「いつものパート2」

真紅「ふう、いつもどおりの朝ね。おはようなのだわ、ジュン」
ジュン「ふぁ〜。。真紅、いつも早いな。おはよう〜。」
真紅「相変わらず、良く寝ているわね・・雛苺・・。ふう・・仕方ないわね」
ゴスッ!雛苺のカバンを蹴飛ばす
真紅「起きなさい雛苺。朝よ。少し早いけれど、ドールにとって早寝早起きは大切よ」
雛苺「う〜ん。まだ眠たいの〜。もう少しだけ寝かせてなの〜。。」
真紅「家来なのだからしっかりしなさい。ほらほら、起きなさい」
パチパチパチン!平手で雛にビンタする。
雛苺「いたいの〜。ほっぺがヒリヒリするの〜。おはようなの〜・・。」

のり「おはよう、ジュン君、雛ちゃん、真紅ちゃん。ご飯出来てるわよぉ〜」
雛苺「目玉焼き〜♪お味噌汁〜♪美味しいの〜♪のりのお料理美味しいの〜♪」
真紅「私がここへ来た時から食べているけれど、とても優しい味だわ。」
ジュン「人形が料理評価ねぇ〜。研究もしないくせにな〜。」
真紅「余計なことを言い過ぎよ。全く家来なのだから言葉には注意しなさい」
パチン!
ジュン「いってえ〜。。分かったよ」
のり「あらあら〜、雛ちゃん、お口のまわりが汚れてるわ。ふきふきしましょうね」
雛苺「のり、ありがとなの。」

のり「それじゃ、学校行ってくるわね。ジュン君もそろそろね」
ジュン「あ、うん。また帰ってからな、雛苺、真紅。」
真紅「ちゃんと勉強するのよ。少しでも脳を動かしなさい」
ジュン「言われなくても分かってますよ。んじゃ行ってきます。」
真紅、雛苺「いってらっしゃい、なの」

ガチャン

真紅「ふう〜。今日は翠星石、蒼星石は来ないの?」
雛苺「あのね、昨日、言ってたよ?おじいちゃんとおばあちゃんと一緒にピクニックに行くから」って
真紅「そう。楽しそうね。」

------------------------------------------一方

翠星石「ピクニックに行くですぅ〜?」
おじいちゃん「あぁ、翠星石と蒼星石ももちろん行くじゃろ?」
おばあちゃん「たまにはねぇ、綺麗な花が咲いたところにねぇ行きたいものねぇ」
蒼星石「はい。もちろん行きます。」
翠星石「蒼星石、即答ですかぁ〜。。仕方ないですぅ。行くです」
おじいちゃん「いい子だなあ。おっしゃ。それじゃあ、準備しようかの」
おばあちゃん「はいはい。おにぎりや水筒も持っていきましょうね」

翠星石「う〜、暑いですぅ。こんなにも外は。。砂漠と化してるです」
蒼星石「う〜ん、そうかなぁ?翠星石はおおげさだね。」
翠星石「大丈夫なのですか?・・って何か手についたですぅ!これは何ですか?!」
蒼星石「あ〜、これ。カブトムシだよ。翠星石は虫嫌いなの?」
翠星石「何を言ってるですか。姉なんですから、こんなものどうってことないで すぅ!!・・・ひゃ〜::」
蒼星石「素直に嫌いって言えばいいのに〜」

おじいちゃん「お〜い、蒼星石、翠星石、この辺でお昼にするかの〜?」
おばあちゃん「ええ、そうね。ここはいい場所だわ。」
蒼星石「はぁ〜〜〜。いい景色」
翠星石「花びらが舞ってるですぅ。天国ですかここは。」
おじいちゃん「はははは。翠星石、ほんとにおかしいことを言うねぇ。」
翠星石「だってそうですから。見渡す限りそんな感じです。(ぐぅ〜・・)ひゃぁ・・」
おじいちゃん「おばあさんや、おにぎりとか出してくださいな。」
おばあちゃん「はいはい。はい、翠ちゃん、蒼ちゃん。」
翠星石「ありがとです。はむっ。はう〜格別ですぅ。」
蒼星石「外で食べるととても美味しいですね。」
おじいちゃん「わしらも、美味しいよ。何年振りかのぅ。おばあさんや。」
おばあちゃん「そうねえ・・私が長く昏睡状態に入っていたから10年ほどじゃないかしら?」
おじいちゃん「すがすがしいの〜。日差しが温かくて」
おばあちゃん「そうね。。久しぶりだわ。こうしていると。」

翠星石「きゃ〜〜。また何かついたですぅ〜〜〜!蒼星石取ってえ〜〜!」
蒼星石「うわぁ〜。。。耳元で大きな声出さないで・・。びっくりするじゃないか。」
蒼星石「まったく大げさだなぁ〜。はぁ〜。。これ、蝶々だね。」
翠星石「どうして翠星石ばかりに付くですか!どっかいきやがれです!」
蒼星石「だめだよ。虫だって生きてる。僕たちだってそう。だから命がある同士大切にしなきゃ」
翠星石「そうでしたか。。ごめんなさいです。。」

真紅「えっと?何かしら。味噌汁?あ〜、のりが作っていたものだわ。」
雛苺「いっぱいお絵かきするの〜。みんなみんなを書き書きなの〜♪フンフン♪」
雛苺「真紅う?何やってるの?」
真紅「え、いや、何でもないわ。ただ、料理本を読んでいただけよ。」
雛苺「ふ〜ん。」

真紅の心の中・・
(そういえば・・私、料理なんてつくったことがないわ。のりがつくっているところは
見たことがあるのだけれど。でも、翠星石や雛苺だってやっていること。私に
だって出来るはずだわ。そうよ、私にだって・・・)

真紅「味噌汁・・作ってみるのだわ。。誇り高き第五ドールの真紅。できるわ・・!」
真紅「雛苺、今から私は味噌汁を作るから、あとで試食してちょうだい。いいわね?
だけど、邪魔だけはしないで。これは私だけの挑戦よ。」
雛苺「分かったわなの。(今日の真紅、何だか変なの〜。)」

真紅「えっと。ホンダシを入れた水が沸いたわ。。どうすればいいのかしら・・。えっと。」
真紅「油揚げ、大根、豆腐を適当な大きさに切って入れる。中々難しいのだわ(汗:
真紅「きゃっ!もう!何なのよ、この刃物!上手く切れないじゃない!・・のりはこれ(包丁)で切れていたのだけれど」
雛苺「真紅、なにつくってるの?」
真紅「味噌汁よ。のりが朝ご飯に出してくれているでしょう?あれをつくろうとしているのよ」
雛苺「はぁ〜。あれは中々難しいの〜。雛も挑戦したけど、あま〜くなって食べられなかったの〜」
真紅「大福を入れすぎたのね。だいたいそれはオヤツでしょ。区別もつかないなんて信じられないわ。」
真紅「くっ・・。何て硬いのこれ(大根)!切れないじゃないの!もう!」
雛苺「う〜・・真紅、恐いの。もう少し落ち着こうなの〜。。」
真紅「分かっているわ。でもこれ(包丁)が言うことを利かないのだわ。」

ぶくぶくぶく〜〜〜(鍋の水が溢れ出す)ぼぼぼ〜〜〜!(火力が増し、
辺りにちりばめる)

雛苺「し・・真紅う!危ないの。もう止めるなの!」
真紅「うるさいわね、ビクビクしすぎよ。あ〜、もういいわ、このまま入れましょう。」

乱雑に切られた大根、豆腐、油揚げが入れて、20分後・・

雛苺「いい匂いがしてきたの〜。。おいしそうなの〜。」
真紅「ふう〜。私だってやればできるのだわ。雛苺、食べてみてちょうだい。」
雛苺「はいなの〜♪はふはふ〜、あ、あついの=(汗」
真紅「ゆっくりでいいわ。で、味はどうかしら?」
雛苺「う、まずいの・・・」
真紅「なっ!。。まずいですって!?」
雛苺「おっきいのばっかり口に入らないの〜。それに味がないの〜。」
真紅「仕方ないわね。あれ(包丁)が言うことを利かなかったんだから」

真紅「はじめてたもの。そりゃ失敗するわよ。そうよ、いいのよ。これで。」
雛苺「何度もやればできるようになるなの〜!がんばるなの!」
真紅「家来に元気付けられるのはどうかと思うけれど、まぁ、そうするわ。
見てなさい!いつかノリも驚くくらいの味噌汁を作ってみせるわ。」

蒼星石「ふう〜、何だか疲れたね。」
翠星石「背中が重たいですぅ〜・・」
おじいちゃん「ははは。もうこんな時間になってしまったのかな、そろそろ」
おばあちゃん「そうね、帰るとしましょうか。」

翠星石「zzz・・・う〜ん、疲れたデスぅ・・虫はきらいですぅ」
おじいちゃん「あはは。寝言を言ってるの。」
蒼星石「おじいちゃん、おばあちゃん、今日はありがとうございました。」
おじいちゃん「なになに、双子のためなら、何でもしてあげるぞ〜。」
おばあちゃん「私たちの大切な宝物だものね。」
おじいちゃん「わしらは嬉しいのだよ。こうしていられるのがね。」
おばあちゃん「私も目が覚めてから、随分楽しいわ。」
蒼星石「僕もおじいちゃん、おばあちゃんが居て嬉しいです。 それではそろそろ寝ます。おやすみなさい」

おばあちゃん、おじいちゃん「おやすみ。蒼星石、翠星石。翠ちゃん、蒼ちゃん」

END

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