俺の家にPC(パーソナル・キャラクター)が来て早一週間。年も明け、新しいバイトを探さなければならなくなってきていた。
前にやっていたバイトは時給650円。
一人では十分だったのだが、俺のPCであるメドーサは電力ではなく人間と同じく食べ物を食べる事でエネルギーに変換できるらしく
食費に加えて色々雑多なものが必要になったわけだ。
出来るならば時給800円以上。何かあるかと探して…
「何見てるんだい、マスター?」
「ん、バイトの求人を…凄ぇ…」
掃除が終わったのだろう。暇になったメドーサが俺の前に座る。
180近い長身に人間では在り得ないほどに整ったプロポーション。
前屈みに座っているにも拘らず、垂れるという言葉を全く感じさせない
まさに『弾ける』という形容詞が似合う大きなバストに、思わず俺の口から本音が出てしまう。
流石に何が『凄い』のか判ったのだろう。
『かぁっ』と顔を赤くして、メドーサは豊満な胸を隠すように腕で抱き締める。
しかしあまりにも大きすぎるその胸は、メドーサの腕で隠れきれるものではなく
腕が胸に埋れてしまい、胸の大きさと柔らかさを引き立たせるだけであった。
肌を重ねるときは常に大胆に、しかしこういう普段の時はまるで処女の乙女の様に振舞う。
これもまさにPCがPCたる姿といえるかもしれない。
50000ヒット リクエスト短編「パーソナル・キャラクター」
第2話「新たなバイトは新たな出会いの始まり?」
さてさて、このままメドーサと爛れた性活…いや、生活をしても良いかも知れないが、腹は減るのである。
今のバイトのままではジリ貧なのだ。
『ペラリ…ペラリ…』と求人誌のページを捲っては、良さそうな物件をチョイスしていく。
高校生でも出来るバイト
時給は800円以上
出来れば、今住んでるアパートからそう遠くない場所
後は、学校の終わった後からでもOKな所…かな。
意外に探してみれば、高給なバイトは沢山あった。
例えば『GS見習い』で2件。やはり危険なバイトだからだろうか、一つは時給2500円でもう一つは時給3000円。
3000円というのは『死んでも知らないぞ』という意味も暗に含まれている文面だ。
2500円の方は『未経験者でもOK』とは書いてあるが…
「マスター、絶対にダメだからねっ!」
「何で?」
メドーサが許してくれなかった。
メドーサはGSという職業がどういうものであるか俺以上に知っているようで
常日頃から傷の耐えない、非常に危険な仕事であると…
せめて、生きて返って来てくれるかどうかの心配だけはさせないでくれ…と
泣きながらに言われては、流石に諦めるかしかなかった。
確かに、逃げる事には自身があるが幽霊どころか人同士の戦い…いやいや喧嘩ですら苦手な俺には、こういう仕事は無理なのは承知の上…だな。
次はどうだ。
レストランのバイト時給700円。少し安いが、安定はしている。問題は遠い事か…
後は…使用人の募集で時給…5000円!?
しかし、必須条件として住み込みである事…か。確かに5000円は大きいけど、住み込みという事はほぼ完璧に自由時間が無くなると見て間違いは無いはずだ。
高校生で自由時間無しは流石に色々と辛い。
「うーん…」
探してみれば、全てが一長一短だった。
安ければ好条件がある、高ければそれなりのペナルティが…って、当たり前か。
「なぁマスター…これなんてどうだい?」
「ん?」
同じ体勢で疲れた身体を伸ばせば、メドーサが一つの物件を指差していた。
コンビニのバイト…か。
時給850円。場所もここからさほど遠くない…と言うか、通学路の途中にあるじゃないか。
「いいな、これ」
コンビニならGSみたいな身体を張る事も無いだろうし、戦う事を除けば
俺は体力に自身がある方なのだ。
上手くすれば、コンビニの弁当とか少し日付の過ぎた奴とか貰えるかも知れない。
値段も高くは無いが、目標の金額にはなっているし…
よし、これにするか…と雑誌から視線を上げれば…
そこに広がるチチという名の桃源郷。…じゃない、メドーサの胸が眼前に迫っていた。
いやいや、押し付けられた。
「ごめん、マスター…さっきからマスターの熱い視線を感じてたら…身体が…火照っちゃって…」
俺を抱き締めながら、俺の顔を大胆に胸に埋めさせて
それでいて、『おずおず』と…申し訳なさそうに…しかしながら、その言葉は熱っぽく…
…って、自分で考えていて良く判らなくなってきたな。
簡単に言うなら、この誘惑に勝てる理性を
俺は、持って居ないという事だ。
「はぁっ…ますたぁ…ますたぁ…」
メドーサを床に寝かせ、俺は馬乗りになってメドーサの豊満な胸を存分に堪能し始める。
そういえば、メドーサの奴最初は俺の事を『よこしまさま』とか言ってたんだったな。
長いし、色々と世間様に聞かれるとヤバいということで何か考えさせたら
『マスター』で落ち着いたんだっけか。
PCにとって『ご主人様』や『マスター』というのはデフォルトの呼び方だからな。
それに落ち着くのも無理は無いのかもしれない。
しかし、メドーサの潤んだ瞳や俺を呼ぶ声…そして、揉むだけで俺まで気持ち良くなってくるこの大きな胸。
本当に抗(あらが)い難い凄まじい身体をしている。
こうやって肌を重ねるたびに、俺自身メドーサに溺れていっているのが良く判る。
もう既に…メドーサが居ない生活なんて考えたくないほどに。
「あ…マスターの…熱い…」
熱く滾(たぎ)った俺のイチモツをメドーサの胸の谷間に挟めば、そこはしっとりと潤っており
まるで、俺のを挟むのを待っていたかの様な感じを受けてしまう。
「ん…ぁ…」
メドーサに胸の両側から支えさせ、乳首を弄りながら腰を動かせば
鼻に掛かったメドーサの甘い喘ぎ声が漏れる。
メドーサの視線が一身に…胸の谷間から時々覗かれる俺の亀頭に注がれている。
「うっく…」
亀頭が胸の谷間から出た瞬間に、メドーサの細い舌に『ちろり』と俺の亀頭を舐められ
思わず腰がびくりと震えてしまう。
「つ、強かったかい!?」
「い、いや良いよ…続けて」
俺の反応に、メドーサは焦ったように弁解してくる。
本当に、好きにして構わないのに…メドーサの全ての行動の中心に俺が居た。
PCとして、それは当たり前なのかもしれないが
…いや、それ以上を望むのは酷なのだろうか。
「はぁ…ちゅ…れぅ…ん…ふ…」
柔らかく、甘い弾力の胸の中を行き
過ぎれば、メドーサの唇と舌が俺のを迎え入れる。
しかし、それでは物足りなくなったのか
メドーサは自分の胸に顔を埋め、細い舌を伸ばして俺のに絡ませて更なる刺激を与え始めていた。
「ちゅる…はぁ…ひもひ良い、ぁふはー?」
「あぁ…凄ぇ…やべぇ…もうっ…出そうだ…」
『ジンジン』と頭が痺れてくる。
『何処に出したい?』とメドーサに聞かれるが、そんな事を考える余裕なんて無かった。
ただ…
「出るっ…出っ…あぁっ!!」
「あ…っは…あつ…凄い…いっぱい…」
欲望の赴くままに、メドーサを汚すだけ…
余りの大きな快感に、『がくがく』と全身を震わせる俺をさらに気持ち良くしようと
メドーサの舌が、胸が、唇が…『ぐちゅぐちゅ』と精液と唾の入り混じった淫音を立てながら
俺の物を刺激し続ける。
「ぁ…っは…っは…はぁ…はぁ…」
「ん…ちゅ…ちゅる…」
どれくらい射精していたのだろうか…
軽く5分以上は射精し続けていた様な気がする。
目を開ければ、メドーサの胸や顔が俺の精液で『ドロドロ』に汚れていた。
しかし、メドーサはそれを気にする風も無く
俺の柔らかくなった物を口に含み、尿道に残った精液を吸いだしてくれる。
ダメだ…身体に力が入らない…
俺がそのまま身体を横にすれば、何時の間に拭き取ったのだろうか
元の綺麗な顔に戻ったメドーサが、俺を腕枕して抱き締めてくれる。
「ごめんな、メドーサ…もう…出そうにない」
力無く言う俺に、メドーサは幸せそうな笑みを浮かべながらゆっくりと頭を振る。
『アタシも、気持ち良かったから』って。
好き勝手に気持ち良くなってるだけなのに、そう居た堪れなくなるのだが
そんな俺に、メドーサは何時も言うのだ。
『アタシはマスターの物なんだ。足先から、それこそ髪の毛一本に至るまで。アタシを使ってくれること、アタシを必要としてくれる事…それが、アタシにとって一番の幸せなんだよ』と…
優しく抱き締めてくれるメドーサを抱き返せば、『ふぁさっ』と俺たちの上に毛布が掛けられる。
『疲れたら、寝ても良いよ』と、メドーサは優しい笑みを浮かべながら…
って、今日早速コンビニの面接に行こうと思ってたんだけどなぁ…
今日は無理そうだ。
一方その頃…
横島が行く予定にしていた『コンビニエンス芦』の事務所。
そこには、角の生えた銀髪の中年の男が事務処理をしていた。
「アシュ様〜…この前出した求人決まったんですかー?」
「む、ルシオラか。うむ、決まったぞ。この男だ」
年は20歳前だろうか。先行きの暗い胸を必死に主張しながら来た女性を『アシュ様』と呼ばれた銀髪の男は一枚の写真を渡していた。
「へー。何か冴えない顔…って、これって…」
「うむ、求人誌に掛けていた仕掛けで撮った写真だ」
訝しそうに聞く、『ルシオラ』と呼ばれた女性に銀髪の男はさも当然とばかりに応えた。
しかし、その応えは女性にとって嬉しい反応ではなかったらしい。
「それじゃ、まだ受かる以前にここにすら来て無いって事じゃないですかっ!!」
「お、落ち着き賜え。問題ないぞ…ちゃんと求人誌に、この写真を撮られた物には24時間以内にここに来たくなる呪いを掛けて置いたのだからな…しかし、何故か来んのだ」
「そうやって毎回毎回魔力に頼るから、誰も来てくれないんじゃないですかっ!!」
銀髪の男の答えは、女性にとってまさに火に油なのだろう。
物言いからすれば、女性より銀髪の男のほうが立場が上の様なのだが
激昂した女性の前では、銀髪の男は苦笑交じりに宥(なだ)める事しか出来ないようであった。
「へぇ…コイツがアシュ様の眼鏡に適った男でちゅか…ルシオラちゃんじゃないでちゅけど、冴えない男でちゅね…使えるんでちゅか?」
「さぁね、少なくとも力は無さそうだけど…でも…」
騒がしい事務所に『どうした』とばかりに二人の女性が入ってきていた。
一人は横島と同じ17歳前後、もう一人は小学生位だろうか。
二人は横島の写真を見ながら思い思いの言葉を述べるが、17歳の方は何か気に掛かる様である。
「どうしたんでちゅか、ペスパちゃん?」
「あぁ…面白いと思わないかい?いくら片手間にやった事とはいえ、アシュ様の『力』に抵抗したんだよ、このヨコシマって男は」
ベスパと呼ばれた17歳付近の少女の言葉に、他の女性達が口を閉ざす。
それだけ、アシュ様と呼ばれる男の力を全員が認めているという事なのだろう。
「ふふ、どうだね。面白いと思わんかね?」
横島の写真を受け取り、銀髪の男はペスパと呼ばれた少女の言葉に満足そうに頷きながら言う。
それに呼応するように、3人の女性達はゆっくりと頷くのであった…
はしがき
というわけで、5万ヒットをお送りしますゆめりあんでございます。
パーソナル・キャラクター第二話です。
甘ラヴなメドーサのお話しですねー。
他の娘達とえっちな事をするかどうかは…全く考えていません。
もしかしたら、メドーサのみかも…?
本編準拠のメドーサでは、ここまで甘ラブにはなれないですからねぇ…
存分に楽しんでくださいなっ。
では、また次のキリリクにて…
キリリクの部屋へ