暗闇の会議室。

だが、普段のように、密談を繰り広げる老人達の姿は見受けられない。

あるのは、椅子に拘束された冬月の姿だけだった。

 

 

 

僕は僕で僕

(109)

 

 

 


 

何所かで機具を操作する音が響くと、冬月の頭上にライトが点った。

意識を失っていたのか、冬月は俯(うつむ)き加減にしながら瞼(まぶた)を開けた。

そこで待ち受けている者も知らずに。

ゆっくりと頭を上げた冬月は、周りを囲むようにして浮かび上がるモノリスを瞳に映した。

その光景に苦笑のような表情を浮かべると、冬月は中央に浮かぶモノリスに話しかける。

「…まったく、手荒な歓迎ですな」

 

 

<ネルフ作戦課執務室>

 

薄暗い執務室。

諜報部らしき二人の男を、ミサトは鋭い眼光で見据えながら話しかける。

「副司令が拉致された。…事実なの?」

「事実です」

黒づくめのスーツを着た男の一人が、机で手を組むミサトを見下げるようにして答えた。

そして、隣の男が説明を補足するように口を開く。

「この話を知るのは貴方迄です」

諜報部員達の言葉に頷くと、ミサトは俯(うつむむ)き加減に思考する。

(敵対組織…。腐るほど思いつくわね。)

ミサトの思考を他所に、諜報部員の説明は続く。

「今より2時間前、ジオフロントの第8区間を最後に消息を絶っています」

「ウチの管轄じゃないッ。貴方達は何やってたの」

その説明を聞き、ミサトは冬月の拉致の原因は諜報部にあると判断し、目の前の男達に声を上げた。

だが、目の前の男達、諜報部の男は冷静に言葉を返す。

「随行者に内報及び、随行した者がいます。その人物に裏をかかれました」

「諜報2課をケム(煙)にまけるだけの奴?……まさか、アイツ」

ミサトは口元に手を置き、瞬時に思考を巡らすと、諜報2課を手玉に取れる人物を思い浮かべていた。

そして、その人物の名を、諜報部の男が口にする。

「加持リョウジ。この事件の首謀者と思われる人物です」

諜報部員の言葉に、ミサトは小さく息を吐き出しながら納得した表情を見せた。

冬月を拉致するだけの実力を持つ男は、加持しかいない。

あの男しか出来る筈無い。

決して身内だからという甘い評価では無く、身内だからこそという厳正な評価によって、ミサトは納得したのであった。

「で、私の所に来た訳ね」

ミサトは机の引出しから、拳銃(ベレッタ)とネルフのIDを取り出し、机の上に並べながら話しかけた。

その行動に、諜報部の男達は気を緩めること無く答える。

「御理解が早く、助かります」

「作戦課長を疑うのは、同じ職場の人間として心苦しいのですが、これも仕事ですので」

諜報部員達の言葉を聞き、ミサトは別段落ち着き払った表情で答える。

「気遣いは無用よ。私と彼の経歴を考えれば、当然の処置でしょうから」

「御協力感謝します。…お連れしろ」

諜報部員の声を聞きながら、ミサトは寂しげな面持ちで思考する。

(加持…。)

 

 

<暗闇の会議室>

 

「非礼を詫びる必要は無い。君と`ゆっくり´話をする為には当然の処置だ」

冬月を取り囲むモノリス群の中央、『01』という数字の浮かび上がったモノリスから声が響いた。

その声は、冬月には聞き覚えがあった。

人類補完委員会の議長、キールのものだったから。

キールの声に俯(うつむ)き加減に苦笑すると、冬月は口を開く。

「相変わらずですね。私の都合は関係無しですか」

そんな冬月の言葉に、キールのモノリスではなく、他のモノリス達、恐らく人類補完委員会のメンバーのモノリス群が答える。

「議題としている問題が急務なのでね。やむなくの処置だ」

「分かってくれたまえ」

「我々は神を創るつもりは無いのだ」

「冬月先生、御協力を願いますよ」

最後のモノリスの言葉、『冬月先生』という言葉の響きに、冬月は自嘲気味に小さく呟く。

「冬月先生、か…」

 

 

<1999年、京都>

 

時は遡(さかのぼ)り、十数年前の京大・敷地内。

そんな場所を、冬月は自分の研究室に戻ろうと歩いていた。

冬月の研究室?

そう。この頃、冬月は京都大に生物学者として籍を置いていたのである。

 

「先生、冬月先生」

冬月が研究室へと歩いていると、そこへ、不意に学生が声をかけてきた。

その声に振り向くと、冬月は自分に何用かと思い、不思議そうな面持ちで口を開く。

「君達か…。私に用かね」

「これから鴨川でどないです?ビールでも」

「またかね」

生徒達の言葉に、冬月は苦笑のような表情で答えた。

だが、生徒達は冬月の表情を無視し、笑顔で話しかける。

「リョーコらが先生と一緒なら行く、言うとりますんや」

「またかね」

今度はウンザリとした表情で答える、冬月であった。

別段、生徒達とのスキンシップが嫌いな訳ではない。

ただ、人との付き合いに、それ程の魅力を感じていなかったからだった。

「教授もたまには顔出せ、言うとりましたで」

そんな冬月を察していたのか、生徒達は違う手段を利用して飲み会に勧誘した。

『教授』という言葉に、冬月は大きく肩を落とし、ため息混じりに口を開く。

「…ああ、分かったよ」

 

 

<鴨川、とある居酒屋>

 

「久しぶりに、こうして外で飲むのも良かろう」

「はぁ」

冬月は飲み屋のカウンターに座り、隣に座る教授の言葉に、気の無い返事を返していた。

酒が多少入っている所為か、教授は説教臭く話しかける。

「君は優秀だが、人との付き合いを軽く見ているのがいかんな」

「恐れ入ります」

冬月は愛想笑いのような表情で、言葉を返すだけだった。

そうこうしていると、教授は何か思い出したような表情を見せ、オチョコ片手に口を開く。

「ところで冬月君。生物工学で面白いレポートを書いてきた学生がいるんだが…。碇という生徒なんだが、知っているかね?」

「碇?……いいえ」

聞き慣れない生徒の名前に、冬月は怪訝な面持ちで返答した。

その返事を聞くと、教授はオチョコの酒を一飲みし、話しかける。

「君のことを話したら、是非にでも会いたいと言ってきた。そのうち連絡があるだろうから、宜しく頼むよ」

「碇君ですね。分かりました」

教授の言葉に、冬月は頷くだけだった。

 

 

<数日後、京大理学部・冬月の研究室>

 

形而上生物学第一研究室。

これが、冬月の研究室の名称である。

研究室とは言っても、別にビーカーやフラスコが置いてある訳でもない。

論文を書いたりするだけの、ただの薄汚れた部屋である。

だが、そんな薄汚れた部屋に、今日は一輪の花が咲いていた。

『碇』という名の、女生徒の訪問を受けていたからだった。

 

「えっと、碇ユイ君だったね。
これ、読ませてもらったよ。2、3疑問が残るが、面白い着眼点だ。久しぶりに刺激のあるレポートだったよ」

冬月はレポートの束を、ユイという女生徒に手渡すと、柔らかな微笑を見せながら話しかけた。

その言葉を聞き、ユイは別段喜びの表情を見せる訳でもなく、普段と変わらないような表情で答える。

「ありがとうございます」

「碇君はこの先どうするつもりかね?就職か?それとも大学院に進んで、研究室に入るつもりかな?推薦状が必要ならいつでも書くよ」

「まだそこまで考えていません。それに…第三の選択肢もあるんじゃありません?」

冬月の言葉を丁重に退けると、ユイは小さな微笑を見せて訊ねてみた。

「第三の選択?」

「家庭に入ろうかとも思ってるんです。いい人が居れば、の話ですけど」

「……」

少し照れ臭そうに話すユイに、冬月は呆け顔で見つめることしか出来なかった。

 

 

<2015年、ネルフ本部・司令室>

 

「冬月、か…」

いつものように司令席に座るゲンドウは、冬月の名を呟いていた。

そして、冬月を紹介してくれた人物を、目を閉じながら思い浮かべる。

(…ユイ。)

 

 

<1999年、京大>

 

「それでは失礼します」

バタン。

丁寧に頭を下げ、冬月の研究室から退室したユイは、緊張していたのか、小さく`ため息´を吐き出す。

「ふぅ…」

ため息を吐き出すと、緊張が解けたのか、ユイはニタニタとした笑顔を浮かべ始めた。

どうやら、冬月にレポートを誉められたことが嬉しかったようである。

そうこうして、笑顔が最高潮に達すると、ユイは余程嬉しかったのか、小粋なステップで一回転しながら声を上げる。

「やりぃッ!」

ドン。

嬉しさのあまり周囲を見ていなかったのか、ユイは廊下を歩いてきた、白衣の男にぶつかってしまった。

その衝撃で、白衣の男が手に持っていたレポートと、ユイのレポートが重なるようにして床に落としてしまった。

バサバサと紙が床に散らばる音が響く中、事の次第に気づいたユイは、謝罪の言葉を口にする。

「あ、ごめんなさい」

だが、白衣の男は謝罪の言葉を無視し、親指で廊下の張り紙を指差す。

グイッ。

『廊下は静かに』

その張り紙を瞳に映すと、ユイは俯(うつむ)き加減に、肩を小さくしながら呟くように謝罪する。

「…ご、ごめんなさい」

謝罪の言葉に、男は口を開くこと無く、ユイの顔を見つめた。

そんな視線を感じ取ったのか、ユイは覗き見るように男の顔を見た。

ギロッ。

ユイの瞳に入ってきたのは、人相の悪い男の、威圧するような鋭い目つきであった。

その目つきに、ユイは思わず目を閉じ、心の中で叫び声を上げる。

(ひっ、ひぇぇぇぇぇッ!そんなに怒んないでくださ〜い!)

ユイが目を閉じると、足元からガサガサと紙の擦れる音が聞こえてきた。

その音に目を開けると、ユイは、床に散らばるレポートを拾う男の姿を瞳に映した。

「あ、すみません。手伝います」

男の行動に、ユイは慌ててレポートを拾い始めた。

 

「新顔か?」

二人でレポートを拾っていると、男が拾う手を休めること無く話しかけてきた。

その言葉に、ユイは微笑を浮かべながら答える。

「いえ、四年生です。冬月先生にレポートを褒めて頂いたのが嬉しくって」

「つい小躍りしてみました、か?」

男は顔を上げ、ユイを見つめると、小馬鹿にしたような口振りで言葉をつないだ。

その言葉に、ユイはムッとした表情を見せながら思考する。

(な、なによッ!!)

そんな思考をし、男の顔を見ようとすると、男もユイの顔を見つめていた。

ジーっと、魚のような瞳で見つめると、男は口を開く。

「大胆だな」

「は?何が大胆なんです?」

唐突な男の言葉に、ユイは不思議そうな面持ちで訊ねた。

男は無表情で、ポツリと呟くように話す。

「鼻毛が一本…。趣味で伸ばしているのなら、何の問題も無いが」

「!」

男の言葉を聞き、ユイは自分の鼻を隠すように手をあてた。

そして、恥かしそうに頬を赤く染めながら声を上げる。

「趣、趣味なんかじゃありませんッ!」

「そうか」

興味無さげに再びレポートを拾い始めた男を見て、ユイもレポートを拾い始めた。

(こ、この男(ひと)って最悪!女心とか、デリカシーとか、全然解って無いじゃないッ!!)

そんな憤怒の思考をしながら、ユイがレポートを集めていると、男の呟き声が耳に届く。

「大胆だな」

ビクッ。

男の言葉に再び鼻を隠すと、ユイは焦り混じりの表情で訊ねる。

「ま、まだ何か?!」

「…あ、いや、このレポートだ」

ユイの行動を見て、男はレポートを手にしながら話しかけた。

その言葉に、ユイは焦りの表情を消し、小さく嬉しそうな表情を見せて答える。

「ありがとうございます」

しかし、ユイの感謝の言葉はモノの数秒と持たなかった。

男の口にした言葉によって打ち砕かれたから。

「だが、私にはゴミだ」

プチッ。

唐突な男の侮辱の言葉に、ユイの堪忍袋の緒が切れた。

ユイは集めたレポートを手に取ると、スクッと立ち上がって声を上げる。

「何の根拠があって、このレポートを否定出来るんですッ?!碌(ろく)に読みもしないでッ!!」

「…読んで欲しいのか?」

男は、ユイを見上げるようにして訊ね返した。

「結構ですッ!!」

ユイは一言力強く発すると、踵(きびす)を返し、ツカツカとその場から立ち去ろうとした。

だが、何か思い出したのか、足を止めると、男の側に歩み寄り、手に持っていたレポートを差し出しながら口を開く。

「はい!忘れものです!」

「ああ、すまん」

男はレポートを受け取ると、自分の集めていたユイのレポートを手渡した。

ユイはレポートを荒っぽく手にすると、ムッとした表情を見せながら一礼する。

「どうも失礼しましたッ」

「あ、一つ気がついたことがある」

「何ですかッ?!」

男の言葉に、ユイは、まだ何かあるのか?!といった表情で訊ね返した。

だが、そんな表情に構うこと無く、男は静かに落ち着いた口調で答える。

「怒ると小刻みに揺れることが判明した。…無論、君の鼻毛だ」

プルプル。

男の無礼な数々の言葉に、ユイは額の青筋を震わせた。

そして、その次の瞬間には右手を振りかぶっていた。

パシーンッ!

男の頬をしたたか打ち据えると、ユイは憤怒の表情で声を上げる。

「じゃあ、揺れる原因をレポートにでもして提出して下さいッ!私の何かより、よっぽどいいのが出来る筈ですからッ!!」

 

 

<数日後、京大・中庭>

 

「こんな感じか…」

数日前にユイとぶつかった男は、京大の中庭のベンチに腰かけ、レポートに目を通していた。

柔らかな秋風が肌に心地良く感じながら、レポートを捲っていると、不意に影がかかった。

誰か来たのかと、男がレポートを読むのを止めて顔を上げると、そこにはユイの姿があった。

ユイは微笑みながら挨拶の言葉を口にする。

「こんにちは、六分儀ゲンドウさん」

「…君か」

六分儀ゲンドウ。

そう。彼は十数年前の『碇ゲンドウ』であった。

「先日は失礼しました」

そう言って、ユイはペコリと頭を下げた。

その行動に、ゲンドウは表情を変えること無く、怪訝な面持ちで訊ねる。

「失礼?…何のことだ?」

「あ、いえ、憶えて無いんならいいんです。別に」

手を横に振り、苦笑のような微笑を浮かべると、ユイはゲンドウの横に腰を下ろした。

ユイの言葉に、ゲンドウは読んでいたレポートを差し出しながら口を開く。

「すまん。だが別なことなら憶えている」

「『感情の起伏に関する体毛の変化』……何ですか、これ?」

ユイはレポートを受け取ると、不思議そうな面持ちで訊ねた。

その問いに、ゲンドウは至って真剣な面持ちで答える。

「君から提出するように言われたレポートだ。我ながら良く書けた文だと思っている」

数日前、怒りに任せて口にした言葉を、不器用なぐらいに実行したゲンドウ。

愚直な程に純粋なゲンドウに、ユイは柔らかな微笑を浮かべて口を開く。

「…ありがとうございます」

 

夏の匂いが少しだけ残る秋風が二人を包む中、ユイは思う。

(思ってたより、いい人かもしれない…)と。

そんな気持ちを感じながら、ユイはゲンドウに会い来た用件、脇に抱えていたモノをゲンドウに差し出した。

「これ、お返しします」

「ああ、この前の」

ユイが持ってきたものは、数日前、ゲンドウが落とした数枚のレポートだった。

興味無さげにレポートを見るゲンドウの姿を見ながら、ユイは申し訳無さそうに口を開く。

「すみません。私の方に紛れ込んじゃってたみたいで」

「いや、構わんさ。どうせ捨てた物だ」

「捨てた?!捨てたって、このレポートをですか?!」

「当たり前だ。こんなものゴミ以下だ」

「でも、このレポート、凄い可能性だと思います」

ユイは正直驚きを隠せなかった。

紛れ込んだのは、たった数枚のレポートだったが、そこに記されていた可能性、緻密なまでの分析結果、ともに驚嘆に値するモノだったから。

だが、驚きの表情を見せていたのは、ユイだけではなかった。

ゲンドウも驚きの表情を見せ、ユイの顔を見つめていたからだった。

(この女、たった数枚で…。)

そんな思考をすると、ゲンドウは落ち着いた表情を見せて口を開く。

「ラットに適応しただけの可能性だ。その程度の可能性なら、豚にくれてやった方がマシだ」

「でも…」

「欲しいならくれてやる。…君のレポートにも合うだろうしな」

そう言って、ゲンドウは自分のレポートをユイに差し出した。

ジワッ。

ゲンドウの言葉と行動が辛かったのか、ユイは瞳に涙を溜め、今にも泣き出しそうな表情を見せた。

その表情を見て、ゲンドウは良心を刺激されたのか、大きく頭を下げると、焦り混じりに謝罪の言葉を口にする。

「わ、悪い。人の研究を勝手に押し付けるもんじゃなかった。俺が全面的に悪い」

「…私は…豚じゃ無いです」

ユイは涙声になりながらも、切実な自分の想いを告げた。

どうやら『豚』という言葉が、ユイの心を傷つけたらしい。

その言葉に、ユイが涙した原因を理解したゲンドウは、焦りながらもフォローの言葉を口にする。

「あ、当たり前だ。どこから見たって、君は霊長類ヒト科(雌)だッ。俺が保証してやるッ!」

…とんでもないフォローだった。

一応、哺乳類から人類へと進化は果たしているが、とてもユイに通用するとは思えない。

「そんな保証いりません〜ッ!」

ユイの言葉も当然である。

だが、ゲンドウには納得がいかないらしく、焦りの表情を更に濃くしながら思考する。

(なら、どんな保証がいいんだ?!…霊長類ヒト科(雌)が望む保証…保証…保証。)

保証を考えるゲンドウの頭の中には、マンモスと原始人が死闘を繰り広げる様が浮かんでいた。

…どうやら、この男の女性に関する思考回路は、氷河期で止まっているようである。

「!」

そして、何か名案が思いついたのか、ゲンドウはユイの肩をガシッと掴むと、力強く口を開く。

「分かった!俺が食わしてやるッ!!」

ピタッ。

突然なゲンドウの言葉に驚いたのか、ユイの涙が止まった。

そして、ユイは鳩が豆鉄砲を食らった顔を見せつつ、目尻の涙を手で拭いながら訊ねる。

「それって、プロポーズですか?」

「う゛…」

全くそんなことを考えていなかったのか、ゲンドウは言葉に詰まったような呻き声を発した。

だが、そうしても事態が変わる筈も無く、ユイの熱い視線に晒されるだけであった。

ユイの熱い眼差しに引くに引けなくなったのか、ゲンドウは困惑気味の表情で決断を下す。

「無、無論だ」

その言葉を聞き、ポッと頬を赤らめると、ユイは恥かしそうに口を開く。

「…す、少し考えさせて下さい」

 

 

 

つづく


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あとがき

お待ちになった方には、本当にお待たせしました。m(_ _)m
公開する量が少にゃ〜!とか、展開が本編と同じやんけッ!とか、色々あると思いますが…とりあえず、連載再開です。(笑)

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