「帰ってこない…」

横島が六道とかいう家に呼ばれて早一ヶ月。
戻ってくるどころか音沙汰すら無くなっている。

遠く横島の匂いを感じるから、死んでは居ないはずなんだけど…

ミカミもキヌも、日を追うごとに元気が無くなるし
そればかりか今日は…


48484ヒット リクエスト短編「横島奪還作戦・・・?」


「みんな、今日付けで横島君はこの美神令子除霊事務所を辞めることになったわ」

沈痛な面持ちでのミカミの言葉に、皆が息を呑むのを感じる。
キヌもシロも我慢ならなかったのだろう、ミカミに食って掛かっているが…

皆判っているのだ、ミカミに罪は無いと。

「仕方ないわね」

私…そう、この傾国の美女と謳われた九尾の狐たるこのタマモが横島を取り戻してあげようじゃないの。

横島の好みは判っている。
六道とかいう娘は大財閥のお嬢様らしい。きっと、ハムスターの交尾みたいなおざなりな事しか出来て居ないはずなのだ。

日々解消されない煩悩に悶々としている横島の所に私が颯爽と現れるの。
そして、キヌ秘蔵の本とか横島が隠してる本とかで極めた技で横島を翻弄させて…

『やっぱり、お前が居ないとダメなんだぜ』
『あぁ〜横島さま〜…』

と、私に付いてこちらへ戻ってくる上に
私を好きになりすぎて、私に毎日きつねうどんを奢ってくれるようになる…と。

何だ、一石二鳥どころか三鳥位になりそうね。

早速今夜してあげるわ。
ミカミ達はそうやって泣いてるのがお似合いなのよ。



「…タマモ、何処かへ行くのでござるか?」
「ちょっと夜風に当たりにね」

深夜、窓から出ようとするわたしにシロが問いかけてくる。
私の応えに疑問を持ったのかもしれないが、私を止めようとはしない。

恐らく、わたしが傷心で一人になりたいのだろうとか…多分そんな事を考えているのだろう。
待ってなさい、シロ。 明日の朝日が昇る事には横島はこっちに戻ってきてるから。

もっとも、その時には横島は私の男になってるけど…ね?



息を吸い、足に力を込めて一気に夜の空へと飛ぶ。
今宵は満月。全身に力が満ち溢れている。

全く、良い事尽くしだ。
これなら、1分と経たずに六道家の家に着くだろう。
そして、おざなりな性交渉に悶々としている横島を桃源郷へと誘(いざな)ってやろう。



「はぁっ…たぁちゃぁん…凄いのぉ…わたしぃ…また絶頂(イ)っちゃうのぉっ!!」
「ぶっ!?」

窓の開いている一室に入った瞬間に聞こえる女の嬌声に、思わず噴出してしまう。
大きなベッドを激しく軋ませながら、男の上で荒々しく腰を振りたてる女の姿が月の光に照らされる幻想的にも、淫靡な光景。

「冥子…また…出…」
「良いのぉ〜…いっぱい…んぁっ…いっぱい〜…ちょうだい〜」

あまりの凄まじい光景に腰を抜かしてしまう私の耳に、横島の声が聞こえる。
…もしかして、下になってる男って…横島?

じゃあ、上になってるのが…六道っていう女!?


「ひっ!?」

『ぬるっ』とした何かが私の身体を拘束していく。
あまりの気持ち悪さに、私の口から小さな悲鳴が上がってしまう。

「あらあら〜…契りの最中に〜入ってくるなんて〜…うふふ〜」

ゆっくりと近付いてくる女の股間から、横島のだろうか…『どろどろ』とした液体が切れることなく流れている。
『タマモ!?』という横島の声。私の口からは『助けて』という言葉すら出てくれない。

女の影から腕の生えた『何か』が現れ、私を横島の方へと投げ飛ばす。
腕を縛られている為、受身を取ることも出来ずに横島にぶつかってしまう。

顔に熱く、固くぬるりとした物が引っ付く。
鼻につく淫臭。それが横島のだと気付くのに数秒かかってしまった。

気付いた瞬間、反射的に顔を上げようとするも
女が私の顔を『ぐいぐい』と横島のに押し付ける。

「タマモちゃん…だったかしら〜? 貴方も〜横島君と〜えっちしたいのよね〜?」

えっち…そうだ、と思い直す。
今の状況でも何とかなるのではないかと。
そもそも、私は横島を篭絡させる為に来たのだから。

「あむ…ちゅる…んぷ…はぁ…はむ…ん…」

手を後ろで縛られ、口しか使えなかったが
必死に覚えた事を思い出しながら、私は口と舌を動かしていく。
大丈夫、出来る…そう考え…

「んぷ…あぁっ!!」

身体を貫く快感に、思わず口を放してしまった。

「あらあら〜…ダメじゃない〜口を〜放しちゃ〜」

『くすくす』と笑みながら、わたしの感じる部分を弄る女に睨む事すら出来ずに嬌声を上げてしまう。

『にちゃにちゃ』といやらしい音が私の股間の辺りから聞こえてくる。
『ごくり』と横島の唾を飲む音に、わたしの顔が『かぁっ』と熱くなるのを感じてしまう。

それに気付いたのだろう、女の手の動きがさらに激しくなっていってわたしは瞬く間に…

嫌…それは恥し過ぎる。
だって、わたしは男との経験など無いのだ。
こうやって、音を聞かれるだけで恥しいのに…

どんどんと、化けの皮を剥がされてしまう。
所詮、経験の無い者の稚技(ちぎ)なのだと。

「や…ぁ…あっ…も…だめ…」

ゾクゾクが止まらない。このままでは絶頂(イ)く姿を横島に見られてしまう。
でも、それに抗う術は私には無く

「あっ…あ…〜〜〜〜〜っ!?」

大きな快楽の波に包まれると同時に、走る凄まじい痛み。
しかし絶頂が痛みを押し流し、身体を貫く熱い物が私の絶頂をさらに強くしていく。

「や、なに…これ…んぁっ…もどって…来れなっ…やぁっ!!」

腰を掴まれ、乱暴に動かされる度に全身に激痛と悦楽が走っていく。
力など入らず、ただ全身を走る快楽に反応して『がくがく』と身を振るわせるだけ。

早く終わって、そう願う
もう嫌だ、そう思う

「タマモ…タマモ…」
「あ…」

私を貫く物が…横島のだと…やっと気付く事が出来た。
出来たからといって、何か変わるわけでは…

「やぁっ…かたっ…固いのがぁっ…膣内(なか)っ…かき回し…やだ…また…絶頂(イ)っちゃ…絶頂きながら絶頂っちゃうのぉっ!!」

…変わりすぎた。
知ってしまった瞬間に、痛みを快楽が一気に上回ったのだ。
悦楽に翻弄される事すら受け入れてしまっている。

「あっ…くっ…出るっ…出っ…」
「んぁぁっ…出てる…忠夫のが…子宮内(なか)に…いっぱ…あぁっ!!」

膣にすら漏らさぬとばかりに子宮を押上げならの射精にさらなる絶頂が身を焼いていく。

戻って…モドッテ…

「うふふ〜…良く出来ました〜…じゃぁ〜…このまま連続で〜…」

コレナイ…



Prrrr…Prrrr…ガチャ…
ミカミ?…うん、わたし…ごめん…戻れなく…ん…ぁ…なっちゃった…
横島もね…ミカミを…はぁっ…呼んでル…よ……ヘン?…何が?…
シロ…うん、シロもオイデヨ…凄く…

気持チ良クナレルヨ?



はしがき

というわけで、48484ヒットリクエスト短編をお送りしますゆめりあんでございます。

どこをどう間違えたんだろう…
気付けばダーク物に…

基本的に考えて書かない性格なので、条件と場所を与えて好き勝手に動かしますからねぇ…
冥子ちゃんはそういうものなのだとどこかで思ってるのかもしれないですねぇ…

んむんむ…


では、また次のキリリクにて。

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