鬱蒼と茂る森林の中

「美神さん、そっち行きましたよっ」
「任せてっ…極楽へ、逝かせてあげるわっ!」
「ルォォォンッ!」

私ことSランクゴーストスイーパー美神令子は、除霊対象である妖獣を始末していた。
若しかすれば、私の想い人であるかもしれない人と共に・・・


25000ヒットリクエスト短編 「漆黒の姫君 除伝 −あわ踊り−」


「くはーっ 疲れが取れるぅぅ・・・」

緩みきった顔で温泉に浸かる高島忠美に苦笑しながら、私も続いて湯船に入る。
見渡しの良い露天風呂。

人骨温泉という少し変わったネーミングの宿。
本当なら、もう少し高い所に止まるつもりだったのだが

『良い温泉ありますから』

という忠美の言葉によってここに決まったのだ。

確かに良い温泉ではある。
遠く雪山が見える澄み切った空はこの温泉と共に、夜風に冷えた身体を癒してくれる。

もっとも、私の心を潤してくれそうなのは…

「・・・?」

不思議な顔をしてこちらを見返す忠美。
そう、彼女かもしれない。


視線を空に戻し…

「ひゃあっ!?」

…た瞬間に胸を思い切り掴まれた。
近くには忠美しか居なかったのだ。

視線を戻そうとするのに首が動かない。
理由は判っている。単純に恥しいのだ。

だけど、それを良い事にゆっくり…ゆっくりと私の胸を揉み始めている。


この子、実は同性愛の趣味があるのだ。
私の友達でもある六道冥子や、彼女の同居人であるキヌという子
他にも結構な数の女性に手を出して、冥子やおキヌちゃんは特に『俺の女』と他人の目を憚(はばか)らずに宣言している。

「あぁ…これが美神さんのナマチチの感触…溶けそうぅ〜…」

忠美が男だったら問答無用で殴り飛ばして居そうである。
私に抱きついて、胸に頬擦りする忠美にどうして良いか判らず
私はそのまま空を見続けた。


・・・今、目を合わせたら

多分、戻れなくなる


冥子辺りにでも言ったら鼻で笑われそうな話。
実際に、忠美と始めて会ったあの『GS選抜試験』の最中に冥子の策略によってあと少しで…

「んは…っ!?」

『ゾクッ』という、何とも言えぬ感覚が背中を走った瞬間に
私の口から声が漏れ、みるみる顔が熱くなっていく。

恥しさに…
顔を
視線を忠美の方に向けてしまった。

吸い込まれそうな黒い瞳

金縛りにあったかのように身体が動かない

でも、忠美は我関せずと一人湯船を出てしまう。

もう出てしまうのか、私を置いていくのか
そんな私の不安も声にならず、視線だけが忠美を追っていく。


忠美が洗い場の木の椅子に座るところで、やっと身体が動くようになってくれていた。
私の鼓動が高鳴る。

もっと近付きたい…と。


急いで湯船から出ると『洗ってあげる』と声をかけ、私は忠美の後ろに座った。
まるで、陶磁器の様に透ける白い肌。

泡立てたスポンジを掴む私の手が、嫌が応にも忠美と対比させられる。
一応とは言え、女である以上肌に気を使っているつもりではあるが…

「んっ…」

『こしゅこしゅ…』とあまり力を入れずに忠美の背中をぼうっと洗っている私の耳に
忠美の甘い声が響き『びくり』と身体が震えてしまう。

私が…したの…?

鼓動の高鳴りが止まらない
いやそれどころか、さっきよりも強くなってきている

もっと、忠美の声を…

「っ!?」

そんな私の心を見透かしたかのように、忠美が私の方を向き『くすり』と微笑む。

差し出される手
この手に捕まれば、もう…私は…

「スポンジ」
「へぁっ!?」

唐突に忠美に声を掛けられて再び『びくり』と身体を振るわせた。
何の事は無い、この手は私からスポンジを受け取ろうとしていただけなのだ。

間の抜けた返事をする私を見ながら『にこり』と笑む忠美に、私の顔が赤くなり放し…


「さ、今度は美神さんの背中洗ってあげますよ」
「えっ…あ、あぁお願いね」

いつの間に忠美は身体を洗い終えたのだろうか『どうぞ』と言いながら
忠美は立って、前の椅子に私を座らせる。

『くしゅくしゅ』と泡立てる音を聞きながら、罪悪感に苛(さいな)まれてしまう。
忠美は、ただ私と温泉に入って、洗いあって…ただそういう事をしたいだけなのだろう

どちらかと言えば、忠美の周りに居る子は全員可愛い。
私は容姿からすれば、可愛い部類には入らない。綺麗ではあるとは思うけれど。

もしかしたら、私は忠美の好みではないのだろうか…


…って、何を考えているのだ私は
これではまるで、忠美に恋を…

「ひっ!?」

ぬるっとした何かが背中全体に当たり、三度『びくり』と身体が震えてしまう。
驚いて顔を後ろに向ければ、鼻先が掠ってしまうほどに近い忠美の顔。

「たっ…たたっ…高島くん!?」

背中に『ぬるっぬるっ』とした感触を感じる度に、忠美の顔が上に行ったり下に行ったりしている
つまり、背中に感じるぬる付いた感触は忠美の身体自身なのだ。

恐らく私の顔は真っ赤になっていると思う。
心臓が口から出てしまいそうな程に強く鳴っている。

顔を前に戻しても、背中に感じる感触は止まらない。
それどころか、二つの『こりこりっ』とした感触…これは…

「んんっ…」

だめだ、考えては…
忠美が何を考えているのかは判らない。
けど、考えてはいけない…忠美が今、私の背中を自分の身体をスポンジ代わりにして洗っているなんて…

「あ…や…」

石鹸とは違うぬる付いた液が垂れて来ている
あそこが『ジンジン』と疼いて…

考えるな、私はノーマル
ちゃんと男性を好きになって、その人の子供を…

『俺の子を生んでくれるかい、令子?』
「〜〜〜〜っっっ!!」

溶けてしまいそうな優しい笑みを浮かべながら言う忠美の声が脳裏に響いた瞬間
私の身体は大きく仰け反り…

「あ…あぁ…」

まさか…背中に忠美を感じるだけで…

ぐったりと忠美に身を預けると、そのまま床に寝かされた。
いや、床ではない。

これは、マットレスだ。
海などで使う、アレである。

何でこんなものが、等と考える力さえ無い。
大した事もされてないのに絶頂(イ)ってしまった自分の恥しさで頭が一杯なのだ。

「次は、前を洗って上げますね」

私とは対照的に『にこにこ』と笑みを浮かべながら、忠美は私に覆い被さって来る。
その時に見てしまった…固くなっている忠美の乳首を…

私の背中で擦られて、固くなってしまった乳首…

あぁ、ダメ…考えるな…

そう頭に念じても、どんどん忠美とのいやらしい事を考えてしまう。
私はこんなに下品な女だったのだろうか…

「んんっ…や…んぁっ…」

全身ぬるぬるになった忠美が私の身体の上で動くたびに、忠美の固くなった乳首が私の乳首と擦れ合って甘い快感を生み出してくる。
『むにゅり…むにゅり』と忠美の動きにあわせて動く自分の胸のなんといやらしいことか…

「ひぃっ!?」

私の内股を割って、何か…多分忠美の太股だろうと思う…が入ってきて
私の…あそこを押し上げ、擦り上げたのだ。

私の悲鳴に似た嬌声に、忠美が『にまぁっ』と邪な笑みを浮かべた。

『まさか、全部狙ってやってる!?』

そう思うも既に遅い。

「んっ…んんっ…」

『ちょっと離れて』と声を出そうとした瞬間、忠美の唇が私の口を塞いでしまう。
間を居れずに忠美の舌が私の下を舐め上げてきた。

何とか身体を離そうとするも、ぬるつく忠美を掴む事が出来ない。
身体の間に何とか腕を滑り込ませ…

「んふ…ちゅ…」

そこで、私の動きは止まった
指に感じる『こりこり』とした感触。

だめだ、離れなくては

そう身体に命じるのに、まるで新しい玩具を見つけた子供の様に
私の指先は忠美の乳首を弄び始めていた。


もう…止まらない…

乳首を弄る事で私の箍が外れてしまったのだろう
私の右手は忠美の胸を弄り続けながら、左手は忠美のお尻を弄(まさぐ)っている。

お尻の割れ目に指を這わせ
その先にある、石鹸とは違う愛液を滴らせる忠美の秘所に指を伸ばす。
忠美も負けじと私の胸を揉みしだき、太股で私のあそこを擦っていく。


「んっ…はんっ…んちゅ…ちゅる…んっ…んっ…」

私が両手で忠美のお尻を割りながら
右指で割れ目の上を往復させ、左指でクリを軽く抓んで扱いてあげれば

忠美の腰が私の股の間に入り、片方の指でクリを弄られ
もう片方の指で膣口を愛撫してくる。

『くちゅっくちゅっ』と、キスが出す音なのか
身体がこすれ合う音なのか、それとも…

忠美の指が浅く出し入れされて、頭がびりびり痺れてくる
まるで…忠美と交わっているかのような感覚…

忠美との激しいキスに頭がくらくらして
荒々しいお互いの息が互いにかかる

冥子達は、こんなに気持ちの良い事を何時もしているのだろうか
いや、ただ気持ち良いだけではない。

忠美とするから、こんなにも気持ちが良いのだ。

「んんっ……んっ…んちゅ…ちゅっ…はむ…」

身体が何度目かの絶頂を迎えてもなお終わらぬ蜜事…

このまま溶け合うまで…ずっと…



「ふぁぁ…ぁ…ぁれ?」

額に感じるひんやりとした、心地の良い感触。
霞む目に映る木目の天井。

「あ、起きました?」
「あ…たか…しま…くん?」

視界を遮るように、浴衣を着た忠美の姿が映った。

「もう、ビックリしたんスよー。美神さんのぼせちゃうし…」
「ふぇ…?」

のぼせた…?
もしかして、今のは…全部、夢?

でも、潤んだ忠美の瞳が…もしかしたら夢ではないのだろうかと言っている様で…

「あぁ、でも良かったなぁ…気絶たまま、『忠美ぃ…忠美ぃ』って俺の事呼びながらオナニー始めるんだもんな」
「んなぁぁぁっ!?」

『ガバッ』と身を起こせば、反動で頭が『くらくら』としてしまうがそれどころではない。

「そ、そそっ…それっ…それっ」

あたふたと、呂律の回らない口で問い質せば

「大丈夫ですよ、美神さんのえっちな声も表情も仕草も…俺しか見てませんから」

『実は嘘なのでは』と聞きたかったのに、『誰かに見られたのでは』と勘違いした忠美が
『しっかりオカズにさせてもらいました』と素敵爽やかな笑顔で言われ…

「い…いやぁぁぁっ!!!!!」

悲痛な私の泣き叫ぶ声が旅館に木霊したのであった…
絶対、忠美には責任取ってもらわないと…そう、思いながら…



はしがき
というわけで、25000ヒットリクエストSSをお送りしますゆめりあんでございます。
構想は長くても、実質2時間で書き上げたといふ…

エッチシーンが長ければ書き上げるのが早いのがゆめりあんの特徴ですっ

これって、喜んでいいのやらわるいのやら…
私のブログを読んだ人なら気付いたかも知れませんが、バッチリと夢オチになっちゃいました。

本編から言わせて貰えば、忠美が美神さんとえっちする事は無いんですよねー。
完結して無いので、その辺りもナイショナイショにしないといけませんし。

翔様…どうだったでしょうか…
出来る事ならば、最後に言われた設定でやりたい所でしたが
私の技術不足(というか、緩すぎる黒姫の設定の所為?)でこういう結果となってしまいまして…

次こそは…次こそはっ…
リク100%を目指して…

では、また次のキリ番リクエストにて…
キリリクの部屋へ

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