サイケデリック

壱之字 大

この目には色が映る
夏の黄色,冬の白
地面は茶色で空は青時々白
あの桜の木は緑時々ピンク
道をゆくサラリーマンの紺色とOLの紅色は灰色の街で花のよう
公園の子供たちは赤,青,緑の三原色で混ざったりしてカラフルだ

自分の手を見れば肌色
自分の足を見れば肌色
自分の腹を見れば肌色
自分の胸を見れば肌色
自分の股間を見れば肌色

鏡を見ると色がない

空気がそこで混ざっていく
ピンク,赤,水色,緑
混ざってはいない,はじくように,ただ交ざる
正面から見れば何色?
右から見れば?左から見れば?
後ろから見れば?

いったい何色なんだろうか
何色と,言えるのだろうか

自分ではわからない