「五つの力を司りしペンタゴン…」 春も早き昼下がり。ここ、トリスティン魔法学院の中庭にて執り行われる春の召還の儀式。 「我が運命に従いし…」 私は浪々と言葉を紡いでいく。 『何が来るのだろう』等という余裕などない。 「使い魔を…召還せよ!」 私の視界の陰から聞こえる失笑。 『また』失敗する、という声が私の耳に届く。 失敗するかしないかなんて関係ない。 やるか、やらないか。 だから、私は…やった。 でも、願いは届かず…春なのに、まるで木枯らしのような風が舞うだけ。 『クスクス』という笑い声が少しだけ大きくなる。 恥ずかしい? 違う 悔しい? 違う! 「使い魔を…召還せよ!」 これからの人生、私と共に歩んでくれる使い魔。 それが、応えてくれないのが悲しかった。 そう、悲しかったのだ。 『もうやめたら?』という侮蔑の声が聞こえる。 コルベール先生の眉を潜めた顔が視界の端に映る。 そんなの関係ない。 来て…来て、来て! 私を、一人にしないで! 「使い魔を…召還…せよぉぉぉっ!!」 必死に涙をこらえ私は、吹き上がる想いを籠(こ)めて叫んだ。 −−−−−−−−−− ゼロの使い魔中篇SS「ゼロの使い魔はけんぷ…ファー?」 第一話「私の使い魔」 −−−−−−−−−− 「はっ…はっ…はっ…ふっ!」 閑静な住宅街の道。私は一直線に道を直(ひた)走る。 視界の端に、家々の屋根を飛び越えながら併走する人影が映った。 私は即座に横に飛びながら、両手に持つガバメントを撃つ。 一発、二発。 両手にかかる軽い衝撃と共に、轟音を纏った弾丸が相手を貫かんと進む。 だが、相手に掠ることなく空を切ったのを見て『ちぃっ』と軽く舌打ちをした。 私の着地を見計らうように地面に火炎球を撃たれ、転がるようにして避ける。 回る視界に一瞬映った敵影に向かって銃を向けるも既に居ない。 「ナツル、サイト…っ!」 どこへ消えたか分からない敵に、なぜ止めを刺そうとしないのかを疑問に思いながら 私は足早に二人の元へと走った。 『コイツはヤバい』と頭の中で警報が鳴っている。 近接特化のサイトと遠距離のナツル。それに中距離のあたしが居れば勝てないにしても負ける事は無いと思うが、それでも不安が消えなかった。 「ナツル!サイト!」 玄関のドアを開けて転がるように家の中に入る。 まるで何も居ないかのように静寂の立ち込める家の中は、異様とも思えた。 「ナツ…っ!?」 もう一度叫ぼうとした時に天井から聞こえた泣き叫ぶような声と天井が軋む音に、まるで冷水を掛けられたかのように全身が寒くなった。 中距離仕様で遠近両用で戦える私より、それぞれに特化した二人の方が戦いやすいのは自明の理というもの。 特に、敵はツァウバー(魔法)のケンプファーだ。しかも相当戦い慣れている。 実戦経験で劣る二人の片方だけを狙われれば… いや、あの二人が負ける筈が無い。そう自分に言い聞かせ、足音を潜めてゆっくりと階段を上っていく。 それに伴って聞こえてくる声がはっきりしてきた。 『…も…やだ…あ…っ!!』 「ナツル…っ!」 はっきりと聞こえたナツルの声。聞いたことが無いすすり泣くような声に、私の心臓が跳ね上がった。 敵が待ち伏せしているかもしれないのに私の体は言うことを聞かず、弾かれた様に階段を走りあがっていく。 だって、ケンプファーとしてはこんな性格だけれど…本当の私…美嶋紅音は…瀬能ナツルの事がスキだから。 そこを突かれたら、どうしようもない。 「ナツぶふぅぅぅぅぅぅぅっ!?」 「ふぁぁっ!!…サイトっサイトぉっ!!…凄いよっ…また、また絶頂(イ)く…絶頂っちゃうぅぅっ!!」 「ぼ、ボクも…ふぁぁっ!…ナツルっ!…そんっ…そんなに腰動かされたら…いっぱっ…いっぱい絶頂っちゃうよぉっ!!」 ドアを開け放ち、涙を堪え叫ぶ私の目に映ったのは…あまりといえばあまりな光景だった。 ナツルとサイトはベッドの上に裸で抱き合い、股間を擦り付けあっていたのだから。 男同士(ナツルとサイトは男なのだ)ならある意味面白いといえるかもしれないが、わざわざケンプファー(ケンプファーは女しかなれないため、ケンプファーになると女に変身してしまう)になって… こんな…こんな…っ! 「オイてめぇら…死ぬ覚悟は出来たか、えぇ!!」 「ふ…ふぁぁ…ぁ…あぁっ!?…あ、紅音ちゃん!?」 驚いたせいか、ナツルが『ちゃん』付けで私を呼ぶ。 急ぎ否定してやりたい所だが、そんな状態ではない。 「ふ、ふふふ…あたしが必死になってお前ら探してたってぇのに…真昼間からイチャイチャイチャイチャ…」 「あ、紅音ちゃ…じゃなくて、紅音!…おちっ…おちついて…」 「やっぱり仲間外れはやめようって言っただろ、ナツル」 ナツルは真っ青になって『ガタガタ』と震えているが、サイトの方はどうやら『私無しでエッチするなー』と解釈したらしい。 元の『私』ならともかく、『あたし』に対してそんな口を利くなんて… 「ちょ、ちょっとサイト! ヤバいって…紅音の奴本気で…」 「大丈夫だって、紅音は根がエロいから…ほら、この前だって前後から可愛がったら涎垂らしながら…」 「あれは『私』であたしじゃねぇっ!!」 確かにサイトの言う通り、二人に抱かれた晩の『私』は全身を快感と幸せに打ち震わせて自分の身体を抱きしめるだけで絶頂しそうになるほどだったけれど それは『私』であって『あたし』じゃない。 「じゃ、死ね。『私』にはちゃんと言い聞かせておいてやるから…サァっ!!」 「「ひぃぃっ!?」」 怒りを通り越して諦めが入ってくる。『二人を生かす事』に対しての諦めだ。 だが、そんな私の思いは盛大な爆発によって阻まれていた。 「ちぃっ! やっぱりきやがった!」 「なっ…敵かよっ!」 「え? え?」 常に敵と近接して戦うサイトは気持ちの切り替えが早いのか、素早く服を纏い剣を取り出して戦闘体制に入るも ナツルの方は毛布で前を隠しながら『きょろきょろ』と周囲を見回していた。 なんでこんなのが好きなんだ…と『私』に『自問』したいが、そんな暇すらない。 「サイト、『エクスカリバー』は使うな! 敵は他にも居るぞ!」 「おいおい、一体じゃないのかよ!…ちぃ…『風王結界(インビシブル・エア)顕現…纏い…唸れ!』」 サイトはシュヴェアト(剣)のケンプファーだ。 その武器の名は『エクスカリバー』。強烈な一撃を放てる代わりに、一日に一回しか打てないらしい。 しかも会長(三郷 雫)の話では、『全力を出せば本人が死ぬ可能性がある』という欠陥極まりない武器だ。 そのためエクスカリバー本体の力は極力使わず、不可視の風の鞘…らしい『風王結界(インビシブル・エア)』で戦うのが基本となっている。 「お、おいサイト! 一人で突っ込むな!!」 「てやぁぁっ!!」 どうも根からの熱血体質なのか、戦闘になると面白いように敵に突っ込んでいく。 強烈な武器を持った奴が突っ込むのだから、敵としてはたまったものではないから必然的に隙が生まれ易いのだが… 「脇が甘い」 「うわっ!?」 「だから突っ込むなっつってんだろ!」 敵が熟練者となれば話は別だ。当たらなければ振れれば切れる嵐の剣も、ただのそよ風以下でしかないのだから。 「はぁっ!!」 「フン」 ナツルが部屋の中から牽制の火炎球を放つが、敵はナツルの方すら見ずに火炎球を軽く手を振るだけで逸らしてしまう。 強いなんてレベルじゃない。本気(マジ)でヤバい。 あたしが牽制し、サイトが隙を作り、ナツルが止めを刺す。それがあたし達だった。 でも、あたしの牽制は効かず、サイトの攻撃は余裕で避けられ、ナツルの攻撃も当たらない。 最悪だ。 「風王結界…叫べ!」 「馬鹿! やめ…っ!」 サイトの奴が風王結界を第三段階まで開放しやがった! 撃つ気だ…例えそれでコイツをやれたとしても…遠くで見ている奴がそれを見逃す筈が無い。 でも、あたしの声はサイトには届かなかった。 「約束されし勝利の剣(エクス・カリバー)!!!」 「っ!?」 あたしは見た。サイトの放つ烈風を。 あたしは見た。敵が驚き、避けようとするが身体が動かず風に飲み込まれるのを。 あたしは…見た。必殺の一撃が敵に当たる瞬間…魔法陣が現れたのを。 「う、うわぁぁぁぁっ!!!」 「サイトぉぉぉぉっ!!!」 その魔方陣に…サイトが飲み込まれていくのを…あたしは見ることしか出来なかった。 必殺の一撃。 ボクが持つ最大にして最強の技。 この技を使って負けたことは無かった。 でも、『約束されし勝利の剣(エクス・カリバー)』は敵に届くことなく突然現れた魔法陣に吸収され。 「う、うわぁぁぁっ!!!」 「サイトぉぉぉぉっ!!!」 魔方陣はそのままボクを飲み込んでしまった。 全身に伝わる喪失感と、遠くで聞こえる紅音の悲痛な叫び声。 その声が消えた瞬間、ボクは煙に包まれていた。 澄み渡る青い空。鼻に香るこの匂いは芝だろうか。 そよ風によってボクを包む煙は消え去り、残ったのは… 「誰よ、アンタ?」 不思議な格好をした桃色の少女だった。 いや、不思議な格好をしたのはその少女だけではなく、遠巻きに見ている少年少女等も皆一様な格好をしているようだ。 「ぶっ…あははははははっ! ゼロが魔法使えないからって平民を連れてきたぞ!!」 突然沸き起こる笑い声。ゼロ?魔法?疑問がボクの頭に大量に浮かぶけれど 澄み渡る空よりも、侮蔑の笑い声を上げる周囲よりも、ボクの瞳を誘惑するのは… 「さ、サイト…だけど…」 「な、名前なんて聞いて無いわよっ! なんでアンタがここに居るのかって聞いてるのよ」 この、気の強そうな少女だった。 「魔法が使えないゼロのルイズには魔法の使えない平民がお似合いだな!」 「アハハハハ!!」 「みなさん、静粛に…ミス・ルイズ、神聖なる春の召還の儀に例外は認められません。彼女に契約を」 「……はい」 『げらげら』と下品な笑いを上げていた周囲が、ハゲ…いや、もとい…恐らく先生だろうか?…に窘(たしな)められ、静かになる。 契約?魔法?ここにいる全員が『ケンプファー』なのか? しかし、周囲に居るのは少女だけでなく少年も居る。先生にいたってはハ…いや、頭の寂しいオッサンだ。 『ケンプファー』は女にしかなれない。だから、ボクはケンプファーになる時には女になってしまう。 ということは、話を統合すれば…ここに居る人達は『ケンプファー』にならなくても魔法が… 「んむっ!?」 「ん…はぁ…これで契約…出来た…よ、ね?」 契約?少女は突然ボクにキスしてきてそんな事を言ってきた。 キスすることが契約なのだろうか、そもそも契約とは何なのだろうか。 疑問は尽きない。 「つ…あぁっ!!」 「落ち着きなさい、契約の印(ルーン)が刻まれているだけよ」 突然右手の甲に焼かれる痛みが走る。 恐る恐る手の甲を見れば、『契約の印』とやらが物凄い勢いで右手に書き走っていた。 ルーン文字は殆ど見たことは無いけれど、どうやら『Schwert(シュベアト)』と刻まれているようだ。 「ほう、シュベアトですか。珍しいルーンですね。貴方はもしや、剣士なのですか?」 「え?あぁ…はい。剣士…というよりケンプファーですが」 いつの間にか周囲に人は居なくなっていた。残っていたのはボクの手を握って『契約の印』を見る先生と… 「ちょ、なに無遠慮に手を握っているんですかコルベール先生!」 「え? あっ! す、すいません…あはは」 その僕の手を奪うように胸に抱く少女だけ。というより、胸当たってます。 そういえば、今はケンプファーとして女の姿になっているんだった。だから胸に手が当たっても気にしないのだろう。 「ひゃっ!?」 「あっ…ご、ごめん」 あまりの胸の触り心地の良さに少し揉んでしまったら、顔を真っ赤にしながら跳ね上がってしまった。 ささやかな大きさなのに、確りと主張するその胸はなんとも魅力的に感じてしまったわけで けっしてやましい気持ちが無かったわけでは… じゃない、やましい気持ちがあったわけでは…わけです…はい。 「あ、ううん。良いのよ、サイト」 しかし、当の少女はボクの手を離すどころか少し強めに抱くだけ…だけ、じゃないか。 ボクに微笑みかけてくれていた。 だからだろう。ここがどこなのか、等という不安が胸に起こらなかったのは。 「ふむ、ケンプファーですか。では、私からも…ミス・ルイズをよろしくお願いします。そして、ようこそ『ハルゲキニア』へ」 だから、にっこりと微笑みながら『ようこそ』と言うコルベール…先生?…を完全に無視して少女の顔に魅入ってしまったのは、仕方ないのだ。 それからボクはルイズに導かれるまま、ここトリスティン魔法学院を案内してもらい ささやかな夕食(突然の訪問だったので準備できなかったらしいけど、凄かった)の後に彼女の部屋に連れて来られていた。 因みに彼女の名前は、道中で教えてもらった。どうやらボクが現れたことに動転したらしく、名前を言うのを忘れていたらしい。 顔を赤く染めながら言うルイズが可愛くて、思わず口に出してしまったけれど ルイズはさらに顔を赤くしながらも、ボクの手を握る手を離すことはなかった。 うん、学院内を案内してもらう間ずっと手を握られて…どきどきしっ放しでどうにかなりそうだった。 よくよく考えてみれば彼女なんて居ない(紅音はナツルの事が好きらしい)し、こうやって手を繋ぐなんて機会は無かったのだから。 「ルイズ…さん?」 「ルイズ、で良いわよ、サイト。これからずーっと、一緒なんだから」 夜、ルイズの部屋に連れて来られて言われたこと。 『元の世界に返ることは出来ない』 そう言われ、落ち込むボクの手を握ったルイズの笑みは…きっと一生忘れないだろう。 ずっと、一緒。 それが、契約。 「あー、でも人間と契約するなら男の方が良かったかも…あぁでもキスするまえに殴り飛ばしてそうだわ…」 「えっ!? あ、あははは…」 一緒に居るなら男の方がいい、そう言われて思わず『ボクは本当は男なんです』と言おうとしたけれど その後に続く『殴り飛ばす』の言葉に『言わないでおこう』と心に誓うのだった。 「さてサイト、寝るわよ」 「うん…って…えぇっ!? な、ななっ…なんで、脱いでるのっ!?」 鼻歌交じりに服を脱ぎ始めるルイズに、思わず『ダメー!』と叫びながら止めに入る。 だってそうだろう、いくらこれから一生一緒に居るとはいえ…今日会ったばかりなのに… 「何驚いているのよ。私は寝る時は裸なの。それに女同士でしょう」 「え、あ…あはは…うん、女同士だったよね、うんそうだよね…って、ボクも脱ぐのっ!?」 元々が男のせいか、ケンプファーになっても思考が男のままなのだ。 だからこそ、男の時には顔が近づくだけで殴り飛ばしたくなっても、女になったナツルとエッチなことをしてしまう。 いくら女の姿だからといって、生まれたままの姿を見るのはナツルと紅音を除けば初めてなのだから。 「当然でしょう。裸の付き合いは信頼の始まりだとお父様も言っていたわ。ほら、寒いでしょう、こっち来なさい」 「う、うん…」 これ、男だってバレたら絶対殺されるな。なんて事を考えながらも、『女の子と裸で一緒に寝る』という嬉しいシチュエーションに胸が高鳴ってしまう。 「うーん…服の上からでも思っていたけど…やっぱり大きいわね。うわ、張りがあるクセにやっわらかぁい…」 「ひぃっ…な、何で揉んでるのぉっ!?」 ベッドに入ったのが運の尽き…なのだろうか、『フフフ、ここは私のテリトリーなのよ』とばかりに ルイズは無遠慮にボクの胸に手を伸ばしてきた。 しかし、どちらかといえば『感じさせる』というより『スキンシップ』の意味が強いその揉み方に気付いた時、ルイズに『にや』と笑われてしまった。 「サイトって女の子が好きなの? 今エッチな顔してたわよ…えいっ!…ふかふかぁ〜」 「え?わ、わぁっ!? ルイズ、ちょ…」 揉んでいる手を離したかと思えば、ルイズは『ばふっ』という音がするかと思うほどの勢いでボクの胸に顔を埋め、ボクの背中に腕を回して『ぎゅう』と強く抱きしめてきた。 「ふふ…凄くドキドキ言ってる…私と一緒ね…んっ…強く揉んだらダメよ?」 「え? わ、あ…凄い…ドキドキ言ってる…」 ルイズに導かれてルイズの胸に手をやれば、『ドクッドクッ』と激しい心音が手に伝わってくる。 心音より、ルイズの胸に直接触ることの方に意識が行ってしまいそうになるのを必死に我慢していたのだけれど… これって、同意…だよね? 「ル、ルイ…」 「サイト、聞いて」 キスしたくて、ルイズの名を呼ぼうとするボクの声を遮る様にルイズがボクの顔を見る。 少しだけ悲しそうな顔、少しだけ…思いつめた…顔。 ボクの下種(げす)な考えを吹き飛ばす顔だった。 「これだけは言わせて…サイト、私の召還に応えてくれて…ありがとう…お、おやすみっ!」 「ルイズ…って、ボクの胸は枕じゃないーっ!!」 『ふふ〜、聞こえな〜い』そう言うルイズの声は、もう暗くない。 前の世界に置いてきてしまったナツルと紅音が気になるけれど…どうしようもない。 どうしようもないなら、目の前の事に一生懸命になろう。 「んむぅっ!?」 「んっ…はぁ…えへ…サイト、も、もし…私と…え、ええええ…え、えっち…な、事…し、ししっ…したいなら…ち、ちちゃんと…言ってね…き、ききききっ…きょっ…きょうっ…今日は…恥ずかしくて…た、たたっ…多分応えららっ…られないけど…あしっ…明日からは、い…良いから、ね?」 『ほんとに、おやすみ…私のサイト』って…そんな顔を真っ赤にしながらいわれたら我慢できなくなるんですが… 今男の状態じゃなくて良かった、そう本気で思ってしまった。 「うぅ…ちょっと濡れちゃった…」 キスで…ほんの少しだけ…スイッチ入ったから…眠れそうに無いけれど。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− オリジナル用語 エクスカリバー 今作品の平賀才人が使用している武器。通常は柄のみで、見た目はテレビのコントローラーに見えなくもない。 サイトが戦闘状態になると、周囲の風を取り込み、風の刃(風の動きが見える程度で刃自体は見えない)を生成する。 生成する刃の長さは基本1.5Mほどだが、風で作られているため数倍の長さになることもある。 力ある言葉と共に攻撃する必殺の瞬間のみ本来の刀身が出現する。 その出現時間は、凡そ0.0032秒。生徒会長の話では、1秒以上顕現させる事が出来れば星を砕くことも可能らしい。 攻撃能力(雫命名:風王結界(インビシブル・エア))には段階があり、発動する段階によってサイト自身への負担が多くなるようだ。 雫の話によれば「全力を出した時に死ぬ可能性がある」らしい。