お嬢様の地下室ライフ

作品集: 最新 投稿日時: 2008/09/13 23:58:32 更新日時: 2008/09/13 23:58:32 評価: 9/9 POINT: 58 Rate: 1.66
夏。動物達は春よりさらに活動的となり、植物達は秋の実りに向けて葉を茂らせる季節。
当然の如く、幻想郷も夏を迎えていた。
猛暑という名の夏を。
「ねぇ、咲夜」
「はい、お嬢様」
「最近、暑いわね」
「はい、お嬢様」
「咲夜は暑くないの?」
「はい、お嬢様」
「……主に喧嘩を売っているのかしら、咲夜」
「は――いいえ、お嬢様」
うだるような暑さの午後。紅魔館の主レミリアは、咲夜を伴ってティータイムの最中だった。
『淹れたての紅茶を飲むなんて自殺行為よ』との言により、飲んでいるのは井戸水で冷やした紅茶である。
あまりの暑さに、プライドにこだわっている場合ではなかった。直接井戸水を飲むのではなく紅茶を飲んでいるのが、かろうじて残った面影だ。
「何か解決策を出しなさい。そうしたら許してあげるわ」
「お言葉ですが、お嬢様。どうしようもありません」
咲夜は主の言葉をあっさりと切り捨てる。
「さっき暑くないのかと聞いたら、はいって答えたじゃない。何かで涼んでるんでしょ? 教えなさい」
それでも尚、追いすがるレミリア。もはや主としてのプライドは何処にもない。
「お嬢様には不向きな方法です」
「いいから教えなさい」
「…水浴びです」
「…………」
一瞬にして、室内に沈黙が訪れた。
吸血鬼は流水を苦手とする。故にレミリアも、水浴びや風呂の類は苦手だった。快適をもたらす為の行為で、不快感の方を強く感じてしまう。濡らしたタオルで体を拭き清めるのが精々といったところだ。
「でも、この暑さを何とかしないと……そう、ちょっと、ちょっとだけなら」
ちょっとだけだからと、何やら危ない雰囲気を出す主を見て咲夜は代案を口にする。
「では、涼しい場所をお探しになるのはどうでしょうか」
「それよ! ええと、涼しい所と言えば…」
「彼岸や冥界あたりでしょうか」
「う〜ん。確かに涼しそうだけど、あんまり知己が無いわね」
「八方塞がりですね」
「もっと真面目に考えなさい! 主の危機なのよ!?」
もはや恥も外聞も気にせず、必死の様相を見せるレミリア。
そんな主を見ても、咲夜はこれ以上は無理とばかりに無言を貫く。
「……そうだわ。何も外を探さなくても、パチェの所があるじゃない! 地下ならだいぶマシでしょう」
これぞ名案と喜ぶレミリアだが、咲夜の言葉によって脆くも崩れ去った。
「新しい魔法が完成しそうだとの事で、数日の間は誰も近づけないように言われております」
「館の主は私よ!?」
「パチュリー様を客分として迎えたのはお嬢様。私はそれに従っているだけです」
「もう! 一体どうしたらいいの!」
完璧な理論武装を前に手も足も出ないレミリア。
普段ならそんなものは我を通して好き勝手する所だが、暑さでその余裕すら無いのだろう。
さすがに見かねた咲夜は再び口を挟む。
「地下という事でしたら、妹様のお部屋もありますが」
「フランの部屋か…でもあの子、素直に入れてくれるかしら?」
「水浴びが出来ない苦労は妹様も同じですし、誠心誠意お伝えすれば理解して頂けるのではないでしょうか」
「それもそうね。とにかくフランの所に行きましょう」








レミリアは咲夜を従え、意気揚々とフランの部屋に向かう。
「涼しい地下の部屋。想像しただけで、この不快な暑さも吹き飛んでいくようだわ」
これからの地下室ライフを夢見て、レミリアは先程からかなりハイな状態になっている。
同意を求められないので、咲夜は特に返事もせず付いて行くだけだ。
と、地下への階段に差し掛かった所で、目当ての人物と出会う。フランが地下からちょうど上がってきた所だった。
「フラン、ちょうどよかったわ」
「? どうかしたの、お姉様」
「ちょっと、フランに用事があってね。フランは、こんなに暑いのに散歩かしら?」
「うん。ずっと部屋にいたら体が少し冷えちゃったから」
フランのその言葉に、レミリアの体がぴくっと震える。
「なんて羨まし――」
「お嬢様」
咲夜に釘を刺され、咄嗟に言葉を抑える。
「そ…そうなの、体は大事にしなさいね」
「は〜い。ところで、お姉様の用事ってなに?」
「じ、実はね」
いよいよという所で、咲夜が改めて口を出す。
「お嬢様、誠心誠意ですよ」
レミリアは分かってるわと、小声で答える。
「…フラン」
「なに?」
フランは首をかしげて姉の言葉を待つ。
「ええと、その……そう、とにかく、私に涼しい地下の部屋を明け渡しなさい!」
「地下から上がっただけで暑いもん。いや」
レミリアの要求を、フランは即座に却下した。








屈辱的だ。このレミリア・スカーレットが、紅魔館の主たる私が、何故こんな格好をしなければならないのか。
「お姉様よく似合ってる!」
目の前で私の姿を眺めていたフランが嬉しそうな声を上げる。
何が似合っているだ。フランの可愛い笑顔が見れたのはいいが、だからといってこの格好を受け入れたくはない。
私が身に着けているのはいつもの服ではなかった。
随所にフリルをあしらった黒と白を基調とするエプロンドレスを身に纏い、頭にはレースで飾ったカチューシャ。足には黒のガーターベルトを履き、シルクサテンの真っ白なロンググローブが指先から二の腕までを覆っている。
要するに、咲夜のような従者の格好。いや、ガーターベルトやロンググローブがある分、それよりも酷い格好と言えるだろう。というか、少し暑い。
私が何故こんな格好をしているかと言えば、粘り強く交渉した所フランから提示されたとある条件が理由だ。
『私の部屋にいる間は、お姉様は私のメイドになってね』
こんな条件が出された。
フランのメイドになる?
一体どうして、館の主たる私がこんな格好をしなければいけないのか?
そもそも、間借りなどという表現を使ったり、条件を出されたりするのがおかしくはないか?
「…ね……様」
そうだ。絶対に、おかしい。
ひょっとして、これが噂に聞く反抗期というものなのだろうか。
「お姉……」
確かに今までフランには酷い事をしてきたかもしれないが、霊夢達が館にやって来る事になった異変を機に、姉妹らしい関係を築こうと努めてきた。しかし、やり方が少し間違っていたのかもしれない。でなければ、こんな突拍子もない展開になるはずがない。
つい先日に運命を視てみた時にも、暑さがまだまだ続くという気分の悪くなるものは視えたが、こんなものは視えなかった。
「お姉様ったら!」
フランが大きな声で私を呼び、思考の渦から引っ張り上げる。
「ど、どうかした? フラン」
いつもの様に名前を呼ぶと、フランは途端に不機嫌な顔になる。
「もぉ! お姉様ったら全然聞いてなかったでしょ!」
「ごめんなさい、フラン。ちょっと考え事をしていて」
「そうじゃないってば!」
謝ったのに、フランの機嫌はますます悪くなっていく。
何に対してこんなに怒っているのか、まったく分からない。
「お姉様は私のメイドになったんだから、ちゃんとフラン様って呼ばないと駄目でしょ!」
一瞬、思考が止まった。
「も、もう一度言ってくれるかしら、フラン」
「だから、フランじゃなくてフラン様って呼ぶの!」
どうやら聞き間違いでは無かったらしい。
メイドの格好をした上に、自分の妹を様付けで呼べというのか。
しかも、フランは変わらず私の事をお姉様と呼んでいる。
どこまで私を辱めるつもりなのだ。
「ほら、お姉様!」
フランが私を促している。
力を、力を振り絞るのだレミリア・スカーレット。
これも全ては、涼しき地下室ライフを得る為。
「ふ、フラ…ン…さ……ま」
「うわぁ! ね、お姉様もう一回言ってみて?」
これは新手の拷問?
「フラン……さま」
「もう一回」
きっとそうに違いない。
「…フランさま」
「う〜ん、もうちょっとスムーズに」
いや、試練。試練と考えればいい。私が地下室ライフを得る為に必要な試練。
「フラン様」
「うんうん。じゃあ今度は、もうちょっとメイドっぽく。はいフラン様、って繋げてみて?」
屈さない。絶対に屈さない。このレミリア・スカーレット、こんな試練は乗り越えてみせる。そう、これからの地下室ライフを考えてみればいい。その涼しき未来を思い浮かべればいい。
「はいっ、フラン様!」
あああああああああ!
勢い余って凄い笑顔で言ってしまった。
まずい、これはまずい。耐えられそうにない。
否、泣き言を言うな私。
耐えられないのならば、耐えられるようになれ。
フランの言い付けに笑顔で応えるメイドになりきればいい。メイドになりきれっ。
「お姉様凄く可愛い。そうだなぁ、次は…私はフラン様の忠実なメイドです、って」
ほら、フランが望んでいる。ならば、メイドは応えるだけだ。
「私はフラン様の忠実なメイドです。お仕えて出来て光栄です」
「お姉様、素敵っ!」
フラン様が私に抱きついてくる。
主人の喜びはメイドの喜び。喜んで貰えたようで何よりだ。
「そうだ、お姉様。今日ね美鈴とお話しようと思ってたの。門まで行って、呼んで来てくれない?」
「畏まりました、フラン様」








紅美鈴。紅魔館の門番である彼女は、やはり門のすぐ傍にいた。
しかし、これもやはりと言うべきか。木の幹に寄り掛かって寝息を立てている。
ちょうど木陰になっており、この暑さの中で随分と気持ちよさそうだ。私もあんな風に――っと、いけない。
今の私はフラン様のメイド。言い付けを果たさなければ。
そう、あの言い付けを、果たさなければ。
「…………め、美鈴様。起きて下さい」
言いながら、その体を揺する。
「……ん」
反応はあったが、目覚める様子は無い。
「美鈴様、起きて下さい」
今度は声を少し大きくし、体も強く揺する。
すると、目がうっすらと開いていく。
「……んぅ………っ!? お、お嬢様!? いえ、これはですね、あの、その、決して仕事をサボっていたわけではなく――!? ど、どう…されたんですか、その服……は」
彼女は私の顔を見て飛び起き、私の服を見てさらに驚いたようだ。
「美鈴様。部屋で一緒に話がしたいと、フラン様がお呼びです」
「…………え?」
用件を告げると、彼女はキョトンとした表情を浮かべる。
「あ、あの……お嬢様、今なんて仰いました?」
「フラン様が美鈴様をお呼びしていると、申し上げました」
特に問題は無かったと思うのだが、言い方がまずかったのだろうか?
「…あれ? 聞き間違いじゃ、ない? え? 一体、何がどうなって……」
どうも混乱しているようだ。フラン様のお部屋には、多少強引に連れて行った方が良いかもしれない。
「美鈴様、私に付いて来て下さい」
「へ? あ…はい」
私が強めに促して歩き始めると、それに付いてくる。
先導して歩くこと数分。地下への階段を下りている最中、彼女がおずおずと話しかけてきた。
「あの、お嬢様。今日って何か特別な日でしたっけ? あ、今朝は何か変なもの口にしませんでしたか? 食事の味がいつもと違ったとか」
「いえ、そのような事はありません」
「そ、そうですか……」
問いかけ答えると、彼女はそれきり黙ってしまう。
そうこうしている内に、部屋の前まで辿り着く。
「フラン様。美鈴様をお連れしました」
ノックをしてから部屋のドアを開けると、フラン様が笑みを浮かべて出迎えた。
「いらっしゃい美鈴。それに、お帰りなさいお姉様」
私は体を横に退けて道を譲るが、美鈴はドアの所で立ちつくしたままだ。
「そうだ、お姉様。ちゃんと言い付けは守った?」
「はい、フラン様。ちゃんと、美鈴様とお呼びしました」
「うんうん。あれ、美鈴どうしたの? はやく部屋に入りなよ」
フラン様は私の返答を聞いて満足気に頷く。そこで、美鈴の状態に気付いて声を掛ける。
「ふぇっ? あ、はい。それじゃあ、失礼します」
呆けたような顔をして立っていた美鈴だが、促されてようやく部屋に足を踏み入れる。
「ほら、そこ座って。あ、お姉様。悪いんだけど、紅茶とケーキ持ってきてくれない? お姉様の分も持って来て、一緒に食べよ?」
「はい、フラン様。ただいまお持ちしますので、少々お待ち下さい」
紅茶とケーキを所望され、私は部屋を出る。
咲夜なら時間を止めている間に持ってくるのだろうが、あいにく私には出来ない芸当だ。
キッチンに向かうべく、素直に今来た階段を上っていく。








「仕事もあるので、私はそろそろ戻らせて頂きますね」
そう言って美鈴は椅子から立ち上がる。
「ん、そっか。仕事中にごめんね。またね、美鈴」
「はい、また今度」
「最後にもうちょっとだけお話したいから、階段まで送るね」
挨拶を交わしたフランと美鈴は、そのまま部屋を出て行く。
それまで騒がしかった部屋に、静寂が訪れた。
話し込んでいるのか、階段までといったフランは帰ってくる気配がない。
すると、静寂を破る音が生まれた。
「…うっ。ふうぅ……ふぇ…」
涙ぐんだような声。
声を出すのはレミリア。
「何で……こんな事…っ。私、やっぱりフランに嫌われてるのかしら…」
その目からは涙が零れていく。
「駄目。フランが……戻ってきちゃ…う」
妹に見られまいと、手で涙を拭うレミリア。
だが、その願いは叶わない。
「お姉様……」
「っ!?」
ドアの傍にフランが立っていた。
「あっ、フラン…様。お帰りなさ――!」
レミリアが必死に取り繕って振り向いた瞬間、その体が抱きしめられる。
「…………」
驚きのあまり声を出せないでいるレミリア。
そんな姉に、フランが言葉を掛ける。
「ごめんなさい、お姉様。私、最初はちょっと意地悪するくらいのつもりだった。でも、メイドの格好したお姉様があまりにも可愛かったから調子に乗っちゃった。お姉様を泣かせるつもりじゃなかったの」
「…………」
「本当に、ごめんなさい。もう、いつもの服に着替えていいから。私の事を様付けなんてしなくていいから。だから、嫌いにならないで。お姉様」
「……」
フランの言葉も途切れ、二人の間に沈黙が訪れる。
「…お姉様? もう、嫌いに、なった? 私の事、嫌いになった?」
沈黙に耐えかねたのか、フランが再び口を開く。
その声は先程までの姉同様に涙ぐんでいる。
「……フラ…ン」
妹の涙ぐむ声を聞き、レミリアは妹の名前を呼んだ。
呼び掛けが届いていないのか、フランは俯いた状態で泣き続ける。
「フラン」
はっきりと、その名を口にする。
「おね…え…さま?」
「大丈夫よ、フラン。嫌ってなんかいない。大事な妹の事を、嫌うわけないでしょう?」
「…ほんとう?」
「えぇ、本当。私もね、フランと同じよ。フランに嫌われてるんじゃないかって、だから泣いていたの」
そう言いつつ、レミリアは顔を上げるようフランに促し、妹の涙を拭ってやる。
「良かった…お姉様に嫌われてなくて」
「私もよ、フラン」
ようやく泣きやんだフランは、顔を上げて笑顔を見せる。
「でも、泣いてるお姉様もちょっと可愛かったな」
「こら。そういうのは、もう忘れなさい」
レミリアは恥ずかしそうな表情をしながら、フランを軽くたしなめる。
「いやだよ」
「え?」
ハッキリした拒絶を受け、レミリアは意外そうな声を出す。
「お姉様、可愛かったもん」
「フラン、だからそれは忘れ――」
「もう、我慢出来ないよ」








状況が理解出来ない。
何故、私はベッドに横たわっているのだろうか。
私の上には、フランが覆いかぶさっている。
押し倒されたのだ。フランに。
分かっているつもりなのに、分かっていない。頭の理解が、追いついていない。
「お姉様、可愛い」
可愛いと、言われた。さっきから何度も言われた言葉。
「フラン、何を…」
「お姉様は私の事嫌い?」
「さっきも言ったじゃない。嫌いなんかじゃないわ」
「じゃあ、好き?」
「……え?」
フランの問いかけに、私の頭は一瞬真っ白になる。
「私は好きだよ。お姉様の事が好き……んっ」
「フラ…んっ!?」
柔らかい感触。紛れもなく、フランの唇の感触だった。
フランの唇が、私の唇に重なっている。
「ん…んむ……ふ、フラ……んぅ」
私の言葉をフランの唇が遮る。
「あむ…んっ…ふっ………はぁ。ね、お姉様。お姉様は、私の事好き?」
「それは……ぁ!?」
答えに詰まっている間に、フランの手は私の胸に伸びてくる。
「お姉様のおっぱい、とっても良い触り心地」
そう言いながら、触る以上の事をしてくる。
「フラン、やめ…う……あ…ぁ…ふ……」
フランの指が私の胸を揉む。止めるよう言おうとしていたのに、言葉の続きが言えなかった。
「答えて、お姉様? 答えてくれないと、こっちも触っちゃうよ?」
私の視界には、下半身へと向けられる手が映る。
「フラン。お願いだから…もう止め…ひっ!?」
「駄目だよ、お姉様。好きなのか、好きじゃないのか。どっちかで答えて。止めてなんて言われても、私は止めないよ」
フランの手が、メイド服のスカートの上から私の股間に置かれる。
さらに、ガーターベルトごしに足が撫でられる。太もも、膝、ふくらはぎ。
手は再び上に戻り、スカートの裾が掴まれる。
「どうするの? 答えてくれないと、止まらないよ?」
私は答える事が出来ない。何と言えばいいのか分からない。
迷っている内に、スカートが捲りあげられていく。
「あっ…だ、だめ……フラン」
制止をするが、フランは止まらない。
「可愛いね、お姉様のパンツ」
「い、いやぁ…」
スカートは完全に捲りあげられ、フランの目に私の下着が晒される。
「真っ白で、よく似合ってる」
「やだ、見ないで……フラン、お願いだからぁ…」
もう、何が何だか分からなくなってくる。
「でも、もっと大事な所が見たいな」
そう言って、フランの手がパンツに触れる。
混乱する思考の中で、フランが何をしようとしているのかに気付いた私は抵抗する。
「だ、駄目よ!フラン、それだけは駄目」
正確には、抵抗しようとした。
でも、体が思うように動かない。
何故、と焦るが、そんな感情はすぐに消し飛んでしまう。
「ほら、見て? お姉様がたった今まで身につけてたパンツ」
私の目の前に、白い何かが広げられている。
勿論、それが何かは理解できた。パンツだ。
私が身につけていたパンツ。
それが、目の前でフランの手の中にある。
「綺麗だね、お姉様のここ」
「ひぁぁ!?」
フランの指が、曝け出された私の秘部に触れた。
その瞬間、水音が部屋に響く。
「ふふっ。お姉様、今の聞こえた? お姉様の大事な所、ヌルヌルしてるよ? ほら、また。くちゅって音がする」
「やぁぁぁぁぁ」
聞きたくない。私は耳を塞ぐ。
「だ〜め」
耳を塞いでいた両手が、フランによって引き剥がされる。そのまま一括りにされて、フランの片手で押えられてしまう。
「ほら。ちゃんと聞いて。くちゅくちゅ言ってるよ?」
フランの指が、私をいじる。その度に、塞ぐものが無くなった耳に音が聞こえてくる。
何度も、何度も聞こえてくる。
段々、また何が何だか分からなくなってきた。
「お姉様、もう一回聞くよ? 私の事、好き? それとも、嫌い?」
好きか嫌い。
フランの事は嫌いじゃない。
じゃあ、好きだ。
「……き」
「ん? よく聞こえない。はっきり言ってみて?」
好き。
「…すき」
「誰を?」
フランの事が。
「フラン…」
「誰が?」
フランを好きなのは、私。
「わたし、が…」
「じゃあ、続けて言ってみて?」
フランが促している。その間にも、私の秘部はいじられ続けている。
「私…フランの事が……好き」
私がそう言うと、フランは満足そうな表情を浮かべる。
「私も、お姉様の事が好きだよ」
「……うれしい」
素直に、そう思った。
「私たち、相思相愛だね」
「うん…」
私は首を縦に振る。
「じゃあ、これはその証」
「…ふぇ? あ、あぁあぁぁぁぁ!」
フランの指が、私の敏感な突起に触れた。
「そ、そこ…だ…ひぁ……んんぅ……ああっぁぁ!」
フランの指が、そこを優しく扱いていく。
体がどんどん、熱くなっていく。
「我慢しないで、お姉様。ほら!」
「ひ…ひぁぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
それまでの優しい動きから一変して、ギュッと強い力で摘ままれる。
頭の中から、全部無くなっていく。
体が反り返る。
でも、フランは指を放してくれない。だから、私の敏感な所には一層刺激が加わる。
「や、やぁぁぁ!ふ、ふら…フラン……わ、わたし……」
「お姉様、逝っちゃえ」
いつの間にか、フランの顔が秘部に近づいていた。
フランの温かい舌が、私を舐める。
「んぁぁぁああああぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁっ!」
私の意識が、薄れていく。
そんな中、頭の中を何かがよぎった。
私は、何の為に来たんだっけ?
でも、それも一瞬で消えていった。
エアコンどころか扇風機も望めない幻想郷。人間なら水浴び・水風呂という手段があるけど、吸血鬼って流水苦手だもんね
水浴びはともかく水風呂がはたして流水なのかは疑問だけど、涼で思い付いたのがこれだけだったんだ。許して欲しい
あと、気付いたらいつの間にかレミリアのカリスマが消滅してた。これも許して欲しい
あおいそら
作品集:
最新
投稿日時:
2008/09/13 23:58:32
更新日時:
2008/09/13 23:58:32
評価:
9/9
POINT:
58
Rate:
1.66
1. 3名前が無い程度の能力 ■2008/09/14 01:05:36
シチュは美味しいのに、生かし切れてない感じ。
あとネチョの必然性がやや乏しい。
そそわでも良いかも?
2. 5nanasi ■2008/09/14 23:35:50
妹にいいようにされてしまうお嬢様は輝いてると思います
とても萌えさせていただいただけに、ネチョ薄いのが残念
3. 10s.d. ■2008/09/19 20:29:58
ごめんなさい、自分はフラレミ大好きです。
4. 7名前が無い程度の能力 ■2008/09/24 13:13:59
エロい、分かりやすい、オチあり。
読んでいて楽しかった。
そしてフランの責めかたがツボ。
個人的に気に入ってます。
5. 7名無し魂 ■2008/09/24 23:48:38
お嬢様は受けだと最近思うようになってきた。
もともと涼むためにフランのメイドになったのに、美鈴呼びに行った時点で暑い暑い……。
レミリアが可愛いからいいか。
6. 6七紙 ■2008/09/25 16:32:42
途中まではとっても面白かったんだけど、終盤が駆け足のように感じた。勿体無い。
美鈴をもう少し意味ある配役にしてほしかった。羞恥心のためなのだろうけれども、
出てきただけ、とも取れるのが残念。
7. 9グランドトライン ■2008/09/25 23:32:42
レミリアに威厳がないのはいつものこと。可愛さがあるから問題ない!

大幅なスペースによってシーンが区切られており、展開の切り替えがよくわかります。
そして姉に意地悪をして愛情表現をするフランドールが可愛く表現されておりました。
ねちょシーンもエロくて可愛かったです。

ただ、シーンごとにスペースを使っている反面、シーン内では区切りが見当たりませんでした。
文の頭に空白を空けるといいかもしれません。このままでも読みにくいことはありませんが。

そしてオチの「何の為に来たんだっけ?」には大爆笑でした。
メイドレミリア、いいかも…♪
8. 5RoN ■2008/09/26 21:55:52
美鈴に敬語使うお嬢様萌え

落ちが弱かったかもしれない
9. 6泥田んぼ ■2008/09/26 23:44:39
>>レミリアのカリスマが〜
よくあることです。

メイド服の流れは良かったんだけどネチョへの過程がちょっと幾らなんでもお嬢様流されすぎかなぁと

でもメイド服お嬢様とかすごい可愛いしそれ見た中国の反応も超ウケル
10. フリーレス 名前が無い程度の能力 ■2008/10/27 04:21:27
もうこんぺはとうの昔に終わっちゃってるようですが、面白かったので感想を。
フランちゃんのメイドをやらされるお嬢様かわいいよ!嫌われたと思って泣いちゃうお嬢様かうあぃいよ!1
ぶっちゃけ「フラン様」って呼ばせてる部分の方がネチョより抜けましたw
折角疑似主従関係ができているのだから、ネチョにも取り入れて欲しかったです。(フラン「お姉様、足を舐めて」 とかそういう感じで)

>お仕えて出来て光栄です
誤字?それともお嬢様噛んだ?
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