むかしむかし、中世と呼ばれる時代。タマモというとても可愛らしい少女が居ました。

しかし、タマモの家はとても貧しく、とある金持ちの家に引き取られることになったのです。

「うぅ…ごめんなさいね、タマモ」
「俺の会社が潰れなければ…くそっ」
「・・・別に。」

おいおいと泣く両親とは裏腹に、冷めた表情のままタマモは引き取られて行きました。


アンケート企画 第一位 横島X大人タマモSS「シンデレラ…風味?」


タマモはお金持ちの家に引き取られ、幸せに…暮らせませんでした。

「ちょっとシンデレラ、アンタ昼もきつねうどんだったでしょう」

紅い長髪がトレードマークの、ピリピリとした口調で話す長女の令子と

「朝は稲荷だったワケ。アンタもしかして稲荷ときつねうどんしか作れないワケ?」

浅黒い肌の次女のエミと

「まぁまぁ、お姉様方…シンデレラも一生懸命作ってるんですし、後でお仕置き(性的な意味で)すれば…」

口調は優しいのに、何時もタマモを熱い視線で見続ける三女の小鳩に日々苛められていました。
ちなみに、『シンデレラ』とはこの地方の言葉で『灰被り』という意味で、可愛いタマモを憎く思っていたこの金持ちの娘たちはタマモを風呂に入れさせず、汚い格好をさせてそう呼んでいるのです。


「はぁ・・・」

一日が終わり自室の屋根裏部屋に入ると、タマモは大きなため息を付きました。

「ホーッホッホッホー! どうしたんだい、シンデレラ?」
「ん、パイパー・・・」

変わった高笑いを上げながら現れるネズミにタマモは視線を向けながら呟きました。
この『パイパー』というのは、タマモがネズミにつけた名前です。
心優しいタマモには、動物たちの言葉が聞こえてくるのです。

「あの陰険な姉妹たちに苛められたのかい?」
「んー、そんなとこ」

ネズミは勤めて明るく喋るのに、タマモの声はちっとも明るくなってくれません。
考え、ふと紙切れを外で拾って来たのを思い出し、タマモに見せました。

「そうだ、こんなのはどうだい?」
「舞踏会?」

その紙切れには、程近い場所にあるお城で舞踏会があると書いてありました。
しかし、タマモにはドレスなんてもっていません。

「ダメよ。私みたいな子供はダメだろうし、そもそもドレスなんてもってないから」
「それなら大丈夫さっ」

『フッフッフ』と含み笑いを浮かべながらネズミは一つの笛を取り出しました。

「さぁ、魔女を呼んじゃうよ〜…ちゃ〜ら〜ら〜ちゃ〜…ヘイッ!」

ネズミは器用に笛を鳴らすと、突然煙が床から立ち昇り…

「は〜い、呼ばれて来ちゃいましたっ 魔法少女魔鈴ちゃん登場ですっ」

いかにも黒魔術を使いそうな出で立ちと、明らかに20歳は越えている容姿で魔法『少女』と恥しげもなく言いながら魔女の魔鈴は現れました。

「ごめん。コスプレなら別の場所でやって」
「コスプレじゃなくて、ちゃんと魔法が使えるんですっ」

疲れのためか、タマモは魔鈴に冷たい言葉を浴びせます。
タマモとしては『少女』の方を否定してたのですが、魔鈴は魔法を否定されたと思い込んで『えいっ』とネズミに魔法をかけました。

「ホーッホッホッホー! おやおや、おいらがピエロになっちゃったよー」

するとどうでしょう。タマモの前でネズミはピエロになったのです。
魔法なんて信じてなかったタマモは驚きで一杯になりました。

「ふっふ〜ん。 信じた?」
「え、えぇ…」

タマモの驚いた顔に魔鈴は満足気な笑みを浮かべると、今度はタマモに魔法を掛けました。
すると、今度はタマモの身体が大きく成長したのです。

・・・今着ている服を無残に破りながら

「あぁー! 私の一張羅が!?」
「あ、あははー・・・」

胸もお尻も大きくなったタマモに服は耐え切れず、『ビリビリ』という音を立てて唯の布切れになってしまいました。

「だ、大丈夫ですよ。あとで、そこのパイパーさんがちゃんと繕ってくれますから」
「お、おいらがかい!?」

大人になったタマモの姿に鼻血を出してしまったのを部屋の隅で隠していたネズミは、唐突に振られて驚いた声を上げました。

「だって、タマモさんの裸見たでしょ? 役得でしたよね? じゃ、縫って元に戻して置いてくださいね?」

ネズミは反論しようとしましたが、タマモが顔を紅くしてこちらを睨んでいるのに気付き、しぶしぶ了承しました。

でも、魔法で元に戻すことは出来ないのでしょうか?

そんな思いがタマモの頭に浮かんできますが、きっと魔法も万能では無いのでしょう。

「それでは、この服を着て」
「へ?」

てっきりドレスを渡されると思っていたタマモは、なんとも間の抜けた声が出てしまいました。
渡された服はメイド服だったのです。

「あ、あの〜ドレスは…」
「あぁ…今日はほら、ダンスパーティでしょう? ドレスはもう無いんですよ。」

何とも気の利かない魔法使いです。
ですが、このメイド服を着なければ裸のままなので仕方なく袖を通しました。

「それと、馬車も全部貸し出してますから」

『はい』と渡されたのは、一本の箒。

「掃除しろってこと?」
「いえいえ、それは魔法の箒で跨ってるだけでエッチな気分に…じゃなくて、空を飛べるんですよ」

よくよく見てみれば、一部分だけ色が変わっているようです。
しかし魔鈴は、明らかに嫌な顔をするタマモを無理矢理跨らせました。

「あ、でもその箒はスペイン語しか理解できないんですよ」
「すぺいん・・・オーレ! とか…わ、わぁぁぁぁぁっっっ!」

スペイン語など知らないタマモが冗談気味に出した言葉に反応したのか、窓を突き破りながら凄まじい勢いで飛び出していきました。

「あれって、王子も同じ事言って飛び出したよね」
「そうですねー…」



「わぁぁぁー止まってぇぇ…」

必死に箒に掴まっていたタマモですが、どんどん加速していく箒にとうとう手が離れてしまいました。
一瞬の浮遊感の後に落ち…

「きゃぁぁ…いたっ…いたっいたっ…痛い痛い痛い痛い痛いぃぃぃ」

『ガサガサッ』という盛大な音を立てながら樅ノ木(もみのき)にぶつかりながら落ちていきました。

「あ…あぅぅ…」

運良く服も身体も怪我をせず地面に降りる事が出来ましたが、痛みに力が入りません。

「あー、こんな所に居たんですね。 もう、探したんですよ?」
「ふぇ?」

でも、痛みが引く暇すら与えられずに引き起こされてしまいます。
同じようなメイド服を着込んだ女性。

「あなた、今日来る予定だった人でしょう? もーダンスパーティは始まってるんですから、急いで急いで!」
「え、え!?」

ぐいぐいと引っ張られ、混乱しながら辺りを見回すとどうやらお城の直ぐ近くに落ちたようです。


それから大忙し

「新人っ 皿持って来るでござるよ!」
「はいっ」
「新人さん! 皿洗い手伝ってー」
「あ、はいーっ」

訳も判らずあっちに呼ばれこっちに呼ばれ、お屋敷で疲れていた身体に鞭打ちながらタマモは走り回りました。


「はぁ…はぁ…」

どれくらい経ったでしょうか。もう立てないほどに疲れたタマモは、厨房の隅でぐったりとしていると

「お、可愛い子発見」
「きゃぁ!?」

いきなり後ろから思い切り胸を揉まれてしまいました。
生まれてこの方胸を揉まれた事など一度も無いタマモは混乱してしまいますが、疲れきった身体は中々いう事を聞いてくれません。

「ん…ぁはっ…はふ…」

最初は豪快に揉んでいた男の手が、段々と感じるところを探り始め
ピンポイントで刺激し始めました。

「こんなに大きい胸して、こんなに感じるなんて…えっちだなキミは」
「ち、ちがっ・・・」

日頃お屋敷で三女に(性的な意味で)苛められているタマモは、身体の奥にふつふつと湧き上がってくる熱い感触に悶えてしまっているようでした。

「そんなトロトロの可愛い顔になってるのに否定するなんて…可愛いなぁ。こんな可愛い新人ちゃんが入るならダンパなんて開かずにずっと新人ちゃんを可愛がって居ればよかったよ」

もしかして、この人王子? そう思って後ろを振り向こうとした瞬間

「ん…んんっ…」
「なんだ、キスしたかったの? じゃあ、ほら…舌出して」

ちらりと見えた顔…間違いありませんでした。
この街に来て、遠くで初めて見た忠夫王子の顔。
ただの一目で胸を打ちぬかれ、惚れてしまったお方。

身分が違うと諦めていたその人が、タマモの後ろから胸を揉みしだきキスを迫ってきているのです。

「お、急に抵抗しなくなったね。 その気になってきた? じゃあ、テーブルの上に座って」

言われるままにテーブルに座ると、王子はいきなりスカートの中に頭を突っ込んで着ました。

「だ、駄目です王子っ・・・そ、そこは汚っ」
「んー…汚いかどうかは別として、新人ちゃんのエッチな匂いが充満して頭がくらくらするよ」
「ひんっ」

秘所に指が触れる感触。スカートの中で『にちゃ』っと淫液が音を立てているのが判り、タマモの顔はかぁっと熱くなります。

「あぁ…はんっ…んっく…はぅ…ん…」
「あぁ…可愛いなぁ…こんな可愛い子が何人もの男に…勿体な…「痛っ!」…え?」

王子がタマモの秘所に指を入れた瞬間に出たタマモの言葉にビクリと震えました。
おそるおそるスカートの中から出て、小さく呟きます。

「もしかして、経験無いの?」

王子の言葉にタマモはゆっくりと頷きます。
流石に王子は驚きました。 王子には『下々の者は早い』という考えがあり、まさかこんな可愛い新人が処女だとは思っても居なかったのです。

「キミ、名前は?」
「タ、タマモ…です」

『タマモか…』と小さくなにやら呟く王子は、ぽんと手を叩くと

「なぁタマモ、俺の妃(きさき)にならないか?」
「え…」

言葉が詰まりました。
妾にでもなれれば、と思っていたタマモはまさか妃に等と言われるとは思っても居なかったのです。

「いや、順番が変になったけどさ。 そもそも今回のダンパだって、俺の妃を探すための物だったし。」

『タマモみたいに可愛い子も居なかったしさ』と続けながらタマモの頬にキスをしました。

「あ、あの…あっ!」

『お受けします』と言おうとした瞬間、『12時』の鐘が鳴ったのです。

『12時を過ぎると魔法が解けるから、それまでに帰ってきてね』

そう、魔女に言われたのを思い出し。

「ご、ごめんなさいっ」
「え、あっ…タマモ!」

王子の制止も聞かず、タマモは大急ぎで屋敷に帰って行きました。




「にへへぇ〜…」
「えらくご機嫌だね。シンデレラがご機嫌だとおいらも嬉しいな」

屋敷に帰ってからというもの、タマモの顔は緩みっ放しでした。
今回途中で抜けてしまいましたが、お城のダンスパーティはまだ明晩もやるのです。


「明日こそは…」

そう呟いきながら、タマモはベッドに潜り込みました・・・




「新人! この料理を3番テーブルに持っていくでござる!」
「はいっ」
「新人さ〜ん、ワインを倉庫から見繕ってきて〜」
「はいはーいっ」

次の日の夜、再びお城に来たタマモはメイドに紛れて仕事をしていました。
普段からお屋敷でメイド紛いの事をしていたタマモは、慣れてしまえばどうという事の無い仕事です。

パーティも中ごろに差し掛かる頃

「えっと…次は…きゃあ!?」

なんといきなり横から腕を掴まれ、部屋に引きずり込まれました。
部屋の中は暗く、辺りはよく見えません。

タマモは引っ張られ、ベッドの上に押し倒されてしまいます。

「タマモ、俺の事が嫌いか?」
「お、王子!?」

なんと、タマモを捕まえたのは王子でした。

「あ、あの…ひぁっ!」
「お前が俺を嫌いでも構わない…でもな、俺はお前を放したくは無い。他の男になんて触れさせはしない」

どうやら、昨日の事を勘違いしているようでした。
タマモは王子の事が大好きなのです。今日だって、旨くすれば王子と最後まで…そんな事を考えていたのです。

「お、王子…話を…んむっ!」
「ん…ちゅ…んちゅ…はぁ…タマモ…タマモ!」

何とか『王子の事が好き』って言いたいのに昨日とは違う強い愛撫に身体が反応し、荒々しいキスに唇を塞がれてしまいます。

「タマモ、お前は俺の物だ…俺の妃なんだ…妻なんだ…それを、今から刻んで…「私は王子が好きなのっ」…っ!?」

タマモの思いを掛けた叫びに、王子の荒々しい息遣いが止まりました。

「本当…なのか?」
「私がこの街に来て、遠くから王子を見たその時から私は…」

王子の顔は良く見えませんが、タマモは手を伸ばし王子の頬に両手を沿えて優しくキスしました。
タマモの頬に感じる熱い何か…そう、王子は泣いていたのです。

「タマモ…ごめん。俺…」
「いいの…王「忠夫って呼んでくれないか?」…た、タダオ…」

暗い闇に互いの顔は見えませんが、互いの思いが繋がった瞬間でした。
優しい口付けが互いの思いを更に強くしていきます。

「その…良いか?」
「うん…タダオの言葉じゃないけど、私に…タダオを刻んで…」

ぎゅうと抱き締められ、秘所に感じる熱い感触。

圧迫感

何かが押し分け入ってくる鈍痛


「う…くぅ…」
「辛いか、タマモ?」
「だいじょ…だから…ん…ちゅ…」

心配そうな王子の声に応える様に、タマモは王子の首に腕を回して口付けし舌を絡めていきます。
あまりの痛みに、王子の舌を噛んでしまいそうになるのを堪えながら。

「っはぁ…全部…入ったぞ」
「うん…奥まで…タダオのが…ん…あっ…奥…突かなっ…」
「だ、だってタマモの中が気持ちよくて…」

我慢しきれないのか、王子は少しづつタマモの中を味わうように腰を動かし始めました。
『びりびり』とした強い快感と、王子と繋がったという充足感がだんだんと痛みを超えていき、タマモの声に艶が出てきていました。

「タマモ…俺もう…我慢できない」
「うん、タダオっ…の…好きにっ…っごいて…良い…っらぁ…」

律動と共に『ぐじゅっ』という淫音が繋がった部分からタマモの耳に届き、どんどん身体が熱くなってきます。

「はぁっ…タマモ…タマモぉ…!」
「タダオ…気持ち…っい…んあぁっ…!」

互いの想いを感じながら、動きは強く激しくなって

王子のタマモを想う声とタマモの嬌声と

『12時を告げる鐘の音』が重なり

「うぁぁっ…タマモっ…そんな締めすぎ!」
「んぁぁっ…タダオっ…そんなおっき過ぎて苦しっ!」

タマモの身体の変化にお互いが気付かず

「たっタマっ…出っ…くぅぅっ!」
「た、タダオ…私っ…も…イっちゃ…んぁぁぁっっっ…くぅぅっっ!!!!」

タダオはタマモの最奥に思い切り突き入れながら、タマモは突き入れられた感触と中に出される感覚に思い切り絶頂(イ)ってしまいました。

「っはぁ…はぁ…すげぇ…気持ちよかった…」
「あ…はぁ…タダオ…好きぃ…」

熔けた声を上げながら擦り寄るタマモを抱き締めながらふとタダオは違和感を感じました。

なんとなく、小さいのです。

胸とか

お尻とか

それ以前に、身体全体が


加えて、タマモの声も少し高く感じました。


「お、王子こんな所に居ましたか」
「む、じいか。」

疑問も解決しないまま王子がじいと呼ぶ執事『カオス』がドアを開けて入って来ました。

「王子、お戯れも程ほどにしませんと…」
「何を言うか。この娘は我が妃…に…あれ?」

タマモを妃にすると宣言しようとタマモを見て、王子は仰天しました。

「こ、子供を妃にでございますか!?」

執事のカオスも仰天です。王子の横に居るのは、魔法によって大人になったタマモではなく

12時を過ぎて子供に戻ってしまったタマモなのです。

「お・・・お・・・俺は、ロリコンや無いんやー!?」
「お、王子!」

執事の制止も聞かず、裸のまま絶叫をあげつつ王子は部屋を飛び出して行ったのでした。



それから数日後・・・

街に『タマモという名の女性を探し出した者には金1万枚』
という御触れが出ていました。

特徴として
歳は20歳前後で色白
胸とお尻のが大きく、金髪で髪を九つに縛っている



「おや、あれってシンデレラの事じゃないのかい?」
「そうなんだけど、あの魔女が『処女じゃないと魔法が効かない〜』とか言って…はぁ…」

屋根裏の小さな窓からお触れを見ながら、タマモの口から小さなため息がでます。

『ちょっとエミ!アンタは肌が黒いんだから無理でしょう!』
『ちっちっち甘いワケ、今時色白にするのなんて簡単なワケ! 令子こそお肌の曲がり角過ぎてて20歳前後には入らないワケ』
『えっと…脱色剤と染め液と…待ってて下さい忠夫さん、今小鳩が忠夫さんの好みの姿になって行きますから』

階下から聞こえる騒々しい音は暫く続きそうでした。



はしがき

というわけでアンケート第二弾第一位に輝きました横島X大人タマモのシンデレラ風味?のお話をお送りしますゆめりあんでございます。

判り辛かった方のためにキャスティングを言いますと
シンデレラ=タマモ
シンデレラの両親=横島夫妻
お屋敷の長女=美神令子
次女=小笠原エミ
三女=花戸小鳩
ネズミ=パイパー
魔女=魔鈴めぐみ
メイドその1=犬塚シロ
メイドその2=氷室キヌ
王子=横島忠夫
執事=Dr.カオス

となっております。


久しぶりに長くなりました。
でも、電波を受信できた分書き上げるのは早かったです。

では、また次のアンケート…の前に、2位になった白キヌX女横島のお話にてお会いしましょう。
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