第十四使徒に向け、駒ケ岳の対空防衛施設は攻撃を開始した。

苛烈で重厚な火器による攻撃は、爆煙を上げた。

だが、それだけであった。

 

 

 

僕は僕で僕

(98)

 

 

 


 

使徒は爆煙の中から姿を現すと、ゆっくりと第三新東京市に向け移動を再開した。

駒ケ岳防衛ラインは、使徒に対し全くの無力であった。

 

 

<ネルフ、中央作戦司令部>

 

「駒ケ岳防衛ライン、突破されました!使徒、まもなく第三新東京市へ到達します!」

モニターを見つつ、青葉が声を上げた。

その声を聞き、ミサトはマヤに訊ねる。

「エヴァの準備は?!」

「JAの出撃準備、完了しました!」

ミサトの言葉に、マヤは出撃体制が整ったJAの名を口にした。

その報告を聞き、ミサトは指示を下す。

「ここの対空システムでバックアップしつつ、JAを上にあげて!」

「了解です!」

「了解!」

ミサトの指示を機敏にこなす、日向とマヤであった。

そんな二人の言葉の後、青葉が声を上げる。

「使徒、到達!ジオフロントの直上に位置!」

青葉が声を上げた瞬間、その隣で使徒の動向をチェックしていたコダマが声を上げる。

「目標に高エネルギー反応!!」

「JAを下げて!早くッ!」

その報告を聞き、ミサトは瞬時にJAが危険と判断した。

ミサトの指示を聞き、日向が焦り混じりに報告する。

「間に合いません!三十秒後に、JA、地上に到達!」

「エネルギー反応と接触する恐れは?!」

ミサトと職員達の会話を聞き、リツコが会話に割って入った。

その表情には焦りのようなものが見える。

だが、リツコの言葉に答える前に、コダマは叫ぶ。

「エネルギー波、直下、来ますッ!」

 

ゴゴゴゴッ……。

作戦司令部内に、低い振動音の後、小さな揺れが伝わった。

その揺れの後、直ぐに青葉は状況確認に入り声を上げる。

「第一から十八番装甲まで損壊!使徒、ジオフロント内への侵入を開始!」

「十八もある特殊装甲を一瞬に?!」

青葉の言葉と、モニターが映す事実に、日向は驚かざる得なかった。

第五使徒でさえ、数十時間を要した装甲を一瞬にして損壊至らしめたのだから。

ジオフロントの装甲損壊という喧騒の中、コダマとマヤが報告する。

「JAの射出には問題ありません!」

「弐、四号機の出撃準備完了しました!」

職員達の報告に、ミサトは舌打ち混じりに思考する。

(地上迎撃は間に合わないか…。…チッ、不味ったわね。)

「弐号機、四号機をジオフロント内に配置!本部施設の直援に回して!」

そう言って、ミサトは思いつく限り、出来る限りの手を打った。

 

職員達が慌しく対処する中、リツコの背後で男の声が聞こえてくる。

「零号機はどうした?」

数分前に到着し、状況確認を済ませたゲンドウであった。

ゲンドウの言葉に、リツコが冷静に答える。

「左腕の再生が不完全ですので、出撃を認めていません」

「構わん、出撃させろ」

ゲンドウの言葉は過酷なものであった。

修復不完全の零号機で、使徒と戦わせることは無謀と思えるのものであったから。

リツコは思わず、ゲンドウの言葉を拒否する。

「しかし…」

「動かない訳ではない。出撃だ」

だが、ゲンドウは拒否を認めず、淡々とした表情で命令を下した。

リツコはゲンドウの言葉を認めた訳では無かった。

だが、反対出来る道理も無かった。

リツコは静かに、マヤの方を向くと指示を下す。

「…マヤ、レイに連絡。待機任務を解除、直ちに出撃準備」

「えっ?」

マヤは思わず自分の耳を疑った。

だが、そんなマヤに構わず、リツコは淡々と言葉を繰り返す。

「マヤ、出撃準備」

「は、はい」

マヤは戸惑いの表情を見せながら、リツコの指示を実行に移した。

そんな二人の会話を聞いていた青葉は、口惜しそうに呟く。

「クッ……」

 

そんな、事の成り行きを、ナオコは逃さず見つめていた。

ナオコは怪訝な表情で思考する。

(綾波レイ……。…彼女を殺す気?)

 

 

<地上、第三新東京市>

 

ガシンッ。

地上に射出されたJAの中で、マナは一瞬であったが、第三新東京市を瞳に映した。

そして、驚きの表情で呟く。

「光の十字架……」

第三新東京市には、使徒の放つエネルギー波と思われる十字架がそびえ立っていた。

マナが思わぬ光景に見とれていると、日向の声が回線から聞こえてくる。

-使徒は降下してる。三秒後、JAも降下させるから、舌を噛まない様に。-

「え、あ、はい!」

下降するまでの三秒間、マナは瞳に光の十字架を刻み込んだ。

 

 

<中央作戦司令部>

 

先程から無数の衝撃音が響き、司令部内のモニターは、非常アラートが点きっ放しになっている。

そんな危険な状態の中で、ミサトが焦り混じりに日向に問う。

「JAの到着まで、どの位?!」

「一度、帰還させてからの再射出ですので、約五分程!」

日向の言葉を確認すると、ミサトは弐号機を見つめ、真摯な眼差しで呟く。

「頼んだわよ。アスカ、山岸さん…」

 

そんなミサトの背後で、青葉の声が響く。

「あと一撃で全ての装甲が破壊されます!」

 

 

<ジオフロント内部>

 

第三新東京市とネルフを繋ぐ空間。

それがジオフロントであり、使徒迎撃都市の内側であり、非戦闘員の避難場所であった。

そのことを知り、アスカはミサトからの命令を口にしながら思考する。

「本部を守れ…ね」

(…本部を囮にするなんて、ミサトも案外馬鹿ね。)

アスカは、ミサトの命令の意図を見抜いていた。

敢えて本部に使徒の目を惹きつけ、非戦闘員への被害を最小に喰い止めるという意図を。

そんな意図を知ってか、アスカはこの状況で微笑を浮かべていた。

 

だが、その微笑みは、ジオフロントの天井が爆発する衝撃音に掻き消される。

その衝撃音を確認すると、弐号機はパレットガンを身構えた。

すると、天井に開いた巨大な穴から、使徒が侵入してくる。

アスカは不敵な表情を見せると声を上げる。

「来たわね!シンジがいなくたって、あんなの私一人でお茶の子サイサイよ!」

ズガガガッ。

使徒を肉眼で確認すると、アスカはパレットガンをフルオートにして、使徒目掛けて連射した。

だが苛烈な攻撃にも、使徒は全く意に介せず侵入してくる。

ゆっくりと下降しながら

「こぉのォォォォ!!」

アスカは声を上げ、パレットガンを連射するが、使徒には全く効果が見受けられない。

カチッ、カチッ。

立て続けに連射した為、パレットガンの弾が切れた。

「チッ、次!」

そのことに気づいたアスカは、周囲に突き刺した多数の武器から、新たなパレットガンを装備する。

二挺のパレットガンを両手に装備した弐号機は、使徒目掛け、息つく暇無く攻撃を仕掛ける。

ズガガガガガッ。

だが、使徒に対してダメージが感じられない。

そのことに気づき、アスカは弐号機の中で口惜しそうに話す。

「ATフィールドは中和してる筈なのにッ!」

 

一方、その頃、マユミは弐号機の近くでアスカの戦闘を見つめていた。

援護射撃や、攻撃のバックアップなど、弐号機を援護する手段は幾らでも有ったのだが、敢えて戦況を見つめていた。

マユミは時より聞こえてくる、アスカの声を聞きながら思考する。

(…熱くなってる。)

そんなことを思考した後、マユミはアスカに向かって声を上げる。

「アスカさん、実弾兵器じゃ効果が薄いみたいです!」

-じゃあ、どうするっての?!-

四号機にアスカの苛ついたような声が返ってきた。

その声を聞き、マユミは意を決したような表情で、静かに話す。

「私が…接近戦を仕掛けます」

-マユミが?いけるの?-

アスカは多少驚いたような声で、マユミに訊ねた。

マユミは小さく息を吐き出しながら話す。

「やってみます。援護、お願いしますね」

-りょ、了解。-

アスカの多少戸惑い気味な返事を聞き、マユミは真剣な表情で思考する。

(すんなり私が接近戦をすることを認めた。……自分への自信が揺らいでる?)

そう思った後、マユミは静かに口を開く。

「………行きます」

 

 

<初号機ケイジ>

 

「零号機の射出準備に行ってくれ!その次はJAも来るぞッ!」

「出すのかッ?!零号機を?!」

「命令だ!急げッ!!」

作業員の慌しい声が響く中、一人の男が初号機前に立っていた。

その男は加持だった。

 

作業員達が足早に去って行く中、加持は初号機を見上げながら、静かに話しかける。

「………シンジ君。……使徒がここの地下に眠るアダムと接触すれば、人類は滅びると言われている。
それを止める為に、皆、『死』の思いを克服して戦っている」

そう言うと、加持はポケットに手を入れながら、自嘲するような笑みを浮かべた。

存在していても、声まで聞こえる筈が無い。そう思っている、そんな自分が滑稽だったのだろう。

そして、自嘲するような笑みを消すと、加持は真剣な表情で言葉をつなぐ。

「だから還って来い。そういう訳じゃない。……ただ、君には君にしか出来ない、君になら出来ることがある筈だ。
…誰も君には強要は出来ない。自分で考え、自分で決めろ。自分が今、何をすべきなのかを………」

そう言った後、加持は頭を掻き苦笑しながら言葉をつなぐ。

「柄にも無いこと言っちまったが、それが俺の本心だ……」

そんなことを話した後、初号機ケイジにアナウンスが響く。

-零号機搭乗者、到着。直ちに発進準備へ移行する。-

アナウンスの流れた後、加持は初号機を見上げ、苦笑しながら呟く。

「誰が、誰の、何の為に出来るのか?……そんなこと、誰にも解る筈無いかもしれないな」

 

加持の言葉に、初号機は何も言わず、ただLCLに体を浸らせるだけだった。

 

 

<ジオフロント内部>

 

四号機はアスカの了承を受け、迅速に行動を開始した。

アスカが注意を引き付けてる間、使徒の側面部に回りこむという思惑の中で。

ガチャ。

弐号機が使徒の注意を引きつけようと、パレットガンを身構えたまでは良かった。

だが、突然、使徒の動きに変化が起こった。

短かった筈の腕が、突然、下方に開き始めたからだった。

「なッ?」

使徒の行動に、アスカは呆気に取られてしまった。

通常では考えられない使徒の構造に、予測できない使徒の行動に。

シュルル、シュッ!

そんなアスカの驚きを知ってか、知らないでか、使徒は唐突に腕を伸ばしてきた。

アスカは更に驚き声を上げる。

「嘘?!」

使徒の両腕は弐号機の両肩を狙って、一直線に伸びてくる。

ドスンッ!

だが、使徒の狙いは外れた。

側面部に回りこんでいた四号機が、使徒に体当たりを喰らわしたからだった。

体当たりを喰らわした後、直ぐにマユミは弐号機へ回線を開く。

-アスカさん、大丈夫ですか?!-

「バカッ!私はいいから、使徒に集中すんのよ」

アスカは左胸を押えながら、マユミの言葉に答えた。

狙いが外れたといっても、両肩の狙いが、左胸に命中していたからだった。

アスカの声に、マユミは多少慌てつつ答える。

-え、は、はい!-

マユミは使徒を見下げると、戸惑いの表情で思考する。

(でも、私が倒しても…アスカさんは……。)

「マユミ、後ろッ!!」

マユミの思考を遮ったのは、アスカの声だった。

-!-

四号機は背後を振り返ろうとした。

だが、その瞬間、使徒の腕が四号機の背中を貫いた。

-はぅッ!-

その激痛にマユミが声を上げると、使徒の腕はその動きを増す。

腕を上方に振り上げると、そのまま四号機をジオフロントの天井へ叩きつけた。

グシャッ。

鈍い衝撃音と共に、四号機は天井に体をめり込ませた。

-あッゥ……。-

四号機の中で、マユミは呻き声のようなものを発していた。

そして、ゆっくりと天井から剥がれ落ちると、四号機はジオフロントへ落下し始めた。

「マユミ!」

落下し始めた四号機の中で、マユミはアスカの声を聞き、自分の状況を何とか理解した。

-落ちる?!……いけない!-

天井に叩きつけられた衝撃で、軽い脳震盪(のうしんとう)を起こしながら、マユミは操縦桿を握り操作した。

四号機は空中で体勢を立て直し、何とか地上に着地する姿勢を見せた。

だが、そこまでだった。

グニュリッ。

四号機は足を異常な形に捻(ひね)りながら、地上に着地した。

天井に叩きつけられた際、四号機の関節部にかなりのダメージがあった為だった。

-ダメージが大き過ぎた?!-

そんな言葉を発しながら、マユミは即座に四号機の各部チェックを始めた。

その間、ゆっくりと使徒は体を起こし、弐号機へと目標を移そうとしていた。

アスカはモニターに使徒を映しながら呟く。

「来る……」

ガシャン。

突然、弐号機の背後で、ハッチの開く音が響いた。

弐号機が振り返ると、そこからは片腕にN2爆弾を抱えた零号機が姿を現した。

零号機に左腕は存在していなかった。

アスカは思わず声を上げる。

「レイッ?!」

「突撃します……」

静かに苛烈な言葉を発すると、レイはN2爆弾を抱えた零号機と共に、使徒目掛けて突進を始めた。

そんなレイの行動に、司令部のリツコが思わず声を上げる。

-自爆する気ッ?!-

その声を聞き、アスカは零号機を見ながら声を上げる。

「レイッ!!」

 

(……私が死んでも、変わりはいるもの。)

そんなことを思いながら、レイは使徒に接近していた。

そして使徒のフィールドを確認すると、静かに言葉を発する。

-フィールド全開。-

ググッ。

片腕で使徒のフィールドを中和し、零号機はN2爆弾を使徒の光球へ接触させようとする。

次第に使徒のATフィールドは中和され、N2爆弾は使徒の光球に接触しようとした。

だが、体に触れる瞬間、使徒は剥き出しの光球をカバーのようなもので覆ってしまった。

そんなことを意に介さず、零号機は使徒の光球にN2爆弾を接触させた。

ピカッ。

その瞬間、眩いばかりの閃光が起こり、その次の瞬間に爆風と爆音が起こった。

付近にあったものは吹き飛び、四号機の体も吹き飛ばされた。

 

-レイッ!-

ミサトの声がアスカの弐号機に響く。

その声に続き、職員の声が響く。

-零号機パイロットの生存を確認ッ!無事です。生きています!!-

レイの無事を心より喜んでいる青葉の声であった。

そんな声を聞きながら、アスカは呟く。

「なんて…馬鹿なことすんのよ……」

そんな呟きの後、マユミの気落ちした声が弐号機に響く。

-アスカさん、私の方は動きそうもありません。……こんな筈じゃなかったんですけど。-

そう呟きながら、マユミは泣き出しそうな表情で声を上げる。

-お願いです。使徒を倒してください。アスカさんの手で!アスカさんの力で!
アスカさんは弱くなんか無い筈です!私は知ってます!アスカさんが、誰よりも、何よりも、強く、努力してるって事!-

そう声を上げた後、マユミは両手で顔を覆いながら言葉をつなぐ。

-もう嫌なんです!エヴァで誰かが傷つくのも、傷つかれるのもッ!-

「マユミ……」

アスカは小さく驚いた表情を見せながら呟いた。

ガシャン。

呟くアスカの背後で、またハッチの開く音が響き、そこからはJAが姿を見せた。

到着したJAの中で、マナは驚いたような表情で口を開く。

-何…これ……使徒のせい?-

マナの瞳には、無残な爆発跡が映っていた。

そんなマナの呟きを聞き、アスカが静かにマナに話しかける。

「マナ。今から私がすること、そこで見てて」

-え?邪魔するなってこと?-

アスカの言葉が理解出来ず、マナは戸惑いの表情を見せた。

アスカは静かに瞳に使徒を見据えながら答える。

「…見てろってこと」

シュッ。

アスカの呟きが終らないうちに、使徒は腕を伸ばしてきた。

だが、アスカに動じた様子は無く、口元には微笑みすら浮かべていた。

スッ。

ホンの一動きで使徒の腕を避けると、弐号機は静かに使徒に向かって前進を開始した。

前進する弐号機の中で、アスカは不敵な表情で呟く。

「同じ攻撃パターンで、私を倒すつもり?」

そんな呟きの後、使徒の腕は弐号機の背後を狙おうと、攻撃を仕掛けてきた。

スッ。

だが、弐号機はその攻撃すら避ける。

「モニターは正面だけに付いてる訳じゃないのよ。って、使徒に言っても、解る筈無いけど」

-アスカ、凄い……。-

弐号機の研ぎ澄まされた戦闘力に、マナは感嘆の表情で呟いた。

アスカは使徒の正面に立つと、静かに口を開く。

「フィールド、全開」

弐号機のフィールドは、使徒の頭部一点を狙って展開されていた。

そしてフィールドが中和されると、弐号機は右腕を即座に使徒のフィールド内に侵入させた。

ググッ。

弐号機は使徒の顔面を鷲掴みにし、そのまま地面に叩きつけた。

叩きつけた瞬間、使徒のフィールドが消えた。

そのことを知ってか、弐号機は使徒に馬乗りになった。

そして、使徒の光球の部分を見据えると、アスカは声を上げる。

「これはマユミの分!」

ガツンッッ!

弐号機は力の限り、使徒の光球を殴りつけた。

だが、アスカの攻撃は止まない。

「これはレイの分!」

ガツンッッッ!

この攻撃で、使徒の光球に亀裂が入った。

カチャッ。

アスカは二度殴りつけた後、肩口からプログナイフを取り出した。

そして声を上げて、使徒の光球に突き刺す。

「そして、最後は私の分!!」

シュゥゥゥゥゥ……。

使徒は奇妙な音を発しながら、その行動を止めた。

 

奇妙に静まり返ったジオフロントの中、青葉の声が響く。

-使徒、完全に沈黙……。-

 

「アスカさん…」

アスカの攻撃力を目の当たりにし、マユミは呟いた。

そして、以前に思い出したアスカに関する情報を口にする。

「だが、弐号機操縦者が冷静沈着に行動した場合は、撤退も止む無しと見る。……その判断は一任する」

そう呟いた後、マユミは嬉しそうに微笑んだ。

自らが予想しなかった状況でのアスカの行動に。自らが考えなかった程のアスカの強さに。

そんな微笑を見せるマユミのもとに、アスカからの回線が入る。

-帰るわよ。…肩、持つから揺れるわよ。-

「は、はい」

多少慌てつつ返事をすると、小さくアスカの声が聞こえてくる。

-……ありがと、マユミ。-

あまりに小さかった為、なんと言ったか聞こえず、マユミは訊ね返す。

「何か言いました?」

そんなマユミの問いに、アスカは苦笑混じりに答える。

-なんでもな〜い♪-

 

 

 

つづく


(97)に戻る

(99)に進む

 

あとがき

奇跡と幸運は予想外。
そんな理由で戦闘終了〜♪

PC—pŠá‹¾yŠÇ—l‚àŽg‚Á‚Ă܂·‚ªƒ}ƒW‚Å”æ‚ê‚Ü‚¹‚ñz ‰ð–ñŽè”—¿‚O‰~y‚ ‚µ‚½‚Å‚ñ‚«z Yahoo Šy“V NTT-X Store

–³—¿ƒz[ƒ€ƒy[ƒW –³—¿‚̃NƒŒƒWƒbƒgƒJ[ƒh ŠCŠOŠiˆÀq‹óŒ” ‚ӂ邳‚Æ”[Å ŠCŠO—·s•ÛŒ¯‚ª–³—¿I ŠCŠOƒzƒeƒ‹