新世紀エヴァンゲリオン 外伝 超少女アスカ

第93話

「さあっ、勝負よっ!フルハウスッ!!」 アタシは、勝ち誇って胸を張ったわ。 「ひええっ〜っ。惣流さん、強いですうっ。」 ユキは、クイーンの3カードだったわ。あら、まあまあじゃない。 「アスカ、なにいきなり強くなってるのよ。さっきまでの弱さは何だったのよ?」 ヒカリは7のワンペアだったわ。へん、何とでも言いなさい。引っかかったアンタ達が悪 いのよ。 「さあ、ユキ。4回連続で負けたから、1枚脱いでよね。」 アタシは、ニコニコしながら言ったの。 「ふえ〜ん。酷いですうっ。」 ユキは泣きそうな顔をしたけど、アタシは許さなかったわ。 「いいから、どっちが脱ぐの?」 アタシは、ユキと相田を交互に見たわ。そう、アタシ達は野球拳?ポーカーをしているの よ。それで、4回連続で負けたペアが服を1枚脱ぐのよ。 「俺が脱ごうか。」 相田が口を開くと、ユキはすまなさそうに言ったわ。 「ごめんね、相田君。お願いしてもいいかしら。」 「いいって、いいって。気にするなよ。」 そうして、相田は身に付けていた最後の下着、トランクスを脱いだの。 「ふうん、相田君て優しいじゃない。」 「そ、そんなことないよ。」 「じゃあ、シンジや鈴原君が優しくないのね。」 「そ、そうじゃないけど。」 「まあ、いいわ。でもね、アタシ達に変なものが見えないようにしてよね。」 そう、ここで状況を説明しようかしら。アタシ達は3組のペアに別れてポーカーをするこ とにしたんだけど、それだけじゃつまらないってことで、二人羽織でやろうってアタシが 提案したのよ。そしてさらに負けたペアが服を脱ぐことを提案したのよ。 ユキは猛烈に反対したけど、事前にヒカリを懐柔しておいたおかげで賛成5人対反対1人 になって、強引にユキを押し切ったの。でもね、最後に裸を見せるのなんてとんでもない でしょ。だから、そうならないように特別なアイテムを用意しておいたの。 なんて言うと大げさだけど、特大のTシャツを用意していたの。そこに例えばアタシがシ ンジを後ろから抱きしめる形でくっついて、二人でTシャツを着るのよ。だから、仮に全 部脱いだとしても、Tシャツを着ているから、アタシの美しい裸身は誰にも見られなくて もすむっていう訳なのよ。 もちろん、お互いのペアの体は密着するから、なかなか面白い状況にはなるんだけどね。 アタシは毎朝のランニングで、シンジと体を密着することには慣れているから何てことは ないし、ヒカリも恥ずかしさよりも鈴原とのスキンシップが深まることを優先させたみた いなの。問題はユキだけなのよね。 で、策士のアタシとしては、最初は負け続けたのよ。アタシが本気を出すと、アタシ達だ けが無傷になっちゃうのよ。それじゃあ、まずいわよね。だから最初は続けて負けて、次 々に脱いでいったの。アタシ達が最初に脱いでいけば、ユキも後で脱ぐのを断りにくいで しょ。 アタシ達は負け続けて、アタシとシンジの靴下が計4枚、その後シンジのTシャツとアタ シのTシャツを脱いでから、アタシ達の反撃が始まったの。 その結果、ヒカリ達はアタシ達と同じ状態になって、二人とも上半身裸なのよ。もっとも、 その上に特大Tシャツを着ているんだけど、ヒカリの胸が鈴原の背中にくっついているか ら、ヒカリの顔は真っ赤っかよ。鈴原も茹でダコみたいな顔になっているわ。 ユキ達は後2枚っていうのは同じなんだけど、相田がすっぽんぽんで、ユキは靴下を脱い だだけの状態なのよ。ちょっとこれは許しがたいわよね。 「さあて、これからが本番よ。泣いても笑っても、みんな後2枚しかないものね。ここか らが本当の勝負よっ!」 「負けないわよ、アスカ。」 「私も頑張ります。」 こうして、アタシ達の熱い戦いは続いていったの。 *** 「ねえねえ、ヒカリ。アタシの考えた作戦はどうかしら。」 話は数日前に遡るわね。アタシは、ヒカリに今回のゲームについて相談していたの。そし たらね、案の定ヒカリは強く反対はしなかったけど、あんまり乗り気でもなかったわ。 「何かそれって、エッチじゃない。」 「でもね、ペアのスキンシップを深めるにはいいと思うのよね。男って単純だから、かな り効果があると思うわよ。鈴原君なんか、ヒカリにメロメロになっちゃうんじゃないかし ら。」 「そ、そうかしら。」 今の言葉で、ヒカリの心はかなり揺れ動いたはずよ。 「そうよ、間違いないわ。」 「そうかしらね。」 「おそらく、鈴原君は女の子とそういう経験をしたことは無いはずよ。だから、かなり強 いインパクトがあるのよ。でね、一気に鈴原君との仲を進展させればいいと思うわ。なあ に、男なんて、惚れさせればこっちのもんよ。」 「そうねえ。アスカの言うことも一理あるわよね。」 「でしょ。でもね、ユキは反対すると思うのよ。だから、なんとかユキを巻き込みたいの よ。ヒカリも協力するわよね。」 「でも、アスカったら何でそこまでするの?」 「そりゃあ、ヒカリのためよ。ヒカリって、結構真面目だから、誰かが後押ししないと、 男の子とは仲良くなれないと思ったのよ。」 まあ、半分は本当よね。 「ありがと、アスカ。分かったわ、何でも言う通りにするわ。で、どうすればいいの?」 「作戦としては、最初のうちはアタシかヒカリが負け続けることにするわ。アタシ達が最 初に脱げば、ユキだって自分だけ脱がない訳にはいかないだろうしね。」 「うん、それで。」 「4回連続して負けなければ脱がなくて済むでしょ。単純に考えて、3回に1回は勝つ計 算になるから、ユキも油断すると思うのよね。もしかしたら、このまま脱がなくても済む んじゃないかって思わせて、油断させるのよ。」 「うんうん、そうでしょうね。」 「でね、アタシとヒカリがショーツ1枚、男どもがパンツ1枚になったら、反撃開始よ。 最初にユキ達をすっぽんぽんにさせるわ。次はヒカリよ。」 「それって、恥ずかしいわ。」 「何よ、鈴原君に好かれたいんでしょ。それくらいしないと。」 「でも、終わってからはどうするの。」 「ユキ達は罰ゲームをしてもらうわ。まっ、それは当日までに考えましょ。」 「私は?」 「ヒカリはねえ、そうねえ、鈴原とキスっていうことにしようかしらね。」 「ええっ、恥ずかしいわあ。」 ヒカリは、イヤイヤしながら体をくねらせたわ。ふんっ、その様子じゃ全然嫌がっている ようには見えないんだけどね。 こうして、哀れなユキの運命が決まってしまったのよ。 つづく(第94話へ)

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―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― あとがき  さて、ユキの運命はいかに。 2003.11.21  written by red-x



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