薔薇乙女の新作を途中まで書いてみました。
第2期アニメおめーってことで、駄作ですが、よんでいただければ幸いです。(長くなる予定)
ある昼下がりのティータイム
「つ・・・ついに、き・・・きた。」
ジュンは震える小声でそういいながら自分の部屋へと荷物を持って階段を駆け上がった
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「今日、ジュン君変なのよぉ」
ティーポットでカップに紅茶を注ぎながら、ノリは言った。
「あいかわらずのその象が歩くような話し方はどうにかならないのかしら?」
ふぅ…と半ばあきれたようなため息をついて、真紅は、注がれたカップを持ちゆったりとした動作で自分の名と同じ赤い色の紅茶を飲み、
ひとこと、「今日のはノリにしては上出来ね。」とつぶやいた。
「ううっ…でもいつもなら部屋から出てこないのに、今日はずっと玄関にいたのよ。」
戸棚からもってきたいちご大福を小皿にうつしながら、話しかけるノリ。
「わーい、いちごぉ!」「だまれです、いまいいところなのに騒ぐなですぅ!」
こんなうるさいやりとりも日常となった午後3時。お茶の時間である。
「それよりもノリ。紅茶にはスコーンなどが普通よ?いちご大福は合わないでしょう?」
文句をいいつつも紅茶とあわせて食べる真紅。
口ではなんといいつつもこのとり合わせが好きになったようだ。
ゴシックなドレスにはちょっと似合わぬ品であることはいうまでもないが…。
「どうせあらかた通販とかやらでイヤラシイ物を買ったに違いないですぅ、あんなひきこもりのオタクチビなんてほっとくに限るですぅ!」
くんくんを見終わったのか、パタパタとテーブルに駆けてくるオッドアイのドール。
「でも、いつもなら普通。ノリにどんなものでも持ってこさせるものね。あながち、イヤラシイ物って言うのも当たりかもしれないわ。まったく、下僕のクセに何をやっているのかしら…」
紅茶を飲みながら、そういう真紅は怒っていながらもどこか寂しそうな表情をうかべた。
「だったら、私がのぞいてやるですぅ。イヤラシイことしてるところをばっちりと見てやって一生バカにしてやるですぅ。まってなさい、チビ人間!」
そういうと、一気に紅茶を飲み干し、かけていく翠星石。
「ヒナも行くーっ!ジュン、何してるかヒナもみるのっー!」
と、言って一緒に行こうとした雛苺を、真紅は手元のステッキで服をひっかけて止めた。
「なにするのー、真紅ぅ! ヒナも見に行きたいのに」
「薔薇乙女ともあろうものが、ティータイム中にばたばた騒がないの、はしたない。」
それに…、といって真紅は一口紅茶をすすって「…殿方にはある、しかたのないことなの」と小声でひとりごとを言い、また紅茶をすすった。
一方、真紅の言葉を借りるのならば、「薔薇乙女としては、につかわしくない」行動をする翠星石は、鼻息をふんふんさせ、気分はさきほどまで楽しんでいた、探偵くんくん。
実はわりと好きな部類に入るジュンをいじめることは、もはや翠星石の生活サイクルの中に完全にデフォルトとして組み込まれているのである。
今日は特別、多分、いや絶対にジュンの弱みを握れるであろうと確信している翠星石の気分はスクープをとりにいくデバガメ記者のそれ、気づかれぬように静かに階段をそっとあがるその顔は、ノリの演劇の練習のときのいじわるばぁさんのそれであった。
そして、ついに部屋の前まで来ると、
「さぁ、年貢の納め時ですっ!」といいながら思いっきりドアを開けて
「さぁ、チビ人間!なにをいやらしいことをしてるですか?」と叫んだのだった。
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部屋に帰ったジュンは、宅配便で届いた長細い箱を大事に手で抱えていた。
「つ、、ついにきたぞ。こ、、、これが、そ、、、それなのか?」
伝票には「株式会社 〜〜システム」と書いてあり、内容物は「英語教材」と書かれている。いつもは呪いの人形や役にも立たない雑貨を買う少年にしては、
いやに勉強くさいし、そもそもこいつは勉強から逃げてひきこもってるはずである。
なら内容物は自ずと想像できよう。
ガムテープを、すこし息を荒げながらはがし、箱をあけると・・・
そこにはスイッチと、大豆を2回り大きくしたようなピンク色の物体が入っていた。
…そう、世にいう「ローター」というやつである。
幼馴染の柏葉 巴に、淡い恋心とともに、男特有の欲望をぶつけたいと思っていた年頃のジュンはひそかに毎晩、オンラインのAVサイトにある
「美少女○学生、危ない夏休み」なぞという、よくあるタイトルの、出演者が巴に似たAVのサンプルを見つつ自慰にふけっていたのだった。
4日前も、真紅達が寝静まった後、ネットをしていたジュンはいわゆる大人向けのサイトを見ていた。
しかし、その日はネットサーフィンをして、見つけたのがいわゆる「大人のおもちゃ屋」であり、通販好きで、なおかつそういったものに興味があり、
購入ボタンを思わず押していたのである。
「た、試しにスイッチをいれてみる・・か。」
そういうと、ダイアルを1にあわせてみた、突如として始まる振動。
「わ、わわ。なんか結構強いな…、じゃあ全開だったらどうなるんだ?」
といって、ダイアルを5にすると、携帯のバイブなんか目ではないくらい震えた。
「す、すごいな…。これを、女の子に使うのか…。こ、こんなんで…感じる…のか?」
当然のことながら、これを持ってしまったからにはただブーーンと震わせておくのもシャクな話だ。
これを、ごく当然な、これのレーゾンデトールが発揮される場所で使ってこそ、買った意味もあるというもの。
「すると…トモエ…、無理だな。ウチになんてめったに来ないし。…真紅…??いや、何言ってんだボクは。人形なんかに使ったって…でも…真紅にならいいか……。」
そういいかけたところで「さぁ、チビ人間!なにをいやらしいことをしてるですか?」といいながら、入ってきた翠星石に驚いてさっと後ろにそれを隠したのだった。
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「さぁ、チビ人間。いま何を隠したですぅ?素直に見せるがいいですぅ。」
某芸能レポーターにも似た、イヤラシイ顔をさせながら近づいてくる翠星石。
一方、追い詰められた小犬のように「な、なんだよ。あっちいけって」というキャンキャン言うジュン。
立場は歴然としていた。
「さぁ、何を隠したですぅ? 見せてみなさいですぅ。今日は誰にも言わないであげますですよぉ?」
ウソだ、絶対ウソだ。言わないとしても一生弱みを握られる。
「な、なんでもないって言ってんだろ。出てけよ!」
「いーやーでーすぅ。後ろに隠したものを翠星石に見せるですぅっ!」
といって、飛び掛る翠星石。
「わっ!」その拍子に落ちてしまい…「これですぅ…♪」見つかるわけである。
半ばお約束的に見つかったわけであるが、ジュンはこの世の終わりのような顔をして「頼む、言わないでくれ…」というような目線を翠星石に送ったのだが。
「これ、なんですぅ? なにかスイッチみたいなのとまぁるいのが付いてるですぅ。」
といいながらしげしげと興味深いのかいろいろいじりながら見ている翠星石。
『も、もう終わりだ…。この性悪人形に一生弱みに付け込まれるのか…』と、本気で落ち込むジュン。よりによってこんなおもちゃを見つけられるとは、運の悪いヤツである。しかし…。
「ふーん、なんかよくわからん物体ですぅ。所詮チビ人間のモノですから、くだらないものなの…」といじりながらいいかけたところで、偶然にもスイッチが入ってしまった。
「ひぁっ!」っと声を出して翠星石は、それを地面に落としてしまった。
音を立てながら落ちたそれは、シーンと静まった部屋で低く「ブーン」とうめいている。
「な、なん…なんか気持ち悪いですぅ。ブルブル震えてるこれは!。チビ人間!これは何なんですぅ?ちゃんと答えなきゃ、みんなを呼んでくるですぅ!」
幸運にも翠星石はローターの存在を知らなかった。
薔薇乙女は、永い眠りから覚めたばかり。それに、大抵が貴族の家などで遊ばれていたおもちゃであるし、現代の大人向けのおもちゃの存在など知るはずがない。
せいぜい、翠星石もエッチなビデオか本だろうくらいのことと思っていたのだ。
また、いつもはジュンは気を使ってそのような本は隠してあるのだが、それも翠星石は知ってはいた。しかし、内容まで読んだことはなく、
普通の本棚にある恋愛小説みたいな少しませた本くらいしか読んだことがなかった。
つまりは…乙女であるが故に、性に関する知識がほぼ皆無であったわけである。
「い…いや。これは…。」と言葉をつまらせるジュン。しかし、それに気づいてしまった瞬間。ある黒い感情がめきめきと音を立てて、心を支配し始めた。
『性悪人形は、これがなんだかわからないんだ。なら、このまま誤魔化しても済む…とは思うけど、
これを試すのも悪くない。いつもボクに突っかかってくる仕返しができるチャンスじゃないか…」
でも、相手は人形である。倫理観がソレを許さない。
でも…
逆に人形だからこそできるんじゃないのか?
ジュンは、対人恐怖症気味であり、本当の女の子にこれを使うのは現時点では不可能だし、第一使う相手がいない。
トモエにこれをつかう、というのが理想だがそれもかなわない。
ならこの目の前の人形…翠星石に使ってやろうじゃないか。
いままで押し殺してきた感情が……静かに…しかし確実に爆発した。
「え?翠星石知らないんだ?」ジュンは驚いた顔をしてみせた。
「それ、最新の健康器具だよ。遅れてるなぁ、翠星石は、まぁしょうがないか、いつもクンクンくらいしか見てないオコチャマな翠星石ちゃんは、そりゃ知りませんよねー?」
と、嘲笑うかの用に、できる限り、翠星石がノってくるようにバカにした。
すると、やはり
「バ、馬鹿にするなですぅ。ち…チビ人間ごときが知ってることくらい、私も知ってるに決まってるですぅ。こ、これはあれですぅ。い、いま通信販売とかお昼の番組とか雑誌とかでゆ、有名な、け、健康器具ですぅ!」
やはり腹黒いが、プライドを傷つけられると単純だ。簡単にノッテキタ。
ジュンは、ちょっとニタッと笑ってそれを隠して笑顔で言った。
「ほー、さすが。オコチャマ性悪人形でも知ってましたか。でも…」
一息おいて、
「使い方はしらないでしょ?」 と言った。
ここまで来たら、後にはひけない翠星石はつよがって「そ、そんなの常識としてしってますぅ。私を見くびるなですぅ。」といいながら、ふるえるソレを恐るおそる持ち上げて、震えている部分をじっと見つめた。
「ち…チビ人間。わ、私が自分でやるのもなんですぅ。お前に先にやらせてやるですぅ!」
と、震えた、少しおびえた声で言いながら渡そうとする。
「いやだね、先に使いなよ? 使い方しってるんだろ?」
こうなるとさっきとはもう立場が逆。完全に優位にたったジュンは内心「ザマーミロ」と思っていた。
「わ…私は遠慮しますぅ。け、健康でか、かわいい私には不要ですぅ…」
これで受け取ってはつまらないとおもったジュンは、翠星石にこう告げた。
「み、耳たぶ…ですぅ? で…でも、わ…」
と、言葉につまりながらいう翠星石にとどめの一言を言った。
「やっぱ、使い方しらないんじゃん。子供だなぁ、翠星石は…しかもウソついたし。」
「キーッ! ならヤッテヤルデス! 見てなさいチビ人間。お手本を見せてやるです!」
かかった。これで絶対翠星石はやるだろう。そしてその後は…。
翠星石はおそるおそる、震えるそれを耳たぶに触れるか触れないか程度のところまで持っていき、静かに、そっと触れさせた。
「ひぁっ!」 その言葉とともに、びっくりしたのか後ろに飛びのく翠星石。
すかさず、おいうちをかける。「あれ?お手本じゃないの?おっかしいなぁ。もう終わり?」とジュンはにたにたと笑いながら言う。
「ま、まだです。ちょ…ちょっと足がすべっただけですぅ!」
そういうと、今度はいきおいよくそれを取り、ゆっくりと耳たぶにふれさせた。
「ひぁぁっ! んっ、あぅ…そ、そこ…だ、だめぇ。ゃぅ…ひゃっ!ひぅぅ。だ、ダメですっ、わ、わたひ…そこよわ…」
案の定、甘い声を上げ始める翠星石。
ジュンの黒い気持ちはどんどん膨れ上がってくる。
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ここから先は近日中に書き上げます。
あとすんません。バイブ→ローターに訂正で。道具モノは初めて書くので間違いました。
駄作スマソ。
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「どうした、性悪人形。変な声出して。」 黒い笑みを浮かべるジュンに、あくまで
「そ、そんなの。き、効いてるひょ、ひょうこに、き、ひゃん、決まってますぅ。」
いつもの調子とは全く違う、弱々しい、甘みを帯びた声を出していて、視線も定まらずもどこか虚ろに空をさまよっている。
「そか、なら次はそれを…」ジュンは迷った。これくらいにしといてもいいんじゃないかと。でも・・・
「胸に当てるんだ。」「ぇ…。」
もう、翠星石は「考える」ということはできず、ただただいわれたとおりにするだけの言葉通りの「ドール」になっていた。
翠星石は戸惑いながらも、それを少ししたにある小さい2つのふくらみへと持っていく。
「ひぁぁぁぁぁっ!!!!」
ひときわ大きな声を上げると、がくがくと体を震わせながら足が崩れる翠星石。
初めての未知の感覚に翠星石は、「イッテ」しまったのだ。
口を半開きにしながら、目が虚ろに空を見ているその姿に、とんでもないことをしたと思ったジュンは、
さすがに悪いことをしたな…と、ジュンは反省しひとこと「ゴメン」と言った。
「い、いいですぅ…」翠星石はまだ、夢の中の世界にいるといった感じ…でつぶやいた。
「な、なにがいいんだよっ!」
ジュンは、ビデオの中の性行為しかしらなかった。しかし、それは所詮演技でしかなかったのだ。
自分の中の黒い感情が…自分にあるオスとしての本能が翠星石を傷つけようとしたことがたまらなくくやしかった。
「ボクは、オマエにこんなことしたんだぞ! き…嫌われるはずなのに…、なんで嫌いにならないんだよ!」
「だからオマエは心までチビって言うですっ!」
翠星石がまだ回復しきっていないのに、ふらふらしながら起き上がっていった。
「あたりまえですっ! 嫌いなヤツにそんなこといわれたら大声で叫ぶし逃げるに決まってるです!
なんで逃げなかったか、まだそんなこともわからないのです? だからオマエは・・・」
頬にすーっと流れる涙…、暖かい小さな…小さな水滴が、床に落ちてそこをぬらしていく。
「なんで、わからないですか? 薔薇乙女(ドール)だから? そんなの関係ないです。ジュンが…ジュンが…。」
「もう言わなくていい。翠星石。」
ジュンはそういうと、翠星石を抱き上げて抱きしめた。
…最近ボクはおかしかったんだ。
翠星石が落ち着いて、しばらくの沈黙の後。ジュンはそういい胸のうちを明かし始める。
「お前らが、人形・・・ドールズだ。ということはわかってる。そりゃ、口を話すし、モノ食べるし、真紅にいたっちゃ殴るけど…。」
少し笑いながら、というよりは、自虐的な表情をしながら続けた。
「でも、お前らが着替えたり、下着だけで入ってくると…どうしようもなく落ち着かないし意識する。
それは、きっと、普通の女の子の着替えとか見たことないし、だから、意識しちゃうんだ。ドールのお前達に・・・。そう思ってた。」
たんたんと話すジュンを、翠星石はうなずきもせず、無表情でずっと見ていた。 心なしかまだ初めて「イッタ」感覚から抜け切れてはいないようだ。
「だからわからないんだ、心では気にしていなくても、頭では意識してしまうボクが…」
翠星石ははじめて、そこで「はーーっ・・・」と、深いため息をついた。
「あたりまえです、私達に性的好奇心を抱くことが悪いことなんておもうほうが間違ってますぅ。」
翠星石はまた、ため息をひとつついて、続ける。
「人形というのはそもそも、ナニカを人間が都合よく解釈して形作ったものですぅ。それは本物のクマは怖いのにかわいいテディベアがあるように。
その役割は人間の心の拠りどころになったり…。でも、なににしても、人に可愛がられるというのが私達、ドールズにとってなによりうれしい・・・。そして・・・。」
翠星石は、長い髪をたなびかせ・・・小さな・・・小さな手でジュンの頬をなでながら。
唇をゆっくりと重ねた・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
一瞬が永遠に感じられた。
時間が・・・二人だけの時間がゆったりと流れる。
・・・。
「薔薇乙女・・・。それは完全なる女性像をめざしてつくられたもの・・・なら・・・。殿方の愛を受けるのが私達の役目です・・・。だから・・・。」
翠星石は緑色の服を脱いだ。
ジュンは息を呑んだ。
白磁のようにきれいな肌、吸い込まれるような唇、もうしわけないほどの小さなふくらみのうえにつつましい赤い芽。
そして、照れているのかほのかにあかい頬。
まるで完成された一個の芸術品のようである翠星石・・・。
「私を・・・私を・・・抱いてください・・・ですぅ。」 と消え入るような声で言った。
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遅くなりました、少しだけあげておきます。 純愛?路線に変更したので書き直しています。
近日中に本番まで(;´Д`)
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芸術のような、綺麗な体。もしかしたら人間なんかよりずっと美しい。
しかし、それを見てジュンはなにもできなかった。 長い・・・長い沈黙の後…。
「…何考えてんだよ・・・・・・」 と小さな声で言った。
「ボクは無理やりオマエにあんなことしたのに、なに考えてんだよ!!! なんで怒らないんだよ!」
今度は大声で叫んだ。階下にまで響く大きな声。
…き…だからですぅ。
腕で胸や、大切な部分を隠し、つぶやく翠星石…。
「私がオマエを好きだからですぅ! わかったかこのチビッ!!!」
「あったりまえです、初めてを…なんですきでもないやつにやらなきゃならんですか!
オマエがあまりにも鈍いからここまでやってやったんです!わかったらさっさと抱きやがれです!」
…普段なら、「なんだとー」といって追いかけっこが始まるのだが、今は違う…。
「……んでだよ…」「なんでボクなんか好きになるんだよ!こんな引きこもりのボクを!なんでオマエが!!!!!」
「オマエはバカですか?オマエのすべてが悪いところばっかりだったら私なんか絶対に好きにならんです!
でも、好きになってなにが悪いですか!!!そんなのもわからんですか!」
本気で言い合いをする、喧嘩をする、ちゃんと自分を認識してくれる。
多分、それが翠星石がジュンに恋心を抱いたきっかけだったのだろう。
でも、どんなに怒っても絶対に言ってはいけない言葉…。
「第一、オマエは人形だろっ!!!」
を、ジュンは言ってしまった。
場が凍る、先ほどの沈黙とは違う重厚な重みが場を支配する。
暗黙の禁止だった言葉。絶対に乗り越えられない大きな壁。
人間と…人形。
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さっきから何時間たったのだろう。
もう窓の外は日が落ち、ジュンの部屋は黒い絵の具でぬりたくられたように暗い。
あのあと、翠星石は何も言わず走って部屋から出て行き、ノリや真紅の制止をふりきって玄関から外に出て行った。
「…なんでボクなんか」
その言葉をもうずっとつぶやいて、虚ろな目で空中を見る。
あたりまえだった。対人関係がいやになり、社会を憎み、世間やノリに対して反抗することで自我を保っている人間が、恋愛感情なんて考えられるわけがない。
「もう、ボクをほっといてくれよ」
そういったときだった。ドアがキィィィと音を立てて開き、その瞬間放物線を描いてナニカが飛んできた。
『ゴッッ』 鈍い音を立ててそれはジュンの頭にヒットした。
「痛ッタァァァァ!!!!」
急なこともあって全然体制をとれてなかったジュンはそれをまともにくらい、悶絶した。
「だれだ、こんなこと…」そういいかけると、また飛んできて「ギャーーーーーー!!」
今度は眉間に当たった。
痛みをこらえながら投げられたドアの方向を見ると、誰もいない。
おかしいな、と思いながら、ドアのところまで歩き始めようと立ち上がった瞬間。
「バキッ!」「うがぁぁぁぁ!!」 こんどは足に激痛が走った。
とっさに足元を見ると… ものすごく怒っている真紅がいた。
「いいから、さっき投げたそれで頭を冷やしなさい。ジュン。」いつも以上にすごみのある声で冷たく言い放つ真紅。
「なんでそんな…」「いいからはやくしなさいっ!」
いつもの真紅じゃなくて、感情をあらわにし、本格的に怒っている。
投げつけられたもの・・・。それは氷嚢だった。 痛いはずだ・・・。
ジュンはどちらかというとさっき投げつけられた部分が傷むといった感じで氷嚢を頭に当てていた。
無言・・・。
真紅は先ほどから腕組みをして考えている。
そして・・・「わたしもあやまらなければならないわね。」と言った。
『許されることとわかっていて、気になってドアの外から盗み聞きしてたんだわ・・・』 と。
「でも、これだけは聞いて頂戴。」真紅は一呼吸おいて言った。
「あなたは、誰かに好かれてもよいの。確かに悪いところもたくさんあるけど・・・素敵なところも多いのだから。」
「そんなのないに決まっている! ボクなんてただのヒキコモリのねく・・・」
「でも、心配して助けにきたり・・・心はものすごく優しい。そして・・・あなたの手は・・・」
といって、ジュンの手をとり・・・真紅は自分の胸のうえにその手を置く。
「とてもあたたかく、安心できるのだわ。」
そして抱っこして頂戴。と、真紅が言うとジュンは氷嚢を置いていつものように抱きかかえた。
「ジュン、翠星石を探しなさい。多分、外のどこかにいるわ。蒼星石のところではないみたいだけれど。」
ジュンはこくっとうなずくと、あわてて外に飛び出していった。
「まったく、こんな手のかかる下僕なんて・・・初めてだわ・・・。」そういうと真紅の目がぬれた。
翠星石・・・翠星石・・・。
いつも腹黒いとか性悪人形とか言ってたけど、アイツだって悩んで考えて・・・普通の人間と変わらないじゃないか。
ボクなんかを好きといってくれた人を・・・人なんだ! 探せ。探んだっ!
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学校・和菓子や・蒼星石のところ…2時間くらい走り回った。ほぼ全力疾走で探していたジュンも限界だった。
「クソっ、クソっ! なんでだよ!なんでいないんだよっ!!!」
探しても探しても・・・見つからない。いつもは手を伸ばせばいる距離。抱き上げられる距離なのに。
目の前にいない、それがこんなにつらいことなんて。
もう疲れた・・・。もういいか。どうせ家に帰れば、普通の顔でいるかもしれない。
帰ろう。
そう思って立ち止まったとき・・・、すると雨が降ってきた。 ザーっ・・・。 思いだした。今は梅雨の季節・・・。
冷たい・・・、ぬれる・・・、ほてった体から急速に熱が奪われている。
「・・・そんなわけないじゃないか。」
家に帰れば、普通の顔でいるかもしれない。 そんなわけない。だって・・・。
『絶対にボクを待っていてくれてるから。』当たり前だ、ボクが探しだすのを待ってるに違いない。
好きといって、一番恥ずかしい生まれたままの体を見せた・・・。そんな勇気を一言で無碍にした。
そんなことしたら、絶対に戻ってこれるわけない。
「ボクが探さなきゃ、そして・・・この思いを・・・。」
自然と疲れはなくなっていた。走る、走る。
そして・・・。
そこに翠星石はいた。
公園のなか、あじさい咲き乱れる小さな・・・小さな公園のベンチの上で・・・。
その小さな体を雨にぬらされながら、うつむいて小さく震えていた・・・。
ジュンは・・・翠星石!といって駆け寄ろうとしたが。
「来るなです! このチビバカっ!」 うつむいたまま翠星石は叫ぶ・・・。
「私なんてただの人形です。だから別に捨てられようがどこでなにしてようが・・・勝手ですぅ!自分で・・・一人で生きていくから。」
それでもジュンは翠星石に静かに近づく。
「来るなって言ってるですぅ! アホバカ短小脳内わいてるチビ!」思いつく限りの暴言を吐く。
でもいまならわかる。それは好きの裏返しだってこと。こんな単純だったんだ。好きな人をいじめたいっていう、そんな単純なことが。
だから、ボクは・・・翠星石を抱きしめた。
「な、なにするですぅ? そ、そんなことするなですぅ。はーなーせーでー・・・。」と翠星石が言いかけた。しかしそれをさえぎるように。
「ゴメン、翠星石。ボクはオマエにひどいこと言った。許して・・・。」と、そういって。
唇を重ねた。
・・・二人だけの時間がゆっくり流れる。
ぷはっ、そんな音とともにキスは終わる。
「そ、そんな・・・ひどい・・・。ひどいですぅ、そんな風にするなんて・・・。」
翠星石は、顔を赤らめながら言う。だから、ボクは・・・。
もう一回。今度は深い・・・深い・・・まるで翠星石の口をすべてうばってしまうようなキスをした。
ジュンが舌をだし、翠星石の口の中に入れようとする。
最初はとまどっていたが、軽く口をあけ・・・それを迎え入れる。
ジュンの舌が、翠星石の口を犯す。すべてをもぎ取るように暖かい口内を・・・。
翠星石も、同じようにジュンのなかにおそるおそる舌を入れて・・・。
お互いがお互いを求め、貪る。
「んっ・・・んんぅ・・・ぅぅ・・・んっ・・・」雨音がうるさいはずなのにこんなに大きく声が聞こえる。
体と体の距離が0だから・・・できること。
そして、またぷはっという音ともに離れる。
翠星石の目はもう潤み始めている。
翠星石がほしい・・・だからいいよな。とジュンがいうと翠星石は静かに首をたてにふった。
雨で翠星石の服がぬれ、体が少し冷たくなっている。はやくあっためてあげたい。。。そんな風にジュンは思った。
翠星石を真正面に見えるように抱き上げると、キスをまたしながら服の上から、胸を丁寧に愛撫する。
「んぁっ・・・んっ・・・ん、んっ・・・」触る手つきと同調して声を上げる。
もっと声が聞きたくて、キスをとめて、ジュンは服のなかに手をいれ・・・直接愛撫しはじめる。
「あっ、ひゃっ・・・。ぅぁぅん。うっ・・うん・・・」
直接的な刺激に翠星石も声を荒げた。
もっと聞きたい。翠星石のその声を・・・。そう思って、ジュンは翠星石の服を脱がしていく。
先ほど見た、裸より雨にぬれているせいか、余計幻想的に見えた。
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おそくなってすみませんでした。一応書けたところまで掲載しておきました。
まだまだ続くと思いますが、気長に待っていただけるとありがたいです(;´Д`)
ほんとすみません。
できたら、夜までに本番おわらせたいです(つд⊂)
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力尽きそうなので、書き上げたところまであげておきます。 ほんとすみません。
ジュンは胸の赤い小さな突起にキスをする。
そして転がすようにそれを舐めながら、左手でもう片方のふくらみを優しくもみしだいていく。
「ふぁっ、あっあっ・・・サリサリするですぅ・・・。」
すると、ジュンは舐めていた小さな突起を歯で軽くあまがみした。
「ひぁぁぁぁっ!!!」
一際大きな声を上げて、翠星石は軽く痙攣する。初めて味わう経験。
好きな人に優しく、優しく弄られる幸せ…。
「…翠星石はとっても感じやすいんだ。」ジュンは翠星石の顔を見ながら言った。
すると、翠星石はちいさく「バカ」と言って唇を重ねてきた。
「続き・・・するよ?」とジュンは言うと、翠星石は小さくうなずく。
「ジュン…の好きなように…して。」
ジュンは、微笑むとまた胸を舌で愛撫しはじめた。
「ん、んふっ…やだじゅん…赤ちゃんみたい…ですぅ。あっ、気持ちぃ…」
翠星石は、さっきもあまがみだけでイッてしまったように胸が弱いよう。
ジュンは胸を愛撫しながら、右手を下のほうへとのばし、下着の上から愛撫しはじめた。
「ふぁっ!? いやぁ…ああ、くぅっ。んぁぁぁぁ!」
上と下を同時に責められて翠星石は狂おしいほどの快感を感じていた。
「はっ! はぅっ…あぅぅっ、く…ぅ…」
空を見上げて、口をぱくぱくさせながらその感覚に身をゆだねる。
「も、もうだめ! じ…ゅんのジュンを…くださ…ひゃぅっ! さい…んんーっ!」
ジュンももう、女の子の甘い声…いつもあんなに無邪気な翠星石の声に自分自身を抑えきれることができず、ズボンのなかでその膨らみを大きくさせていた。
ジュンはチャックを下げると、元気よくジュン自身が飛び出てきた。
それをみて、翠星石が女の本能としてそれを物ほしそうに見つめ、右手でおそるおそる触った。
「い…いまから、これが…わたし…のなかに…。」翠星石はトロンとした目でうっとりとしながらいった。
ジュンはもう我慢できなかった。
翠星石はいつもより大人っぽい妖艶な顔になっている。
ジュンは、翠星石の最後の服…パンツをそっと優しく脱がす…。
ソシテ・・・
翠星石を左手で抱えるように優しく抱き上げると、自分自身を右手で支え、翠星石の秘唇に押し当てる。
翠星石の秘唇はもう…雨ではなく…ぬれていた。
ジュンは、ためらいなくいっきに自分自身を翠星石の中に沈めた。