著者 : パンスト五郎 氏

その1 ー >>311
開始:03/07/03
最終:03/10/15
その1 − >>632

【 無 題 】


「ジジィ!まちやがれ!!」
庭の池を飛び越し、塀の上に着地した八宝斎に向かってらんまが跳躍した。
「バカめっ!八宝大華輪!!」
投げつけられた六尺玉を空中でらんまが避ける事は不可能に思えた。
「危ない!!」
居間にいる天童家の面々を八宝大華輪の威力から守ろうと、良牙が仁王立ちなる。
「りょ、良牙くん!!」
〜ふっ 見ていてください、あかねさん…あなたと、あなたの大事な家族の皆さんを守る為、我が身を犠牲にする俺の勇姿を…〜
「猛虎っっ!高飛車ぁぁぁ!!!」
心得たものでらんまは最初から八宝大華輪への対応を頭に入れてあったようである。
らんまの強気に跳ね返された六尺玉はピンポイントで八宝斎の元に戻り、タイミングを合わせたかのように爆発した。
これこそが『るーみっくわーるど』の『るーみっくわーるど』たる由縁である。
「ぅおのれぃ!らんまっ!」
怒りに我を忘れた八宝斎が飛びかかってくるのを巧みにかわし、らんまは縁側で踏ん張っていた良牙に向けて突っ込んだ。
「な…な!?」
「ワリィな、良牙!」
一声掛けるとそのまま良牙を蹴りつける。
「ぐわ!」
情けないうめき声と共に吹っ飛ばされる良牙を見向きもせず、らんまはその反動を利用し一気に天童家の敷地から飛び出した。
「逃がしはせん!!」
間髪いれずその後を追う八宝斎。
「ちょ、ちょっと!待ちなさいよ、らんまぁ」
無様にちゃぶ台にめり込んでいる良牙を無視し、あかねが二人を追う。



「ぐ…ぐ…」
良牙がフラフラと崩れたちゃぶ台から顔を上ると、真っ正面に天道 早雲の顔があった。
「君といい、乱馬くんといい…よほどウチのちゃぶ台を壊すのが楽しいらしいねぇ。良牙クン…」
「えっ、いやっ、これはその…乱馬が…」
「どうするの、良牙くん。あかね、行っちゃったわよ。」
冷めた表情で見下ろすなびきの一声に、良牙がはっとなる。
「あっあかねさんっ!」
ガバッと立ち上がった良牙は、恨めしそうな視線を送る早雲を置いて飛び出していった。
「待ちたまえ!良牙クンっ!!話は終わっとらんぞ!」
般若のオーラを纏いながら早雲が畳を蹴る。
一瞬の静寂の後、なびきはパンダ化してタイヤと戯れる早乙女 玄馬に目を向けた。
「おじさまは、行かなくていいのかなぁ?」
語尾をわざとらしく上げるなびきの言葉が聞こえてないのかパンダはゴロゴロをきめこんでいる。
「行かなくて、いいワケ?」
冷たい視線をパンダに送る天童 なびき。無言でプレッシャーをかけていく。
注がれる氷のような視線。
「ッパッフォーン!!」
耐えきれなくなったパンダが意味不明の雄叫びを上げて早雲の後を追い始めた。
破壊された天童家の居間には天童 かすみ、なびき姉妹が残るだけとなった。



「さてと…」
かすみが立ち上がる。
「おかたづけしなくちゃ」
すこし呆れた表情で姉を見るなびき。
「そんな事、あの連中にやらせりゃいいのよ…毎回、お姉ちゃんが片付けしてるじゃない。」
「でも、お掃除好きだし…」
「ダメダメ、お姉ちゃんがそうやって甘やかしてるから、乱馬くんもお爺ちゃんもイイ気になるのよ。だいたい、
シャンプーだって良牙クンだって、ウチに来たときに決まって何か壊してくじゃない!一回ビシッと、お姉ちゃん
の口から言ってやんなきゃダメだって」
「元気があっていいじゃない」
にこやかに笑みを返す姉に、なびきは頭を抱えた。
「元気と調子に乗るってのは違うわよ!ただでさえ収入無いのに…怒るべき時には怒らなきゃダメよ」
「? だって…怒られるような事はしてないでしょ?みんな…」
「う〜ん」
なびきは珍しく考え込んでしまった。姉が菩薩の如き寛容の心を持っていることはわきまえてはいたのだが…
「ふぅ…降参」
結局、答えを導き出せないままなびきは降伏した。
「ちなみにお姉ちゃん、最近怒った事ある?」
「う〜ん??最近、怒ることなんてなかったし…」
「でしょうねぇ…」
そう言いながらなびきは畳に散乱している皿やら湯飲みやらを拾い上げている姉の背後に立った。
「えっ?」
いきなり背中から抱きすくめられさすがに狼狽した声を出すかすみ。



「何?なびきちゃん!?」
「ん〜?ちょっとねぇ、お姉ちゃんが怒ったとこ見てみたいなぁって」
少しも悪びれていない口調で言い放ちながら、なびきは腕の中にある姉の身体をゆっくりと撫で回しはじめた。
「ちょっとっ…なっびきちゃんっ…」
妹の魔の手から逃れようともぞもぞと身をよじるが、なびきの腕力は意外に強く逃れられない。
「無駄ムダ、私だって無差別格闘早乙女流家元の娘なんだから」
何かもっともらしい事を言いながら、なびきは右手をすぅっと姉の首筋から頬へと撫で上げた。くっと姉の顔を自分の方に向ける。
「あっ…なびきぃ…」
「怒った?お姉ちゃん…」
真っ赤になっているかすみの顔に自分の顔を近づけながら熱い息と共に囁く。
姉の柔らかい女の身体の感触に、同性でありながら何とも言えない気持ちを覚えた。子宮が疼く。
小指で柔らかい耳朶をなぞりながら、なびきは顔を近づけた。
「あ…」
かすみは怯えたようにビクッと身をすくめた。
ゆっくりと唇を重ねていく。まるでマシュマロに口づけている様だ。自分の唇と姉の唇が互いに押され、つぶれていく。
そっと離し、またついばむ。ふぅっとかすみの身体の力が抜けていく。
「やめて…」
「どう?怒った?」
「お願い…やめて…」
「もう…」



「んぅ」
じっくりと姉の唇を味わいながら、なびきは指を耳朶からうなじへと滑らした。
もぞもぞと切なそうに身をよじるかすみ。
頃合いを計り、きゅっと姉の乳房を掴む。
「んっ!!」
慌ててその手をもぎ離そうとするかすみだが、なびきの指が柔肌に食い込むたびに体中に走る快感が次第に大きくなるにつれて力が抜けていく。
すぅっと唇の上を舌がなぞる。
「はぁ…」
熱い息を漏らしながら堅く閉じられていた唇にわずかに緩む。
「フフ…」
なびきはじっくりとかすみの唇を舐めながら徐々に舌先をこじ入れていった。
口の中で縮こまっている舌をちょんちょんとつつき、絡ませる。
「んむ…」
かすみの方が背が高い為、自分の唾液を流し込むことが出来ないのを残念に思いながら妹は姉の舌からにじみ出る唾液を口移しに飲んでいく。
その間にも右手は姉のエプロンの肩ひもをずらし、ブラウスの胸の辺りのボタンを器用に外していく。姉らしい純白のブラジャーが垣間見えた。
「どうするの、お姉ちゃん?怒ってくれないともっと続けちゃうわよ?」



耳に唇を寄せながら、手を服の中に滑り込ませる。その肌はじっとりと汗ばみ、火照っている。
「ぃやっ」
耳に舌の柔らかい感触を感じ取り必死に逃げようとするかすみ。
その嫌がる様をを愉しそうに眺めながら、さらに舌を這わせる。当然、服の中に進入した手はカップの上から乳房のふくらみを弄んでいる。
「もぅ、やめて…お願い、なびき…あっ」
胸を強く握られかすみは思わず仰け反った。普段では決して見ることが出来ない痴態である。
「素敵、お姉ちゃん」
必死に顔を背けているかすみの顎をぐいっと掴み、ワザと乱暴に自分に向ける。
「っ!」
その痛みに姉は興奮と共に若干のとまどいと、怯えの表情を顔に浮かべていた。
「お姉ちゃんのこんな姿、想像したことも無かったけど…かわいい…もっと見たいなぁ」
「だめよ…お父さん達が戻って来ちゃう!」
「おもしろいじゃない…お父さん達、どんな顔するかなぁ」
「や!いやぁ」
「あかねにも見られちゃうわねぇ。乱馬君にも、良牙君にも、もしかしたら右京とかも連れて帰って来ちゃったりして。みんなに見られちゃうね」
「やぁぁ、お願いやめてぇっ!お願いだからっ!」
かすみは恐怖の表情で実の妹を見た。なびきの顔も赤く紅潮していたが、姉を見上げるその目は異様なほどにギラギラと光ってみえる。
「な、なびきちゃん…怖い あっ」



何の予告も無しにブラのカップをずらされ、肌に直接妹の指が這い回り始めた。
「っ…ぁ…」
きゅっと唇を噛み、下を向くかすみ。姉の乳房の感触よりも、自分の指の動きに過敏に反応するその様子になびきはゾクゾクっと興奮を覚えた。
たっぷりと姉の唾液を飲み込んだのに、口の中はもうカラカラだ。
探り当てた姉の乳首は既にコリコリに堅くなっていた。
「あれぇ、お姉ちゃん…結構感じちゃってるんじゃないのぉ。」
「そ、そんな…ぁぅ  っっぅ」
かすみは言葉をつなげることが出来なかった。呼吸の乱れは隠しようもなく、なびきの掌も姉の汗でべっとりと濡れてしまった。
はだけたブラウスの胸元から熱気に乗って姉の体臭が立ち上る。汗のにおいも混じるソレは“雌の臭い”としか言い表せない。
「いやらしい」
ぎゅっと乳首をつまんでやる。
「あうっ!」
突然の刺激に妹の身体に爪を立ててしまう。
「っ!  痛いじゃないっ!」
その手を乱暴に払いのけると、姉の身体はヘナヘナと畳の上に座り込んでしまった。
「ひっどーい、お姉ちゃん。爪の跡ついちゃったじゃない!」
大げさに掴まれた腕をさすってみせる。実はそんなに痛くはなかった。
「ご、ごめんなさい…」
下から潤んだ瞳で見上げる姉の顔は格別だった。もはや血が繋がっていようが同性であろうが関係ない。こんな貌をして目の前にいる美人を見て、
押し倒さないのは無礼千万だ。



「あっ や、やめてぇ」
抗う姉の細い手首を簡単に押さえ込み、なびきはかすみの上に馬乗りになるとブラウスに右手をかけた。
「だめっ ああっ!!」
ブチブチっと幾つかのボタンがはじけ飛び、かすみの紅潮した肌が目に飛び込んできた。
普段からボディラインが際だたない服装が多い為、あまり姉のプロポーションを意識したことは無かったが、こうして眺めると胸の膨らみ、
腰のくびれから太股にかける曲線。申し分ない。どこかのしがない骨接ぎ屋にくれてやるのはもったいなさすぎる。
その身体が自分の視線から逃れようと右に左にのたうつ様はたまらなかった。加えて姉が動く度にショートパンツ越しに股間に擦れてくる。
「はあ…」
ため息をつきながら胸にむしゃぶりつく。
柔らかい肌を舐め上げながら、鼻の頭でブラのカップをどかしていく。
遂に目の前に現れた姉の乳首は痛々しいくらいに隆起していた。
吸い付き舌で転がし、思いっきり吸い上げる。
「あっ…はっん…」
乳首から走る電流の様な快感にかすみの抵抗が止まった。
「はぁ…ぁっ ぅんぅっ」
媚声を妹に聞かれることを恥じているのか、必死に声を抑えるかすみを押さえつけいていた手を離し、もう片方の乳房に添える。
「っあっ やっ ああっ」
二つの乳首を愛撫されたとたんに、かすみの努力は吹っ飛んでしまった。
まだ太陽の光が燦々と射し込める居間に19歳の娘の喘ぎが響き渡る。
「ふぅっ」
顔を上げたなびきも大粒の汗をかいている。
「暑…」
「あ…なびきちゃん」
何の恥じらいもなくTシャツを脱ぎ捨てるなびき。下着は肩ひもが無いスポーツブラだった。



「だめよ…だめぇ」
この期に及んでまだイヤイヤをするかすみを呆れたように見下ろすと、何も言わずに両手を乳房に添えた。
「あうっ」
敏感な胸のふくらみを力一杯握られてかすみの身体はエビのように跳ねる。
「痛っ!やめて!!」
なびきは姉の声を無視し、しばらく乳房を乱暴に弄んだあと、自分が与えた痛みを癒してやるかのように、舌を使い優しく乳房やその頂の蕾をなぞっていく。
「ん…んぅ…」
いつの間にかかすみの両手がなびきの肩に添えられていた。
なびきは乳首を転がしていた舌を離すと、ふぅっと息を吹きかけた。
「んぁ…」
姉の乳首で遊びながら、なびきは跨いでいた腰をどかし、覗いている臑の辺りから太股にかけてゆっくりと撫で上げていった。
「あっ…」
なびきの肩に添えられた手が緊張し、すぐにたくし上げられていくスカートに伸びるが再び乳首を優しく吸われはじめると力を失った。
「あぁ…あんっ なびき…」
「いい?」
くすくすっと意地悪く笑いながら、なびきは改めて姉の身体を横抱きにした。
背中に回した手を下げ、パンティ越しにお尻を撫で回したり掴んだりしてやる。
「なびきちゃん だぁめっ…」
この期に及んでまだ拒否の言葉を口に出し続けているかすみだが、その両手はなびきの背に回り、時々すりあわせてくる妹の唇の柔らかさにうっとりと目を
細めている。
「ほら…」
お尻の割れ目を伝って、股間に進入したなびきの中指の腹が下着を女性器に押しつける。



「や、やだっ きもちわるい」
「ん、なんで?」
「だって…下着が…ぐちゅぐちゅで…」
「あははっ!」
あまりに可愛い物言いになびきは吹き出してしまった。
「ぐちゅぐちゅって…そりゃそうよ、こんなに濡らしてるんだもん。かすみお姉ちゃんったら」
「や…言わないで…なびきちゃん」
もう泣き出しそうな顔になってしまった姉の顔にそっと口づけながら、更に指を股間に押しつけていく。
ジワッと下着を通して指がぬめってくる。
「わたしの指までぐちゅぐちゅだよ…」
「はぁ…」
耳元で囁かれる言葉の意味と、耳朶にかかる熱い息がさえもさらなる快感の呼び水となってしまう。
「ん…と……わっ、すご…これじゃ気持ち悪いよねぇ」
ぴったりと閉じられた脚のせいで行動範囲が限られていたのだが、なびきの指は何とかパンティの股間の部分から中に潜り込ませることができた。
ジョリジョリと陰毛を掻き分けながら奥に指を進めると、一際熱く、愛液を湧き出させている秘所に辿り着く。
「ん…」
クチュ
指を滑らすと聞こえるはずが無いのだが、パンティの中でそんな音が鳴っているのがわかる。徐々に徐々に深く姉の中に指を入れていく
「あっ あっ あぁんぅっ」
もう声を抑えることが出来ないかすみが、快感から逃れようと首をふる。
「はぁ んっ んっ」
「かすみお姉ちゃん、結構激しいのね」



姉の蜜を纏った柔肉に指を締め付けられながら、なびきは乳首を甘噛みしてやる。
「あうっ!」
軽く噛んだだけなのだが、かすみにとってはかなりの衝撃だったようだ。身体がまるで海老の様に跳ね、下着の中で姉を弄んでいた指がぐっと奥に突き刺さってしまった。
「痛っ!あっうっ…っ!!」
何が起こったのだろうか?なびきの身体にしがみつく姉の力は尋常ではなかった。
「え…」
瞬間的ではあったが、なびきは指先に当たった熱く厚い肉の感触をはっきりと認知していた。かつて自分自身にもあったのだから間違いない。処女膜だった。
傷つけてしまったのか?
「なびきちゃん…痛ぃ…」
自分にしがみつきながらか細く震える声で訴える姉の姿に、さしものなびきも狼狽した。
「ゴメンッ お姉ちゃん!」
指をゆっくりと姉から抜くと、慌てて目の前で確認する。一瞬自分の指が血まみれかと思ったが、どこにも赤い色は付いていない。ほっと安堵して気がつくと、
かすみもまた反対側からその指を真剣に観察していた。
「大丈夫よ…」
自分の指をぺろっと舐めながらかすみに囁く。
「あ…だめよ、なびきちゃん、きたない…」
慌ててかすみがその手を掴み、引き離そうとするが逆に自分が引き寄せられてしまった。
「ん…む…」



姉の目の前でわざとらしく舌を這わすなびき。
「あ…」
その舌の蠢く様に思わず吐息を漏らしてしまう。先ほど全身を襲った激痛はほとんど消えていたが、それと入れ替わるように自分の秘部がまるでたぎるように熱くなってきた。
その熱に促されるように妹の指に顔を寄せ、舌を出す。
最初はおずおずと、次第に積極的になびきの舌と絡み合いながらその指をしゃぶっていく。
「痛かった?お姉ちゃん」
一心不乱に指をしゃぶりたてる姉に問いかける。
「うん」
素直に頷く姉に苦笑しながら、少し呆れたように言ってやる。
「いい加減に、誰かさんにあげちゃったら。」
「そんな人なんて…いないから…」
〜 いない、のね。あ〜あ東風センセ、かわいそ 〜
骨接屋の青年の顔が一瞬頭をよぎる。
「なびきちゃんは…もう誰かにあげたの?」
「とっくに。でも相手はナイショ」
「そ、そう…」
かすみにとっては処女を誰かに捧げるという行為は、人生の中で「結婚」「出産」と同レベルのとてつもなくレベルの高いイベントなのだが、妹はまるでゴミでも
出すかのように簡単に済ませてしまったようだ。



「あ…」
乳房に指が食い込む感覚が未だくすぶっていた疼きをくすぐる。
「血が出てないか、見てあげるね」
「そんなっ あぁ…」
再び姉を組み伏し、うなじから臍へとゆっくりと舌を滑らせていく。舌が通った証拠に純白の裸身にナメクジの這った跡のような唾液の筋が光った。
うっとりと瞼を閉じ、その感触を貪りはじめるかすみ。
スカートを完全に捲り上げると部屋中にかすみの臭いが立ちこめた。
「…」
パンティの両端に手をかけると、姉が自分からお尻を持ち上げてくれた。
「ふふ…」
するすると下着を足首から抜き取ると、今度は足首から舐めあげていく。
「あぁ…だめぇ…」
首を起こしその様を見つめるかすみの瞳は一度収まりかけたあの潤みを湛えている。
目指す目的地に近づくにつれ鼻を刺激する甘酸っぱい独特の臭い。
ぐいっと両膝を開かせると
「ぃやぁ」
と一声あげ両手で顔を覆ってしまうかすみ。
それでいながら脚を閉じようともしない。
内腿を数回噛んで姉を鳴かせてから陰毛を優しく掻き分ける。赤く充血仕切ったソレはなびきの視線に反応してヒクヒクと痙攣し、わき出る蜜で自分自身を濡らしていた。



大陰唇を親指で押し広げながら、つつぅと人差し指で小陰唇をなぞってあげると、とたんに姉の腰が跳ね上がった。
「すごい、綺麗ね。お姉ちゃん…」
姉の全てを前に妹は素直な感想を口にした。しかし、口にしていない事もあった。
先ほどのアクシデントで、自分の指は確かに姉の処女膜を傷つけてしまっていたのだ。
膣口の辺りから愛液に混ざって幾筋かの血の流れが走っていた。
「…」
「何、どうしたの?あうっ!んっ…やっ あぁっ…はん! はっっんぅ」
黙っているなびきの様子に不安を覚えたかすみが頭を上げたのだが、花弁を舐めあげられる快感に言葉を続けられなかった。
「ん…お姉ちゃん ここも…」
「んっあ゛っ…かっ…はぐぅっ」
包皮を器用に剥き、露出させた真珠へ舌先をあてる。くりくりといじめてあげると、姉の反応はソレはもう圧巻だった。
「ぐっ…くぅっ…」
息を詰め上半身をのたうち回らせるかすみ。カリカリっと爪が畳をひっかく音がやけに鮮明に聞こえてきた。
舌を再び降ろし、枯れることなく蜜を吹き出させているそこへ、今度は乱暴に舌を押し入れる。
ピチャ チュル ジュル
小さくあいている膣口も尿道も全てを舌で犯しながら、右手を下の方へ滑らす。蜜が滴り落ちて尻の谷間までを潤しているので、難なく指先は進む。



「んっ…んっ…」
きゅっと唇を噛みしめ、押し寄せてくる波に揉まれているかすみはなびきが何処を狙っているのかを理解する理性を飛ばしてしまっていた。
「んぁっ!い…い…」
「気持ちいい?」
下の口とのディープキスを一旦中断し、顔をあげる。それでも右手は動き続けていた。
「はぁっ…あぁ…気持ち…い !? あ゛うっ! っいっい゛いっ!!」
かすみの返答を待たずになびきは探り当てたアヌスにいきなり指を突き立てたのだ。秘唇への愛撫で弛緩しきっていたかすみのアヌスは第2関節まで一気に飲み込んでしまった。
今までとは全く異なる引きつるような痛みを伴った快感に、もうろうとしていたかすみの意識は引き戻された。
「いやっ 抜いて!お願いなびきちゃん!! 指抜いてぇ!」
「イ、ヤ」
クンと指を曲げてやる。と同時に再びクリトリスに舌をプレゼントしてあげる。
「あっ ああっ」
天井を仰ぎヒクヒクと身体を痙攣させる天道 かすみ。もしかしたら自分自身でも気がつかない内に絶頂に達してしまったのか?
「そこまで!」
不意に頭上から凛とした声が降ってきた。



「えっ!」
「きゃっ!!」
あまりの不意打ちに二人が飛び起きる。全然気がつかなかった。らんま達が帰ってきていたのか?今までの自分達の行為をずっと見られていたのか?
恥ずかしさも忘れ声の主を見上げる天道姉妹。
「叔母さま!」
「のどか叔母さま!!」
厳しい顔で二人を見下ろしていたのは、我が家に居候を決め込んでいる早乙女 玄馬の妻にして早乙女 乱馬の母である女性。早乙女 のどかだった。



「あ…やぁ…叔母さま…見ないで」
かすみはもう半泣きの状態だった。慌ててブラウスをかき寄せ濡れぼそった下半身をのどかから隠す。
「叔母さま…いつから…」
なびきの方は対照的に既に幾分かの冷静さを取り戻していた。
「二階の部屋にお上がりなさい。続きはそこで…」
「えっ…?」
なびきはのどかが何を言っているのか分からない。きょとんとしたその顔に手を伸ばし、頬を優しく撫でながらのどかは言葉を続けた。
「ここに来る途中で商店街で暴れている主人達を見ました。」
「…はあ…」
「決着がつきそうだったから…もうそろそろお父様達が帰ってきてしまいますよ?」
「あ…わっ!お姉ちゃん、服着て!」
自分で引き裂いたことなど当に忘れてしまったのか、慌てたなびきは放心状態のかすみのブラウスを何とか着せようとして、ボタンが無い!とわめいている。
「あの…叔母さま…」
涙目で見上げる天道 かすみを安心させるように、のどかは微笑みを返した。
「お話は後。大丈夫、お父様達にはナイショにしてあげるか…ら?」
言葉途中でのどかは顔を上げた。ン?といった表情が見る間に引き締まる。
「なびきちゃん、そのままでいいからかすみちゃんを連れて行きなさい!」



「えっ!?」
「いいからっ早く!」
いつにないのどかの厳しい口調に気圧されたなびきは姉をせかしながらドタドタと退散していった。
キュッと肌身離さず持ち歩いている日本刀の柄を握りしめる。
先程かすかに感じた、身の毛のよだつ気配が見る見る間に自分を包み込んだ。
「クンクン、クンクン、臭う…臭うぞぅ!蜜じゃ!女の蜜の匂いじゃ! まだ新鮮ではないか!?」
その気配の主が音もなく現れた。
鼻をひくつかせ、だらしなく開いた口から涎をポタポタ床にまき散らしながらしきりに辺りを伺っている。
「…おお、のどかではないか…」
目の前まで来てようやく気がついたように、その妖怪は口を開いた。
「……おじゃましております。八宝菜様」
優雅な物腰で正座し、三つ指をつくのどか。その礼儀を無視し八宝菜はしきりに周囲に立ちこめる雌の香りを嗅ぎ回っていた。
「この匂いは!知っておるぞ!この匂い…かすみちゃんではないか!! それに絡むもう一つの香りは…なびきちゃんか!?…ウヘッウヘヘヘヘ…のどか!」



興奮で顔を紅潮させた八宝菜がのどかを真正面から見据える。
「かすみちゃんとなびきちゃんはここでナニをしとった!? いや…今二人は何処におる!?」
「…主人と、早雲様はどうなさいました?商店街で八宝菜様を追っているのを拝見しましたが?」
「フン、あ奴らを撒くのは造作もないワイ!それより、言え!のどか!!かすみとなびきは何処におる!?風呂か?ン?二人して仲良く汗でも流しておるのかぁ?」
スッとのどかは立ち上がると八宝菜に笑みを送った。
「八宝菜様には、関係ないことでは?」
「ふん…教えぬと言うのか?まあいい、自分で探し出すまでじゃ!そこをどけ!!」
チンッと日本刀の鍔が鳴った。
鞘から鈍い光を放つ刀身を覗かせ、早乙女 のどかは八宝菜の前に立ちふさがった。
「!?…のどか…貴様…」
「通す訳にはまいりません。」
「クックッ…ワシを止められるとでも思っておるのか?まあ、いいわい…お主の柔肌にも久しゅう触れておらなんだ…また、イイ声で唄ってもらおうかのぅ…」



この世の生き物とは思えない程の醜悪な笑みを満面に浮かべ、八宝菜はのどかににじり寄った。
「グヘヘ…何年前かのぉ?お前の寝込みを襲ったのは…玄馬と一緒になる前じゃったなぁ。あの頃のハリのある肌も良かったが…グフフ…今の熟れた肉はどんな味じゃ?のどかぁ!」
ズバッと八宝菜が跳躍した。着物に包まれている胸の隆起に向かって。
その着物の襟を押し開き、そこから覗く白い肌をなめ回しながら押し倒す!つもりだったのだが、どうしたのだ?のどかとの距離は縮まらない。いくら手を伸ばしても届きそうで届かないのだ。
八宝菜が跳躍した瞬間、のどかも後方に跳躍していたのだ。それも八宝菜と同じスピードで。八宝菜とオッパイとの距離は縮まらず、妖怪はのどかの間合いにその身を晒していた。
シャンッと耳障りな音を残し、解き放たれた切っ先は優雅な円を描きながらエロ妖怪の頭に振り下ろされた。

「あっ…はぅんっ…」
二階の自分の部屋で妹に秘唇とアヌスをまさぐられ、かすみは熱い息を吐き出した。
「んっ…着替えなきゃ…あぁっ入れちゃイヤッ…だめよぅ…なびきちゃぁんっ」
「そうよ…着替えなきゃダメ…お父さん達が帰って来ちゃうもの…なのに…何?お姉ちゃん?何でこんなに濡れてるの…音がする…ホラ…」
「あぁ…許して…なびき…何でもするから…お願いっ はっんぅ…」
「何でも…してくれるの?お姉ちゃん!?ネェッ何でもしてくれるの?…」
「あぁ…もう…ぐっぅんん!!」
「あたしの欲しいモノ…くれる?」
「やっ! 強っ…い…痛い…なび…はぐっっっんぅ」
「欲しい…の、お姉ちゃん…お姉ちゃんがっ ねぇ、ほぅらっ」
「っっ!!」



「チッィィイ!」
袖から飛び出したキセルでのどかの暫撃をかろうじて防ぐ八宝菜。さすがしぶとい。
バッと身を翻し距離を取るのどか。
「??」
仕切直した八宝菜は違和感を覚えた。
目の前に確かに早乙女 のどかがいる。見える。だが、殺気が、いや…気配すら無いのだ。
「な、何じゃ?」
人妻の、一児の母の脂が適度にのった肉体がまるで陽炎の様に感じる。
「あ!?」
上段に刀を構え直したのどかが踏み込んできても八宝菜は何の対応をとることもなく、呆然と振り下ろされる白刃を眺めていた。
「っっ!!ひっいいい!」
コンマ何秒のタイミングで見切る。数百年に及ぶ妖しい戦いを生き延びてきた肉体の反射神経だった。しかし…
〜 ゆ、幽霊か!?この女? 〜
目の前に見ながら、八宝菜はのどかの存在を確認できないでいた。
「こ、これはっ!?玄馬の!」
「無差別格闘早乙女流っっ!!」
ダンッと足を踏ん張り、振り下ろした刀を妖怪めがけて跳ね上げるのどか。
浮き足だった八宝菜の側頭部に刃が吸い込まれていく
「なぜお前がっ!!?」
「海千拳っっ!!」



上半身を剥かれ、ドサッとうつぶせにベットの上にその身を投げ出すかすみ。
「あ…う…」
「またイっちゃた?」
先程慌てて着込んだシャツを再び脱ぎ落としたなびきはブラも外し、姉の背に優しく覆い被さっていった。
「私はね…欲しいモノは自分から捕りに行く主義なのよね」
「…なびきちゃん…私が…欲しいの?」
すぅっとその唇をなぞりながら耳朶に舌を這わす。
「なび…き…?」
「欲しい…お姉ちゃんが…私のモノにしたいの」
身を起こしたなびきは、少し乱暴に姉の下半身にまとわりついていたスカートをはぎ取る。
「なびきちゃんも…」
「?」
「なびきちゃんも…脱いで…」
尻の肉を拡げ、痙攣しているアヌスにまさに舌をねじ込もうとしていたなびきの動きが止まる。
顔だけこちらを向けながら、かすみは妹にもう一度言葉を投げた。
「脱いで…なびき…」
「お姉…ちゃん?」
「私を…独り占めしたいんでしょ?…甘えん坊さん 私も…舐めてあげる…」



「あっ…がっ…」
早乙女 のどかは廊下の上でヒクヒクと身体を震わせていた。
「ふふん…」
身動きがとれないのどかのボリュームのある尻をイヤらしく撫で回しながら八宝菜は勝ち誇った。
「正直驚いたぞ、のどか。お主が海千拳を体得しているとはのぅ。だが、海千拳と分かってしまえば造作もないワイ。どぅれ、見せてみぃ!」
着物の裾を掴むと一気にはだける。その太股の白さは本来、夫である早乙女 玄馬しか見てはいけない代物なのだ。
「おおぅ、のどか!パ、パンチーを付けとらんのか!!」
興奮で八宝菜の声が裏返る。のどかが一番隠したい場所を覆っている黒々とした茂みは肌の白さと相極まって異様な程の存在感を誇示していた。
「ぁあ…嫌…お願いです…八宝菜様…おやめ下さい…」
何とか聞き取れるかすれ声でのどかが哀願した。
「何を言うっ!ワシを刀の錆にしようとした女がっ!仕置きじゃ!仕置きをしてやるっ!!」
八宝菜はその茂みに飛びかかっていった。
「やあぁぁっ!!」
声帯まで麻痺しているのか、のどかの悲鳴は八宝菜の耳にも聞き取れないほどか細い物だった。
「んんっ?臭い!臭いぞぅ!!のどか、お前のここは臭うのぅっ!この匂いで男を誘っておったのか?タ、タマラン!」
「ぁううっ ひ、非道い あんっ くぅっ…」



「ぅん…やぁっ もう」
「ふふ、どう…」
一時の狂気のような興奮も段々と収まってきた姉妹二人は生まれたままの姿で、かすみのベットの上で絡まりあっていた。
「…んぅ…ぁはっ お姉ちゃん、もっと深く入れて…いいよ」
姉の指を自らの中に導きながら甘くねだるなびき。
「こう?…あっすごい! 締まる…」
おずおずと中で動くかすみの指を締め付けながらも、休むことなく指を使う。
「んっ…うんっ…」
「これは…つらい?」
「気持ちよすぎて…痛いくらい…」
「ふふ」
なびきは姉の額にそっと口づけると、身を起こした。



「おおっそうじゃ!」
口の周りをのどかの蜜でべとべとにしながら八宝菜は懐をごそごそと探し始めた。
「はぁっ…はぁっ…」
息も絶え絶えののどかは目もうつろに荒い息を吐くだけだった。
「遂に…遂に試す事ができるぞ!呪泉郷通信販売で手に入れた『超速効媚薬 阿鼻叫喚』!箱にMADE IN HONGKONGと書いてあるのが、
ちと気になるが…のどか!お前に使ってやるわい!覚悟せいっ!」
「あっ…やぁっ 八宝菜…様ぁ そんな…!」
ベロッと厚紙の封をめくり、妖しげな乳白色の塗り薬をたっぷりと指に載せ、まじまじと見つめる。
辺り一面にツンとした臭いが立ちこめた。
「??なんじゃぁ? タイガー…何とかいう、向こうの薬そっくりの臭いじゃなぁ…?」
意気込んでおきながら、今一その薬を信用していないのか八宝菜はヒクヒクとお尻を震わすのどかを前にしばし考え込んでしまった。



ジュルジュルッ!
ワザと音を立てながらなびきはかすみの秘部を激しく吸い上げた。
「ぁあうっ! くんっぅ…い…いいっ!なびき、イイわっ!!」
なびきの太股にしがみ付きながらかすみは悲鳴に近い声を上げた。
妹の舌に今日何度目かの絶頂に導かれながら、お返しとばかりに肛門に指を滑り込ませる。
「んぐぅ!! んんんっむっ」
尻の下でなびきが声を上げる。
その刺激が直接脊髄に響き、頭の中に真っ白なスパークが飛ぶ。今までに味わった事のない強烈な快感にかすみは理性をかなぐり捨て求め始めた。
「ああ…っひぃっ! はぁん…なびきぃ…すごぉい ぐっ!」
目の前でパックリと口を開いている妹の秘唇に向かって涙と涎を垂れ流しながら、無我夢中でアヌスに突き刺している人差指を根本まで一気に押し込む。
「!! ぐっうぅう! ツゥッ か…すみぃっ!」
弓の様に背をそらしながら姉の名を叫ぶ。
「どう? いい?いいでしょ、なびき?あぁ、私にも…早くっ なびき!」
アヌスに指を求めながらかすみは真っ赤に充血しきっているクリトリスに歯を立てた。
「あ゛ あ゛ すっごぉいっ か…す…あっ いくっ! いぐぅっ!!」



「ええい、面倒くさい!塗ってやる!」
「ひぃっ お許しください!八宝菜さまぁ!!」
のどかの声を無視して八宝菜は薬の付いた指をいきなり膣に突っ込んだ。
「ぎぃっ!!!」
目を剥き、のたうちながらのどかは声にならない絶叫を放った。
「どうじゃっ ほれっ ほれっ」
ぐりぐりと薬を膣内の粘膜に塗りたくりながら、八宝菜はモゾモゾと着ている物を脱ぎ始めた。
「がぁああああああ い、痛い!!」
「痛い?痛いだけか?」
「いっ痛いです!もう…ああっ もう堪忍してぇ!」
ボロボロと涙を流しながら訴えるその様子に八宝菜も眉をひそめた。
「ヘ、変じゃのう…気持ちよくなってこんのか!? 熱くなってくるとか?」
「あっ あぁ…熱…い?」
「熱くもならんのか?」
「ああ…ああ…」
犬のように舌を出して必死に呼吸しながら、のどかは最初の衝撃が段々と引いてきたのを感じ取った。
筆舌に尽くしがたい激痛の後に訪れたのは、エロ妖怪の指摘通りの耐え難い熱であった。
「あっ?熱い!?八宝菜さま!!熱いっ!」
「おっ 熱くなってきおったか!ヨシヨシ」



ゲヘゲヘと気味の悪い笑みを浮かべながら指を膣に突っ込む。
「おお、洪水じゃのぉ、どれもう一本。」
「ひぐぅっっん!!」
灼熱の沼と化したソコをかき回される快感に飛びそうになる意識を何とか捕まえながら、のどかは八宝菜の顔に目をやった。
〜 もうやめて! 〜
そう訴えようと口を開くが、舌すら痙攣して動かない。
「ヒィッ ヒィッ」
「なんじゃ?指が足りんのか?しょうもない女よのぅ…」
やれやれと首を振りながら、エロ妖怪は拳ごとのどかの中に突っ込んだ。
「ぐぅうっ!!? がっハァっ な、なにを…っ」
「指では物足りないのじゃろう?のどか」
ズンッズンッと突きいれながら、フワッと拳を開く。
「ああ…イイッ!」
こらえようもない刺激に、遂にのどかの口から屈服の言葉がほとばしった。
「もっと…あっ イイッ してぇ!してくださいっっ!もっとぅ!」
廊下をかきむしりながら、のどかは尻を八宝菜の顔の前まで上げ淫らに振ってみせた。
腰がゆっくりと左右に振れる度にねじれる秘唇と、その上に乗っかる尻の筋肉が緊緩する様は人妻であり母親となった女だけが表現できる淫猥劇だった。
「どうじゃ…すばらしいじゃろう…ワシのテクは!」



勝ち誇るのは勝手だが、どう見ても早乙女 のどかを堕とした功労者は『超速効媚薬 阿鼻叫喚』である。
「グフフ!玄馬が相手ではこんな快楽は味わえんじゃろう!どうじゃ?のどかよ?」
ジュボッ
拳が引き抜かれた。
「ギャウッ!!!」
まるで獣のように吠えながら、それでものどかは求めた。
「あン 八宝菜様ぁ…抜いちゃイヤです…いやぁ…」
その尻を八宝菜の顔に押しつけようとするが、妖怪はワザとそれを拒みのどかに言い放った。
「言え、のどか!玄馬なんぞよりワシとする方がイイと!ワシの方がイイですと言うてみぃ!言えばくれてやるぞ」
「ああ…玄…馬?」
その名を口にした瞬間、のどかは手放しかけていた自分を取り戻した。
「あ…嫌…あなた…」
「言わんかいっ」
パッシーン!
業を煮やした八宝菜が眼前の尻を思いっきりひっぱたいた。
「あうっ!!」
のけぞり、天に向かって吠える様子は横から見れば冗談抜きに犬のようだった。
「言えっこの!」
何度も何度ものどかの尻を打ち据える。その度にあがる悲鳴と見る間に真っ赤になっていく尻に八宝菜は完全に理性を失っていた。



「ちょっと汗くさくない?」
「なびきちゃんのせいでしょ。お父さん達ならともかく、あかねに変に思われちゃう」
「まあ、あかねもこういう事に関しちゃドンクサイんだけどねぇ…」
ケラケラと笑いながら、チュっと姉の頬にキスをプレゼントしてやる。
「あン、もう…」
お返しに妹の身体をキュッとしてやる。
「でも、すごかったなぁ。お姉ちゃん」
「え、何が…?」
手櫛でなびきの髪をすいてあげながらかすみは問い返した。
「だって…まだお尻がジンジンするんだもん!最後クリちゃん吸い取られちゃうかと思ったわよ」
「な、なびきっ!」
真っ赤になった顔を見られたくないのか、かすみは顔を背けてしまう。
「ん〜?どうしたのぅ?」
意地悪くなびきがその顔を追いかける。
「もうっ お…怒るわよ」
「わっ!遂に怒ってくれるの?お姉ちゃん!」
「う…」
ワクワクしながらなびきがけしかける。
相変わらず表情をなびきから隠しながらかすみは小さい声を出した。
「もう…メッ」
「………へ?」
「だから…メッ」
「…………………何、ソレ?」



「ああ…」
もう20回は尻をぶたれたのだろうか。焼け付くような痛みは媚薬に犯されたのどか自身を刺激し遂には勢いよく潮まで噴かせたのだ。
「ゼイゼイ…さあ、言えぃ!のどかっ!!」
顔面に飛び散ったのどかの潮を拭いながら八宝菜は詰め寄った。
「あ…玄…馬……八宝菜…様…………で…す…」
綺麗に結い上げた日本髪もほどけ、顔を隠すように覆ったその下から生気の感じられない声がする。
「聞こえんっ!!」
妖怪の叱咤にビクッと身をすくませたのどかはふらつく下半身を床に降ろし、残る力を振り絞るかのように顔を八宝菜に向けた。
しかし、顔に被さった髪の間から透けて見える瞳に力が戻っている事を、八宝菜は気がついているのだろうか?
「早乙女…玄馬は…」
ウンウンとニンマリしながら、八宝菜はのどかの次の言葉を待った。
「…早乙女 玄馬は…八宝菜様…より…ずっと…ずっと素敵な…ヒトです…」
言い放ったのどかはエヘッと八宝菜に笑みを送った。
それは純粋な、まるで親友に自分の彼氏を紹介する時に少女が浮かべる、気恥ずかしさと誇らしさが入り交じった笑顔だった。



「……ほ…ぉう…」
対する八宝菜はこめかみに血管を浮き出させ、妖怪そのものといった表情でのどかを見下ろした。
「フン…この期に及んで亭主の肩を持つか…イヤァ天晴れ天晴れ…おもしろくなってきたわい」
グイっと床に伸びているのどかの足首を掴むと、股を拡げさせる。
「ならば…これから玄馬そのものを忘れさせてやるワイ」
ガッと既に特攻準備万端の逸物を握り、有無を言わせずのどかの中に押し入れる。
「ああっ」
のどかの頭が再び床に崩れ落ち、八宝菜の腰の動きにあわせて喘ぎを放つ。
「あっ やっぁあ ハゥッ ぅんっ…ぁ…はっ…」
「どうじゃ、モノは小さいからと甘く見るなよ、のどか!お前をゆっくり狂わしてやるワ…イ!?イッ!!??? あっ!!…ギャアアアア!!」
のどかを犯し初めて30秒もしない内に八宝菜は絶叫を上げた。
「あっアッツゥー!! あ、熱い!?痛い!?熱い!痛い!熱い!いっっってぇええええぇえ!!」
あまりにバカらしくてコレを読んでくださっている皆様に、いちいち説明するのも何ですが…八宝菜の大事な亀頭を襲ったのは、そう!『超速効媚薬 阿鼻叫喚』!!
「や、焼ける!焼けていくぅ!!」
ヒィヒィわめきながら八宝菜はのどかから逸物を脱出させた。だが、一度付着したタイガーバウム、いや『阿鼻叫喚』の刺激は一向に収まる気配が無い。
「あっ あっ  あ゛っっ…じぬ…死んじゃう…!!」
この何倍もの刺激にのどかは耐えたのだ。それに比べればこの八宝菜の様はまさに無様だった。



「かっあああああああ!!」
〜 そ、そうじゃ!!水じゃ!! 〜
数百年を生きる内に身に付けた防衛本能は現状を理解せずとも一つの回答を八宝菜に与えた。
ぴょんぴょんと跳ねながら、妖怪は脇目も振らずに天道家の池に飛び込んだ。
だが、残念ながらこの手の薬品においては、いきなり水に浸そうものならまた乙な刺激を返してくれるモノである。
「!!!!チッベタ〜イ!!」
池に飛び込んだ次の瞬間、八宝菜は股間を押さえたままの格好で飛び出し、天道家の塀を突き抜けて何処かへ去っていってしまった。
「?何…今の音!」
「どうしたの、なびきちゃん !!叔母さま!」
八宝菜が去るのと入れ替わりに、恐る恐ると一階に下りてきたかすみとなびきは庭に面した廊下にあられもない姿を晒している早乙女 のどかを発見した。
「あ…か…すみちゃん…なびきちゃん…」
「どうしたの!叔母さま!?」
抱き起こしたなびきの腕の中で、のどかは涙にぬらした顔に安堵の表情を浮かべた。
「守れた…のかしら…ね?…私…」
「守れたって…叔母さま!?」
「なびきちゃん!叔母さまをこちらへ!」
姉妹の声を聞きながらのどかは股間に熱い疼きを抱えたまま深い闇へと落ちていった。



「かすみお姉ちゃん。なびきお姉ちゃん、ご機嫌だったけど…何かあったの?」
激動の一日を終えた天道家その他の面々は夕食を済ませ、ゆっくりとくつろいでいた。
「さあ?知らないけど?」
早雲のお茶を入れながら、かすみはさらっと嘘をつく。
「ふうん? あれ、らんま…おじさまは?」
「バカッ名前呼ぶな!オレは「らんこ」だ「らんこ」!」
「バッカみたい…さっさと叔母さまに打ち明ければいいのに…ねぇPちゃん」
「ブギッブギッ」
「早乙女くんなら、先程のどかさんと出ていったよ。まぁ、夫婦なんだからタマには、ネェ…」
含みのある表情で早雲が教えてくれる。
「ヤダッ!お父さんったら!!」
あかねが顔を真っ赤にしながら早雲に文句を言う。
「オメェ…何想像してんだ?」
「ウルサイ!!」
あかねとらんこのドツキ漫才を横目で見ながら、かすみはそっと自分の唇を指先でなぞった。
ソコはまだなびきの感触をはっきりと残していた。



「な、なんじゃ…のどか。話しって?天道クンのウチじゃあ出来ない話か?」
「ええ」
久しぶりに髪を下ろした姿を玄馬に見せる早乙女 のどか。
そんな妻をチラチラと横目で見ながら、早乙女 玄馬は初めてこの女性と出会った頃を密かに思い出していた。
「ん…なな何の話しじゃ?」
ドギマギしながら玄馬は問い返す。ここで乱馬の名が出ようものなら、この美しい妻を殴り倒してでも逃げを打たねばならない。
スッと腕を絡めながらのどかは玄馬の瞳をのぞき込んだ。
「抱いてくださいませんか?」
「なっ!?」
全く予想もしなかった展開に目を白黒させる玄馬。
「ダメ…ですか?」
「ダメじゃないです!!ハイっ!」
言ってしまってから赤面する夫に、クスッとしながら口付ける。
「お、お前…!」
「スキあり…ふふっ」
楽しそうに笑いながら、のどかは玄馬の腕に頬をすり寄せた。
「…久しぶりですね…」
「そそそそそそそうだね…」
満月の淡い光が照らす中を二人は仲良く歩き続けた。
                完





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