著者 : 名無しさん@ピンキー ID:WIg13wcA 氏

その5 ー >>515
開始:06/11/11
最終:06/11/11
その5 − >>517

【 無 題


「待てーい!」

なぜだか知らないが良牙に追われているらんま。
そこに一人の男が向かってくる。

「会いたかったぞ、おさげの女ー!」
「げっ、九能!」

後ろからは良牙が、前からは九能が。
まずい。このままでは捕まる。

「らんまー!」
「おさげの女ー!」

ごちーん。

頭と頭を激しくぶつけ、倒れる良牙と九能。
間一髪のところでらんまがよけたのだ。
「ったく、おれが何したってんだよ」


「くそ…らんまめ、どこ行きやがった」
数分後、そう言って立ち上がり、どこかへ歩き出したのは九能だった。
道路にのびている良牙には気付いていない。


「あら、良牙くんじゃない。どうしてこんなところに?ねえ、大丈夫?」

あかねが呼びかけると良牙は目をさました。

「天道あかねではないか。交際する気になったか」
「誰が交際を申し込んどるかー!」

空の彼方へ飛んでいく良牙。
「しまった。ついいつもの癖で…」

しかし良牙がこんなにあっけなく倒されるだろうか。
「今日の良牙くん、なんか変。まるで九能先輩みたい」


一方、九能は道に迷っていた。
「ここはどこだ」
どぼーん!
池に落ちる九能。

(!!!ブタになっていない!?おれは…ブタがなおったのか!?)

なぜか喜んでいる。

(しかしらんまのやつ、どういうつもりだ、おれに羽織袴なんぞ着せよって…)
九能が不可解なことを考えていると、あかねの姿が視界に入ってきた。

「あかねさn…」
「交際なんて申し込んでないわよ!!」

空の彼方へ飛ばされる九能。
「なぜだ!?」


天道家へと向かうらんまの前に良牙が落ちてきた。
「おさげの女〜!」
瞬時にらんまを抱きしめる良牙。妙な悪寒が走る。

「おまえは九能かっ!」
「誰に見えるというのだ」
「いや、どこからどう見ても良牙だろ…」
「なにっ、そんなはずはない」

どうやら良牙は自分が九能だと思いこんでいるようだ。

「良牙、おまえ、まさか本当に」
「気は確かか、おさげの女」
「九能なのか!?」
「もう離さないぞ〜!」
「ぐえぇえぇ〜〜!」

良牙の腕力に九能の執念。
これにはらんまもかなわない。

するとそのとき。
「らんまぁ〜!おれは今、最高に気が重いぞ!」
九能が現れた。

「ちょ、おい、待て九能!」
「誰が九能だ!」
「話を聞け!」
「聞く耳持たんっ!獅子咆哮弾!」




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