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オールスター大新年会
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作者注:この小説は、2周年記念用フリーSSです。転載は自由です。
        誰も転載しないか・・・。
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<レストラン>

ここは、創立2周年を迎えた、ちんけなレストラン。今日1月1日は、2周年記念とい
うことで、元旦から全品半額というサービスを行っている。

そんな情報を聞きつけた、2組のグループがいる。そのグループは、偶然同じ時間に新
年会を予約してしまっていた。

通常アスカ「ここよ。ここ。でも、なんかみすぼらしいレストランねぇ。」

通常アスカは、レストランを指差しながら、その建物があまりにもダサいので、嫌な顔
をしている。

幼馴染アスカ「安いんだから、いいじゃん。今日はみんなで、ぱぁっといくわよっ!」

通常アスカ「そうね。行こ行こっ。」

Δアスカ「シンジ・・・何処へ行っちゃったの・・・。」

マイライフアスカ「ほらほら、そんなしみったれた顔してないで、アンタもさっさと入
                  りなさいよ。折角の新年会じゃない。」

あまえんぼうアスカ「シンジにお土産、たーくさん持って帰るのぉ。」

こうして、アスカちゃんズは5人揃って店の中へと入って行く。すると、彼女達より少
しだけ早く来ていた、偶然同じレストランに、偶然同じ時間に予約をしていたレイちゃ
んズが、これまた偶然アスカ達の隣の座敷に陣取っていた。

通常レイ「これは・・・お餅。美味しい物・・・。」

転校生レイ「鏡餅を食べるなーーっ!」

通常レイ「か、固い・・・。」

転校生レイ「当たり前じゃないの。」

Δレイ「あっ! あれは・・・。アスカっ!」

店の入り口からは、アスカが5人も揃ってこちらに向かって入って来ている。それを見
たΔレイは、思わず顔を真っ赤にしてしまった。

マイライフレイ「同じアスカでも、みんな違う表情を持っているのね。でも・・・1人
                変なアスカが・・・。」

あまえんぼうアスカ「むふっ。」

アスカちゃんズは、丁度食事を始めたばかりのレイちゃんズの横を通り、自分達が予約
していた隣の座敷に腰を降ろした。

マイライフアスカ「あっ! レイさんも来てたんですかぁ? お久し振りですっ!」

アメリカへ行ってしまったマイライフレイに、久し振りに顔を合わせたマイライフアス
カは、ぺこりと頭を下げてお辞儀をした。

通常アスカ「アンタっ! なんで、レイなんかに敬語使うのよっ!」

幼馴染アスカ「そうよっ! だいたい、マイライフって言ったら、アンタが主役じゃな
              い。レイなんかに敬語使う必要無いわよっ!」

マイライフアスカ「だって、アタシの憧れの人だから・・・。」

通常アスカ「あれの何処に憧れたってのよっ!」

ビシッと通常アスカが指差した方を見ると、そこには大きな鏡餅をなんとかして食べ様
と、ほっぺたを頬袋の様に膨らまして、口の中に押込んでいる通常レイの顔があった。

通常レイ「ふがふが・・・。」

マイライフアスカ「あぁぁぁ・・・レイさんのイメージが・・・。」

通常レイが口を大きく開けて、きょとんとした瞳をこちらに向けている。それを見たマ
イライフアスカは、目眩がしてその場に崩れ落ちてしまった。

幼馴染アスカ「見てみないさよっ! レイなんて所詮はあんなものなのよっ!」

転校生レイ「何言ってんのよっ。じゃぁ、あれは何なのっ!?」

仕返しとばかりに、転校生レイが指差した方に目を向けると、そこには持ち込みのシン
ちゃん人形に頬擦りして、顔を真っ赤にしているあまえんぼうアスカの姿がある。

あまえんぼうアスカ「シンジぃぃぃぃ、しゅきしゅきしゅき〜〜。むふっ。」

通常アスカ「あ、あぁぁぁぁ〜。アスカサイドの面汚しだわ・・・。」

がっくりとうな垂れる通常アスカ。

幼馴染アスカ「だから、アタシはあの娘だけは連れて来たくなかったのよっ!」

そんなワイワイガヤガヤした明るい雰囲気の中、1人だけずっしりと落ち込んでいる娘
がいた。Δアスカである。

Δアスカ「シンジ・・・戻ってきて・・・。」

マイライフアスカ「ほらほらぁ。シンジがアタシ達のこと見捨てたりするはずないでし
                  ょ。いざって時は、地球の裏側にだって駆け付けてくれるわよ。」

Δアスカ「でも・・・。アタシのせいで。」

通常アスカ「大丈夫だって。アンタはアスカなのに、ちょっと考え過ぎるのよ。」

そう言いながら、Δアスカの背中をポンと叩く通常アスカ。それを切っ掛けとして、み
んなにワイワイと励まされたΔアスカも、少し元気が出て来る。

あまえんぼうアスカ「アンタんとこのシンジ、いなくなちゃったの? アタシなんか、
                    いつもいっしょだもーん。独りぼっちで、新年なんて可哀相ぉ。」

Δアスカ「うっ・・・。」

元気になりかけたΔアスカだったが、その一言で一気に意気消沈してしまい、どんより
と暗くなってしまう。

マイライフアスカ「もうっ! なんで、余計なこと言うのよっ!」

あまえんぼうアスカ「だって、シンジとはいーーっつもラブラブじゃなきゃ、いやいや
                    いやぁぁぁぁぁっ、なんだもーん。」

幼馴染アスカ「アンタも、このアスカがどういう娘か知ってるでしょ。いちいち気にし
              て落ち込まないのっ。」

Δアスカ「うん・・・。」

そうこうしているうちに、アスカちゃんズのテーブルにも、頼んでいた料理が運ばれて
くる。一方レイちゃんズの方は、既に宴も酣といった感じだ。

転校生レイ「でもさ、マイライフのレイが1番いい役じゃない?」

マイライフレイ「そうかしら?」

Δレイ「そう・・・私なんてアスカに想いが届かない・・・。」

転校生レイ「あなたも、変なキャラなのよねぇ。」

通常レイ「変なキャラ・・・。ププッ。」

Δレイ「あなたにだけは、言われたくないわ。」

マイライフレイ「人それぞれでいいんじゃないかしら?」

転校生レイ「わたしもマイライフの中で、1度でいいから格好良く戦ってみたいなぁ。」

Δレイ「私も戦ってるわ。」

転校生レイ「ちょっと、格好良さが違うのよねぇ。」	

通常レイ「私も戦ってたわ。」

シーーーン。

通常レイのその言葉を無視して、残り3人のレイちゃんズは楽しく話を盛り上げる。

その頃、アスカちゃんズも、互いのストーリーに話を咲かせていた。やはり、最初に的
になったのは、既に婚約に漕ぎ着けたマイライフのアスカである。

通常アスカ「ねぇねぇ、婚約一番乗りの感想は?」

マイライフアスカ「欲しいものは勝ち取るっ! それがアタシ達アスカのポリシーでし
                  ょっ!」

幼馴染アスカ「アンタもちょっとは見習いなさいよっ!」

Δのアスカ「でも・・・。シンジに嫌われたら・・・。」

通常アスカ「びびっててどうすんのよっ! 婚約しちゃったら、こっちのもんなんだか
            らっ!」

それも、シンジにしてみれば、ちょっと恐い発想の様な気もするが、それはそれでいい
のかもしれない。

あまえんぼうアスカ「ねぇねぇ、聞いて聞いて。アタシも婚約してるのよ。」

幼馴染アスカ「アンタのは別・・・。参考にならないわ。」

あまえんぼうアスカ「どうしてよっ。」

ぶぅと膨れるあまえんぼうアスカを、残りの4人は無視して話を進める。そんな時、バ
タバタバタと店の入り口から走ってやってくる人物がいた。

通常アスカ「ゲッ!」

幼馴染アスカ「来ちゃったよ・・・。更に変なのが・・・。」

Δアスカ「アタシ・・・ちょっと苦手。」

マイライフアスカ「誰が、ここ教えたのよっ!?」

あまえんぼうアスカ以外、皆が嫌な顔で店の入り口を見つめていると、その人物はどた
どたとアスカちゃんズが陣取っている席に上がり込んできた。

シンジ様ぁアスカ「どうして、アタシも呼んでくれないの? ひどいじゃない。」

通常アスカ「あっ・・だからね・・・。」

無敵のシンジ様ぁのアスカに声を掛けなった通常アスカは、どう言い訳をしようかと、
焦って口篭もってしまう。そんな時、頼りになるのは同僚の幼馴染アスカだ。

幼馴染アスカ「全作品のアスカを呼んでたら、とんでもないことになるじゃない。」

通常アスカ「そ、そうよ。店のスペースもあるんだから。」

シンジ様ぁアスカ「アタシくらい呼んでくれたっていいでしょうがっ!」

あまえんぼうアスカ「ねぇねぇ、最近そっちのシンジとどうなってるの?」

シンジ様ぁアスカ「もう、ばっちりよ? 今日も、シンジ様のお洋服にアイロン当てさ
                  せて頂いてね、お食事の支度をさせて頂いて、靴を磨かせて頂いて
                  ね。あぁ、もう幸せって感じ。」

あまえんぼうアスカ「そう? アタシは、シンジにご飯食べさせて貰ったりぃ、お洋服
                    着替えさせて貰ったりぃ、だっこして貰ってる方が、ずーーーー
                    ーーっと、幸せぇぇぇって感じぃよぉ。」

シンジ様ぁアスカ「何言ってるのよっ! シンジ様がお使いになったお茶碗を洗ってい
                  る時とか、シンジ様に呼び付けられた時こそ、天にも昇らんばかり
                  の幸せを感じる時じゃない。もっと、アタシを使って下さいぃって。」」

そんな会話をするシンジ様ぁアスカとあまえんぼうアスカから、残りの4人はそれぞれ
手に料理を持って、ずるずると距離を開けていく。

マイライフ「ちょっと、付いて行いてけないわ・・・。」

通常アスカ「やっぱり、あの2人は特別よ・・・。」

Δアスカ「話の開始が同時期だったけど、あそこはちょっと異色だったのよ。」

幼馴染アスカ「同じアスカとして、見られたくないわ。」

こうして、いつの間にやら3つのグループに分かれた彼女達は、それぞれの話題で盛り
上がりながら、新年会を楽しんでいた。

Δレイ「1度聞いてみたかったの・・・。アスカと一緒に暮らした感想・・・。」

マイライフレイ「楽しかったわよ。」

Δレイ「羨ましい・・・。」

ぽぉっと顔を真っ赤にするΔレイ。何か違うことを想像している様だ。目が行ってしま
っている。

マイライフレイ「なに想像してるの?」

Δレイ「一緒にお風呂に入ったり・・・。一緒に寝たり・・・。羨ましい・・・。」

マイライフレイ「そんなことしてないわ。」

Δレイ「嘘。アスカが目の前にいるのに、手をこまねいて見てるだけのはずがないわ。」

転校生レイ「あなたと、みんなを同じに考えないでよねっ!」

思わず転校生レイが、同列に見られたくないと突っ込みを入れるが、Δレイはまだ理解
できないという感じで不思議な顔をしていた。

通常レイ「これ奇麗・・・飲んでみたい。」

その時、通常レイがメニューを見ながら、物欲しそうにぼそっと呟いた。他のレイちゃ
んズが、そのメニューを覗き込むとカクテルが並んでいるページだ。

転校生レイ「頼んじゃおっか?」

マイライフレイ「構わないわ。」

Δレイ「お酒の勢いでなら・・・。」

転校生レイ「なっ! なに考えてるのよっ。あなたは飲んじゃダメっ。」

Δレイ「ひどい・・・。」

転校生レイ「妙なことしないって約束するんなら、許してあげるわ。」

こうして、転校生レイが皆の飲みたいカクテルを聞いて店員に注文するが、店員はどう
見ても未成年の彼女達を、叱る様な顔で睨んできた。

店員「未成年の飲酒は・・・。」

通常レイ「命令よ。」

しかし、余程飲みたかったのだろう。通常レイは、店員にネルフのIDカードをビシっ
と見せつけた。いざとなれば、エヴァでこの店を潰さんばかりの勢いだ。

店員「うっ・・・わ、わかりました。」

マイライフレイ「あなた・・・時々わからないわね。」

通常レイ「早くこないかなぁ・・・。」

みんなが驚いて注目を集める中、通常レイはまだ見ぬ美しく輝くカクテルを、夢見ごこ
ちで待っているのだった

そんなレイちゃんズの様子を、もちろんアスカちゃんズも見逃さない。負けてなるもの
かと、メニューに噛り付いて、カクテルを選び始める。

通常アスカ「あっちの2人には、絶対内緒よ。」

メニューを見ながら、こそこそと通常アスカが指差した先には、あまえんぼうアスカと
シンジ様ぁアスカが、なにやらまだわけのわからない話に盛り上がっている。

マイライフアスカ「わかってるわ。あれ以上おかしくなったらたまんないもの。」

Δアスカ「お酒でも飲んだら、ちょっとはすっきりするかも・・・。」

幼馴染アスカ「そうよそうよ。アンタこそ、飲むべきよっ!」

こうして、レイちゃんズに続いて、アスカちゃんズもカクテルを注文する。それとは別
に、お酒も飲んでいないのに、異色Wアスカは異様な盛り上がりを見せていた。

シンジ様ぁアスカ「だからね。シンジ様のお疲れになったお体を、マッサージさせて頂
                  いている時こそ、幸せを感じるのよっ!」

あまえんぼうアスカ「そんなのいやぁ。シンジにモミモミってして貰う方がいいっ。」

シンジ様ぁアスカ「どうして、シンジ様にそんな雑用させるのよっ!」

あまえんぼうアスカ「だって、シンジのピュアなハートはアタシの物なんだもーんっ!」

シンジ様ぁアスカ「アンタの頭の中、どうなってる不思議だわ。信じらんない。」

あまえんぼうアスカ「見てみるぅ?」

そう言いながら、ニヤリとして自分の栗色の頭をシンジ様ぁアスカにズイズイと、突き
出してくるあまえんぼうアスカ。シンジ様ぁアスカは、その頭の中を想像して、思わず
恐怖に身を固くしながら引いてしまう。

シンジ様ぁアスカ「うっ・・・やっぱりいい・・・。」

そこに、いよいよカクテルが運ばれてくる。アルコールの強いカクテル,弱いカクテル
様々だ。

転校生レイ「あっ、それなに?」

マイライフレイ「マティーニ。」

転校生レイ「やっぱり、こういう時も役柄が出るわねぇ。わたしなんか、スクリュード
            ライバーよ?」

Δレイ「私、ジントニック。そっちのレイは?」

通常レイ「チチ。」

転校生レイ「やっぱり、役柄がでるわねぇ。」

そう言いながら、レイちゃんズはみんなで乾杯して、それぞれのカクテルを飲み始める。
時を同じくして、4人のアスカもカクテルを手にしていた。

Δアスカ「飲むわよ〜っ。今日はっ!」

通常アスカ「ちょ、ちょっと・・・それって・・・。」

Δアスカ「ウイスキーっ! ダブルでロックの、氷抜きよ。」

幼馴染アスカ「・・・要するにただのウイスキーじゃない。そんなの大丈夫っ?」

Δアスカ「飲むったら、飲むのっ!」

残りのメンバーは、通常アスカがソルティードッグ。幼馴染アスカが、スクリュードラ
イバー。マイライフアスカが、モスコミュールと可愛いものだ。

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そして、1時間が経過しようかという時、店の前に新たな一団が近付いていた。

Δシンジ「確か、ここの店が今日2周年記念で安いって聞いたんだ。」

TP(TwoPair)シンジ「ぼく、女子校に行ってるから、広告とか見てなかったよ。」

マイライフシンジ「君も大変だねぇ。で、ゼーレの秘密はわかったの?」

TPシンジ「え? あぁ・・・そんなこともあったね。」

あまえんぼうのシンジ「そんなことで、大丈夫なの?」

Δシンジ「そういう、君の方こそ大変じゃないの?」

シンジ様ぁのシンジ「もしかしたら、あまえんぼうシリーズのシンジが1番大変なんじ
                    ゃないかなぁ。」

マイライフシンジ「無敵のシンジ様ぁのシンジが、1番楽じゃないか。」

シンジ様ぁのシンジ「そうかもね・・・。」

Δシンジ「さぁ、今日はアスカもレイもいないから、みんなで日頃のうっぷんを話そう
          よ。」

そう言いつつ、シンちゃんズが店の中に入ろうとした時、先頭を切って店に入ったTw
oPairのシンジが、顔を引き吊らせた。

マイライフレイ「ほらぁ、無理してウイスキーなんかガバガバ飲むからぁ。」

Δアスカ「だって・・・うぇぇぇ。」

Δレイ「ういぃぃ。アスカがいっぱーーーい、好きーーーーーっ!!!!」

通常アスカ「きゃーーーーーーっ! 近寄るなーーーっ! アンタのアスカは、あそこで
            顔を青くしてるでしょーーがっ!!!」

Δアスカ「だって、シンジがぁぁぁぁっ! シンジがぁぁぁぁっ!」

転校生レイ「ひっく。今日という今日は、はっきりさせて貰うわよっ! シンちゃんは、
            わたしのものなんだからねっ! ひっくっ!」

幼馴染アスカ「ざけんじゃないわよっ! この中でも、幼馴染っていう1番長い歴史を
              持つアタシこそ、シンジにふさわしいのよっ!」

通常レイ「あーーーーーーーん・・・。鏡餅、どうして大きいの? 入らない。」

マイライフアスカ「レイさーーーん。わたしの話も聞いて下さいよぉ。ナツミがね。ナ
                  ツミが、文句ばっかり言うんですよぉ。」

マイライフレイ「ちょ、ちょっと待ってね。今、Δのアスカが大変だから・・・。」

Δアスカ「うぇぇぇ・・・。」

あまえんぼうアスカ「だから、シンジにだっこして貰ってる時が一番なのぉぉおっ!」

シンジ様ぁアスカ「ちょっとは、アンタもシンジ様のお世話をさせて頂きなさいよねっ!」

男同士で話をしようと、集まったいろいろなストーリーのシンジの前に、店中に聞こえ
るような声で大騒ぎしている、アスカやレイ達の姿が映し出されたのだ。

TPシンジ「ち、違う店に行こうか・・・。」

Δシンジ「そ、そうだね。今日くらいは・・・。」

あまえんぼうアスカ「あーーーーーーーーっ! シンジぃぃぃぃぃぃぃぃっ!」

あまえんぼうのシンジ「わっ!」

既にこっそり店を出ようとしていたシンちゃんズだったが、あまえんぼうアスカに見つ
かってしまった。それを聞いたアスカちゃんズとレイちゃんズが、一斉に注目してくる。

Δアスカ「シンジぃぃぃぃぃぃぃーーーーーー。」

1番に飛び出したのは、感極まって涙を浮かべたΔアスカだった。

Δシンジ「あ、あぁ・・・心配かけたね。」

Δアスカ「シンジぃぃぃぃぃぃ、帰って来てくれたのねぇぇぇぇぇっ! シンジぃぃぃ。」

Δシンジ「ぼくは何処にも行ってないじゃないか。」

Δアスカ「シンジぃぃぃぃぃぃ。」

それを皮切りに、アスカちゃんズとレイちゃんズが皆堰を切った様に飛び出して行く。

通常アスカ「シンジっ! アタシに会いに来てくれたのねっ!」

幼馴染アスカ「アタシに、会いに来たに決まってるでしょっ!」

転校生レイ「やだーーーっ! シンちゃん。わたしが帰るまで待ってられなかったのっ?」

TPシンジ「わぁぁ。店の中で、飛び付いて来ないでよぉぉぉ。」

通常レイ「碇君・・・お餅が食べれないの・・・。ふがふが。」

TPシンジ「そ、そんなに、大きなお餅・・・いっぺんに口に入れるからだよ・・・。」

あまえんぼうアスカ「シンジぃぃぃ。お尻が痛いのぉぉ。だっこぉぉぉぉっ!」

あまえんぼうのシンジ「わかったから。ねっ。早く座ろ?」

マイライフアスカ「シンジっ! 早くいらっしゃいよっ! 今年もがんばるわよっ!」

マイライフシンジ「何をがんばるの?」

マイライフアスカ「決まってんじゃない!」

一気にシンジに駆け寄り、人目を気にせず抱き付きまわる集団の中、1人少し違う態度
を取る者がいた。

シンジ様ぁアスカ「シンジ様ぁ、お待ちしてました。さぁ、どうぞ。」

シンジ様ぁのシンジ「うん、ありがとう。」

そう言いながら、シンジ様ぁアスカが敷いた座布団の上に腰掛けるシンジ。その横で、
シンジ様ぁアスカは、そそくさとお茶を用意をしたかと思うとメニューを広げた。

シンジ様ぁアスカ「何かご注文なさいますか?」

シンジ様ぁのシンジ「そうだなぁ。アスカに任せるよ。」

シンジ様ぁアスカ「わかりました。じゃ、シンジ様の好きな物を注文して来ますね。」

そんなシンジ様ぁのシンジの様子を、残りのシンちゃんズは、羨ましそうな顔でぼぉー
っと眺めていた。

ガヤガヤガヤ。

そして、シンちゃんズがそれぞれのアスカやレイの隣に座り・・・というより座らされ、
腰を落ち着けた時、また店の入り口が騒がしくなった。

悪役人生のアスカ「どうして、アタシ達も呼んでくれないのよっ!」

悪役人生のシンジ「どうせ・・・ぼく達が悪役だからだよ。」

悪役人生のレイ「全て、アスカのせい・・・。私のイメージを壊した人・・・。」

通常アスカ「また・・・変なのが・・・。」

しかし、それだけではなかった。その後に続いて、次から次へと入ってくる人の群れ・
・・群れ・・・群れ・・・。

人生バラ色のミサト「続編も出ないし、リベンジもできない・・・。今日こそ復讐の日
                    よっ!」

クスクスレイちゃんのアスカ「アタシっ! いじめられてばっかりじゃないのよっ!」

ポケ使徒のアスカ「処女作のアタシをなんで呼ばないのよっ!」

マイライフのイライザ「おーーーほほほほ。わたくしの外伝は、いつ出ますの?」

ぞろぞろ入ってくるアスカ達。店に詰め掛けていた客は、それを見ると皆冷や汗を掻い
て出て行ってしまう。

シャン。シャン。シャン。シャン。シャン。シャン。シャン。シャン。

その時、鈴の音が聞こえてきた。

サンタさんとプレゼントのアスカ「最新作のアタシをどうして呼ばないのよっ!」

まだまだ、入ってくる。店の中は、既に座るスペースも無いくらいごったがえしている。

TPのさくら「あたしの出番、少ないんだけど?」

TPのすみれ「あれ? ユイさんがいっぱい。どうして、男の格好していらっしゃるのかしら?」

聖夜、心重ねてのアスカ「レイ、今年のクリスマスも楽しかったわね。」

聖夜、心重ねてのレイ「プレゼント・・・ありがとう。」

心の秘密のアスカ「今年こそ素直にならなくちゃ・・・。」

アスカちゃんとレイちゃんのアスカ「見てみなさいよっ! 今日ここに碇くんが来るっ
                                  て本当だったでしょっ?」

アスカちゃんとレイちゃんのレイ「あなたの情報も偶には役に立つわね・・・。」

FACEのアスカ「正月から仕事なんかしてらんないわ。ぱぁーっとやりましょ。」

マイライフのナツミ「フンっ! 次の主役はワタシよっ!」

チビシンちゃんのアスカ「ほらぁ、シンジ。ジュースこぼさないの。」

チビシンちゃんのシンジ「うんっ! アスカちゃん、だーい好き。」

ドイツにてのアスカ「いろんなアスカがいるけど、アンタも変わったアスカねぇ。」

平面アスカのアスカ「いつもシンジと一緒にいれるから、Tシャツの中も便利よ?」

コメント係のマナ「うーーん・・・。わたしって、ほとんどコメントでしか活躍してな
                  いような・・・。」

マイライフマナ「マイライフでは、ばっちり活躍してるわよ?」

ポケ使徒のマナ「こっちのマナも忘れないでよねっ!」

青空そして星空のアスカ「ママ。アタシ、元気にやってるわよ。」

もう、店内はてんやわんやの大騒ぎ。最初から予約して座っていたアスカちゃんズも、
レイちゃんズも自分の席を取られて、にっちもさっちもいかない状態になっている。

「シンジっ! 恥ずかしい作文を、みんなの前で読むんじゃないわよっ!」

えっと、このアスカは、アスカとヒカリの初デートの・・・いや違った、大喧嘩 war II
のアスカだ。

「今年のバレンタインは、ちゃんと2月14日に渡すからね。」

えーーーっと・・・・2月16日のバレンタインデーのアスカかな?

「シンジぃぃ、あのアーティストの新しいアルバム手に入れたわよっ!」

え・・・うーーん・・・どのアスカだっけ?

「ATフィールドを張れるようになってから、久し振りの帰国ねぇ。」

ATフィールド? 生身でATフィールドを張れるアスカなんていたっけ・・・???

「わーーーっ! アスカぁ、こんな所で抱き着かないでよぉぉっ!」
「ア、アスカっ! 綾波っ! かんべんしてよっ!」

ん? あっちこっちから、シンジくんの悲鳴が聞こえてきますが、大丈夫でしょうか?

ドンガラガッシャーーーン。

わーーーっ! アスカさんっ! 暴れないで下さいっ!

チュドーーーーン!!!

わーーーっ! 綾波さんっ! こんな所で、ATフィールド張らないで下さいっ!

もう、なにがなんだかわかりません。2周年記念を迎え奇麗に飾ったこの店ですが、め
ちゃくちゃです。

まだまだ、どんどん乱入して来ます。もう入れませんよーーっ!!

えっ?

この後、投稿させて頂いた先にいるアスカやレイそして、シンジも駆け付けるっ!???

店が潰れるかも・・・。

とにもかくにも、1月1日です。あけまして、おめでとうございます。今年という年が、
皆さんにとって素敵な年でありますように・・・。

そして、こんなキャラ達ですが、これからもがんばっていきますので、今後とも宜しく
お願いします。

では、またぁぁぁぁぁっ!






クスクスレイちゃん「まだ続けるの? クスクス。ヘボ作者用済み。」



うっ・・・。



fin.
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