著者 : 23こと名無しさん 氏
その3 ー >>025
開始:05/08/05
最終:05/08/05
その2 − >>025
【 無 題
】
みんな出かけていった。家族も、そして乱馬も。
部屋に残されたのはあたし一人。
「次、みんな出かけた日・・・・キスだけじゃ終わらせねえかんな?」
あの日あたしはそれを承諾した。
もうキスだけなんかじゃ我慢できなくなっているから。
あたしも乱馬も、2人ともそう思うなんてなんだか不思議な気持ちだった。
そして今日、誰もいない。昨日からそれは知っていた。もちろん乱馬も。
でもそれを知っているのに、「大事な用事がある」と言って家を出て行った。
2人きりになりたくないから?それとも約束を忘れているの?
そんなはずは無い。あの乱馬が、彼にとってはこんなにおいしい約束を忘れるわけが。
だけどその約束を交わした日から、ろくにキスすらしていないのだ。
前ならほんの少し、少し呼吸をしようとするそのタイミングまで奪おうとする。そんな事をしていたのに。