ドールズvsジュン〜桜田家七日間戦争編〜『全ての始まり』
トリップ付けました(元水銀燈より(ry)
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翠星石事件の一ヵ月前のある日ジュンはいつもより遅く起きた、真紅達は姉・ノリと一緒に買い物に行ったらしく今自宅には珍しくジュンしかいなかった。
とりあえず腹が減ったので階下に降り冷蔵庫を開けた、中にはプリンが四つ置かれていた、ジュンは空腹のあまりプリンを四つとも食べてしまった。
……それが血を血で洗う抗争の始まりになる事を知らず…。
一時間後 桜田家
帰ってくるなり雛苺が冷蔵庫の前で泣き喚き始めた。
『騒々しいわ、一体何事なの?』真紅が多少キレ気味になって聞いた、確かに雛苺の泣き声はニュータイプレベルの攻撃力を保持していたのだ。
『僕が聞いてくるよ…』蒼星石が立ち上がって雛苺の元へと歩いて行った。
『まったく、いつもいつもチビ苺は泣いてばかりですぅ』翠星石が呆れながら真紅に言った、正直みんな慣れ始めていた。
『た、大変だ!!冷蔵庫のプリンが!!』蒼星石の顔が文字通り蒼白になっていた、非常事態を察知した真紅達は冷蔵庫の前へと駆け出した、そしてそこには無残に食い散らかされて転がっているプリンの空き容器が四つ転がっていた。
『だ、誰がこんな恐ろしい事を……』真紅がプリンの容器を拾って呟いた。
『まさか…水銀燈!?』翠星石がとっさに身構えて叫んだ、しかしその可能性は真紅の溜め息で消滅した。
『ジュンね……全くとんでも無い下僕ね』真紅が呆れた顔をして溜め息を付いた。
結果四人はジュンに抗議すべく二階へと上がって言った。
〈次回『疑惑』へと続く〉
《作者のチラシの裏》
はっきり言います、エロ無しです、おまけにアンナパロやこんなパロも随所随所に出てきます。
単なる気紛れで作った物ですが、最後まで付き合ってくれれば幸いです
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『第二節〜対立〜』
プリン事件(ジュンがドール達のプリンを全部食べた事件)の翌日、いつにも増してジュンは無口でドールズはどこかイライラしていた。
昨晩、ドールズの必死な抗議もジュンに無視され、ドールズとジュンの間に不穏な空気が流れていた。
『ジュン…紅茶を入れてきて頂戴』真紅が冷たい眼差しをジュンに向けて言った、どこか刺々しい口調であった。
『断る…』ジュンが真紅の要求をあっさり拒否して居間から出ていこうとした。
『チビ!!さっさと謝れば許してやらねぇ事も……』翠星石がジュンの背中に向けていつも通りの毒を吐きかけた、だがそれも無視してジュンは居間から出て行ってしまった。
ジュン無き居間に残されたドールズ達は今後の事に付いて話し合った。
『もうジュンを許してあげy…ブピュラヒデブッ!!』雛苺が禁句とも言える言葉を口走った瞬間、翠星石の鉄拳が雛苺の頬にめり込んだ。
『雛苺一等兵!!貴様はそれでも帝国軍人か!!ですぅ!!』翠星石が雛苺の襟首を掴んで叫んだ、完全に上下関係がはっきりしていた。
『翠星石が変だよ、真紅……』蒼星石が真紅を揺さ振って言った、唯一マトモなのはやはり蒼星石であった。
『蒼星石軍曹、ここは戦場なのよ?甘い考えは許されないわ』真紅がキッと蒼星石を睨んで言った、完全に目が座っていた…。
『真紅少尉!!雛苺一等兵を軍法会議にかけろ!!ですぅ!!』翠星石が相変わらず雛苺の襟首を掴んで叫んだ。
『ハァ…一体どうなるんだろう……』蒼星石がため息を付いて呟いた
《つづく…と良いな…》
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『第三話〜宣戦布告〜』
中立である蒼星石を通して幾多も真紅サイド・ジュンサイドで和平交渉が行なわれたが、互いの主張は平行線を辿るだけであった。
そして開戦の火蓋はやはりこのドールの提案によって斬って落とされた
『もうジュンは寝てるですぅ…そこを奇襲して一気に縛り上げるですぅ!!』
言うまでも無く翠星石である、根っからの主戦派である翠星石は和平派の蒼星石の意見を押し潰し開戦を主張したのである。
『もう好きにしてくれよ……僕は知らないからね…』
蒼星石が呆れて呟いた、そして部屋から出て行った。
『雛苺、先陣は任せたわ…ジュンを縛り上げてここまで連れてきて頂戴』
真紅がクンクン探偵セットを身に纏って雛苺に命令を下した。
『イエッサーなの!!』
雛苺が敬礼して部屋から出て行った。
― ジュンサイド ―
ジュンはまだ眠ってはいなかった、むしろ奇襲を警戒して眠れずにいた。
そして丁度深夜一時を過ぎた時、急なノックに思わず身構えた。
『だ、誰だ!?』
ジュンが特技である『ネット通販』で購入したモデルガンを構えて叫んだ。
『ジュン、僕だよ…早く開けてくれないかい?』
ドアの向こうから聞こえてきたのは蒼星石の声である、ジュンは渋々ドアを開けて蒼星石を中に招き入れた。
『なんの用だ?僕は今……』
ジュンがドアの鍵を閉めて不満を言った。
『作戦を考えていたのかい?…でも一人じゃ何も出来ないよ?』
蒼星石がジュンの話を切った、確かにジュン一人では何も出来ないのも事実である。
『う、うるさいな…』
ジュンが膨れてベッドに横になった、真紅・雛苺・翠星石の三人タッグにさすがのジュンも敗北を予感していたのである。
『だから…強力な助っ人を二人連れてきたよ…』
蒼星石が窓を開けて言った、その瞬間窓から見慣れたカバンがジュンの部屋に飛び込んできた、そしてそのカバンは音を立ててゆっくりと開いた…。
次回『金色の策略』続
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第四話〜金色の策略〜
あらすじ的な物かしらぁ?
蒼星石は戦いのバランスを取る為心強い助っ人を二人召喚する事をジュンに告げた、丁度その時窓から最初の助っ人が飛び込んできた
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『ち、ちょっと痛かったのかしらぁ…』
薄緑色の髪の毛に黄色のドレス、そして幼さの残る顔立ち…そう最初に現れたなは金糸雀であった。
ローゼンメイデン1の策略家を自称する金糸雀が現れたのだが、ジュンは物凄く不機嫌な顔をした。
『何だ…あれだけ引っ張ったのにも関わらず出てきたのはダメ策士か…ちっ、使えねー奴だな…』
ジュンが翠星石に劣らぬ毒舌を振るってベッドによしかかった。
『な、何を失礼な事を言うのかしらぁ!!いいかしらぁ?私は蒼星石のローザミスティカを報酬にワザワザ味方になってやったのかしらぁ!!』
金糸雀がジュンに飛び掛かってその胸ぐらを掴んで力説した、時折ジュンの眼鏡に唾がかかった。
『この卵焼きでついてきたんだよ…』
蒼星石が冷蔵庫の中にあった朝食の残りの卵焼きを手に持って言った、まるで桃太郎の猿並であった。
『うぅっ…そ、それはそうと…このみすぼらしい家の見取り図を見て欲しいのかしらぁ』
金糸雀はポシェットから以前桜田家に潜入した時に書いた見取り図を取り出して床に広げた。
『みすぼらしいは余計だ…』
ジュンが不貞腐れた様に呟いた、地図には真紅・雛苺・翠星石と書かれた御粗末な人形の絵が書かれていた。
『あたしの完璧な頭脳から導きだした作戦…そうこの階段が一番の激戦区になるかしらぁ…ジュンの部屋に通じて尚且つ階下へと通じる一番の戦略的要地かしら…』
金糸雀が地図に赤いクレヨンで階段に×印を書いて言った。
『知ってるよ…でも金糸雀じゃあなぁ…』
ジュンが露骨に不満げな声をあげて呟いた、確かに金糸雀は策略には長けていたがどう見てもいくさ人では無かった。
『ふふっ、ご安心かしらぁ…この部屋には階段防衛に使うブービートラップの材料が一杯あるかしらぁ』
金糸雀が棚に置いてあったワイヤーや呪いのグッズである木の杭を手に取って言った。
『ところで蒼星石、もう一人くるって言ってたけど…一体誰なんだ?』
トラップの準備にかかる金糸雀を尻目にジュンが聞いた、蒼星石はニコッと微笑むとパソコンのディスプレイを指差した、青白い光と共に銀色の髪をした少女が出現しかけていた。
『第五話〜水晶の輝き〜』へと続
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第五話〜水晶の輝き〜
パソコンのモニターを砕き現れたのは第七ドール…薔薇水晶であった。
だが同時にジュンはある予感に襲われた…限りなく厨臭いある予感に。
『孟徳!!この隻眼で(ry』
ジュンの予想は現実となった、薔薇水晶…どうやら彼女は果てしなく頭の痛い子であった…。
『スレ違いだ氏ね』
意外にも金糸雀がナイス過ぎる突っ込みを薔薇水晶にたたき込んだ。
『それより…薔薇水晶…計画はどうなったんだい?』
蒼星石がデスクに座って薔薇水晶に聞いた、もしかするとコイツが一番強いのかもしれない…ジュンは軽い畏怖を蒼星石に対して抱いた。
『全て順調にシャア少佐様……』
もしかするとこの子は多重人格者なのか?ジュンは目の前のカバンに座った薔薇水晶を見つめて思った。
『ジュン君…安心して…彼女は君の味方だよ…』
それよかもっと心配な事があるとジュンは思った。
『こいつ…使えるのか?』
ジュンが最もな事を口にした、下手すると自爆しかねない爆弾を懐に抱え込む事等出来るニートでは無かったのだ。
『安心して…私は戦いを望むだけ…』
薔薇水晶が不適な笑みを浮かべて水晶を手のひらに出して見せた。
『完成かしらぁ〜…後はこれを階段に仕掛けるだけかしら♪』
金糸雀が先程から取り掛かっていたブービートラップを手の上でクルクル回転させて言った。
『真紅の驚く顔…何より楽しみ…』
薔薇水晶がニヤッと笑って壁に水晶を投げて突き立てた…。
その頃一羽の黒い鳥とも思わしき者が桜田家へと接近していた…
もうすぐ…もうすぐ桜田家始まって以来の大戦争が幕を開けようとしていた…。
次回『階段戦役』へと続く…
<作者の懺悔室>
真紅の作戦とは?金糸雀の策とは?薔薇水晶の本当の力とは?そして…影で暗躍する蒼星石の本当の狙いとは?そして次回、銀様悲願の復活なるか!?
…えっと色々すいませんでした…俺の才能では薔薇水晶はかなりのDQNにしか書けませんとです…orz
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第六話〜階段戦役『桜田家の203高地』〜
ジュンは蒼星石・薔薇水・金糸雀の力を借りて真紅・翠星石・雛苺の連邦軍に対して独立戦争を仕掛けた。
『さぁ!!突撃よ!!かかれっ!!』
真紅が鍋を被って子飼いの人形達に突撃を命じた、その数およそ二十。
『雛いっきまーす!!』
雛苺が苺轍をバネ状にして勢いよく飛び上がった、だがその勢いも薔薇水の水晶マシンガンの前に叩き落とされた。
攻めにかかる連邦軍に対してジュン率いる独立軍は防戦一方であった、単なる頭の痛い子であった薔薇水やダメ策士の金糸雀も意外に役立っていた。
『蒼星石大尉はどこに行ったのですぅ!!庭師の鋏さえあればこんなトラップぐらい!!』
翠星石が幾重にもぶらさがる金糸雀特性のトラップに行く手を塞がれて叫んだ。
『お捜し物はこれかしらぁ♪』
突然背後から聞き慣れた宿敵の声が聞こえた
そうそれは真紅に殺されたはずの水銀橙の声であった。
『蒼星石!!水銀橙!!あなた彼女に何をしたの!!』
真紅がまるでサイヤ人の周りに薔薇の花びらを舞わせて叫んだ。
蒼星石は水銀橙の腕の中でぐったりとして動かなくなっていた。
『勘違いしないでぇ♪私はスパイを捕まえただけなんだから♪』
水銀橙がいやらしい笑みを浮かべて言った。
《最終回〜哀・戦士〜に続く》
ジャンク文スマソorz
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