「おらぁ!起きろよ翠星石ぃ!」
デュードは翠星石の顔面を蹴り飛ばした。
「っぐえ!い、痛いですぅ!目がぁ!」
「ふざけんなよコラ!俺のクロッチー人形ぶち壊しやがってよぉ!」
クロッチー人形とは今大人気のフィギュアである。形は男性器に似ているが気にすることはない。
デュードの手にはそれが握られていたが、手足が?ぎ取られており、まるでペ○スのようだった。
「あ、あんな気味の悪い人形、置いておくだけで虫唾が走るですぅ!ざまーみろですぅ!」
大笑いする翠星石だった。そんな翠星石を見てデュードは内心キレかかっていた。
「っきゃ!」
腹部に思い切り蹴りを入れると、翠星石は吹っ飛んで壁に叩き付けられた。
「その腐った根性を叩き直してやる。いいもんが手に入ったからよぉ」
そう言ってデュードは小型のドラム缶を持ち出した。『GIFT GASS』とペイントされており、なにやら怪しげな液体が入っていそうな雰囲気である。
よっと、と言って翠星石の目の前にそれを置いた。
「そ、それを使って何をするつもりですかぁ・・・」
翠星石はさっきまでの威勢の良さとは打って変わって怯えだした。
「慌てるなって。お前を溶け殺すには十分だから」
「と、溶け殺す!?嫌ですぅ!そんなもの触りたくないですぅ!」
デュードは喚く翠星石の頭を釘バットで殴打した。
「騒ぐんじゃねえ。お前にはクロッチー人形にしたことようなこと以上の苦しみを味わせてやるぜ」
そう言うとデュードは大きなグリップのついた刈込鋏を持ち出した。
切刃同士が摺り合い、ジョキジョキと嫌な音を立てる。
「こいつでお前の手足をぶった切ってやるぜ!へっへっへ」
「いやですぅ!こっち来んなですぅ!あ、いや、やめて!あああああ!」
切刃で翠星石の右足の太ももを挟み込み、切断すると、足はバキバキと音を立てて千切れた。
「足がぁ・・・痛いですよぅ・・・」
「もう片方もいくぜ!」
今度は左足の足首を切断した。
「ぎやあああああ!!!痛い痛い!もうやめてですぅ!さっきのことは謝るですぅ!」
「本当にそうかぁ?ならこのクロッチーに誠意を見せろ」
そう言って翠星石の目の前に胴体だけとなったクロッチー人形を置いた。
「クロッチー人形さん、ごめんなさいですぅ!もう二度としないですぅ!」
涙ながらにクロッチー人形に謝罪をする翠星石。その姿はあまりにも滑稽だった。
「オーケー。お前の誠意は受け取った」
その言葉にほっとする翠星石。だが
「でもよぉ、このクロッチーに対して『人形』なんて言い方するのはいけ好かねえなあ。クロッチーは唯一無二の『クロッチー』なんだからよお」
「そんな!翠星石はちゃんと謝ったですぅ!お願いですからもう許して!本当にごめんなさいですぅ!」
デュードはッチッチと言って指を横に振った。
「甘ぇな。実に甘い。そんなことで許せるほど俺の心は狭くねえんだよ!」
そう言って刈込鋏で翠星石の右腕を切断した。
「いやあああ!手がぁ!」
「おっと、足を切り残したな。っほら膝、太もも、付け根っとな♪」
足の下部から順番に切断していく。
「うう・・・翠星石は謝ったですのにぃ・・・どうしてこんなことするですかぁ・・・」
「まだわからねえのか?このバカ!」
そう言って左腕も切断した。翠星石の悲鳴がより一層響き渡る。
翠星石は胴体と首だけとなって転がった。
「どうだ?クロッチーの苦しみがわかったか?」
「十分・・・わかったですぅ・・・ですから・・・体を直して・・・っぐす」
「そいつは聞き入れられない要求だな。当初の目的通り今からお前は溶かすんだからよ」
デュードは『GIFT GASS』の蓋を開けた。中には緑色の液体が入っており、物凄い異臭を放つ緑色の煙が沸き上がっていた。
「うお!こいつはスゲェ!」
デュードは左手で鼻と口を覆った。
「さてと、翠星石。これでお別れだ」
いつの間にかガスマスクを着用しているデュード。
翠星石を持ち上げて、ドラム缶の上に持ってきた。
「こいつを見な」
デュードは先程切り落とした翠星石の足を持ち出し、そのドラム缶の中に入れた。
液体の粘度が濃すぎて底まで見えないが、足は着低したのか、ゴトンとドラム缶の中で音がした。そしてゴボゴボと液体の表面に泡が立った。
それを見て青ざめる翠星石。
「いやぁ!こんなのに入りたくないですぅ!許してくださいですぅ!お願いですぅ!」
「ダメだ。地獄でまた会おうぜ!」
「いやああああああああああ!!!!」
デュードが手を離すと翠星石はドラム缶の中に勢いよく落ちた。
するとドラム缶の中から声が聞こえた。
『た、たすけて!苦しいですぅ!うげえぇ!体が!焼ける!痛いですぅ!ああぁあ!助けてぇ!お願い出して!出してですぅ!ごぼごぼ・・・』
しばらくして何も聞こえなくなった。
試しにデュードは網で中を掬ってみた。すると底からは綺麗な目玉が二つ出てきた。
「こいつぁ高く売れそうだ。ありがたく頂いておくぜ。へっへっへ」
The End