2rdステージ
〜不安・逃避〜
翌日
(レイ、今日はネルフに来い。話がある)
「・・・・・・・・ハイ・・・・・・」
綾波が父さんに呼ばれてネルフに行った。
僕が付いて行こうかと言ったけど、綾波は自分で話しを付けると言っていた。
実際それは無理だろう・・・・・・
僕は不安だった。
綾波が父さんに壊されないか・・・・・
やっぱり無理にでも付いて行った方がよかったかな?
わからないや・・・・・
いや、わかるけど・・・・・・・・
司令室
「レイ、シンジの事が好きか?」
「・・・・・・・・ハイ・・・・・・」
薄暗い部屋で、副指令がいなく、二人で話している。
「シンジもそうだと言っていたがな・・・・・・あいつは信じられない・・・・」
「いいえ」
即答だった。
「あいつには謎な部分が多過ぎる、信じられる方がおかしい」
「・・・・・・・私は・・・・・・・信じます・・・」
「・・・・・・・・・・本当にシンジがお前のことを好きだと思っているのか?それは上辺だけだ。あいつは騙しているのだ」
黙りこんでしまった。
「・・・・・・お前には失望した・・・・・・」
ビクンと肩が震えた。
「シンジが、もし本当にお前が好きだといしても、お前は迷惑になるだけだ。
お前は結局クローンなんだ。事実は隠し通せまい・・・・・・お前が社会に出てはいかんのだ。
結局は、ネルフで一生を終える」
黙って下を向いてしまった。
(これがレイか・・・・・余計な事をしてくれたなシンジ・・・・・・)
「レイ、お前は私から離れられないのだ。お前は、時期が来れば、生理も来るかもしれん。
しかし、お前の力は無くならん。世間で、化け物と呼ばれてお前は非難されるだろう。シンジも当然非難される」
私・・・・・・・どうすればいいの?
いかりくん・・・・・・・私は・・・・・邪魔?
私を本当に好きなの?
アスカの方が・・・・・幸せよね・・・・・・普通の人間ですもの・・・・・・
でも・・・・・・寂しい・・・・・・
私は・・・・・もう・・・・かえれない・・・・・・・
私を・・・・・・
私が・・・・帰る場所は・・・・何処?
私は・・・・ネルフの実験動物?
私は・・・・・司令のおもちゃ?
私は・・・・・世界を破滅させるもの・・・・・・
サードインパクトを引き起こすカギ・・・・・・
私がいたら・・・・いかりくんは迷惑・・・・・・
私は・・・・・ネルフに一人でいたくない・・・・・・
私は・・・・・逃げるの?
そう・・・・・逃げるわ・・・・・私には監視がついていない・・・・・・
私には・・・・力が使える・・・・・・逃げられる・・・・・・
逃げて・・・・・いいの?
・・・・・・わからない・・・・・・
碇君が迷惑しないなら・・・・
私は消える・・・・・・
他の私を壊して・・・・自分も死ぬ?
そう・・・・死んだ方がいいわね・・・・・・
そうすれば・・・・・・カギは消える・・・・・
後は・・・いかりくんが・・・・・世界を救ってくれる・・・・・・
いかりくん、私は・・・・迷惑ですか?
私は・・・・・消えます・・・・
私は・・・・死にます・・・・
私は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どうすればいいの?
タップリ10分レイは考えこんでいた。
「・・・・・・お前は結果的に人類の敵なのだ。おまえを愛する者など居らん」
「・・・・・・・・・・・・ハイ・・・・・・・・」
「わかったな?」
「・・・・・・・・・・・・・ハイ・・・・・」
(よし・・・・・これで計画が進められる・・・・・10%も遅れているからな・・・・・・)
「これから実験に参加しろ」
「いいえ・・・・いかりくんに迷惑になります・・・・・・参加しません・・・・・・」
「なに!?」
「・・・・失礼します」
レイは外に出た。
培養場に行こうとしたが、自分を見るのが怖い・・・・
自分の本当の姿を醸し出しているように見えるので、見られないのだ。
リニアで、いろいろまわった。
京都、大阪、鹿児島。秋田、北海道・・・・・・・・
「ミサトさん、綾波が帰ってないのですが・・・・・・」
「それがね・・・・どうも、消えたらしいの。何かあったのかしら?リニアに乗ったところまでしかわからないわ」
リニア?
一体どう言う事だ?
なにか・・・・・・あったのか?
綾波・・・・・・・・
「捜索隊は出てるわ。ただ、かなり多くの場所をまわっているらしくて捕まらないの・・・・・・」
僕が・・・・一緒に行けばよかった・・・・・・
綾波・・・・・何を言われたんだ?
どうして・・・・・・
「綾波は・・・・父さんに話があると呼ばれたんです・・・・・・きっと・・・・変なことを言われて・・・・・・」
「・・・・・・・まさか・・・ね・・・・・・」
どうすれば・・・
母さん・・・・・
母さんならどうする?
探す?
何処を?
どうやって?
僕は・・・・・・・
僕は無力だ・・・・・・・
いくら体を張って頑張ってみても・・・・・・無力なんだ・・・・・・
僕は・・・・・・・・・・・・・・どうすればいいの?
タダ・・・・綾波を信じて帰ってくるのを待った方がいいの?
わからない・・・・・
わからないよ・・・・・・
どうすれば・・・・いいの?
「あら?どうしたのシンジ」
「・・・・・・ミサトさんに聞いて・・・・・・」
アスカは、ミサトさんに状況を聞いたみたいだった。
(レイがいない・・・・・シンジを・・・奪うか?・・・・・・気が引けるわ・・・・・・・だめね・・・私・・・・・・)
翌日
司令室
「そうか、見つかったか・・・・・まさか、沖縄にいるとはな・・・・・・ダミーにいろいろな所でカードを使って・・・・」
「碇、どうするのだ?」
「そうだな・・・・・やりたくなかったが・・・・記憶を消すか?」
「・・・・・・EVAに乗れなくなるかもしれん、記憶を消すのは・・・・・・・・」
「そうだな・・・・・・とにかく、逃亡の罪で投獄だ。そうすれば逃げられん」
「・・・・・・鬼になったな・・・・・・」
「お褒めの言葉と思っておこう・・・」
特A犯罪者用監獄
「いかりくん・・・・・・・・・・」
もう一度
「いかりくん・・・・・・・・・・」
顔をふせて体育座りのレイ。
シンジには、怒られるだろうか?
悲しまれるだろうか?
捨てられるだろうか・・・・・・
レイは、不安で一杯だった。
自宅
「シンちゃん、見つかったわよ」
「で・・・・何処にいるんですか?」
「・・・・・・・・あなたじゃ入れないわ・・・・・・投獄されているの・・・・・・特A用に・・・・・・」
「父さんだな・・・・・・・・」
「でもなんで・・・・・特Aなの?しかも、予定では1ヶ月以上そこに監禁と言う・・・・・・」
最悪だ・・・・
今日はハーモニスクとシンクロがある。
話してみるか・・・・・・・
でも、よく僕の耳にこの話しが入ったな・・・・・
父さんなら隠すと思っていた・・・・・・
ネルフ
「シンジ君、シンクロテストからね」
「ハイ・・・・・」
ぼくは、見せしめにいつもより集中した。
多分・・・・・・100
%を超えるだろう・・・・・・「・・・・・・・・ついに本気を出したわね・・・・・・」
「どう言う事?リツコ」
「何でも無いわ・・・・・・」
僕は、リツコさんと話してみた。
「リツコさん・・・・嘘吐きですね・・・・・・・」
「何のことかしら?」
「・・・・・・・・怒りましたよ・・・・・・」
さらに、怒りを混ぜて集中した。
「・・・・・シンクロ率・・・・156
%で安定・・・・・・・」「シンちゃん・・・何者?どう言う事リツコ」
「・・・・・・・わからないわ・・・・・・・」
これくらいでいいだろうか?
それとも・・・・もっとか?
今度は確か・・・1週間後ぐらいだったかな?
イロウル・・・・・ナノマシーン・・・・・
よくわからない使徒だ・・・・・・
綾波は・・・・もしかしたらあそこにいたほうが安全かもしれない・・・・・
僕は、テストが終わったてから、司令室に行った。
父さんは、すんなり通してくれた。
「で、綾波に何を言ったの?」
「知らんな」
「そんな嘘が通じると思う?」
「さあな」
こんな会話が続いてしまった・・・・・・
「シンジ、お前は何者だ?」
「さぁ?自分でもわからないんだ・・・・・・でも、これからどうすればいいのか・・・それはわかる気がする」
「で、どうする?シンジ君」
ここに来て、初めて副指令が口を開いた。
「・・・・・・・・綾波を・・・・助けたいのですが・・・・・あの状態では無理でしょう・・・・多分・・・1週間後には出るでしょうが・・・・」
首を傾げていた。
父さんは本当に一ヶ月出さないつもりなのかな?
酷いよ・・・・・人間のやることではない・・・・・・・
もしかして・・・・・もう手に・・・・・・・・・・
カヲル君・・・・・・助けてよ・・・・・・・・・・
僕は・・・・・・・どうすればいいの?
「話しはそれだけだな?では、出ていけ」
むかついた・・・・・
はっきりいってむかついた・・・・・・
僕は・・・・所詮何も出来ないのか?