著者 : 名無しさん ID:GQEC76ax 氏

その6 - >>272
開始:07/01/31
最終:07/02/05
その6 - >>294

【 乱馬→シャンプー←ムース 】


 2月13日。猫飯店には、中国からきた行商人が来ていた。
『恋のバレンタインチョコ?』
『そうよ。このチョコ食べた者は皆、最初に見た異性に対して異常なまでの愛情を抱いてしまうという、恐ろしいチョコなのだよ。中国に伝わるホレ薬みたいなもの。バレンタインという風習がある日本に売りにきた。あなたが最初のお客さんよ』
『……これを乱馬に使たら、乱馬は私を愛するね!』
『ただし、効果はほんの一時よ』
『効果が切れる前に、結婚の約束取りつけてしまえば問題ないね。買うある♪』
『謝々〜』

 明日はバレンタインデー。
乱馬にこのチョコを食べさせて、私を愛させるある。

『ひいばあちゃん、明日はバレンタインデーね。乱馬と2人きりで過ごしたいある。アヒルの丸焼き中華風でも食べながら、結婚の約束するある♪』
『ふぉっふぉっ、近頃の若いもんは…。仕方ないのう、お邪魔虫は消えるわい』
『さすがはひいばあちゃん、理解力があるね♪』



そして2月14日。バレンタインデー。

 風林高校―――

『らーんちゃん♪ これ、バレンタインのチョコや。受け取ってくれる?』
『え、えと…』
 あかねの怒りに満ちた視線が気になるが、ウっちゃんのチョコを受け取らなかったら、きっと周りから非難されるし、ウっちゃんも傷つく。そう考えると、乱馬は苦笑いをしながらもチョコを受け取った。

『乱馬さま! わたくしの愛がたっぷりこもったチョコレートも召し上がってくださいませ!』
『でえっ、小太刀! わざわざこの学校まで来んなよな! し、しびれ薬とか入ってねーよな…?』
 乱馬は小太刀のチョコも仕方なく受けとる。

 学校帰り、あかねは乱馬に言う。
『まったく。あんたって人は、いーっつもハッキリしないんだから』
『けっ。別に頼んでチョコもらってる訳じゃねーし。それともなんだ? ヤキモチか?』
『だーれがアンタなんかにヤキモチ妬くもんですか!』
『ったく、可愛くねーなー』
『可愛くなくてけっこーよ!』
 あかねは怒ってすたすたと歩いていく。
『お、おい、あかね! 待てよ!』
『しらない』

ったく、あかねのヤロー…

 チリンチリン

ん?この音は……



『ニーハオ乱馬!』
『シャンプー…!』
 シャンプーは、挨拶をすると同時に乱馬に飛びつき、ごろごろと甘えている。
『乱馬、私乱馬のためにチョコ作ったね。これ食べて私に恋するね♪』
『なーんでチョコ食べたからっておめーに恋しなきゃいけねーんだ?』
『乱馬が私を愛してること、ちゃーんとわかてるね! さぁ、早くこれ食べる!』
『乱馬、あたし先帰ってるから』
 あかねは顔を引きつらせながら言う。
『ま、待てよ!』
『スキアリね♪』

 ひょいっ

 シャンプーはスキをついて、乱馬の口にチョコをひと欠片放り込んだ。


 ごっくん


『うまいか?』
『…? なんか変な味がする気が…』
これで乱馬は私を愛するね!

『シャンプー! おらの分のチョコはないだか!?』
 どこからか、ムースが湧いて出た。
『あるわけないね! さっさと消えるよろし!』
 シャンプーが冷たくあしらうと、ムースは乱馬に抱きつきながら言った。
『シャンプ〜どうしてそんなに冷たいだ〜』
『くぉらムース。抱きつく相手が間違っとる!さっさとどきやがれ!』
 乱馬はそう言ってムースを殴ろうとするが、思いついたように手をポンッと叩いた。




『ムース! シャンプーのチョコ、半分やるよ』
『え?』
『なっ…!乱馬、何言うてるか!』
『半分くらいいーじゃねえか。ほら、食えよ』
『早乙女乱馬〜〜お主たまにはいい奴じゃのお〜〜〜』
『た ま に は?』
 泣きながら喋るムースの言葉に、乱馬はいささか不満を抱いているようだ。
 その傍らで、シャンプーは考えていた。

…ムースがさらに私に惚れたら手に負えないあるぞ。何とかしてチョコを取りかえせねば。
『ムース!それ返すね!食べる良くない!』
『まあまあシャンプー、たまにはムースに優しくしてやればいーじゃねえか。そのほうが可愛いぜ?いや、いつも可愛いけど』
『そういう問題じゃないね!………ん?乱馬、いま私のこと可愛い言ったあるか?』
『うん、可愛いぜ』
『大歓喜!!』
 チョコの効果が効いてきたらしい。
 嬉しさのあまり、シャンプーが乱馬に抱きついていると、
『シャンプーの作ったチョコレート、最高にうまいだあ〜〜』
と、ムースの嬉しそうな叫びが聞こえた。
 その途端、シャンプーはハッとする。
『あいやあ!ムースのこと忘れてたね!食べてしまたのか!?吐き出すよろし!吐かないと殺す!』
『シャンプー、好きじゃー!!』
 チョコを食べたことで、さらに愛情は深まったと言えど、ムースに関してはいつもと全く変わらない気もする。
しかし、今日もムースにつきまとわれたのでは、乱馬と二人きりで過ごす計画が台無しになってしまう。
 そう思ったシャンプーは、乱馬を自転車に乗せ、猫飯店に急いだ。




『おいシャンプー、なんだよいきなり猫飯店に連れてきたりして…』
『乱馬、私のこと愛してるか?愛してるなら、結婚するね♪』
『結婚かあー…』

ん?おかしいあるな。私のこと愛してるなら、すぐにでも結婚したがると思たのだが…
『乱馬、私と結婚するの嫌あるか?』
『結婚がどーとかじゃなくてさ、おれ…なんか、おまえのことがすごく可愛いと思えて…なんか変なんだ。体がすごく熱い…』
『乱馬…それは私を好きだということね。だから私と結婚…』
 言いかけたところで、いきなり乱馬がシャンプーを押し倒した。予想外の出来事に、シャンプーは少々困惑する。
『乱馬!?いきなりどしたあるか?』
『シャンプー…好きだ』
 ふいに、胸を思いっきり鷲掴みにされた。
『ぁあっ…! ら、乱馬、何するかっ…!』
 突然の出来事に、驚かずにはいられない。

以上なまでの愛情を抱くというのは、こういうことだたのか?これではホレ薬じゃなく、まるで興奮剤のようあるぞ…!

 確かに好きにはなってくれたようだが、シャンプーが考えていたホレ薬とは、なにかが違うようだ。
 シャンプーが頭を整理している間も、乱馬はシャンプーの胸を揉み、楽しんでいた。
『シャンプー…』
『…んぁあっ、やっ…』
『感じてる声も可愛いな』
 耳元で囁かれ、シャンプーは顔を赤らめた。
 いつもの乱馬とは違う。
 でも目の前にいるのは間違いなく乱馬だ。
『…たとえ一時の愛情でも、乱馬に抱かれるなら私構わないね…』
 もちろん不安がないわけじゃないが、初めてを愛する人に捧げられるなら喜びこの上ない。
 シャンプーは自分からチャイナ服を脱ぎ、下着のみになった。



 透き通るような白い肌。妖艶なその姿に、乱馬の理性はさらに吹っ飛ぶ。

 すると、猫飯店のドアが突然開き、誰かが入ってきた。
『シャンプー!愛してるだーーー!』
『ムース!?』
 シャンプーは、驚いたと同時に脱いだ服で体を隠しながら、ムースに怒声を発した。
『ムース!乱馬と私の邪魔する許さないね!早く出ていくよろし!』
『いやじゃ!』
『言っても分からないなら、殺すしかないね』
 シャンプーはムースに殴りかかろうとした。
 しかし、乱馬がシャンプーの両腕を掴んだ。
 持っていたチャイナ服は床に落ち、シャンプーの裸体は晒される。
『乱馬!離すよろし!』
 乱馬に両腕を掴まれているため、体を隠すことができない。
『シャンプー…綺麗じゃ…』
 ムースはそう言い、シャンプーの首筋から徐々に愛撫をしていく。
『ひゃっ…や…い、いやある!』
 ムースもあのチョコを食べてしまったため、2人共シャンプーに対して異常なまでの愛情を抱いてしまったのだ。

 音をたてながら愛撫され、羞恥心と快楽で体の力が抜け、その場にへたりこんでしまうシャンプー。
 しかし、乱馬に両腕を掴まれているので、両腕は天井に伸びている状態だ。
 晒されている体に、ムースは容赦なく愛撫を続ける。
『やめっ…んっ…やああああっ! はあっ…はあっ…』
『シャンプーが感じてくれて、おらも嬉しいだ』
 シャンプーはもがくが、体の力が入らず、無駄な抵抗になってしまう。
『ら、乱馬ぁ…離す…っ…ある…』
 紅く染まった頬。激しい息遣い。そして今にも泣きそうな潤んだ瞳。
 そんなシャンプーの姿に、乱馬はさらに興奮した。



『シャンプー…』
 乱馬はへたりこんでいるシャンプーの後ろから抱きつき、片腕でシャンプーの体を拘束しては、片手でシャンプーの胸をもてあそんだ。

『んああっ! や…ん、あぁっ…はぁっ』
『へへっ、気持ちーか、シャンプー?』
『…んぅ…』
 
(こんな強引になるなんて、恐ろしい薬ある…!薬を使て、乱馬手に入れようとした罰ね……)

『おらもシャンプーを気持ち良くさせてやるだ』
 そう言ってムースはシャンプーの足を開いた。
『あいやぁ!ムース!やめるね!見るな!』
『濡れておるぞ、シャンプー』
『なっ、なに言うてるかっ…』
『安心せい。おらがもっと気持ち良くしてやるわい』
『!? ぁあっ!やああああ!あ、ああっ…!』
ムースは指で、滑りよく溝を行ったり来たりさせた。
 シャンプーは、乱馬とムースに体の上下を同時にもてあそばれ、気が狂いそうになる。
『いやあああああああ!!』
『シャンプー、ほんとに嫌なのか?』
『心配無用じゃ早乙女乱馬。シャンプーは嫌がっておらんはずじゃ』
『なに…勝手に解釈っ…してるあるかっ…!』
『床をこんなに汚しておるのが証拠じゃ』
 自分でも、愛液が溢れ出してるのがわかる。けど、認めたくはなかった。
『シャンプーはいけない娘じゃ。でも安心せい、おらがなんとかしてやるわい』
『な、なんとかって…え?あ…はぁっ!』
 ビクッと体が波をうった。ムースが敏感な部分を、愛液を吸うように舐めてくる。
 ざらついた感触にいささか驚きつつも、体は素直に反応してしまい、溢れだすものを止めることができない。



『そんなに出しては舐めきれんぞ…』
 ムースは溢れるそれを指ですくい、シャンプーの口に近づけて言う。
『ほれ、シャンプーも一緒に舐めるだ』
 しかし、首を横に振るシャンプー。屈辱さからなのか、つい涙がこぼれてくる。
『シャンプー、泣いてんのか?』
『乱馬ぁ…』
『仕方ねーな…』
 乱馬はシャンプーの体を離し、シャンプーのあそこから液を指に絡めとった。そして自分の口に含み、シャンプーに口づけを交わす。
『んんっ…!?』
 シャンプーの口内が乱馬の舌で侵されていく。
 目を閉じて、それを受けいれると、乱馬はシャンプーの躰を倒し、ムースと共に、シャンプーの下半身を舐め回した。
『んぅ…ぁあっ』
 こそばゆさに体をうねらせる。
 足を閉じようとしても邪魔される。
 手で隠そうとしても邪魔される。
 2人を止める術がないシャンプーは、いつの間にか2人を受けいれるように腰を浮かした。

『んん……ぁぁ…気持ちいいね…』
 素直な感想が出てくる。
『シャンプー……おれたちも気持ち良くしてくれよ』
『……わかたね。…乱馬たちもさっさと服脱ぐよろし』
 シャンプーに言われ、乱馬とムースは服を脱いだ。

『…2人とも、ここすごいね…』
 そう言ってから、シャンプーは2人の肉棒に触れた。
 魅惑的な唇で、乱馬とムースの亀頭を交互に包みこむ。手でしごきながら、口の中で舌を使って舐めてみる。
『シャ、シャンプー…』
『刺激的じゃああ…』



 シャンプーがふと目線を上にやると、2人と目があった。
『……っ、み、見られてると恥ずかしいあるっ』
『今更なに言ってやがんでえ。…大丈夫だから心配すんなって』
『恥ずかしがることないだシャンプー』
『……お前たち、もしかして…』
 シャンプーは何か言いかけたが、言うのをやめた。
 そして舌先をとがらせて、くわえていたものの根本から裏筋をゆっくりとなぞった。
『ぅああっ…!』
『くっ…』
 そして2人の肉棒を同時にくわえてみる。
『…んぐ…気持ち…いいか…?』
 もごもごさせながら喋るシャンプーに、乱馬とムースの興奮は増す。
『おれ……もうこれだけでヤベ…』
『お、おらもすぐにイキそうじゃっ…』
 その言葉を聞いて、シャンプーは動きを止めた。
『私おいて2人だけでイクなんてズルイあるぞ』
『ふっ、仕方ねーな…そんじゃーまあ…』
『いくだ!』
 乱馬は再びシャンプーの体を倒し、足をひろげる。
 ムースはシャンプーの体にまたがった。
 乱馬は突起の周りを撫で回す。
『乱馬ぁ…じらさないで…』
 その一方、ムースは胸の突起の周りを舐める。
『ムースも…じらす良くないねっ…』
 そう言うと、ムースはシャンプーの胸にむしゃぶりついた。
『んあっ、ああっ…』
 舌先で胸の突起をころころと転がしている。
 乱馬も下の突起を舌先で軽くつついてくる。
『んぅぅ…ぁはあっ…』
 シャンプーはそれだけで頭が真っ白になりそうだった。



『シャンプー、そろそろいいか…?いくぜ?』
『乱馬ぁ…』
 そして乱馬はシャンプーの中に入った。
『あああっ…!』
『くっ…シャンプーの中…すげー熱い…』
 そして乱馬は一定のリズムで腰を揺らした。そのリズムに合わせ、シャンプーは声を洩らす。
『こりゃ早乙女乱馬!おらよりも先にシャンプーと繋がりおってえ!』
『シャンプーはおれのことが好きなんだよ!』
『2人とも、ケンカはやめるね…。ムース、私の…上の口の中来るね?』
 そう言って口を開けるシャンプー。唾液でキラキラしている口内に、ムースは吸い込まれるように侵入した。
 2つの口を同時に犯され、シャンプーはもう限界が近くなっていた。
 乱馬の動きもだんだん速くなっていく。
『ら、乱馬ぁぁっ、ムースぅ……!私、もうっ……ああんっ』
 シャンプーのイキそうな顔を見て、ムースはシャンプーの口内に一気に発射した。
『シャンプー、すまぬだっ…!』
『んっ…!』
 口から多少 液が溢れたものの、シャンプーはムースが出したものをゴクリと飲みこんだ。

『シャンプー!おれももうっ…!』
 乱馬もシャンプーの膣内に欲をはきだした。
『んあああっ!乱馬ぁぁっ…!』
 そして、3人は同時に果てた。








 意識が朦朧としている。

『………シャンプー、大丈夫か?』
 愛しい男の声が聞こえる。
『……怒っているだか?』
 聞き慣れた優しい声も聞こえる。
『…乱馬…?ムース…?』
 意識がはっきりしてきて、先程のことが鮮明に思い出される。
『すまねえ!』
『悪かっただ!』
 乱馬とムースが同時にシャンプーに向かって謝った。
『おれたち、何がなんだか…気付いたらシャンプーに…』
『刺激的なバレンタインだたあるな』
 乱馬の言葉を遮り、にこっと笑いながら言うシャンプー。
 努つかれるかとビクビクしていた男2人は拍子抜けする。



『ほんとはあのチョコ、私が作たものじゃなくて、中国に伝わる一時的な惚れグスリのようなものだたね。すまなかたな』
『いや、謝るのはオレたちのほうで…途中から自分の意思でシャンプーを…』
『いつから戻っていたのか、おらたちにもよくわからぬが…気づいたらもう止まらなくて、つい…』
『乱馬たちが途中からもとに戻ていたこと、わかてたね。それでも私を抱いてくれた、大歓喜ね』
 きっかけはどうであれ、途中からお互いが求めあっていたことは事実だった。
『乱馬、これを機に私と結婚するね!』
『でえっ!?そ、そりゃ確かに武闘家として責任は取らなきゃいけねーかもだけど…でも結婚はちょっと……』
 乱馬が戸惑っていると、シャンプー微笑みながら言った。
『冗談ね。…乱馬、あかねが殺人的まずいチョコ作って待ってるあるぞ?帰らなくて良いのか?』
 シャンプーに言われ、乱馬は青ざめる。
『やっべ…!あいつ、絶対心配してやがる!悪いが帰るぜ!』
 そう言って猫飯店のドアを開け、屋根を軽々と飛び越え、乱馬は姿を消した。
『…乱馬…』

結局乱馬はあかねのこと…。だけど、たった一時でも乱馬は自分を求めてくれた。それだけで十分ね……

『甘いようで苦いバレンタインデーだたあるな…』
『シャンプー…おら、シャンプーが受け入れてくれて嬉しかっただ!おらにとっては、とろけるような甘いバレンタインデーじゃあああ!』
『ムース…』
 くすっと笑ってシャンプーは言う。
『ホワイトデー楽しみにしてるあるぞ。今度はあんな薬使わずに…2人で溶けるね』
『シャ…シャンプー〜!!やっぱりおらのことを…!』

 バシャッ

『ガーッ、ガーッ!』
 ムースはシャンプーに水をかけられ、アヒルになった。
『相変わらずバカな男あるな』



 そして、いつもと変わらない日々がまた始まる。今までよりも、どこか少しだけ甘い予感がする日々が。

終わり

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