18のえっちvより

おやつ

原作/響万音 作/黒晶御剣

 

 

 

 

「あーつーいーっっ」

 いつものように部活をふけて(高校生のようだ…)コンビニでアイスを買ってご主人様こと、亜矢子が帰宅した。

「おかえりなさい〜」

 ちゃんと、玄関にお出迎えする忠犬…否、青年。(少年は18までだと某書に書いてあったが、青年は28までとも書いてあった。いいのか?っていうか、18に対して少年もたいがい…)

「ただいま……って、まだいたのね…まぁいいわ、汗流してくるから、コレ。」

 コンビニの袋を手渡し、暑さのために溶けかかった身体を引きずって亜矢子はバスルームへと消えていった。

 しばらくして、シャワーの涼しげな水音がとまる。

 忠犬こと、宏久はほどよく溶けたアイスと麦茶をリビングへと運ぶ。どうも最近台所周りの仕事が押し付けられている気がしてならない…

 

 ガチャ

 

 ドアが開き、亜矢子が入ってくる。髪から落ちた雫が、頬を伝い白い肌を流れていく光景はとても煽情的だった。

 ふぅ…とソファに座り息をつく。麦茶でのどを潤し、アイスへと挑む。

「亜矢子はバニラだよね?」

 バニラアイスを取ろうとした亜矢子の手と、同じくバニラアイスを手渡そうと伸ばした宏久の手がぶつかる。二つの手が違う方向から伸び、浮いた皿は力の均衡が保たれず、机から落下する。

「冷たっっ…」

 図らずしも、アイスは亜矢子の足に落下し、フローリングまでは落下を免れる。そして、乳白色の固まりは緩やかに溶けながら、脚線をたどる。

「ナイスキャッチっ」

 それは自分のことか、それとも亜矢子の事か…とにかく、アイスの大半は脚線をたどった後、フローリングに食われることもなく、元の皿へと戻された。

「…せっかくシャワー浴びたのに…」

 拭くにしてもティッシュを取りに歩けばフローリングを汚すことになるのは明白だった。と、なれば取る道はひとつだろう。

「宏久?綺麗にして…」

 キャッチした皿を机に置き、足元に跪き、アイスと戯れた足を手に取る。

「宏久?」

 落ちるアイスを皿でキャッチしたぐらいなのだから、ティッシュなり布巾なりを持っているものと思ったが、いっこうに取り出す気配のないのを不審に思う。

にっこり

 微笑んだかと思うとゆっくりとした動作で頭を垂れた。

「!!っちょっっ…!!」

 そっと爪先に唇が触れる。

「爪先へのキスは、淑女への最高礼だよ。」

 甘い台詞が思考を蕩けさせる。

 爪先にくちづけ、指を一つひとつ含む。

「甘いね。おかしみたい。」

 子どものように無邪気な台詞、大人のように鋭い視線。目にうかぶ、獲物を狩る、獣の光。追い詰められ、食べられる獲物は私?

 くちびるは白い跡をたどり、丁寧に消してゆく。膝を通りアイスの落下地点へ…

「ちょっ…もういいわよ…」

 止まろうとしない様子に、亜矢子は慌てて止まるよう促す。

 その声に、宏久の動きが止まる。亜矢子の表情がほっと緩む。

「きゃっっ!!」

 ぼふっ

 アイスな右足の膝裏にぐっと力をこめ、亜矢子をソファに沈める。白い内腿に噛み付くようにきつくくちづける。普段日に当たることのない白い肌に、くっきりと赤い花が咲く。

「ねぇ、こんな格好してさ、誘ってるの?先生?」

 膝裏を持ったまま、覆い被さるように亜矢子の顔を見下ろす。

「なっ…ちょっと…えっ…」

 ぷちパニック勃発。

 そんな亜矢子を幸せそうに微笑み眺める宏久。

「んっ…」

 静かに深くくちづける。足から手を離し、ソファの背を倒す。白いソファに日の光があたり、一層白く見える。そしてその白に、赤はとてもよく映える。

 キャミソールの下から手を入れ、薄い腹を撫でる。必要のないものどころか、多少は必要な皮下脂肪まであまり感じられない薄い腹。そのせいか、結構くすぐったいらしく、身動きできないなりにも身体をよじっている。これもまた可愛い。

 腹を撫でただけでは飽き足らず、手は進み続ける。やわらかい丘を目指し進む手の意図に気付き、亜矢子がはっと我に帰る。

「ちょっとっっ!!」

 止めようとした手を取り、ソファに縫い付ける。組み敷き、抵抗を許さないという意志を、手の強さが語っていた。

 ココデデスカ?と問い、非難を匂わせる視線は見なかったことにしよう。そのかわり…

「きゃうんんっっ」

 おとなしく彷徨っていた手のひらは突如として凶器と化す。

 背中に迷い込み(?)ホックをはずす。慣れた手つきは戸惑いを感じさせない。

 視線を絡ませ、深くくちづける。アイスを舐めたときよりも甘く感じるのは何故だろう?甘い、甘いくちづけ。

 キャミソールをブラごとたくし上げ、白い肌(腹?)を堪能する。舐めるような熱い視線に、亜矢子は身をよじる。

「綺麗だね。亜矢子。」

 耳元で囁かれるだけで、甘い痺れが走り、亜矢子はもう捕われた蝶のよう。ただ、与えられるものを感じるだけ。

「好きだよ、亜矢子。」

 囁き、耳にくちづける。耳朶に噛み付き、甘い声を楽しむ。

「ほら、ばんざいして?」

 亜矢子は言われるままに両手を上げると、丸くなったキャミソールとブラが通り過ぎていくのを見た。

「ねぇ…ほんとにここで…っっ!!」

 戸惑う亜矢子の声は声にならない悲鳴に変わる。可愛い頂は触れて舐めてと誘っているようで。誘われたものはためらいなく噛み付いた。

 自分が肉食獣になったかのように歯を立て、いたわるように舐め、赤ん坊のように吸い付く。

「ひぁぁんんっっ…ゃんっっ…」

 高い音の羅列は猫の鳴き声のように可愛らしく、獣の心を煽る。

 デニムのホットパンツに手を滑り込ませると、亜矢子の腰が無意識のうちに浮く。ソファの下に落とし残りにも手をかける。

「ゃだぁ…」

 思いのほか大きく聞こえた水音に、亜矢子は頬を染めて顔をそらす。

「可愛いよ。ご主人様。」

 

 キーワード=ご主人様

 

 ぐっと力をこめ、沈められる身体。誰のだって?僕のに決まってるでしょ。うっかり(?)キーワードを口走ってしまったさ…

「可愛いわよ。コウ。」

 さっきまでの姿からは想像もつかないね…高圧的な態度を取るご主人様。ペットネーム『コウ』と呼ばれたら、僕はご主人様にされるがまま。

 下から見上げるご主人様ってすごくイイ。なにがいいって、重力に引っ張られてる胸。この下がり具合が下から眺めると最高。

 最高の眺めを堪能するうちに、一枚、また一枚と剥かれていく僕。いやんvv(爆)

「いただきまぁす♪」

 無邪気に微笑むご主人様。目が笑ってないです。っていうか、その台詞はやめた方が…うわ、きつッ…

 室内に響き渡る嬌声と水音。

 全力疾走したかのような息遣い。

 揺れる胸。

 やっぱり下から眺めると最高。あまりに素敵に揺れるから、思わず手を伸ばす。

「はぅんんっ…んんっ…」

 新たな刺激に声色が変わる。眺めるのもいいけど、触れるのもたまらなくいい。柔らかくて、しっとりと手に馴染む。

「綺麗だよ、亜矢子。」

 積極的なご主人様も好きだけど、僕のダークサイドはそれだけじゃ満たされるはずもない。さぁ、逆襲開始(笑)

 揺れる腰を掴み、思いっきり引き寄せる。甲高い悲鳴をあげた亜矢子をうつぶせにソファに沈め、一気に追い詰める。反らした背中が綺麗で、いくつもくちづける。

「ひぁあああああんんっっ!!」

 ガクンッと限界まで撓った背が沈む。その様子は糸の切れた人形と言うのがいちばん適当だろう。

 荒い呼吸に上下する意外ピクリとも動かない背中。うーん…後が怖いかも(汗)

 

 そして数分後、怒られコンビニに向かう僕。

「アーイースーッッ」

 そう、すっかり忘れてました。アイスクリームのこと。

 のっそり動き出した亜矢子の目に映ったのは、ガラスのお皿に入った白い液体…放置された無残なアイスの姿だったわけで…

「あんたが要らない事するからでしょ―――っっ」

「そんな、亜矢子だってしっかり楽し…」

 ベキバキゴスッ(殴)

「バニラよ?ちゃんとアイスクリームじゃなきゃ嫌だからね?」

「はい…(泣)」

 当然のごとく、いつものようにコンビニに走らされる事になりました。

 

 ♪あとがき♪

お久しぶりです。黒晶御剣です。みなさんお元気ですか?僕は多分死んでます(オィッ)いえ、前回殺される前に逃げ去ったわけですが、なんと、『黒晶御剣抹消計画』なるものが始動しまして…で、『18のえっち♪』なる企画をさせられる羽目…いえ、させて頂く事になりました。で、記念すべき第一弾がコレ。ぼくぺのお二人となったのです。いやぁ…どこがペットだよ(爆)もう駄目です。修行の旅に出させてください。あーその前に18個書かねばならぬのか…精進します。では。再見!

20030712  黒晶御剣 拝

 

 

 

 

 

 

配布元:恋 R-18 愛

 

 

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