月での一件が終わって早一ヶ月。
何気無い日常が俺達に戻ってきていた。

…はずだった。


アンケート企画 第一位 その二 メドーサSS「アタシの主様(マスター)」


こんな事を考えるのは何度目だろうか
アパートの階段を登り、自分の家の前に立つ。

一呼吸置いて、ゆっくりとノブを回していく。

「あっ、おかえりタダオー」

片付けた筈の布団が出してあり、その上に寝転がり
『ポリポリ』とポテトチップスを齧りながら何かの雑誌を読んでる生物(なまもの)が一匹。

嘗てを髣髴させる、年齢に沿わない肢体を持て余し
…と言うより自分の魅力に気付いていないのか?

兎に角、こ奴は立っている状態ですらパンツが見えそうなほどに短いスカートが捲りあがり
パンツが完全に露出していた。

「あのなぁ…もうちょっと女らしくしたらどうなんだ?」

女好きで知られて(俺個人としては甚(はなは)だ心外だが)いる俺、横島忠夫ですらため息が出てしまうほどのだらけた姿に思わず情け無い声が出てしまう。

しかしこの生物ときたら、ポテトチップスを『パリッ』と噛み砕くと『にやぁ』っと笑みを浮かべ。

「興奮しちゃったのかい? ほら、正直に言いなよ。アタシは…」

『タダオの下僕なんだから、さ』と見た目に沿ぐわぬウィンクをした。


下僕…というのは少し違う。
この生物…いや、メドーサは死ぬ前に俺に『魔力の卵』を与える事で新たなメドーサへと生まれ変わった。
勿論、その新しいメドーサも地球へと帰る直前で…

じゃあ、この目の前にいるメドーサは何かと言うと

…腹の中に残っていたんだ。
もう一匹。

ただ、幸か不幸か魔力の殆どを先に生まれた方に持っていかれてしまったらしく
コイツは全く魔力を持っていない。

ある意味限りなく人に近い魔族…と、言えるかもしれない。

「あいたっ!?」

俺が考えている間に『にやにや』と何とも嫌らしい笑みを浮かべながらGパンのズボンを下ろそうとしていたので思い切り頭を叩いてやる。
床に座り込み、半泣きになりながら見上げる姿は何とも愛らしい。

愛らしいのと色っぽいのは違うのだ。
最初の妖艶なメドーサが半泣きで見上げてきたら迷わず飛びつくだろう。
生まれ変わった女子高生風のメドーサなら、喜んで抱きついただろう。

だが

流石におキヌちゃんよりも年下に見える今のメドーサに手を出すほど飢えてはいないわけで。
でも、おキヌちゃんよりスタイルが良いんだよな。

見た目餓鬼(ガキ)のクセに、胸はCかD位あるし

「ん…あっ…」

こう…シリも程よい弾力と柔らかさがあって…

「や…ゾクゾクして…っ…」

フトモモも吸い付くようで…

「も…ちょっと…うえ…あっ…だめ…まだ、心の準備が…」

触れてて飽きな…
って…何触っているんだ、俺。

考え事そのまま行動していたらしく、メドーサは俺の胸の中で何とも艶っぽい吐息を吐いていた。

離れようとするも『きゅっ』と、メドーサが俺の服を握って放してくれない。

不意に…視線が絡む
潤んだ瞳に目が離せなくなる
心臓が痛いほどに強く鼓動している…

落ち着け、流石に今のメドーサはヤバいだろう。

『人在らざる物に何を躊躇(ためら)う?』

ノイズ掛かった声が脳裏に響く
俺で無い俺の声

「あっ」

メドーサの小さい声に意識がメドーサに向けば
俺の腕がメドーサを押し倒していた。

そのまま無言でメドーサに乗り掛かっていく
恐怖に怯えたメドーサの顔が、俺の加虐心を刺激し…

「くっ…」

思い切り自分の頬を殴る。
頭が揺さぶられて、軽く意識が飛びそうになるが何とか正気に戻る事が出来たみたいだ。

驚きに目を見開くメドーサの頬を優しく撫でて『ごめんな』と小さく呟いた。

「アタシは…」

クシャリと顔をしかめて嗚咽を漏らすように
けれども、その声は俺の耳に嫌と言うほど響いていた

「アタシはタダオにとってそんなに女の魅力がないのかい? 確かに、今は餓鬼みたいな身体だけどさ…」

『アタシはアタシなんだよ』

涙交じりの声

確かにコイツはメドーサだ。
でも、GS選抜試験の時に戦ったメドーサではなく
中国の原始風水盤を賭けて争ったメドーサでもなく
ましてや、月で戦ったメドーサでもない。

生れ落ちたコイツが最初にとった行動

哂うでもなく
怒るでもなく

泣きながら
震えながら
俺にしがみ付いて来た

例えメドーサの記憶を持ち
例えメドーサの身体を持っていたとしても

俺には、コイツが敵だとはどうしても思えない。
メドーサだって、俺と敵対する気は無いようだ。

「止めるんなら今の内だぞ。 もう泣き叫んでも止めないからな」

言葉の代わりに、メドーサはゆっくりと頷く。

明らかに俺のストライクゾーンから外れて居るはずなのに
どうしてこうも魅力的に見えるんだろうな…

「ん…」

人間なら絶対にありえない身体の絶妙なバランス。
相当敏感なのか、軽く触れるだけで『ピクッ』と震え甘い吐息を漏らす。

息が上がってくる
勃ち過ぎて股間が痛い

「んむっ…んっ…はむ…んちゅ…」

荒々しくメドーサの唇を奪うが、さして抵抗もせず…いや完全に受け入れて
メドーサの方から舌を差し込んでくる。

月でメドーサにディープキスをされた時の事が脳裏に浮かぶが
あの時とは違い、今は俺の方がリードしていた。

太股に手をやり、ゆっくりと撫でていく
その度に甘い吐息を漏らし、さらにキスが激しさを増す
唇がゆっくりと離れれば、メドーサの上気した頬と潤んだ瞳が俺の理性を崩していく…
駄目だ…我慢できない

「あっ」

両膝を持ち上げ、身体を抱えて頭を下に
こうすれば、俺の目の前にメドーサの股間が来る。

うっすらと香る女の匂い
色気の無いパンツを剥ぎ取れば、既に濡れているではないか

「んぁっ!」

夢中でメドーサの股間にむしゃぶり付く
途端に口に広がるメドーサの味

臭みも、味も無いのに
一舐めする度に
淫液をすする度に、俺の頭が痺れていく


「ぁくっ…はぁっ…はぁ…」

どれだけ舐め続けただろうか
腕の力を緩めれば、メドーサは力無くずり落ちていく

既に放心状態の様で、視線は宙を彷徨っていた。
ガチガチに張り詰めたモノをもどかしくズボンから出し、股間へと狙いを定める

「あ…あ…ぁ?…っあ…あぁぁぁぁっっ!!!」

情けも容赦も無く、一気に貫こうとするも
その中はあまりにも狭く、亀頭すら半分も入らない

まるで赤子の様に泣き叫ぶメドーサの腰を掴み、勢いをつけてもう一度

『メリッ』という肉を引き裂くような音が聞こえたような気がした
亀頭が入りさえすれば…等と良く言うが…入らない。

「クソッ!…入れ!」

半ば焼け糞気味に叫び、何度も何度も腰を打ち据える
ゆっくり、ゆっくりと俺の物がメドーサの中に入ってく何とも言えない征服感

だが、メドーサの方は酷い様で
『ガチガチ』と歯を鳴らし、声にならぬ声を上げて涙を零している。


中ほどまで入っただろうか
あまりの締め付けに快感などは無く、逆に痛いくらいだ。

「ほら、口開けろ」

文珠を作り出し、メドーサの口をこじ開けて無理矢理飲ませる。
『淫』と刻んで。

「う…うぉっ!?」

すると、今まで俺のを押し出そうと強く締め付けていた膣(なか)が
急に俺のを飲み込み始めたのだ。
途端に痛みは無くなり、強烈な快感が俺の身を襲い始めてくる。

「あ…ぁ…あぁ…んぁぁぁっっっ」

最奥を突き、押し上げれば
メドーサの身体が激しく痙攣を始める。
それに呼応するかのように膣壁が脈動し、俺のを扱いていく。

我慢する暇など無い。

メドーサの痙攣がうつったかの様に俺の身体も痙攣してしまう。

凄まじい絶頂感

だが、それすらも足らない。
射精しながら腰を動かし始める。

「んぁっ…ひっ…くぁ…んっっ…あぁっ!」

苦痛とは違う愉悦の色に染まったメドーサの嬌声を聞きながら
滅茶苦茶に腰を振る。

技術など無い荒々しい動きなのに、さっき絶頂(イ)ったばかりだというのに

「くそっ…また…出るっ!」
「やぁっ…また…出…んぁぁっっ!!」

もう痛みは無いのだろう。
膣奥に吐き出される感覚に酔いしれるメドーサの表情が、俺の劣情をさらに掻き立てる

「…すたぁ…ますたぁっ」

嬌声混じりに聞こえるメドーサの『マスター』という言葉
この時俺には、この言葉が何を意味するのか全く理解していなかった…



「・・・で?」
「い、今話した通りなんスけど…」

ここは美神令子除霊事務所の一室。
苛つきが酷いのか、美神さんは『コツコツ』と爪先でデスクを叩きながら顔をしかめている
メドーサが俺の使い魔(メドーサ曰く『忠夫の女』らしい)になった事の顛末を美神さんに話したのだ。
俺としては、流石にメドーサと犯(や)った事は内緒にしておきたかったのだが
喜色満面の笑みを浮かべながらメドーサがご丁寧に暴露してくれやがった。

「全く、年増になると短気になって嫌だねぇ…」
「なんですってぇ!」

『ニヤ』と笑むメドーサの言葉に美神さんが激昂する。
コイツ、完全に面白がってやってるな。

ほら、美神さんの身体が怒りで震えてる
こういう時は、確実に怒りは俺の方に向くんだよな。

しかし、それに気付いたメドーサが俺の前に立ち俺にウィンクをする

「心配しなくても、こんな年増にアタシの主様(マスター)を触れさせやしないさね」
「言ったわね、見た目幼稚園児のクセしてっ!」

あぁ…そうなんだ。折角記憶の彼方に押しやっていた現実が舞い戻ってきた。
このメドーサの身長は今俺の腰よりも低い。
若いというより、幼いと言う方がしっくり来るほどである。

「この糞餓鬼! 今の内にみっちりと上下関係を叩き込んでやるわ!」
「アッハハハ! まったく年増になると言葉まで下品だね。 やるんならさっさと来なよ、オ・バ・サ・ン?」

『ぬがぁぁぁっっ』と叫びながら美神さんはメドーサに突っ込んでいく。

被害が出ない内におキヌちゃんの居るキッチンの方へと逃げる。

兎に角、この事務所に新しい仲間が増えたわけだ。
少なくとも、美神さんのストレス発散にはなりそうである。

「きぃぃぃっ! さっさと倒されなさいっ!」
「なんだいなんだい? もう息が上がったのかい? これだから年増は…」
「泣かすっ…絶対に泣かすぅぅぅっっ!!」



はしがき

というわけで、メドーサ物をお送りしますゆめりあんでございます。
殆どオリキャラ化しかけてますね…俗称で言えばチビメドでしょうか。

それにしても、着実にウチの横島君のロリコン化が進んでます。
そろそろパピリオにすら手ぇ出しそうな勢いですねぇ…

さて、読者様たちはこのメドーサがチビッコだといつ気付きました?
私としては、それらしいのをちらほらと混ぜたつもりではあるのですが…

どーも完全敵対のキャラをどうこうするのは難しいですねー。
大人メドーサで『原作でもありえる』設定というのを探していたのですが
中々見つからず

こいつぁレ○プするしかないか!?
とも思ったのですが、流石に無理矢理は…うーん…
需要があれば書きますが、今の作品傾向からは逸脱しますからねぇ…

難しい所です。

さて、次回はベスパですね。
設定的には、横島君が逆天号に乗った後〜降りるまでの間の話になると思います。

皆さんお待ちかね(?)のキャストオフもやる予定ですっ

キャストオフって何だよって思われた方は
GTY+様HPの画像掲示板をご覧になると良いかもしれません。
素敵なベスパのキャストオフが見られますよっ

次に書くSSとは関係ないですけどね?

では、また次のベスパ作品にて…
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