「武者巫女トモエ…参りますっ!」 力ある言葉と共に敵陣へと斬りかかる。 上段から下段。刀を振り下ろし、その横に居る者に鋭い蹴りを放つ。 技の切れは変わっていない。私の思いも変わっていない。 でも…何かが違う。 他二人を切り伏せながら、ちらりと横目で『問題の彼女』へと視線を向けた。 私の好敵手(とも)であり強敵(とも)であり親友(とも)である人 流浪の美闘士『レイナ=プロヴァンス』へと。 身の丈2倍はあるオーガを一刀の元に切り伏せ、ジャンという男に笑顔を向ける彼女へと。 この内に眠る、形容もつかぬ黒き炎に身を焼かれながら… −−−−−−−−−− QBSC 短期連作SS「美闘士ジャン!?」 第三話「武者巫女トモエ 浄化という名ばかりの愛の営み…?」 −−−−−−−−−− 刀を大きく振り、付いた血を吹き飛ばす。 無論それだけで取れるものではないため、懐に入れた和紙で綺麗にふき取った。 「ありがとう、トモエ。お陰でオーガに専念出来たわ」 「いえ、あの巨体に臆することなく一刀の元に切り伏せたレイナさん程では…」 私が倒した山賊は4人。レイナさんがオーガ1体。 そして… 「いや〜あの蹴り凄かったですね。あの見えそうで見えな…グハァッ!!」 「なんで一々私を通り越してトモエを見てる暇があるのよ!」 後ろ頭を掻き、下品な物言いをするジャンという男。 顔を赤く染めたレイナさんに簡単に殴り飛ばされた男。 殴り飛ばす理由からしても、レイナさんがこの男に小さからぬ恋をしているのは分かった。 「なんで10人掛の攻撃を避けられてあの拳(ぐーぱん)避けられないのよ?」 「いやー…なんとなく、当たらなければならない気がしまして…」 『アンタってマゾ?マゾなの!?』と彼の主人であるキュートさんの叫ぶ声に私とレイナさんは苦笑いを作る。 そう…彼は…あの間に小型とはいえ10体モンスターを全て一人で倒していたのだから。 「貴方が…見えません…」 その夜。私は皆から少し離れた所でため息交じりに呟いていた。 ジャンという男が見えない。勿論、物理的とかそういう意味ではない。 彼の人となりが見えないのだ。 こんな事、今まで無かった。 −うわやわらか気持ち良い…って、あぁっ!すいませんっ!!− 出会い頭に私の胸に顔を突っ込んだ男。 −お嬢様はまだお若いから良いとして、レイナさんの反則的な大きさアンド形の胸とトモエさんの包み込むように柔らかい胸…どちらも捨て難い…− 女だけで温泉に浸かって居た時に覗いていた男。 二人は気付いていないようだったけれど、私には確りと彼の声が聞こえていた。 スケベでどうしようもない男。 でも… −ハァッ! せいっ! やぁっ! とぉりやぁぁっ!!− 私の三連蹴りなど稚技だと言わんばかりの高速五段蹴りや 武器のはずの杖を使わず、逆(さか)の手から繰り出される…見る者を魅了する技の数々。 そして… −トモエさんって、笑った顔が凄く可愛いですね− 私の心を掴んで離さぬあの笑顔… 出会ってまだ一月と経っていないのに。 「でも何より…私自身が…見えません…」 私は奥歯を噛み、大木に身体を預け座り、膝を抱き寄せた。 頬に涙が伝う。悲しみなど無いのに。 私は武者巫女。どんなに辛く苦しい事があっても、涙を流すことなど無かったというのに。 「あれ、トモエさん。こんな所に居たんですか?」 彼の声に私の身体が『びくり』と震える。 滲(にじ)む視線を上げれば、幻覚でも幻聴でもなく彼が居た。 いつものように、笑顔で。 武者巫女である私こそ、笑顔で無ければいけないというのに。 ふわりと香る特有の匂いに鼻が鳴る。レイナさんが好む香水の香り。 それが、彼から匂うと分かった時 「わ…わっ!?」 私は無意識に彼を押し倒していた。 零れる涙を拭い、彼を見る。 敵相手ならば絶対に組み伏せられる事など無い彼を。 「えっ? えぇっ?」 突然トモエさんに組み伏せられてしまっていた僕は、思わず間の抜けた声を上げてしまっていた。 組み伏せられているとはいえ、そこまで力が入っているようには見えず敵意を感じないので恐らく敵が化けた姿…というわけではないようだけれど。 「貴方には、邪が取り付いています」 「…はい?」 突然言われた言葉に、頭に『はてなマーク』が浮かぶ。 困惑する僕を置いたままトモエさんの話は続いていた。 どうやら、僕の身体に『邪』という、ヒノモトの…悪魔?…みたいなのが取り付いているらしく それを払うための儀式をしなければならないとのこと。 それで…儀式というのが始まったのだけれど… 「ん…ちゅ…はぁ…んっ…ちゅる…っちゅ…んふ…じゅるっ…ちゅ…」 まず、気の溜まり易い部分に『邪』を集中させる『準備』。 分かりやすく言うなら、口で咥えるわけで…アレを。 「っはぁ…出る場合は好きに出して構いませんよ。武者巫女として神事に携わる私の身体は、邪に対して抵抗がありますから…では、続けますね。…ちゅ…んちゅ…れぅ…っちゅ…」 「は、はぁ…あっ…く…」 激しい快感があるわけではない。 ねっとりと纏わり付く舌の感覚に、時折混じるトモエさんの熱いため息に、そして… 「…中々大きいですね。ヒノモトではこういうのを『ウタマロ』と言うのですが…ちゅる…舐め甲斐…いえ…清め甲斐があります…はぁ…んっ…じゅるっ…」 赤く上気した顔に、潤んだ瞳で見つめる表情。 どう見ても神聖な儀式に見えないのですが… 「ん…んっ…んっ…ちゅるるっ…じゅるっ…んちゅ…くぷっ…はぁっ…んちゅる…」 ジャンさんのおちん…いえ、陽根の大きさたるや…恐らく一尺はあるはず。 鰓(えら)の張りも大きく、口に含むだけでも苦労するのに それを奥まで迎えれば、張った鰓が口内を蹂躙していく。 さながら…私の口がオ…ではなく、女陰にでもなった気分にさせられてしまう。 苦しく、今でも吐き出したくなる思いと同時に、もっと奥へ入れたい、もっと感じたいと思う私が居る。 でも、これは儀式。 そう、ジャンさんに付く邪の心を払うためのものなのだ。 そう…そう思うようにしても、否が応にも私の女陰が熱くなってきている。 いくら破邪の儀式を習ったとはいえ、実践は初めて。 恐れを為す事は無いにしても、熱くなるなど考えられない筈なのに。 「ん…んぷ…はぁ…はぁ…では、参ります…ん…んんっ…くぅっ…」 雄々しく起立した陽根から口を離し、ジャンさんに跨って陽根に乗った。 …乗った。 『入れた』ではなく、『乗った』のだ。 実際に当てて分かるこの大きさ…等という言葉が脳裏に浮かんだ。 しかし、『入るか、入らないか』ではない。『入れるか、入れないか』なのだ。 それに…私の身体が… 「はっ…ぁ…ん…はぁっ…あぁっ!!」 「きっ…きつ…うぁぁっ!!」 『みちみち』と裂ける感覚と、激しい痛み。 それが限界まで来たと思った瞬間、まるで焼けた鉄杭で腹を貫かれたような感覚に襲われていた。 激しい…とても、激しい絶頂と共に。 「と、トモエさん…締めすっ…ぎっ…ですっ…うっ…そんなっ…出てしまいますよっ…」 「はぁっ…はぁっ…んんっ…はぁっ…まだ…始めたばかり…ですよっ…んっ…はっ…はっ…くぁっ!!」 『ふるふる』と震える身体を押さえ込み、絶頂に苛まれる身体に鞭打ち身体を動かす。 この程度、厳しい修行に比べればどうということは無い…と、言い訳をしながら。 ジャンさんに処女(はじめて)をささげた喜びと…膣内で暴れ、いつ濃厚な種汁を吐き出されるかもしれない幸福を必死に隠して。 卑しい…一人の恋する女に成り下がらぬ様に。 私は武者巫女。他者に愛を説いても、己が愛を求むるべからず。 でも…私は未熟だ。未熟過ぎた。 「はっ…はぁっ…あっ…ジ…あぁっ…んっ…くっ…はぁっ…はっ…んぁぁっ!!」 「ちょ、ちょっと…こういうのって…まったりするんじゃないんですっ…かっ…ほんっ…と…すぐ…出ちゃい…ますっ…よ…」 思わず彼の名を叫びそうになる喉を必死に押さえ、力強く彼に抱きついたまま 彼に覆い被さり、彼の胸に頭を預けて激しく腰を上下に振りながら矯正を上げる。 時間にしたら、初めて…彼のを口に含んでから30分も経ってないはずだ。 彼のを迎えてから…10分も経ってない気がする。 自分でするときなんて…最低1時間もかかるのに… 「んっ…んんっ!…んぁぁっ!…はぁっ…っく…あっ…はっ…はぁっ…んっ…んっ…」 「それっ…そっ…の…『きゅう』って締めながら…腰動かされっ…と…すごっ…っく…はぁっ…でる…出ますよ…もうっ…止まりそうにっ…ないっ…ですから…ねっ…」 もう、3度も気をやっていた。 それでも、私の身体が止まることはない。 更なる快感を求めて、もっと…ジャンさんのおちんちんを私のオ○○コでいっぱい感じて… 違う…これは儀式。 神聖なる破邪の儀式であって、決して愛の営みでも子作りでもないのに… そう、我慢すればする程に快感が倍増していく。 恐らく血塗れになっているであろう、激痛の走り続ける女陰がこれほどの快感を生み出している。 痛みと快感に頭がどうにかなってしまいそうだった。 だから…そんな顔を、卑しい女の顔を見て欲しくなくて。 いつもの武者巫女としての私とは余りにもかけ離れた『私』を見られたくなくて。 必死に隠すように彼の胸に頭を預けるのに… 「んっ…んんっ!?…じゃ…じゃんひゃん…きひゅは…んっ…らめ…れひゅ…ちゅ…ちゅる…ん…んん〜〜〜〜〜っっ!!!!!!!」 彼は…ジャンさんは私の頭を抱いて、私の唇を強引に… 中に…膣奥(なか)に…子宮内(なか)に吐き出されながら。 一滴も漏らすものかとなかりに、子宮口に鈴口を付けながら。 まるでこれでは… 「えぅ〜〜〜…んぁぁ…ちゅる…んちゅ…とけひゃいまひゅぅ…じゃんしゃん…っちゅ…ちゅる…」 「凄く可愛い顔してますよ…もっと…キスしてあげますから…」 夫婦の営みではないか… 「えっと…トモエ…さん?」 「ははははいぃぃっ!!!?」 それから暫く経ち、息も整えた矢先 心も落ち着きをはじめ…いや、混乱が心をかき乱し始めた時に彼に突然呼ばれてしまい 普段であれば絶対に出さないであろう、裏返った声で返事をしてしまっていた。 少し笑む彼が『大丈夫ですか?』と優しく声をかけてくれる。 それにつられて、私も自然と笑みを浮かべることが出来ていた。 やはり、彼は凄い人だ。 彼の言動一つで、私の心はこうも静まるのだから。 そうして、漸(ようや)く気付くことが出来ていた。 私の膣内でまだ起立し続ける彼のものに。 満足させて居なかったという軽い絶望と共に、まだ続けられるという暖かい希望に包まれ 私は笑顔で言うのだ。 「私は大丈夫ですよ。オ○○コの痛みも治まりましたし、ジャンさんのおちんちんもまだ固いようですから…て…どうしました?」 どうもジャンさんの様子がおかしい。 指で何かを書いているけど…逆なので読めない。 えっと…『う』…で…『し』…で…『ろ』…かな? …え?…うしろ? 弾かれるように後ろを振り向けば、そこにはにこやかに笑むレイナさんとキュートさん。 当然…目は笑っていない。 「随分と楽しそうな事やってるわね?」 「あぁ…一番堅そうなトモエさんが最初だったなんてぇ…」 …サイショ?どうも頭が回らない。 混乱する私を置いたまま、周りの話は続いていく。 「くっ…あの大きさに先に進めなくて、口とか胸でしかしてないのに…うわ、滅茶苦茶広がってるじゃない…流石武者巫女ね…」 「む、武者巫女は関係ありませんっ!…ではなくて、ジャンさん…もしかして…」 「えぇ、初めてでした。いやぁ…トモエさんって凄い上手で…こんな上手い人と初めてで幸…うわぁっ!?」 …どうやらジャンさんも始めてだったらしい。 つまり、彼の童貞(はじめて)を私が貰ったということ。 それを聞いたら止まるわけには行かない。私も処女(はじめて)を彼に捧げたのだから。 私は素早く彼を抱きかかえると…当然入れたままなので、動いた瞬間『ぐちゅ』っと膣内を動かれて膝が折れそうになったけれど…私は大木を背にして彼を抱きしめ、二人を睨むように見つめた。 「本日これより、私とジャンさんは夫婦(めおと)と…」 「「それはダメっ!!」」 何が駄目なのか。初めて同士。彼の熱い抱擁と子種を捧げて貰ったのは私なのに。 そんな私の思いなど知らぬとばかりに二人は詰め寄ってくる。 「あのねトモエ。彼はこのパーティの唯一の男性なの。共有財産なのよ。分かるでしょう? 旅をすれば野宿もする。強いわ可愛いわ優しいわの三拍子揃った異性が居れば、欲情しても仕方ないでしょう?」 「いやいや…レイナさん、そんな下走りな理由って…ってそうじゃなくて! トモエさん、私達3人は皆ジャンの事が好きなのでしょう。独り占めは良くないと思いますっ!…って、話してる間に始めるなぁっ!!」 レイナさんの理由は別として、私を含めた3人が彼に浅からぬ恋心を抱いているのは知っている。 でも、後々はこの3人ではないかもしれないけれど、彼も妻を娶るのだ。 それが先になっただけ。あ、浮気は許さないから二人に抱かせるつもりは無いけれど。 これほど私は、強く男性を好きになるとは思わなかった。 これほど私は、独占欲が強いとは思わなかった。 でも、良い。これも私なのだと受け入れられる。 きっと、これも彼のお陰なのだろう。 「あぁもう、見せ付けないでよぉっ!!」 「ジャン!止まりなさいっ!私はアンタの主人なのよっ!言うこと聞きなさぁぁいっ!!」 「ジャンさん…好き…好きです…ちゅ…ちゅる…んっ…んふっ…っちゅ…」 我慢できなくなったのだろう、腰を降り始めたジャンさんの頭を抱いて優しく口付けを交わす。 彼の耳に、この騒がしい騒音が聞こえないように。 この蜜時が、ずっと続くように… 「「綺麗に終わろうとするなぁぁっ!!」」 「二人とも、うるさいですよ。見るだけなら許してあげますから、存分にっ…んっ…ぁ…そこっ…くんっ…よわっ…弱いっ…ですからっ…苛めっ…ないっ…で…はぁ…苛めて…下さい…いっぱい…貴方を…感じさせっ…あぁっ!!」