、まだ 
膣でペニスを扱こうというのか。 
…でも、いい。このまま死んでしまってもいいや。僕は水銀燈に吸い尽くされても。 
完全に快楽に冒された少年。このまま何度も水銀燈に高められ、 
何度も何度も膣内射精した。何度めかの射精と同時に、意識もどこかに射ち出された。 

気がつくと、水銀燈の膝の上。 
ずっと膝枕をしてくれていたらしい。 
「あ、あの…」 
「あら、気がついた?どう?気持ち良かったでしょぉ?」「あ、は、はい…」 
「あはははっ!もしかしたらもう人間の女じゃ満足できないかもしれないけどぉ… 
ごめんなさいねぇ♪」 
「……」 

少年が起き上がると、水銀燈はさて、と呟いた。 
「もう夜も更けたわ。夜は眠る時間。夜更かしは美容の敵よぉ。」 
そう言うと、来た時と同じようにむんずと掴み上げ、二人が出会った名も知らぬ 
橋へと向かう。 
「さあ、お別れね。これで少しは自分に自信が持てるでしょ。死ぬのはまた 
今度になさぁい。」 
「はい!あ、ありがとう…水銀燈さん。あ、あの…また、逢えますか?」 
「さぁ…運命ならば逢えるかもねぇ。まあでも私は人形だからぁ… 
人間を追いかけなさい。でも、膣内射精は、だ・め・よぉっ♪」 
「はい…あ、そうだ。こ、これあの…」 
思い出したように、ポケットからショーツを取り出す少年。 
夜でもわかるくらい真っ赤な顔して。 
「そんな濡れたショーツなんて気持ち悪くて穿けないわぁ。だから貴方にあげる。 
使うなり捨てるなり好きになさぁい♪じゃあねぇ。」 
それだけ言って、水銀燈は何処かへと飛び去っていった。 
残された少年は、材質のいいショーツを少しだけ舐め、 
再びポケットに突っ込むと、何かを決意したような顔で帰路に付いた。 

−数年の時が流れ− 

「わーい、みんながんばるのー!」 
「やっちまうですぅ!全力でねじ伏せて踏みにじるですぅ!!」 
幾度目かの開催となるWBC(ワールドベースボールクラシック)、 
今日はその決勝戦。 
「煩いわ貴方達。少しはこの真紅を見習って優雅に観戦なさい…」 
「真紅、左手のティースプーン、握り締められたままだよ。あ、曲がってる。」 
「…煩いわ蒼星石。貴方もその必勝鉢巻きをなんとかなさい。」 
プレイボールまであとわずか。 
「…ところで水銀燈?」 
「ふん?はぁひ?」 
のりが買って来た、WBC応援用うにゅーを頬張りながら真紅に返事をする。 
「貴方の、そのまるで誂えたかのようにぴったりの 
代表ユニフォーム(背番号1、SUIGINTOHネーム入り)、 
一体どこで手に入れたのかしら?」 
羨ましげに尋ねる真紅。 
「これ?うふ、あの子に貰っちゃったぁ♪」 
嬉しそうに答えながら前を指差す水銀燈。その先には桜田家のテレビが。 
そして、さらに先には。 

日本中の期待を集める若きエースと称された男が。 
大歓声を背に受け、背番号1を背負い、 
かつての弱気な態度からは考えられないほど自信に満ちた顔でマウンドに立つ、 
一人の男が映し出されていた。 

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以上です。まずオチが思い浮かんで、それありきのネタだったので、 
性行為シーンがおざなりになったかも知れません。 
まだまだ精進が足りないようです。 
ではまた。 

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