「ま、大体予想はしていたけどね。にしてもレコン=キスタって何かしら…」 「真面目な顔して喋っているのに、何で脱ぎ始めるんですかっ!?」 話し続けながら、ルイ姉さまの姿は既にショーツ一枚。 真面目な展開というものは、ルイ姉さまの頭の中には無いのだろうか。 「どうせ一回しか絶頂してなくて欲求不満なんでしょ。私もアンタの喘ぎ声で身体が火照って仕方ないのよ。それと、これ。まぁ…帰ってから渡す心算(つもり)だったんだけど」 「何の覚書(おぼえがき)って…これ…えぇっ!? うそ…」 ぞんざいに渡されたもの、それは…私が求めて已(や)まなかったもの。 『アレ』を造り出す魔法の…完全版だった。 −−−−−−−−−− ゼロの使い魔中期連載SS「オクトメイジ」 第十三話「アレと精液と封印と −あるびおん道中記 後編−」 −−−−−−−−−− 「イル・アース・エン・イーサ・デル・ウォータル…」 アレの完成版。求めてやまなかった魔法。無いと思ったのに、案外あるもので… 私が詠唱している間中ににやける、ルイ姉さまが気になって気になって仕方が無い。 因みに、さっき読んだ魔道書の写しは既に燃やしてしまっている。 あいずおんりぃって奴らしく、残しておくとそれを求めた者達で戦争がおきてしまうらしい。 おちんちんを生やす魔法を巡って戦争を起こす… 壮大なのがシュールというべきか…中々判断の難しい話である。 「…何でにやついているのです?」 「だって、それ…土と水のスクウェア・スペルよ」 ルイ姉さまの言葉に私は、思わず『ぎょっ』としてしまった。 私はまだトライアングルのはず。でも、そういえば… −幾ら早くスクゥエアになりたいからって…− もしかして、私って…精液貰うと魔法力が上がるのだろうか… 元男としては喜んでいいのか悩むけれど、結果上がったとでも思えば良いだろう。 それにしても、ルイ姉さまは…私が精液を魔法力に変えられることを知っていた節がある。 なら、私に付けるよりルイ姉さまに付けて驚かせた方がいいだろう。 「んっ…ぁ…はぁ…ふむ、つまり…私に犯されたいのね?」 「何で驚かないのですか…」 まるで全てを知っていたかのように、ルイ姉さまは何も驚かず 股間に生えた『アレ』を優しく撫でながら私に近づいてくる。 「ふっ…ふふふっ…いっぱい入れてあげるいっぱい貫いてあげるいっぱい…膣内射精(なかだし)…してあげるわっ」 「きゃぁぁっ!?」 『いただきまぁすっ!』という不釣合いな掛け声と共に、ルイ姉さまが私に飛び掛ってくる。 私が居るのはベッドの上。まさにまな板の鯉状態。ルイ姉さまには、『好きに調理してっ』と言っているようにしか見えないかもしれない。 「はぁっ…はぁっ…やっぱり本物は違うわね。こう、『蹂躙したいっ!』って思いが溢れて仕方ないわ」 「やぁっ…ひんっ…ルイ姉さっ…あぁっ…おちんっ…ちん…擦らないでっ…ぇ…」 普段ならキスから始まる愛撫が一切無く、ルイ姉さまは股間に生えたおちんちんを 私の秘所に、腰を振り擦り付けて来る。 入れ方が分からない筈は無い。これは、私に言わせたいのだろう… 「意外に、擦り付けるだけでも気持ち良いわね。このまま射精しようかしら…ねぇ、私のリズ?」 「やぁっ…疼いて…仕方ないんですっ…れて…入れてくださいぃ…」 言える訳が無い、言える筈が無い。でも、それをルイ姉さまは許してくれない。 興奮しきった目で私を見つめ、私の唇を舌で『ちろり』と舐める。 キスではなく、まるで…私を捕食するかのように。 「ほら、はっきり言いなさい。私は貴女の何?私の何が欲しいの?貴女の…どこに欲しいの?」 「ルイ姉さまは…私の旦那様っ…です…ルイ姉さま…旦那様の…逞(たくま)しいおちんちんっ…でぇ…私の…お…オ○○コを…いっぱい…可愛がってくださ…あぁっ!!」 もう待ちきれないといった風に、ルイ姉さまは私が言い終えるのを待つ間も無く一気に膣奥まで貫いてきた。 ワルド様のおちんちんとは比べ物にならない程大きくて…ルイ姉さまの使い魔と同じくらい… でも、あれより…ずっと… 「きもち…んっく…です…あっ…気持ち…良いですっ…あぁっ…旦那様ぁっ!!」 「あらあら、そんなに髪を乱してアンアン喘ぐなんて…なんてはしたないのかし…らっ」 情けや容赦という言葉は無い。蹂躙し、犯される。 奥まで貫かれているのに留まらず、さらに子宮を貫かんとばかりに押し上げてくる強烈な快感。 これほどまでに感じたのは初めてかもしれない。 「そんなに腰に足を絡ませるなんて…そんなに孕ませて欲しいの? 私の赤ちゃんを生みたいの?聞かせて、私の可愛いリズ…大きな声でっ!」 「はいっ…はいぃっ…旦那様の…ルイズ様のっ…んっ…あかっ…赤ちゃん…欲しっ…ですっ…はぁっ…んぅっ!!…やっ…ルイズ様の…せぇえき…下さっ…いっぱ…いっぱい…溢れるくらいに…注いで…んんっ…私を…妊娠させてくださいぃっ!!」 『にちゃにちゃ』といやらしい水音が部屋に、頭に響いて ルイ姉さま…ううん、ルイズ様のおちんちんが気持ち良い所をいっぱい擦ってきて 頭がおかしくなりそう… 「はぁっ…はぁっ…射精(だ)すっ…膣内(なか)に…子宮内(なか)にっ!…射精すわっ!…全部…残さず…受け取りなさいっ!!」 「出してっ…出してぇっ…私も…絶頂(イ)きますっ…からっ…ぁ…も…や…い…ぁ…んっ…〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!!!!!」 『ずんっ』と膣奥…子宮口に強烈なキスをされた瞬間、『どくどく』と沢山のものが…ルイズ様の…旦那様の精液が… 「出てっ…出てますぅっ…旦那様のおちんちんがっ…私の子宮にキスしながら…子宮内(なか)に…いっぱ…出してますぅっ!!」 「そうよ…もっと…もっと出してあげるから…孕みなさい…私の子を、孕むのよっ!」 やっと…やっと、子宮に…いっぱい注がれてる… うれしい…もっと… 「うっ…く…うぅっ!…さ、流石に…クイーンの…子宮吸いは…凄いわね…並の男じゃ…あっという間に枯れそうだわ…はぁっ…やだ…また射精(イ)ってる…んんっ!」 「ルイズさま…旦那しゃまぁっ…しゅき…好きぃ…ん…ちゅ…」 旦那さまぁ…凄く…幸せです…もっと、いっぱい…キスもして下さい… 「うぁぁ…お腹の中『たぷたぷ』言ってますよ…もう、幾ら私の中が気持ち良いからって…出しすぎですよ、ルイ姉さまっ!」 「あ、アンタが絞ったんでしょうがっ!!…うぁ…腰に響く…これ、男側が絶対不利じゃない…絞られるわ腰痛くなるわ…全く、酷い目にあったわ」 貪る様に腰振っていたクセに、ルイ姉さまは終わったら顔を枕に埋めてぐったりしている。 せめて余韻位は浸らせて欲しいのに…これが賢者モードという奴なのかもしれない。 そう考えて、ふと思い出す。 ううん、思い出すことすら難しくなっていると言って良いかもしれない。 男であったことを。前の世界のことを。 もう、完全に私は『リーゼロッテ』になってしまったということなのだろう。 「タバサぁ…入ってきて良いわよ」 「終わった?…次は私の番。放置プレイは辛かった」 「おぉ…」 どうやら、今度はタバサに一杯可愛がってもらえそうだ。 ルイ姉さまに沢山絶頂(イ)かせて貰えはしたけれど、その後に不満が溜まっているのだ。 きっとタバサなら、甘く余韻に浸らせてく… 「ひだだだだっ!? ルイ姉さま、痛いっ! 痛いですぅっ!!」 「アンタね…タバサはアンタの嫁でしょうがっ! 嫁に生やそうとしてどうするのよっ!!」 「確かに、どちらかというと…私の方を妊娠させて欲しいと思っている……………けど、リーゼロッテに任せる」 ルイ姉さま、お尻を抓るのは止めてください。本気で痛いです。 痛いのを我慢しつつ、タバサを『じぃっ』と見つめれば、少し頬を染めつつも肯定してくれた。 けれどその瞬間、お尻の痛みが一気に倍加する。 「ダメに決まってるでしょうっ! その辺りはきちんとしなさい。い・い・わ・ねっ!!」 「は、はいぃ…あぅぅ…私のお尻がぁ…ひゃうっ!?」 「ん…お義姉さまから聞いている。お尻が痛いとき、こうやって…っちゅ…舐めるのでしょう?」 痛みがある分感覚が敏感になっていて、タバサにお尻を舐められるたびに 私の身体が『びくびく』と震えて…また欲しくなってきた… 「だ・か・ら…なぁに期待した顔してお尻上げてるのよ、この馬鹿妹ぉっ!!」 「ふぎゃぁっ!!お尻叩くのは止めてぇっ!…クセになっちゃうからぁっ!…じょ、冗談です本気で痛いんですぅぅっ!いやぁぁっ!!」 「…大丈夫?」 「な、なんとか…あぅぅ…」 このまま続けると、望まずお尻が大きくなりそうで… 半分残念がりつつ、タバサをベッドに寝かせて『アレ』の詠唱を… でも、おちんちん生やしちゃったら…ウェールズ様に見せられなくなりそうで… 「どうせアイツの事でも考えているんでしょう。気にしなくて良いわよ。『実例』知ってるから」 「…へ?」 実例って何だろう。凄い気になる。でも、ルイ姉さまは『帰ったら教える』としか言ってくれないのだ。 その言葉を信じるしかない。 「お義姉さま、消す方法は無いの?」 「ま、この子の場合、ちいねえさまとかアイツと同じく元から持っているのを作り直すだけだから消えることは無いわね。ま、出したり入れたり隠すことは出来るわよ」 「あ、隠すことは出来るんですね…よかった…」 色々と聞き捨てなら無い言葉が聞こえた気がするけど、さっきからタバサが私の手を握りながら 潤んだ瞳で見つめてくるから、そんなことを考えている場合ではない。 「じゃ、入れるね…ん…」 「あ、待って…『私の名はシャルロット・エレーヌ・オルレアン。私は貴方を永久に愛し、貴方の妻として生涯付き…』」 「必要ないわよ。どうせ元から効かないから」 恐らくタバサが言おうとしていたのは不妊の封印を解除するための言葉なのだろうけれど 元から効かないってどういう事なのだろうか… 「…どういうこと?不妊の封印は精液を遮断するための魔法のはず」 「間違ってるわよ。遮断するのは『男』の精液だけだもの。ま、普通思わないわよね。女が精液出すなんてね。聞いたことない?サキュバスに妊娠させられる話とか。あれ、魔物だからじゃなくて女だからなのよ?」 つまり、私が射精すれば封印を抜けてしまうということで… そういえば、ルイ姉さまの精液も封印を抜けて私の子宮に注がれていたっけ… うわ、タバサが何か凄いきらきらした目で私を見つめてる。 「つまり、封印したままなら…私はどんなに犯されても、リーゼロッテ以外の人の子を妊娠しないということ…なんて素晴らしい」 「いやいやいや、色々曲解している気が…良いけど…ん、入れるね…」 どうやらタバサの頭の中では、封印の力によって『リーゼロッテ以外の全ての精液』が遮断されることになっているらしい。 そんな訳が無いのだが、良い感じに興奮してくれているみたいだし…水を差すのも野暮というものかもしれない。 私はゆっくりと、おちんちんをタバサの膣内に沈めていく。 膣壁がねっとりと絡み付いてきて、まるで沢山の小さな舌がおちんちんを舐(ねぶ)ってくるような感覚に襲われる。 気を抜かれたら一気に射精してしまいそうな…やはり、本物と偽物の差という事なのだろう。 はっきりと、タバサの膣の動きが分かった。 「すごっ…凄い…気持ち良いよ、タバサぁ…」 「んっ…ぁ…私…もっ…きもっ…ん…いい…」 「なんていうか…まったりしてるわね。もっとガシガシいきなさいよ」 ルイ姉さまが横から茶々を入れてくるけれど、欲望に任せて動かしたらどうにかなってしまいそうで… それよりも…ここかな。タバサの子宮口にねっとりとディープキスしながら… 「タバサ…ぁ…ん…ちゅ…ちゅる…んちゅ…はぁっ…んふ…っちゅ…」 「んむ…んぅ…はむ…っちゅ…リズ…しゅき…いっぱい…すき…」 あ、今タバサが私のことを『リズ』って言ってくれた。凄い嬉しい… 「んぁ…シャル…シャルぅ…好きっ…ぃ…」 「リズ…もっと…いっぱい…キス…んぅ…っちゅ…ちゅる…っちゅ…すき…いっぱい…すき…ん…」 「何か盛り上がらないセックスねぇ…もっと、こう…『スパーンッ!』と腰を打ち付けなさいよ、『スパーンッ!』っと」 ルイ姉さま、何かオジサン臭いです。 こういうセックスって、身体が溶け合ってるみたいで凄く気持ち良いのに… 確かに、ルイ姉さまに滅茶苦茶に犯されるのも気持ち良いけど… 「…どうしたの?」 「いま、私以外のこと考えてた…ダメ。今は…私のことだけ…考えて…私のこと…いっぱいにして…」 タバサに潤んだ瞳で『じぃっ』と見られて赤面しそうになるけれど、どうやら私がルイ姉さまの事を…とまではいかないにしても、別の人のことを考えている事が分かったらしい。 ごめんね、タバサ…ううん、シャルロット…今はシャルの事だけ考えるから… 「あのねぇ…いつまで抱き合ってる気? そんなんじゃ射精しないでしょう?」 「いいえ。もう3回射精してくれている。お腹の中が凄く暖かくて気持ち良い…」 「うん、腰が持っていかれそうな射精じゃないけれど、幸せな感じがして…ん…ぁ…また…出ちゃった…はふ…」 ルイ姉さまが何か微妙な顔してる…けど、本当に気持ち良いのだから仕方ない。 『付き合ってられないわ』と、呆れた顔で寝てしまったけれど… 「シャル…シャルぅ…また、出るよ…出しちゃうよぉ…」 「リズ…もっと…いっぱい…愛(だ)して…私も…いっぱい、愛(い)くから…んっ…んんっ…」 私たちの夜はまだまだ終わらない。 「おはようございますっ!ルイ姉さま、ワルド様!」 「おはよう、二人とも」 「お、おはよう…み、妙につやつやしてるわね二人とも…」 「おはよう、僕のリーゼロッテ。そしてタバサ。すまないね、僕はいつの間にか寝ていたらしい」 清々しい朝。一回の食堂にタバサと下りれば、いつの間にか居なくなっていたルイ姉さまと 妙に肌の色が悪い…というより窶(やつ)れた?…ワルド様が既に朝食を食べていた。 アルビオンに向かうフネ(空飛ぶ船らしい)が出る港までグリフォンで半日と無いらしい。 ならば風竜のシルフィードで行けば四半日…6時間もかからないだろうということで、シルフィードに乗る事になったのだけれど… そういえば、昨日シルフィードは半死半生だったような… 「きゅいきゅいっ! 追加でご飯が貰えるなら頑張…ごふぁっ!?」 「え?え? 今シルフィードが喋った!? っていうか、何でシルフィードを蹴ってるの、タバサ?」 「気にしなくて良い。気合を入れていただけ。これだけ大きいのに私の蹴り程度で痛みを感じるはずも無い」 ワルド様のほうを見ると、なにやら難しい顔をしていたけれど…やはりワルド様もシルフィードが喋ったのが聞こえたのだろうか。 でも、ルイ姉さまは知らぬとばかりに欠伸をかみ殺していた。 「へぇ…やっぱりグリフォンとは比べ物にならないわね」 「確かに、汎用性ではグリフォンが上なのだけれどね。空の旅となるなら風竜に勝る物は無いだろうね」 ワルド様がフライの魔法を使い、ルイ姉さまを抱きかかえながらシルフィードに乗って… むぅ…意外に嫉妬深い私である。うん、今回はちゃんとルイ姉さまに嫉妬している。 昨日のワルド様、少し怖かったからなぁ… 「ひゃっ!…た、タバサっ!は、はずっ…はずかしいからっ!」 「大丈夫。私は気にしない」 私が難しい顔をしていたのが気になったのだろうか。 今度はタバサがフライの魔法を使ってタバサに抱きかかえられてシルフィードに乗せられてしまっていた。 そういえば、まだまだタバサの身長にすら届いてないんだよね…私って。 ゆっくりとシルフィードが上昇し、昨日とはうって変わってゆっくりと…それでもグリフォンよりもずっと早い速度で空を飛び始めた矢先 「小さくて可愛いから、気にしなくて良い。むしろ誇って良い」 「あぅあぅ…うしろから『ぎゅっ』てしちゃだめ…ひゃんっ…耳らめっ…りゃめぇっ…んゃぁっ!!」 タバサが私を後ろから抱きしめてきたのだ。 ちなみに乗っている順番は、ワルド様、私、タバサ、ルイ姉さまの順。 何か色々謀られた気が… だって、今はダメなのに。ほら、ワルド様がこっちを『じぃっ』と見つめて…あ、おちんちんが膨らんで… 「何勃起させてるのよ、女の子同士の軽いスキンシップでしょう?」 「あっ…いや、すまない。確かにそうなんだが…目が離せなくてね…くっ…」 ワルド様は一生懸命繕っているけれど、目は今にも襲い掛かりそうなほど興奮している。 そんなワルド様をタバサの肩越しにルイ姉さまが睨んでいるけれど、そんな視線も気にならない様子だった。 「仕方ないわね…リズ、口で出させてあげなさい。たっぷりと、ね」 「え、えぇっ!? って、何で喜々としてズボン脱いでいるんですか、ワルド様!…うぁ…あんなにおっきくなってる…じゅる…」 「リズ、涎。ちゅっ…良いことを思いついた。リズのを私が咥えるから、腰を上げて。」 いやいや、全然良いことじゃないから! 何か妙な雰囲気になっているけれど、皆今ここが空の上だという事を忘れている気がしてならない。 「タバサは仰向けになりなさい。そう、リズ、タバサの頭を跨いで。ほら、顔はワルドの方を向いてしっかり咥えるのよ…ほら…んっ…」 「はぷ…ん…ちゅ…んぁっ…はぁっ…タバサの…お口がぁっ…『ちゅっちゅっ』てぇ…ん…ちゅる…んぶっ!?…ぷぁっ…る、ルイ姉さっ…は、入って…あぁっ!!」 「ん…ちゅ…ちゅる…ん…れぅ…っちゅ…リズ、口を休めたらダメ。お義姉さま…私のあそこも…可愛がって欲しい…んっ…んんっ…そっ…そこ…強くっ!…ん…ちゅ…んちゅ…ちゅるるっ…」 「きゅいきゅいっ! 背中の上でえっちなことしないで欲しいのねっ! これじゃ生殺しなのっ! 謝罪と補償と美味しいお肉を要求するのねっ!!」 結局港に着く直前まで散々絶頂させられて…凄い幸せ… じゃなくて! 気付けば、顔中が精液塗れになっていた。 ワルド様…口から泡吹いてる…大丈夫かな…精液美味しいから大丈夫だと思うけど… 「いやぁ〜女王殿下直属の方々とは知らず…しかし今日は『スヴェルの月夜』ですから、明日にしてくださった方が…」 「大丈夫よ、そこに居る風のスクウェア・メイジ『魔法衛士隊グリフォン隊隊長』ワルドが居るから」 「居るには居るけど…死にかけてない?」 港についてみれば、どうやら明日アルビオンが一番近づくらしく、今日は辛いとの事。 でも、ワルド様の魔法で行けば大丈夫らしいけれど…当のワルド様は突っ伏したまま荒い息を吐いている。 何か興奮してるみたいで…ちょっと可愛いかも。なんて。 「アンタが喜々として離さなかったからでしょう。いい加減に『手加減』というのを覚えなさい。いつか死人が出るわよ。それに、まだ『それ』は死んでは無いでしょう。連れて行きなさい」 「死人に鞭打つお義姉さまの辛辣(しんらつ)な言葉。でも、そこに痺れる憧れる」 まるで荷馬車に乗せられた子牛の様な表情で船員に引きずられていくワルド様は、少し同情してしまうけれど… き、気持ち良かったから…良いよね? 「よーし、アルビオンに出向だーっ! もやいを放てぇーっ!!」 「もやいって何?」 「さぁ?」 「ロープの端に固定した輪をつくる結び方のひとつ。使い勝手のよさや用途の多さから「結び目の王」と呼ばれることがある」 流石読書好きなタバサ。座学トップなルイ姉さまですら知らない事をすらすらと… 『キリッ』とした表情で話すその姿は…惚れそう…って、もうベタ惚れなんだっけ… 「リズ…そこまで可愛い顔で見つめられると…我慢できなくなりそう」 「タバサぁ…好きぃ…」 「あぁもう!ウザったいわねぇっ! もうワルドの精神力が尽きそうらしいから、アンタを動力炉にぶち込むわよっ!」 もう尽きたって…まだ1リーグも飛んでないのに…窶れてたからなぁ…ワルド様。 タバサが涙目で『ぷるぷる』と頭を振っているところを見ると、相当キツいのかもしれない。 「ルイ姉さまっ!」 「きゃっ!…もう、どうしたのよ、リズ」 放置しておくと、本当に動力炉(大きい風の石があるらしい)に連れて行かれそうなので、意識を逸らそうと抱きついたら 意外に簡単に顔を揺るませて、ルイ姉さまは私を抱きかえてして来た。 って、お臍(へそ)辺りに何か当たってるんですけどっ!! 「る、ルイ姉さま…何か欲望に忠実になってきてませんかっ!?」 「仕方ないでしょう…ちょっとでも興奮すると勃起しちゃうのよ。アンタはそういうこと無いわけ?」 『あるわけないでしょう』と呆れた声しか出ない。幾ら生やしたからといって、そんな無節操に勃起するわけがないだろうに。 ルイ姉さまの思考が妙に男っぽくなって来ているのかも知れない。 …私とは逆に。 「空賊だーっ!」 「えっ!?」 『ドォンッ!』という爆音と共に、船員の叫ぶ声が響いた。 海に出るのが海賊なら、空に出るのが空賊という事なのだろう。 なんて…言ってる場合じゃなさそうだけど。 「ちっ…タバサ!」 「分かっている。リズ、後ろに」 「ちょ、ちょっと待ってください!相手にもメイジが居るはずですから…戦いのプロ相手に勝てるわけないですっ!」 そう、賊なら幾多の戦いを超えてきているはずなのだ。 そんなのを相手に…幾らルイ姉さまやタバサが強いとは言え、負けないにしても勝てるとは思えなかった。 「杖…取り上げられたわね。リズ…空賊を甘く見ちゃダメよ。どうせ私達みたいな美少女は、慰み者にしようとしか考えていないんだから」 「慰み者…じゅる…」 「リズ、涎…ん…ちゅる…」 屈強な男達に、溺れそうな程の大量の精液を浴びせられる自分の姿を想像して…凄い興奮してしまった。 うーん…何か、段々…いや、物凄くえっちな思考になってきている気が… というかタバサ…涎を舐め取る振りしてキスしないで…いっぱい抱きしめたくなるから。 「おい、リー…な、何やってんだお前ら」 「ん…はぁ…あ、すみません。余りに暇だったもので…」 とっさに出た言い訳なのだけれど、流石に酷かった。 空賊さん?が呼びに来たようだが、呆れた声を上げ、顔がひくついていた。 「ま、まぁいいや。リーゼロッテっていう娘は居るか?…ん、お前か? お頭がお呼びだ。付いて来い!」 「はぁい…えへへ…きゃんっ!?」 「嬉しそうに行こうとするな、このバカ!…全く。危なくなったら叫びなさいよ」 思いっきり頭を叩かれて、ピンク色に染まっていた頭が少しマシになったようだ。 でも、ルイ姉さまってば…何だかんだ言っても、やはり私の事が心配らしい。 「もう…このツンデレさんめッ♪」 「違うわよっ!!」 とても心が軽い。ルイ姉さまが居る。タバサが居る。あんまり頼りになりそうに無いけれどワルド様も居る。 きっと、何がおきても大丈夫。そんな気がした。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− オリジナル魔法 クリエイト『アレ』完成版 ラ・ヴァリエール家が補完している『禁断の魔道書大全』と書かれた魔道書に載る魔法の一つ。 『アレ』に精液射精効果を追加したもの。通常の精液に酷似しており、妊娠することが可能になる。 さらに、確率は凄まじく高い(一回の射精で凡そ3〜6%程度。但し連続で10回以上射精可能)ため、利用する場合は注意しないといけないようだ。 但し不思議な封印でも掛けられているのか、現在ではリーゼロッテ以外の人間が使用しようとしても確実に失敗して発動しないらしい。 詠唱は「イル・アース・エン・イーサ・デル・ウォータル・メル・ラステ・ラ・エンテ」 オリジナル設定 不妊の封印 追記 封印は『精液』を遮断するようにされている。これは、生理等により体液等が封印によって子宮に溜まらない様にするために考案されたようだ。 但し、『男性の精液のみ』遮断するようになっているため 女性型の魔物『サキュバス』やそれ以前に『人型ではないもの』等に射精された場合は、封印の効果が全く発揮されないという欠点があり、そういった者に性的暴行を受け 妊娠してしまう者が少なからず居るようで、協会の悩みの種になっている。