涼しげなその顔が

作品集: 最新 投稿日時: 2008/09/14 00:08:31 更新日時: 2008/09/14 10:05:42 評価: 19/19 POINT: 132 Rate: 1.57
涼しげなその顔が


何時見てもその顔は涼しげで、何を考えているか分からない。それが、私が彼女に持っている率直な感想だった。
思えば最初に会った時から彼女は、私と言う存在に興味を示してくれてはいなかった。
彼女が興味を示していたのは無数に存在する本。それだけだった。

「これ、借りてもいいかしら?」
「ご勝手に」

図書館の主に貸出許可を得ようと話しかけるがこちらを見向きもしない。

「じゃあ、借りるわね」
「・・・・・・」

少しくらいこっち向きなさいよ!
心の中で文句を言って借りた本を鞄に収める。

「ねぇ、パチュリー」
「何?」

こっちを見ないけど、返事は返してくれるから無視をされていないのは分かるんだけど。

「少しは互いの顔を見て話をしようとは思わない?」
「話をするだけなら顔を見る必要はないわ」

確かにそれはそうなんだけど・・・

「その本、そんなに面白い?」
「さぁ?」

面白くないなら別にこっちを向いてくれてもいいはずなんだけど

「一つ確認してもいいかしら?」
「どうぞ」

無表情で本に視線を向けたまま。

「私たち付き合っているのよね?」

そう、私達は恋人同士。

「ええ。貴方から「付き合わない」と言われて、「構わないけど」と言った時点で付き合っていると思うけど?」

告白したのは私から。別にパチュリーが好きだった訳じゃない。何となく恋人言う関係に興味を持っただけ。
自立人形作りにおいて重要なのは器も確かに大事だが何よりも大事なのは魂である。この魂の解析が進めば私の自立人形の夢は飛躍的に進む事は間違いない。だが、ここは腐っても幻想郷。人妖問わず、閻魔まで存在する場所。こんな処で魂を解析しようものなら、文字通り死を覚悟しておかなければならない。それに残念ながら私には魂の解析をする為の知識が大幅に不足している事は否めない。その為に魔理沙に教えてもらったこの図書館に来ているのだけど。そこにいる生粋の魔女に私は酷く興味を覚えた。
私が最初彼女を見た時人形だと思った。もちろんその後すぐに魔女だと分かったが。
その後も何度か話をしたのだけど、適当な相槌を打たれる程度だった。その態度に向きになって振り向かせようと躍起になっているうちに、私が本気で好きになってしまったから始末が悪い。

「パチュリーと居てもあんまり恋人って気がしないんだけど」

不満も言いたくなる。だってまるでパチュリーの言い方では契約を交わしたから付き合っているみたい。

「ああ、なるほど」

何よ?なるほどって。一人で全部分かったみたいな顔して。

「パチュリー?」

え?何で本を閉じるの?って言うか何でそんなに近づいてくるの?

「うん、んんっ、ちゅぷ」

何時もそうだ。セックスの時パチュリーから始める。私から始める事がない。私がその気の時でもパチュリーが気分でなければキスすらする事はない。

「パチュ、リー、待って」

また流されちゃいけない。私は別に今日はエッチしに来たわけでも、気分でもないんだから!

「ふぁん、んぷっ、ちゅぱ、ちゅる」

だけどパチュリーのキスはそんな私を容易く欲情させる。

「気持ちイイのかしら?」

そんな冷めた顔で聞かれても、答えたくないわよ。

「アリス?」

パチュリーから顔が見えない様にそらして押しのけようとするが、どういう訳かまったく力が入らない。

「パチュリー、何かした?」

痺れを特に感じる事はないし、それ以外でも不審なところは感じられない。

「ああ、丁度良かったから新しい薬の研究結果を試そうかと思って」

やられた。以前にも同じような事を言われて薬を試されたっけ。
我ながら学習能力のない。

「ふぁ」

パチュリーの手が私の胸を優しく揉みあげながら乳首を軽く舌で舐めてくる。

「ふぁ・・・はぁぁん!だめっ!パチュリー」

パチュリーが胸に触れただけだと言うのに私の身体は震えてしまう。生娘の様な反応をしてしまう。
私が自分の体の反応に自己嫌悪している間にパチュリーにスカートも下着も取られてしまった。

「大洪水ね。机にまで零れているは」

私の秘所を眺めながら報告をしてくる。

「どうしたの?今さら恥ずかしがることじゃないでしょう?」

無表情でまた言われる。顔を真っ赤にしているであろう私とは正反対の表情。

「あんっ!」

いきなりパチュリーの指が秘所の割れ目をなぞる。まるで舌で舐めるかのような動きに感じて愛液が溢れてくるのが分かる。

「あんまり大きな声を出すと、小悪魔に聞こえるわよ?」

耳元でさっと囁いてくる。

「ふぅぅん、うんん・・・ふぅぅ」

殆ど動かない手を気力で何とか口元まで動かし塞ぐ。それでも声を完全に消す事は出来ない。できないが、パチュリーの指は容赦なく私の秘所を弄る。
最初割れ目をなぞっていた指は徐々に膣の中へと侵入を果たし、膣を圧迫する。
指が曲がったり緩急をつけて抜き差しをされるたびに膣が指を絞めつけようとするのが自分でもよく分かった。恥ずかしさのあまり、思わず目をギュッと閉じる。

「最近、指だけじゃ物足りないでしょう?」

静かな声が聞こえてくる。指だけでも私は十分感じているのに。むしろこれ以上の刺激を与えられたらおかしくなる。

「実はね、研究していたのはペニスを生やす薬なの」

はい?ペニス?ペニスって、あのペニス?
ペニスが何なのかと聞かれれば答えられる。男性器で子供を作る上で必要不可欠な体の一部だ。人形作りで人体の本を読んでどんな形をしているかもちゃんと知っている。

「何でそんな薬を?」

とりあえず、落ち着いて訊きだそう。別に私は子供が欲しいとか思った事もないから今までのエッチの仕方でも不満はない。

「決まっているでしょう?アリスの処女を私が貰うためよ」

わーお。あっさり言ってくださる。そんな事のために研究したの?

「えーと、別に処女をあげるのは構わないけど・・・痛いのは嫌よ」

付き合っているんだし、エッチもしている以上処女をいつか奪われる覚悟はしていた。
だけど、まさかペニスによって奪われる日がこようとは。相手が少女だと思って油断した。

「とりあえず、それはアリスの頑張り次第という事だけは言っておくわ」
「私の頑張りって?」
「きちんとペニスと秘所を濡らしていれば、そんなには痛くないわ。その為に今まで指である程度慣らして来たんだから」

なるほど。道理で今まで指を深く入れないなとは思っていたんだけどその為か。

「そう言う事だから、しっかり舐めてね」

そう言ってパチュリーが股間を顔に近づける。その形は本で見るよりもなかなかグロテスクな物だ。

「・・・・・・」
「どうかした?」
「・・・・・・どうしても舐めないとだめかしら?」

普通舐めろと言われて舐める事が出来るのは少数派だと思う。はっきり言って、舐めなくていいなら舐めたくない。それが私の答え。

「別に舐めたくないなら構わないわ。その代り、貴方が痛い思いするだけであって」
「舐めさせていただきます」

舐めるのと痛いのではやはり舐めるを選ぶ。本でも処女の場合は入念に準備をするべきだと載っていたし。

「これを舐めればいいのね」

やり方はよく分からないが、とりあえず先の鈴の様な部分を舐める。チロチロと舌で舐めると何だか変な味がしてくる。

「アリス、舐めるだけじゃなくてしゃぶって。くっ」

パチュリーの言うとおりに口いっぱいに頬張る。

「そのまま頭を動かして、そう、上手よアリス」

そう言うパチュリーの顔を見るといつもと変わらない涼しい顔だが、少し余裕がない様にも感じられる。

「ふぅ、じゅぷ、じゅぷ、じゅる」

段々と顎が疲れてくる。そして体の奥が徐々に熱くなっていくのが分かる。

「もういいわ、アリス」

私の口からペニス抜くとそのまま私の上に覆いかぶさる。

「痛くないように努力はするけど、多少は痛いものだから」
「分かった」

どんなに努力しても多少の痛みが伴うの承知しているし、何より私自身が興味があった。
初めて膣に指以外の異物を受け入れる事に。

ペニスが割れ目をなぞる。指とは違った感触に背筋がゾクリとする。入口を確認するように円を描きながらゆっくりと中に侵入をしてくる。ペニスは指とは違いとても熱く圧迫する。まだ半分も入っていないと言うのに、私はすでに息が荒くなる。

「パチュリー、待って!おねが、い」

必死に待ってくれるよう頼むがパチュリーはゆっくりと腰を沈め続ける。

「もう少しだから・・・我慢して」
「うんんっ、うぁ、はぁ、あぁぁぁぁ」

最後の瞬間パチュリーが一気に腰を打ちつけた。

「全部入ったわよ、アリス」
「はぁはぁはぁはぁ」

パチュリーの言葉に返事を返したかったが生憎そんな余裕はなかった。それはパチュリーも同じで

「アリス、ごめんなさい。痛いでしょうけど、私も初めての感覚で我慢できないの」

謝ったかと思うとパチュリーは容赦なくペニスを抜いては突いてくる。

「痛い!やめて、だめ!っう」
「アリス、アリス・・・アリス」

痛みで涙が目から零れる。だけどそれ以上に今までない位必死にパチュリーが名前を呼んでくれる事が嬉しくて泣いてしまった。
私を必死に呼ぶパチュリーの顔にはいつも余裕のある涼しい顔は何処にもなく追い詰められ様な表情。

「アリス、もう、ダメ、くぅぅぅう」
「あぁぁぁぁぁぁぁ」

パチュリーが果てるのと同時に私も気を失った。

温かい温度に包まれて夢うつつに声が聞こえる。

「パチュリー様、あれほど初めての相手には優しくと言ったのに」
「仕方がないでしょう、私も初めてだったのだから」
「あれくらいの余裕のない表情でアリスさんにいつも接してあげたら不安になんてさせる事はないでしょうに」
「アリスが鈍すぎるのよ。好きでもない相手となんて付き合う訳ないでしょう」

何だ、ちゃんと両思いだったのか。よかった。だけど、今日は疲れちゃった。起きたらちゃんとパチュリーに確認しよう。
私の事好き?って
タイトルは保存用につけたのをそのまま。考える時間がなかった。
秘月
作品集:
最新
投稿日時:
2008/09/14 00:08:31
更新日時:
2008/09/14 10:05:42
評価:
19/19
POINT:
132
Rate:
1.57
1. 10nanasi ■2008/09/14 05:00:23
クールなパッチェさんが素敵すぎるw
2. 2名前が無い程度の能力 ■2008/09/14 11:36:44
スタンダードで、パチュリーがクールでいいなと思いました。
3. 9名はまだない ■2008/09/14 14:47:37
100年生きた魔女は、なかなか尻尾をださない!
パチュリーがクールな分 表情豊かに読ませてもらいました。2828が止まらない。
4. 10点数屋 ■2008/09/14 19:46:29
内容的には悪くない。
ただテーマを無理やりさたかんは否めない。
テーマにそっているかは別に楽しめたのでこの点数で
5. 9ななななななし ■2008/09/14 19:55:52
楽しめた。
でもちょっとネチョが不足。
内容的には悪くないかな。
6. 6ななし ■2008/09/15 14:58:59
パチェアリGJ
7. 5名前が無い程度の能力 ■2008/09/15 15:01:47
最初読んだ時とタイトルが違う?
楽しめたけど
8. 10名前が無い程度の能力 ■2008/09/15 19:36:02
これはいいパチュアリ
9. 5ななし ■2008/09/16 16:12:43
パチェアリGJ
でも、お題をムリヤリって感じがする
10. 10名前が無い程度の能力 ■2008/09/18 19:40:18
ええのぉええのぉ、パチュアリ最高!
11. 10名前が無い程度の能力 ■2008/09/20 15:04:16
面白かった。
「わーお」とか、「舐めさせていただきます」とか
何より、パチュアリがよかったw
12. 10名前が無い程度の能力 ■2008/09/22 17:00:49
不安がるアリスが可愛いな
GJ!
13. 4かまし ■2008/09/23 20:43:22
うーんこの文章のドライさが「涼」とよくマッチしているような気がしました。
そのせいか唐突に始まるネチョシーンもそれほど違和感を感じませんでした。
ですが最後の数行が作品全体をかなり薄っぺらくしているようにも感じました。
14. 4名前が無い程度の能力 ■2008/09/24 13:10:52
冷たく乾いたような二人の間も、どこかほのぼのとしているのがよかった。
15. 6名無し魂 ■2008/09/24 23:51:15
初めてなのにアリスが慣れてる……人形で練習したな?
この話には続きがあることを期待しているぜ。
16. 7七紙 ■2008/09/25 16:34:49
短いけど面白かった。
ネチョもエロいけどアッサリで、アリスの気持ちが分かりやすく、
面白かった。
17. 5グランドトライン ■2008/09/26 21:43:06
とりあえずパチュリーがむっつり助平だということは分かった!

文章は基本的な部分は押さえられておりました。
また、無表情なパチュリーに不安を抱くアリスの心理描写はわかりやすく感情移入もしやすかったです。

しかし、『告白したのは私から。……』の部分がだらだらと続いていた為、少し読みづらかったです。
改行や段落で区切るなどすれば読みやすくなります。
また、以下の誤字を発見しました。

何となく恋人言う関係に興味を持っただけ。
→何となく恋人という関係に興味を持っただけ。

短いながらもパチュリーのむっつり助平ぶりがよぉーく分かりました♪
18. 3RoN ■2008/09/26 22:35:31
ストレートにえろい。平凡であるけどコレはコレでよいと思う
19. 7泥田んぼ ■2008/09/26 23:49:27
これもクーデレというのか

話全体は短かったけど
淡々とエロい事を要求するパチュリーがたまらんとです
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