少し霧掛かった早朝。お嬢様はまだ起きては居ない。 僕は背負った軽めの荷物を庭にある大きな木の根元に置き、武器を取り出していた。 今日からお嬢様…キュート様は美闘士見習いとして旅に出る。当然僕も従者として付いて行く。 お嬢様は…どうやら僕が修行(と言う名のシゴキ)に行っていた間、一人で修行していたらしい。 僕は修行をしたお陰で大分強くなっている。しかし、お嬢様はどうだろうか。 武器すら持ったことの無かったお嬢様が僕みたいに強くなっているのであれば、美闘士となっても 修行しながら旅をすれば もしかしたら、クイーンズブレイドに参加してもそれなりの成果が見込める可能性もあるのだ。 ならば… 「お嬢様にクイーンズデュエルを挑むことは、意味がある」 僕は右手に填めた『美闘士の指輪』を見つめ、気合を込める。 僕の武器は癒しの杖。これを選んだのは、お嬢様が怪我をしても傷を治すことが出来るから。 ただ…それだけのために選んだ武器。 武器としては果物ナイフより酷いだろう。 そもそも、この杖で鎧を着た人を殴ってしまったら折れてしまう。 つまり、僕の武器はこの身体…なのだ。 癒しの杖を放すわけにはいかない。屋敷の外は危険が多いから。 お嬢様を怪我させるわけにはいかないけれど、それでも怪我してしまう可能性がある。 「ふぅ…はっ!…はぁっ!せいっ!やっ!とりゃぁっ!」 ゆっくりと息を吸い、気合と共に蹴りを放っていく。 右、左…身体を回しながら蹴りを放ち、勢いをつけながら飛び、さらに二度回し蹴りを行い 止めに踵落としを見舞う。 修行の時に習った蹴り技。名前は…忘れた。飛ぶ燕がどうとかという名前だった気がする。 右手に癒しの杖を持ち続ける僕の為に、蹴り技を教えてくれたのだ。 どうもお師匠様の教えてくれた技は、東方伝来なのか漢字と呼ばれる特殊な言葉を使っており、覚えるのが難しかった。 −−−−−−−−−− QBSC 短期連載SS「美闘士ジャン!?」 一話「キュートの従者」 −−−−−−−−−− 「朝から元気ね、ジャン」 二時間くらいたっただろうか。もう日は高く昇っている。 まるでピクニックか旅行にでも行くのだろうかと思うほどに、大きな荷物を抱えたお嬢様が立っていた。 「おはようございます、お嬢様」 「プッ…もう『おはよう』は遅いわよ、ジャン。もう朝ごはんも、午前のティータイムも終わったもの」 『くすくす』と笑むお嬢様は、そのティータイムを終わらせてきたわけだ。 僕は少しだけため息をつき、お嬢様に癒しの杖を突きつけた。 「ど、どうしたの、ジャン?もしかして、昨日本気で蹴ったこと怒ってるの?」 なんて能天気なのだろうか。やはり、この人をクイーンズブレイドに出すわけにはいかない。 そう思った僕は、息を吸い…こう、高らかに宣言するのだ。 「美闘士キュート、この美闘士ジャンと勝負(クイーンズデュエル)してもらおう!」 「え?え?び、美闘士? ジャンって男の子じゃない…何言っ…きゃぁっ!?」 僕の高らかな宣言に呼応するように僕の指にある美闘士の指輪が煌々と輝く。 どうやらお嬢様も美闘士として認められていたようだ。 「え?えぇっ!? な、なにこれ!!」 「何人たりとも邪魔できない神聖なるクイーンズデュエルの場ですよ。さぁ、剣を抜いてくださいっ!」 突然凄い光が辺りを包んだかと思った瞬間、私は…ううん、私とジャンは不思議な空間の中に居た。 クイーンズデュエル…それは、美闘士同士が勝敗を争う場のはずだ。ジャンって実は女の子だったのだろうか…とも思ったけれど、去年…ジャンの…お、おち…ちん…を見た…わけで、ジャンが男の子だという事は知っている。 だから、余計に混乱しているのに… ジャンは凄い目つき(普段のエッチな目付きじゃなくて)で睨んでくるし… …… ち、ちょっと格好いいかな…って、違うっ!! もし、ジャンが嘘をついていないのでればここはクイーンズデュエルの場だ。 どちらかが勝つまでこの空間がなくなる事は無い。 私は、意を決して双剣を抜く。 まさか、初めて剣を向ける相手がジャンになるなんて思わなかった。 「…来ないんですか? こちらから…行きますよっ!」 「っ!?…きゃぁっ!!!」 突然来る凄まじい風。…違う。風なんかじゃない。 ジャンの動きが速過ぎて、風と一緒に動いているんだ。 そう思ったのは、遥後ろにあった柱に背中を強(したた)かに打ち付けた後だった。 「い…たぁ…ひやぁっ!?」 咄嗟(とっさ)に防御した筈なのに、篭手と額当てがボロボロになってしまっている。 卸したての新品なのに… でも悲しんでいる暇すらない。 ゆっくりと歩いて近づいていたジャンの姿が突然消えたのだ。 姿が消えるってどんな魔法なのって話だけれど、魔法じゃなくて単に速過ぎて見えないだけなんだって… 必死に横に飛んだ私のお尻に激痛が走った瞬間に思った。 蹴った! ジャンってば、私のお尻…思いっきり蹴ったぁっ! 泣き言が頭に浮かぶけれど、そんな事考えている場合じゃない。 せめて一発でも、とジャンが居るであろう方を向いた瞬間… 「きゃぁっ!?」 『びりびりぃっ!』と凄い音を立て、鎧を砕くどころかインナーすらも破けてしまう。 咄嗟に見えないように腕で胸を隠すけれど…これでは戦うどころではない。 少しだけ、ほんの少しだけ小さい胸でよかったって思ってしまった。 「わ、分かったから!負け!私の負けで良いからぁっ!」 「負けてないですよ。まだ…戦闘意欲も無くなっていないですし、まだ下部鎧もありますから」 ゆらり…とまるで、空気から溶けて出たように現れるジャンがとんでもない事を言ってくる。 つまり、私が完全に戦えなくなるか…全身脱がされるまで続くって事!? そういえば、クイーンズブレイドの勝敗の方法って…そんな感じ…だっけ… 僕は少しだけため息をつきながら、お嬢様にゆっくりと歩いて近づいていく。 まさかここまで弱いとは思ってもいなかった。聞いた話に寄れば、自分の体躯の数倍はある武器を振り回す美闘士や、ただの一発で巨大な岩を砕く美闘士も居るというのに… 僕は、出来るだけお嬢様の身体に傷の残らないように服を剥いでいた。 クイーンズブレイドは敵が完全に戦えなくなるまで痛めつけるか、全身を纏う防具や服を完全に破いて脱がせてしまえば勝ちなのだから。 「本当に分かっているんですか?クイーンズブレイドに出て負ければ、大衆の前で素肌を晒すことになるんですよ。相手が野盗だった場合は…」 「きゃぁっ!? ジ、ジャン…な、何を…」 少しだけ、怖い思いをさせなければ…そう思って僕は下部鎧を叩き壊す。 もうお嬢様を守る防具は具足だけ。具足を壊されればパーフェクトノックダウンとなり、負けとなる。 でも、僕は具足を壊さず、お嬢様を押し倒していた。 「ジャン!? ジャン!やめて、ジャン!」 「どんなに喚いても、騒いでも…このクイーンズデュエルの空間にいる間は誰にも聞こえませんよ」 お嬢様に圧し掛かり、胸を隠す両腕を片手で押さえつける。なんて力の弱いのだろうか。 こんな力で…拙(つたな)い技術で美闘士になろうとしているのだろうか。 「相手が美闘士ならこんな事はされませんが、相手が野盗であればその限りではありません」 「やだ…お願い…正気に戻ってよ、ジャン!!」 正気も何も、最初から僕は冷静だというのに… 僕は震えるお嬢様の乳房にそっと手を這わせ、もう片方の乳首に優しく吸い付いた。 「ふぁっ!?…あっ…やっ…ジャン…やめっ…やめて…」 「分かりますか、お嬢様。貴女様は今陵辱されているんですよ。ま、初めてでしょうし優しくしてあげますから…感謝してくださいね」 お嬢様は何も知らない。男がどういうものなのか知らないのだ。 だから教えてあげよう。責任? 当然取るつもりだ…と、いうより… −ジャンよ…私はな、そろそろ…なんだ…孫の顔が見たいんだが…− −そうですね、キュートとジャンの子なら、きっと…可愛い子になると思うわ− 旦那様と奥様が最近言っていた言葉が、二人の笑顔と共に脳裏に浮かんでくる。 何故だか知らないけれど、お二方はどうもお嬢様と夫婦にさせたがっていたのだ。 謀らずとも旦那様達の思惑通りになっている…と、いえるのかもしれない。 「んっ…んんっ…んゃぁ…んぁ…んふ…ちゅ…はぁ…ちゅる…」 抵抗しても無駄、と思ったのだろうか。動きはぎこちないけれどお嬢様は僕の舌を受け入れてくれていた。 一頻(ひとしき)り胸を撫でると、僕はゆっくりと手を撫で下ろしていく。 胸、肋骨、お腹、お臍、下腹と撫でていくたびに『ふるふる』とお嬢様は微かに震えていた。 「ふぁっ!…あっ…んんっ…はぁっ…はっ…んぁっ!…ひゃぅっ!」 「っちゅ…首筋が敏感なんですね…こっちも…触れる度に『びくびく』と身体が震えていますよ」 首筋に舌を這わせ、指をさらに下ろしていく。 大事な所は触らず通り過ごし、内股に手を這わせた。 身体を密着させて居るから見えないけれど、大分熱をもってきているようだ。 「あっ…ん…あぁっ!…や…なにっ…これぇ…すごっ…ぞくぞくって…して…やぁんっ!」 キスのせいで大分身体が敏感になったのだろうか、内股をゆっくり撫で上げると それだけでも大分感じるのか、身体を少し逸らして少し甲高い声を上げた。 「お嬢様、ご自分で慰めたこと…ありますね?…分かりますよ。ほら、もうこんなに濡らして…」 「知らっ…したことないもんっ!…んっ…んんっ!…違うもん…ジャンっ…が…ジャンの手が…凄く…えっちだから…ぁっ!…そ、そこっ…や…っ!?…〜〜〜〜〜〜〜っっっ!!!!!」 もうかなり濡れているのだろう。少し触っただけで『くちゅ』といやらしい水音を立てるショーツにゆっくりと指を沈ませ 軽く爪で引っかかる所を掻いてあげただけで、お嬢様は身体を背を逸らし『がくがく』と全身震わせていた。 これは、数回どころの話ではなさそうだ。 「『これ』でした事無い…ですか?僕の指を随分と美味しそうに咥えているじゃないですか」 「あっ…ぁ…あ…あぁっ…だめっ…それだめぇっ…ゆびっ…指で…『くちゅくちゅ』しないでぇ…」 ショーツをずらし熱く濡れた秘所に指を這わすと、まるで『待っていました』とばかりに指が吸い込まれる。 第一関節が入るかどうかの所で止まる所をみるとまだ処女なのは確かのようだけれど… 指を抜こうとすると、まるで『はなさい』とばかりに膣壁が『きゅっ』と締まり指に吸い付いてくる。 生まれながらにして名器…とでもいうのだろうか、これは。 浅く指を出し入れするだけで、お嬢様の呼吸は浅くなり瞳は潤み、淀み始めている。 まさかこんなに感じるとは思ってもおらず、しかも抑えていた腕を離しても僕を押すどころか背中に腕を回してきたのだ。 「随分と気持ち良さそうですね、お嬢様。お嬢様は今陵辱…レイプされているんですよ。それなのに…抵抗もせず…股を開いて喘ぐのですか?」 「…だからっ…ジャン…だからっ…だもん…」 突然の告白だった。旦那様達の言葉を考えれば、少なからずお嬢様に好意を持たれていると言うのは察することは出来ていたけれど… まさか、抱かれても良いとまで思っていたとは思ってなかったわけで… でも、お嬢様の言葉はそこでは止まらなかった。 「毎日…ジャンの事考えながら一人でエッチしてたもん。毎日…ジャンの下着こっそり持ってきて匂い嗅いだり、ジャンのエッチなお汁が染みたティッシュ舐めたりしてたもんっ!」 「…そこまでしていたんですか」 『それだけ好きなんだからっ!』と涙交じりに言って来る。 お嬢様の異性といえば、見た目が一切変わらない黒服さんズか旦那様か、僕しか居ないわけで。 …良いのかな?とも思ったけれど よくよく考えれば、このまま最後までしてお嬢様と結婚する事になれば 結果的にお嬢様をクイーンズブレイドなんていう危ないものに出場させなくて済むわけで… 僕としても、お嬢様は好きだし… って、そうじゃなくて…今は陵辱…そう、レイプしているのだ。 そう好きっとかそういう話はどこかにやらなければ… 「何を言っても止めませんよ。さぁ、覚悟してください…これからが本番ですから」 「うん…して…ジャン…ん…んぁっ…っ!!!」 …うん、よくよく考えてみたら…僕って童貞だった訳で。 え?じゃあ何で色々エッチな特技を持っていたのかって? それは…まぁ…お師匠様が…女性だったわけで…本番はなくとも、そこギリギリまでは… ってそうじゃない。 言い訳にしかならないと思う…けど、お嬢様の膣は名器だ。 何せ、亀頭を入れるまでは殆ど入らなかったのに…それを過ぎて『プツッ』という感触があった瞬間、一気に膣奥に引っ張られたのだ。 しかも、膣壁が『むにゅむにゅ』と動いて…まるでお師匠様のお口でされ…ゲフンゲフン…それは良いとしてっ! 「ふぁっ…ふぁぁ…何か…お腹の奥で…『びゅるるっ』て…出て…やぁ…気持ち良いよぉ…」 僕は瞬く間にお嬢様の膣奥で射精していた。 しかも、射精している間も膣壁が『うねうね』と…まるでお師匠様の舌…あぁっ!…すいませんお師匠様!暫くどこかに行って下さいっ!! どうもお師匠様との爛れた夜が頭に浮かんで仕方が無い… って、女性を抱いている時に他の女性の事を考えるなんてダメだろう。確りしなければ… 何時の間にかお嬢様は僕の方を見つめながら…まるでその目が『もう終わり?』と言っている様に見えて… 「んっ…んぁっ!…すごっ…入り口…くちゅくちゅされたり…おくっ…ずんっ…って…されると…身体がね…きゅうんっ…って…ジャンのこと…すきすきぃ…って…なって…凄いのっ…ぉ…」 「お、お嬢様…今僕はお嬢様を陵辱しているんですよ…聞いてますか?」 『いっぱい陵辱してっ』て…にっこりと笑みを浮かべるお嬢様に、僕は苦笑いを浮かべながらゆっくりと腰を動かし始めた。 「気持ちよかったよぉ…ジャンぅ…これから二人っきりの旅だよね…えへへ…きゃぁんっ!…毎日ジャンに迫られたら…私、ジャンの事しか考えられなくなっちゃうかもぉ…にへへ…」 「け、結局美闘士になるのは諦めないんですか…」 クイーンズデュエルが終われば傷は治り、壊れた防具も元に戻る。 しかし、お嬢様に何度も大量に膣内射精(なかだし)したという事実が消えるはずも無く それどころかエッチに対して喜びを知ってしまったお嬢様は、顔を緩めながらこれからの旅に思いを馳せている様だ。 「お嬢様ー、お昼ご飯出来ましたよー。ジャーン、お前も来ぉーい!」 「わかったー! ご飯食べてぇ、えっちしてぇ、お風呂でもえっちしてぇ、晩御飯食べてぇ…ベッドでも…きゃはぁんっ! 楽しみだよね、ジャン!」 「いやいやいやいや、旅に行くって話はどうなったんですかっ!」 これから食事以外の一日中えっちしようとするお嬢様に抗議を遠まわしに上げたのだけれど… そう、旅に行くのではなかったのか、と。 「そんなの、明日行くに決まってるじゃない。明日よ、明日。ね?」 それから一ヶ月の間…お嬢様が屋敷の外に出ることは無かった… 「おはよう、ジャン。ねぇ、上のお口でする?下のお口でする?それともぉ…お・し・り?」 「いやいやいや! 旅に行きましょう!ね?ね?ほら、美闘士になるんでしょうっ!いきましょう、さぁ行きましょうっ!!」