ある日の昼下がり、
「最近、水銀燈のあん畜生が邪魔しやがるですぅ。」
いきなり翠星石が切り出した。
「あいつは暇さえあれば鏡の中から出てきては、ローザミスティカをよこせとかいいやがるですぅ。
まったくしつこい野郎ですぅ。真紅、なんとかならないですか?」
「そうね・・・・・・・水銀燈の性格は変わりようがないわ。昔からずっとあの性格だもの。」
「でも、水銀燈が言うには真紅とはライバルっていう話ですよ。」
「ライバル・・・・・・ねぇ。ライバルと言うよりは主従関係だと思っていたけど。」
「主従関係?何を言っているか翠星石はわからねーですぅ。」
「そうね・・・・・・聞くよりはあなたも真直で見たほうがいいかもしれないわね。今日の夜あたりどうかしら?
そろそろ水銀燈が現れてもおかしくはないわ。」
「・・・・・・・わかったですぅ。翠星石も知りたいですぅ。」
そして、夜。ジュンものりも幼い雛苺も眠りについた頃、真紅と翠星石は1階の鏡の部屋にいた。
「・・・・・!黒い羽がいっぱい落ちてるですぅ。まるでカラスの巣みたいですぅ。」
「翠星石、危ないから私の後ろに下がってて。」
真紅は翠星石を自分の後方に下がらせると、
「もうそろそろでてきたら、水銀燈。」
「うふふふふ・・・・・・。」
鏡の表面が波打ち、中から黒い羽が舞い、人形があらわになった。
「あらぁ、誰かと思ったら・・・・・夜更かしはいけないのよ・・・・・。」
「あなたに言われたくもないわ、水銀燈。」
「私は夜更かしは慣れているから関係ないわぁ。」
「それはそうと・・・・・・・水銀燈、あなた・・・・翠星石に私とはライバルとか言った様ね?」
「そうですぅ!私と真紅は永遠のライバルとか言いやがったですぅ!」
「そうよぉ・・・・・私と真紅は永遠のライバル・・・・・・・なにか違って?」
「ふざけないで。私はあなたとはライバルと思ったことは一度もないわよ。勝手な妄想はやめて頂戴。」
「あらぁ・・・・・真紅ぅ、私のことをライバルと思ってないのぉ?折角ライバルと認めてあげてるのにぃ、
調子に乗りすぎよぉ。」
「調子に乗りすぎなのはあなたの方ね。」
「そぅ・・・・・。何年も眠りつづけたせいで、記憶のほうもあやふやになっちゃったんじゃなぁい?」
「あら、それはあなたの方ではなくって?昔のあなたが思い出せないようね。」
「・・・・・・・真紅ぅ!減らず口を止めてあげるわ!」
水銀燈が真紅に攻撃するのと同時に、真紅はあることをしようとしていた。
自らの羽を真紅に仕向ける水銀燈。反面、ノーガードの真紅。
「あらぁ・・・・・・なんのつもり、真紅ぅ?そんなことじゃあ、みすみすローザミスティカを失う羽目になるわよぉ?」
「あなた・・・・・まだ思い出せないようね。私とあなたは主従関係にあるってことを。」
すると真紅はステッキをかざし,呪文を唱えるかのような体勢をとった。
「所詮私に勝てる訳がないのよ。この封印が鍵となっている限りはね。水銀燈、昔のあなたを呼び覚まして
あげるわ。『逆回しのゼンマイ・・・・・戻る刻。』」
水銀燈と真紅のやり取りを見ていた翠星石はただ呆然と見ているしかなかった。が、その直後、
水銀燈の変化には直ぐに気づいた。ガクッという動きとともに、床に落ちる水銀燈。
「ぐ・・・・・・・・何故?力が入らない・・・・・抜けていく・・・・・・。」
「水銀燈が・・・・・・真紅、何が起きたんです?」
「昔の水銀燈が目覚めたようね。そう、今そこにいるのは私の下僕だった頃の水銀燈よ。」
立っていることもままならず,膝から崩れ落ちる水銀燈。そこには、さっきまでの強気な水銀燈はなく、
むしろ弱気な水銀燈がそこにいた。
「こ・・・・・・これは・・・・・・まさか・・・・・・・。やめて、真紅!」
「やっと思い出したようね、水銀燈。でも、やめるわけにはいかないのよ。もっとも、あなたが悪いのに、
なんで私がやめなければならないのかしら?」
「私が悪かったわ・・・・・だからこれ以上はやめて、真紅!」
「これ以上続けて何がいけないのかしら?翠星石に秘密を知られるから?それとも、昔の自分を
思い出したくないから?どちらにしても勝手な考えね。そもそも、人に情けを乞う態度がなってないわ。」
「秘密・・・・・・・昔の私・・・・・?」
全く状況が飲み込めない翠星石。二人の間に何があったかはまだ知らないからか。やはり呆然として
見ているだけしかなかった。
「私が悪かったです・・・・・だからこれ以上はやめてください、真紅様ぁ!」
「あら、涙を流して謝って許してもらえる、そんなようには教えてないはずよ。それに、久々に封印をといたのだから
とかれた封印を楽しむことも悪くはなくてよ、水銀燈。まだ夜も長いわけだし。」
「・・・・・・・・。」
「翠星石、ちょっと見ていなさい。これから楽しいことが始まるわ。」
「は・・・・・はいですぅ。」
真紅に言われるがまま、そこで見ている翠星石。真紅は徐に床に落ちていた水銀燈の羽を手に持った。
「こんなに床を羽でいっぱいにして・・・・・・悪い子ね、水銀燈。」
真紅はその羽で水銀燈の顔を撫でた。
「ふ・・・ふぁっ・・・・・・ぁっ!」
羽は水銀燈の顔から、やがて肌が露になっているところへと移る。その度に普段らしからぬ声を
上げる水銀燈。その声にビクッとする翠星石。
「あ・・・・・ふぁ・・・・・・ああっ・・・・・んっ・・・・・。」
「ふふ、昔ながらのいい声ね、水銀燈、その調子でもっと鳴いて頂戴。」
「あ・・・・・ああっ・・・・・」
「ところで水銀燈、あなた・・・・・・・何年やってないのかしら?」
「あ・・・・・ぁぁっ・・・・・・そんなこと・・・・・わから・・・・・・ないですぅ・・・・ああっ・・・」
「そう・・・・・・私は最後にあなたとやってからは何もしてないわ。」
動きを止めずに話す真紅。その羽の動きに反応する水銀燈。その声に反応してただ見ているだけの
翠星石。他の者が寝静まったまま、動きが止まったまま,ただ、その部屋だけは戸が閉まってはいるものの,
小さい声が聞こえてくる。
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「ああっ・・・・・だめぇ・・・・・これ以上はぁ・・・・・・」
「これ以上やると何がダメなのかしら、水銀燈?」
意地悪にも真紅は水銀燈をいたぶり続ける。水銀燈はもう耐えられないという感じだ。それでも真紅は
動きを止めることはない。遂には水銀燈の足・・・・・太ももを羽でくすぐる。
「はぁうぅん!ああっ・・・・・・あああっ・・・・・・も・・・・もうだめ・・・・・」
「何がダメなのかしら、言ってみなさい。」
「も・・・もう限界・・・・・いっちゃう・・・・・・いっちゃうよぉ・・・・・!」
「何がいっちゃうのかしら?見せてみなさい。」
真紅が羽を水銀灯の太ももから脛に滑らせたとき,
「はあぁっ!ああっ・・・・・あああっ・・・・・あああっ!!」
水銀燈は普段出しえない喘ぎを出し、絶頂に至った。水銀燈の下半身から噴出す液体。
反り返る水銀燈の体。ドレスをくしゃくしゃにしながら、自らの液体で濡らしながら・・・・悶える水銀燈。
それを微笑する真紅。真っ赤な顔で呆然と見やる翠星石。
「ああっ・・・・・とまらないよぅ・・・・誰か・・・・とめてぇ・・・・」
「はしたない子・・・・・こんなに汚して・・・・。長い間していなかったのね。卑猥よ、水銀燈。」
「水銀燈が・・・・・これは夢ですか・・・・・夢ですぅ・・・。」
3人が別々の世界にいるような錯覚。一人快楽に身を寄せる水銀燈、それを冷静に、冷ややかな目で見る真紅。
起こっていることが信じられず、現実逃避をする翠星石。
ふと、真紅は翠星石に話し掛けた。
「・・・・・・ところで、翠星石。あなたも水銀燈に散々な目にあったんでしょう?仕返しといってはなんだけど,
一応復讐としてやってみない?」
「え・・・・復讐・・・・・ですか・・・・?」
翠星石は一瞬たじろいだ。真紅が今そこでやってきたことを自分がやろうとする・・・・・。たしかに水銀燈にはいままで
酷い目にはあってきたけれど、水銀燈を復讐としてそんな目にはあわせたくはない。けれど、真紅に逆らえば、
今度は自分が水銀燈の様になるのかもしれない・・・・・・・。翠星石は悩んだ。悩んで悩みぬいた結果、
「翠星石は・・・・いままで水銀燈に酷い目にあってきたですぅ。ここは心を鬼にして、真紅のお手伝いをするですぅ。」
「なら、決まったわね。あなたも私がさっきしたことをやって頂戴。」
この真紅の言葉に愕然としたのは水銀燈だった。
「え・・・・・?そんな・・・・・・まだ・・・・続けるの・・・・・・?」
「あら、あなたもそれを望んでいるんじゃなくって?」
「お願い・・・・・・翠星石には・・・・・・」
「翠星石にはされたくないって言うのは、あなたの自己主張よ。いつからそんな身分になったのかしら?
誰がするかを決めるのはあなたではなく、この真紅よ。それに、いままで翠星石に酷いことしてきたんでしょう?
それなのに、自分はなにもされないなんて、虫が良すぎるわ。」
「お願いします・・・・真紅様ぁ・・・・」
「うるさい」
真紅はすがりつく水銀燈を自分の髪でまるで鞭のようにピシィッ、と音を立てて打った。
「さ、続きをしましょう。翠星石は右から初めて頂戴。」
「は・・・・はいですぅ。」
濡れたまま横たわる水銀燈。荒い息遣いも聞こえるが、そこには怒りも悲しみもない。
そこへ再び、羽のくすぐり。1つ違うのは、そこに翠星石も加わったことだ。
「翠星石は・・・・・いままでお前に酷いことされてきたですぅ。だから・・・・今度は翠星石が水銀燈に
酷いことしてやるですぅ!覚悟しやがれですぅ!」
その途端、通常の翠星石が吹っ切れたのか、スイッチが切り替わった。
翠星石の操る羽は真紅のそれより数倍動きが速く,水銀燈は激しそうな様子だった。
水銀燈を虐める楽しさか,それとも未知の体験か、翠星石は楽しんでいるようだった。
吐く言葉は毒気を増し,水銀燈に深く突き刺さる。まさに「言葉で責めている」状態。
「さぁ、水銀燈、悶えやがれですぅ。これでも食らえですぅ。」
いつしか、真紅以上に主の気分になっていた翠星石。真紅はそんな翠星石を察してか、気にとめずに
翠星石のやりたいようにやらせていた。
「あっ・・・あぁっ・・・・す・・・・翠星・・・・・石ぃ・・・・・」
「翠星石?お前、下僕の分際で呼び捨てとはいい度胸ですぅ。お前の根性を叩きなおしてやるですぅ。」
翠星石はそう言うと、羽の先を水銀燈の肌に刺してみた。違う刺激が水銀燈に伝わる。
「はうっ!?は・・・・・・あっ・・・・ああぁ・・・・・ん・・・」
「全くうるさいやつですぅ。すこしこれでも咥えてだまりやがれですぅ。」
翠星石は徐に床に散らばっていた羽を水銀燈の口の中に入れさせた。
「む・・・むぐぅっ・・・・・むむぅ・・・・・」
「ククク・・・・・・・・あまりいい鳴き方じゃねーなですぅ。ほらもっと鳴けですぅ。」
さらに翠星石は水銀燈をひっくり返し、服を剥いだ。一糸纏わぬ姿になる水銀燈。
そこへ、平手で水銀燈の尻を打つ。
ピシィッ
パシィッ
乾いた音がする。その音とともに反応する水銀燈。
「ほらほら、鳴け、わめけ、叫べ、感じやがれですぅ!」
間髪いれずに翠星石は水銀燈を虐め抜く。その姿はまさに外道。
もはや翠星石の独壇場と化してしまったにも関らず、真紅は翠星石の手さばきを見て、
「なかなかやるわね・・・・・・・翠星石。」
と遠くから、感心しながら見ているだけだった。
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「む・・・・・むぐぅっ!・・・・むぅ・・・・・・むぐぐっ!」
翠星石の平手打ちは続く。それに答えるかのごとく、口の中を羽でいっぱいにして感じる水銀燈。
すると、翠星石は平手打ちをやめた。
「いたたたた・・・・・・コイツの尻は意外と固いですぅ。なんて尻をしてやがるですぅ。」
しかし、水銀燈の尻はいつしか真っ赤になり,うまく入ったのか、翠星石の手の跡まである。
その上,水銀燈は感じていたのか、床には依然として透明な液体が滴りつづけていた。
「水銀燈、手が痛くなったのでやめてやったですぅ。少しは感謝しやがれですぅ。」
すると、水銀燈は涙を流しながらも、翠星石を上目遣いで見た。相変わらず口の中はいっぱいなので、
何を言っているかは分からないが。
「ぅ・・・むぅ・・・・むぐぅ・・・・・」
それを見た翠星石は少しやりすぎたと思った。同時に少し水銀燈が不憫に思えてきた。しかし、もう後戻りは
出来ない。翠星石の表情は直ぐに変わる。
「なぁんですかその目は!ちっとも態度が変わってないですぅ!お前には取って置きをくれてやるですぅ!」
翠星石は仰向けになっていた水銀燈を再びひっくり返し、真紅に聞いた。
「真紅、水銀燈のここはまだやってないんですか?」
翠星石の指差した先は、液体が流れている元だった。
「羽でくすぐる程度のことはしたけど、中に入れたりとかはまだやってないわ。好きにしたら?」
「じゃあ翠星石が水銀燈の開通式をやってやるですぅ。喜べですぅ。」
「!?」
水銀燈は首を横に振った。しかし、翠星石が止めることはなかった。
まるで乞うような表情で首を横に振りながら翠星石を見る水銀燈。そこにはもう、いつもの強気の水銀燈はいない。
その表情にためらう翠星石。翠星石は別に冷酷ではない。水銀燈と比べたら。しかし、いつも水銀燈にひどい目に合わされていることを
考えたら、こういうチャンスは二度とないのかもしれない。今回が最初で最後の復讐劇になるかもしれない。だったら・・・・・・・。
翠星石はどこからか携帯電話を2つ持ってきた。
「真紅はこっちを持ってくださいですぅ。音は消してあるので大丈夫ですぅ。」
「これで何に使うのかしら、翠星石?」
「それは秘密ですぅ。」
「・・・・・・・・?」
「セット完了ですぅ。ボタンを押してくださいですぅ。」
真紅は言われた通り、楽ではないがボタンを押した。すると、しばらくしてもう1つの携帯電話が揺れた。
「!?むぐぐぐぐぅ!?ぐぐぐぅ!?」
水銀燈の体も揺れる。マナーモードにしてあった携帯電話は、ヴァイブ機能になっており,その上に載せられていた
水銀燈に振動が伝わったのだ。
「ぅむぐぅ!?むぅ・・・・むぅーっ!!」
水銀燈の体が再び反り返る。同時に再び液体の量が倍増した。
「もうイッちゃったんですか?まったく・・・・・・淫乱な奴ですぅ.」
「ふーっ・・・・・・ふーっ・・・・・」
まだヴァイブ状態の携帯電話の上で、水銀燈は息も絶え絶えに絶頂を迎えていた。
「しょうがねーな、次でとどめにしてやるですぅ。」
すると、翠星石は携帯のアンテナ部分を水銀燈の液の流れている元に入れた。そして、水銀燈の口の中に
入っていた羽を全て吐き出させた。
「ああ・・・・・・入って・・・・入っているよぅ・・・・」
「そうですぅ。お前のアソコに入っているですぅ。なかなかいい表情してやがるですぅ。」
「そうね。いままで見たことない表情ね。」
真紅が再び輪に入ってきた。そして、携帯を止めた。
「ああ・・・・・え・・・・・どうして・・・・・」
「水銀燈。真紅が問うわ。このまま絶頂を迎えずに終わるか、それとも私の奴隷になってこのまま続けるか。
答えなさい。」
水銀燈に選択する余裕はなかった。続けて翠星石が問う。
「水銀燈、このままイきたいですか?」
「い・・・・・イきたい・・・・ですぅ・・・」
「続けたいですか?」
「つ・・・・続けたい・・・・です・・・・」
「じゃあ決まりですぅ。」
「そうね。このまま続けてもらわなきゃ、フィナーレも面白くはないわ。」
すると真紅は携帯のボタンを押した。再び水銀燈の体も揺れる・・・・・・・。
水銀燈がイクまでにそんなに時間はかからなかった。
・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・
水銀燈は汚れた部屋の掃除を口でしている。自分の液体で汚した床を自分の口で
ふき取っている。服を身につけながらも。その姿は、強気に真紅のライバルと称していたときの水銀燈ではなくなった。
「水銀燈、終わったら上に上がってきて頂戴。もちろん鞄も持ってきてね。あなたは私の何かしら?」
「わ・・・・私は・・・・水銀燈は・・・・ローゼンメイデンのお人形、真紅様の奴隷です・・・・・・。」
「そうね。でもあなたはジャンクなんかじゃないわ。あなたと私は同じ人形なのだわ。」
「あ・・・・・ありがとうございます・・・・・真紅様・・・・・。」
真紅は部屋を出た。部屋に残るは水銀燈と・・・・・・・・・・翠星石。
「水銀燈・・・・・・やりすぎたですぅ。ごめんなさいですぅ。」
Fin.
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終わりますた。
正直,妄想だけでここまで引っ張れるとは思いませんでした。
正直,ここまで書いてしまうと、メール欄の通り、自分は水銀燈派ですから、
やっべあとで発覚したら水銀燈に殺されちまうな・・・・・・と(((( ゚д゚)))ガクガクブルブル・・・。
まぁ、あそこの水銀燈がそんな情報手に入れるなんて無さそうだし。
内部告発はマジで勘弁、ただそれだけ。